- ゼネコンってなに?
- どんな仕事内容があるの?
- やりがいを知りたい
- やっぱりキツイところってあるの?
上記のような悩みを解決します。
ゼネコンは良くも悪くも尖っている仕事です。面白さも大いにありますし、ツライところも大いにあります。ただ外からでは分かりにくいこともあると思います。
この記事ではゼネコンに関する情報を網羅的に解説します。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
ゼネコンとは?
ゼネコンとは、結論「建物を作る、もしくは建物を作り直す会社のこと」です。
「General Contractor」がゼネコンの由来でして、直訳すると「全体を請け負っている業者」という意味合いになります。
建物には数多くのパーツがあります。
建物に必要なパーツ(ほんの一部)
- 建物の骨組みであるコンクリート
- SD(ドア)やサッシ
- シャッター
- 天井や壁のボード
- 照明やコンセント等の電気設備
- エアコンなどの空調設備
- トイレなどの衛生設備
お客様が建物を作ろうとすると、これら全ての業者に仕事を発注しなければなりません。これって凄く大変なことですよね。そこでゼネコンが出てきます。
お金をくれれば、建物完成に必要な業務を全てやりますと。
工事完成に必要な業者の手配、工程表の作成、安全管理、品質管理、確認申請等の業務をお客様の代わりに行うのがゼネコンです。
サブコンとは「Sub Contractor」でして、直訳すると「副次的な請け負い業者」です。具体的に言えば電気設備・空調設備・衛生設備を施工するのがサブコンです。
ゼネコンとサブコンは全く別物ですので、違いを理解しておきましょう。
ゼネコンの仕事内容
建物が完成する流れ
- 設計者が建物を設計し
- ゼネコンが間を取り持って
- 職人が施工する
上記は建物が出来る流れの超大枠の考え方です。
要は設計者と職人の間を取り持つのが仕事になります。
設計者が作成した設計図は、あくまで「こんな感じでいくよ」というザックリの方向性でしかありません。抽象度が高く、このままでは施工することは不可能です。
設計図の解像度を下げ、解像度を下げる段階でお客様や設計に不満が無いかを確認しつつ、竣工日までに施工を間に合わせるのがゼネコンの仕事です。
また、設計者が設計した段階では、施工に関して決まっていないことが多すぎます。
どの業者を使うのかも決まっていませんし、どんな工程で施工するのかも決まっていませんし、どんな安全管理をするのかも決まっていません。
具体的な仕事内容としては下記のようなものが挙げられます。
ゼネコンの具体的な仕事内容
- 職人の選定と手配
- 業者の選定と手配
- 工程表の作成
- 施工図の作成
- お客様との打ち合わせ
- 安全管理
- 品質管理
- 原価管理
- 確認申請
- 他
ゼネコンのやりがい
建物が完成した時
綺麗事かもしれませんが、やはり建物が完成した時はやりがいを感じます。
割とゼネコンは大変な仕事でして、大変な仕事を乗り越えての建物完成ですので感じる部分がある人は多いです。
施工するものにもよりますが、例えば体育館なら実際にお客様がその体育館を使っているのを見ると、やってよかったと感じることができるのではないでしょうか。
簡単な話、大林に就職したら東京タワーの施工に携われたかもしれないし、清水に就職したら東京スカイツリーの施工に携われたかもしれません。
地方にいけば地場のゼネコンがいますから、地方の有名な建物に携わることもできます。
「地図に残る仕事」なんて言ったりしますが実際その通りで、自分の仕事の成果が分かりやすく土地に残るのは、大きなやりがいになります。
給料が高い
ゼネコンは比較的給料が高いという点もやりがいになってきます。
これは勿論会社によって異なりますが、全体的な平均値を取っても高い方ですよ。具体的には下記のような年収になってきます。
各ゼネコンの平均年収
- スーパーゼネコンの平均年収:1050万
- 準大手ゼネコンの平均年収:890万
- 中堅ゼネコンの平均年収:850万
サラリーマンの平均年収は440万と言われていますから、ゼネコンの給料の高さが伺えますね。
僕も新卒から多めの給料を貰っており、生活には困りませんでした。ただ残業代ありきの給料ですので、今後はもう少し下がってくのではないかなと思います。
ゼネコンは激務ですので、遊ぶ時間がそこまで多くありません。
遊ぼうと思ったらお金を気にせず遊べますし、遊ばなくても勝手に貯金額が増えていきます。ゼネコンの経済的なメリットは大きいかなと思います。
割とゆるい
建設業は他の業種とは違って、なにかとゆるいです。
例えば保険会社の営業だとしたら、ピシッとスーツを着て、髪型もバッチリ決めて働かなければなりませんよね。これをストレスに感じる人も多いのではないでしょうか?
ゼネコンは現場仕事ですので、割とルールがゆるいんですよ。
ゼネコンで割と融通の効く部分
- 髪型
- 出勤時間
- 出勤時の服装
- 休憩
- 働き方
まず、ゼネコンにも定時という概念は一応存在します。
現場が8時朝礼だったとしたら、8時までに着替えて出勤しなければなりません。ただ、遅刻してもあまり怒られないというか、ゆるいんですよね。
勝手に一服へいってもあまり文句は言われませんし、休もうと思ったら休めることが多いです。全体評価としては、ゆるくて働きやすいと思いますよ。
人との会話
人との会話もゼネコンのやりがいかなと思います。
建物を施工するには多くの業者が必要です。挙げだしたらキリがありませんが、具体例をあげるとすると下記のような業者さんが出入りします。
それぞれの業者にそれぞれのカラーがあって、会話を楽しめます。
現場の人って割とぶっ飛んでる人が多くてですね、話も面白いんですよ。
中には元ヤーさんとかもいますし、前科のある人もいたりします。そういう人って普通に生きてたら話せないじゃないですか。ただゼネコンで働くとそういう人達とも会話できます。
ゼネコンのキツイところ
残業が多すぎる
ゼネコンのキツイところは、まず、残業が多すぎるところです。
具体的に言えば、本当にひどい時だと300時間いく人とかもいますね。労働基準法どこいったんですかね。ビックリですよ。
ただここまで酷いのは繁忙期だけです。ほんの数ヶ月。もしくは数週間。
そこまで忙しくないなら80時間くらいで終わります。
ゼネコンはよく「激務だ」と言われたりしますが、実際激務だと思いますよ。体力的に自信のある人でなければ勤まりません。
毎朝8時に出社して17時まで働くって、そこまで長くないですよね。それだと燃焼しきれないという人がゼネコンに向いているのだと思います。
僕は入るまでビビり散らかしてたのですが、実際やってみたら丁度よかったです。
人との摩擦が激しい
ゼネコンは人との摩擦が激しいのもキツイところだと思います。
先ほども言った通り、建物を作るには数多くの業者が必要です。それぞれの業者さん同士の意見がぶつかり合い、それをまとめなければならないのでゼネコンですので、人間関係のストレスは多くなります。
そこでダメージを受けて、精神的に疲れてしまった人もいますね。
あとは現場がうるさいというのもあります。現場がうるさいので大きな声を出さないと伝わらなかったりするんです。「怒鳴られてる」と感じる人も多いのではないでしょうか。
やはりゼネコンには精神的タフさ求められます。
専門用語が意味不明
専門用語が意味不明なのもゼネコンのキツイところです。
現場には専門用語がやたら多く、それを覚えるのが本当に大変になります。
例えば「ネコ持ってきて」と言われても、一般的な人からしたら意味不明ですよね。CATですか?この辺生息してませんけど?となります。
そもそもゼネコンはこなさなければならない仕事が多く、それプラスで専門用語の勉強をするというのは中々骨が折れます。
あと、建設業の専門用語の解説って分かりにくい記事が多いんですよ。
だからか僕は当メディア「サルでも分かる施工管理」を立ち上げたというのもあります。。。よかったら参考にしてみてください。
ゼネコンに関する情報のまとめ
ゼネコンに関する情報のまとめ
- ゼネコンとは:建物を作る、もしくは建物を作り直す会社のこと
- ゼネコンの仕事内容:設計者と職人の間を取り持つ
- ゼネコンのやりがい:建物が完成した時、給料の高さ、ゆるさ、人との会話
- ゼネコンのキツイところ:残業問題多すぎ、専門用語多すぎ、人間関係が大変
以上がゼネコンに関する情報のまとめです。
一通りゼネコンの基礎知識は理解できたと思います。
もう少し突っ込んだ話をすると、建物が出来る大まかな流れは「基礎工事→躯体工事→内装工事」です。建物が出来る大枠の考え方を理解しておけば、ゼネコンに対するイメージも深まると思います。
下に分かりやすい記事のリンクを貼っておくのでよかったら読んでみてください。