豆ボルトとは?役割、規格、通しボルトとの違い、施工方法など

  • 豆ボルトって何?なんで「豆」なの?
  • 普通ボルト・三分ボルトと同じもの?
  • 高力ボルトと何が違うの?
  • M12でいい?長さは何mmを頼む?
  • 通しボルトと豆ボルトの違いは?
  • どこに使うボルトなの(胴縁?)
  • ユニクロメッキって何?ドブとの違いは?
  • 締付けや戻り止めはどうする?
  • セット品で頼むべき?バラ?
  • 発注時に何を何本頼めばいい?

上記の様な悩みを解決します。

豆ボルトは、結論「鉄骨工事で胴縁を本体鉄骨に止めるために使う、M12の普通ボルト」のことです。現場では「普通ボルト」「三分(さんぶ)ボルト」とも呼ばれ、高力ボルトとは別物として扱われますよね。今回は役割・規格・通しボルトとの違いといった基本を押さえた上で、現役の施工管理目線で「高力ボルトとの役割の違い」「締付け・戻り止め」「セット品手配や発注忘れの防ぎ方」まで、現場で実際にハマるところを網羅的に整理しました。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

豆ボルトとは?

豆ボルトとは、結論「鉄骨工事で胴縁を本体鉄骨に固定するために使う、M12の普通ボルト」のことです。

鉄骨造の外壁などでは、本体鉄骨に胴縁(C形鋼などの軽量形鋼)を取り付け、そこに外壁材を留めていきます。この胴縁を本体鉄骨に止めるのに使う小ぶりなボルトが豆ボルトです。M12(呼び径12mm)が標準で、長さはM12×35〜40程度をよく使います。

呼び名としては「普通ボルト」とも呼ばれ、これは「高力ボルト(ハイテンションボルト)以外の一般的なボルト」という意味合いです。現場によっては径を表す古い言い方で「三分(さんぶ)ボルト」などと呼ぶこともありますが、呼称は地域や会社でばらつくので、発注のときは「M12・長さ◯mm」と寸法で確認するのが確実です。小さくて数多く使うボルトなので、現場では「豆ボルト」という通称が定着しています。

軽量形鋼(C形鋼)や胴縁についてはこちらが参考になります。

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僕の感覚だと、豆ボルトは「胴縁を止める用の、小さい普通ボルト(M12)」と一言で押さえておけば十分です。高力ボルトのような構造の主役ではなく、二次部材(胴縁)を本体に留めるための、数で使う脇役のボルト、という位置づけをまずイメージしておくと、このあとの規格や使い分けの話が入ってきやすくなります。

豆ボルトの役割と使う場所

豆ボルトの役割は、結論「胴縁を本体鉄骨に固定すること」です。

鉄骨造の壁まわりの納まりは、おおまかに次の流れになります。本体鉄骨(柱・梁)に対して、外壁材・内壁材を取り付けるための下地として胴縁を流し、その胴縁に壁材を留めていきます。この「胴縁を本体に留める」工程で豆ボルトが活躍します。

胴縁にはC形鋼(リップ溝形鋼)を使うことが多く、所々に角パイプ(角形鋼管)が入ります。このうち、

  • C形鋼の胴縁を本体に止める → 豆ボルト(M12×35〜40程度)
  • 角パイプの胴縁を本体に貫通させて止める → 通しボルト(M12×135程度)

という使い分けになります。豆ボルトとC形鋼、通しボルトと角パイプ、というセットで覚えておくと現場で迷いません。

C形鋼の詳細はこちらが参考になります。

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なお、豆ボルトは胴縁のような二次部材を留めるためのボルトで、柱・梁といった主要構造部の接合には使いません。主要構造部の接合には、後述する高力ボルトや溶接が使われます。

実務だと、豆ボルトは「壁の下地(胴縁)を本体に留めるボルト」と役割で覚えておくと、拾い出しのときに「どの部材に何本いるか」がイメージしやすくなります。胴縁の本数とピッチが分かれば、必要な豆ボルトの本数も見当がつくので、発注の精度も上がります。

豆ボルトの規格

豆ボルトの規格は、現場で発注・手配するときに直結するので押さえておきます。

主な仕様をまとめると次のようになります。

項目 内容
呼び径 M12が標準
長さ M12×35〜40程度(胴縁用)
種類 普通ボルト(中ボルト)。高力ボルト以外
強度区分 一般的な普通ボルト(4.6〜4.8級程度)
メッキ ユニクロメッキ(電気亜鉛めっき)が一般的
構成 ボルト+ナット+ワッシャー(座金)

長さの選び方は「締め付けたときにネジ山がちょうどよく出る長さ」が基本です。胴縁(C形鋼)と取付金物の厚みを合わせた寸法に対して、ナットを締めた先にネジ山が数山出るくらいが適正で、これがM12×35〜40程度になります。長すぎると余ったネジ部が邪魔になり、短すぎるとナットが最後までかからないので、納まりの厚みに合った長さを選びます。

メッキについては、屋内の一般的な胴縁ではユニクロメッキ(電気亜鉛めっき、銀色)が多く使われます。屋外や腐食環境では、より防錆性の高い溶融亜鉛めっき(ドブメッキ)を使う場合もあります。どちらを使うかは設置環境で判断します。

ボルト一般の規格はこちらが参考になります。

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現場目線で言えば、豆ボルトの規格で実務上いちばん効くのは「M12の、長さ何mmを、どのメッキで」という3点です。ここさえ図面・納まりから決められれば発注で迷いません。長さはネジ山の出方で決まる、と覚えておくと、納まりの厚みが変わったときにも自分で適正長さを判断できます。

通しボルトとの違い

豆ボルトとセットで覚えておきたいのが「通しボルト」です。違いは、結論「貫通させる対象と長さ」です。

通しボルトとは、胴縁に入る角パイプ(角形鋼管)を貫通させて本体に止めるためのボルトで、いわば「豆ボルトの長いもの」です。角パイプを貫通させる必要があるので、通常の豆ボルト(M12×35程度)に対して、通しボルトはM12×135程度の長い寸法を使います。

項目 豆ボルト 通しボルト
役割 C形鋼の胴縁を本体に止める 角パイプの胴縁を本体に貫通させて止める
長さ M12×35〜40程度 M12×135程度(角パイプ厚で変わる)
対象 C形鋼 角パイプ(角形鋼管)
呼び径 M12 M12

ここで注意したいのが、ボルト長さの「×135」という数字の意味です。この長さは、六角形の頭(ボルトヘッド)部分を差し引いた「首下の長さ」を指します。発注時に頭まで含めた全長と勘違いすると寸法がずれるので、首下長さで指定するのが基本です。角パイプの厚み(4.5mmや6mmなど)によって貫通に必要な長さが変わるため、通しボルトは現場ごとに様々な長さを使うことがあります。

通しボルトの詳細はこちらで深掘りしています。

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僕としては、豆ボルトと通しボルトは「必ずワンセットで覚える」のが発注ミスを防ぐコツだと感じます。胴縁の取り付けで豆ボルトばかり意識して、角パイプ部分の通しボルトの発注を忘れる、というのは現場でありがちなミスです。豆ボルトを拾うときに「角パイプには通しボルトが要る」と必ずセットで思い出すクセをつけておくと、地組みしたのにボルトがなくて取り付けられない、という事態を避けられます。

高力ボルト・中ボルトとの違い

「豆ボルトは高力ボルトと何が違うのか」は、施工管理として必ず押さえておきたいポイントです。違いは、結論「強度と接合の仕組み、そして使う場所」です。

ボルトは大きく、普通ボルト(中ボルト)と高力ボルト(ハイテンションボルト)に分かれます。豆ボルトは普通ボルト(中ボルト)の一種です。

項目 豆ボルト(普通ボルト・中ボルト) 高力ボルト
強度 標準的(4.6〜4.8級程度) 高強度(F10T等)
接合の仕組み 支圧・せん断で力を伝える 摩擦接合(締付けで生じる摩擦)
使う場所 胴縁など二次部材の取付 柱・梁など主要構造部の接合
戻り止め 必要(緩みやすい) 軸力管理で緩みにくい

高力ボルトは、強く締め付けることで部材同士に大きな摩擦力を生じさせ、その摩擦で力を伝える「摩擦接合」が基本です。柱・梁といった主要構造部の接合に使われ、軸力(締付け力)を厳密に管理します。一方、豆ボルト(普通ボルト・中ボルト)は、ボルトの軸が部材を押さえる支圧やせん断で力を伝えるもので、胴縁のような二次部材の取り付けに使われます。

高力ボルト・摩擦接合はこちらが参考になります。

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つまり、主要構造部の接合に豆ボルトを使うことはできません。役割と強度が違うので、図面で指定されたボルト種別(高力ボルトか普通ボルトか)を取り違えないことが重要です。

個人的には、「豆ボルト=二次部材用の普通ボルト」「高力ボルト=主要構造部用の摩擦接合ボルト」という役割の線引きを最初に押さえておくと、現場で混同しないと感じます。同じM12でも、胴縁を止めるのと柱梁を接合するのとでは要求される強度が桁違いなので、ボルト種別の指定は必ず図面で確認します。

豆ボルトの施工方法・締付け・戻り止め

豆ボルトの施工で押さえておきたいのは、締付けと戻り止め(緩み止め)です。

基本的な施工の流れと注意点は次の通りです。

  • ボルト・ワッシャー(座金)・ナットをセットして、胴縁を本体鉄骨に固定する
  • ナットを締め付け、ネジ山が適正に出ているか確認する
  • 普通ボルトは振動などで緩みやすいので、戻り止め(緩み止め)対策を行う

戻り止めには、ばね座金(スプリングワッシャー)を入れる、ダブルナット(ナットを2個使って互いに締め合う)にする、緩み止めナットを使う、といった方法があります。豆ボルトは数多く使うぶん、1本ずつの締付けは高力ボルトほど厳密な軸力管理はしませんが、緩みは脱落や胴縁のガタつきにつながるので、確実に締めて戻り止めをしておくことが大切です。

座金(ワッシャー)は、ナットの力を分散させ、緩みを防ぐ役割があるので基本的に入れます。後述するセット品なら、ボルト・ワッシャー・ナットが一体になっているので付け忘れも防げます。

僕の整理では、豆ボルトの施工は「確実に締めて、緩み止めをする」というシンプルな原則に尽きます。高力ボルトのようなトルク管理・マーキング検査までは求められないことが多いものの、二次部材とはいえ緩んで脱落すれば外壁材の不具合につながるので、締め忘れ・緩み止め忘れがないかを巡回でチェックするのが施工管理の役割です。

豆ボルトの発注・手配のポイント

最後に、施工管理が実務でいちばん関わる「発注・手配」のポイントを整理します。ここが効率と段取りを左右します。

押さえておきたいのは次の3点です。

  • セット品で手配する:ボルト・ワッシャー・ナットがバラバラだと、鳶職人が現場で1セットずつ組んでから持ち歩くことになり効率が悪い。一体化されたセット品で納品してもらう
  • 通しボルトの発注を忘れない:豆ボルトとワンセットで通しボルトも拾う。角パイプ部分の通しボルトを忘れると、地組みしても胴縁を本体に付けられない
  • 本数と長さを正しく拾う:胴縁の本数・取付箇所から豆ボルトの本数を、角パイプの本数・厚みから通しボルトの本数と首下長さを拾う

特に、現場で在庫はボルト・ワッシャー・ナットがバラバラの状態で持っている会社が多いので、発注時に「セット品で(一体化して)納品してほしい」と明示するのがポイントです。これだけで鳶職人の作業効率が大きく変わります。

発注忘れで多いのが通しボルトです。豆ボルトは数が多いので意識しますが、本数の少ない通しボルトはつい後回しになり、胴縁を地組みした段階で「通しボルトがない」と気づく、というのはよくある話です。豆ボルトを拾う時点で通しボルトも一緒に拾う、を習慣にすると防げます。

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正直なところ、豆ボルトそのものは難しい部材ではありませんが、発注・段取りのミスが現場の手戻りに直結します。「セット品で頼む」「通しボルトとワンセットで拾う」「本数と長さを正しく拾う」の3点を押さえておけば、胴縁の取り付けがスムーズに進みます。

豆ボルトに関する情報まとめ

  • 豆ボルトとは:鉄骨工事で胴縁を本体鉄骨に止めるM12の普通ボルト。別名「普通ボルト」「三分ボルト」
  • 役割と場所:C形鋼の胴縁を本体に固定する。二次部材用で主要構造部には使わない
  • 規格:M12、長さM12×35〜40程度、ユニクロメッキが一般的、ボルト+ワッシャー+ナット
  • 長さの選び方:締めたときにネジ山が適正に出る長さ(首下寸法で指定)
  • 通しボルトとの違い:角パイプを貫通させる長いボルト(M12×135程度)。豆ボルトの長いもの
  • 高力ボルトとの違い:豆ボルトは普通ボルト(支圧・せん断、二次部材用)、高力ボルトは摩擦接合(主要構造部用)
  • 施工:確実に締付け、ばね座金・ダブルナット等で戻り止め
  • 発注:セット品で手配、通しボルトとワンセットで拾う、本数と長さを正しく拾う

以上が豆ボルトに関する情報のまとめです。

豆ボルトは「胴縁を本体に止めるM12の普通ボルト」で、C形鋼には豆ボルト・角パイプには通しボルト、という使い分けがポイントです。高力ボルトとは役割も強度も違うので、図面のボルト種別を取り違えないこと、そして発注時に「セット品で・通しボルトとワンセットで」拾うことが、施工管理として現場をスムーズに回すコツになります。軽量形鋼や胴縁、高力ボルトの知識と合わせて押さえておくと、鉄骨まわりの段取り力が一段上がるはずです。

豆ボルトに関するよくある質問

Q1:豆ボルトはなぜ「豆」と呼ばれるのですか?

胴縁を止めるのに使う小ぶりなボルト(M12)を、数多く使うことから「豆ボルト」という通称が現場で定着しました。正式には普通ボルト(中ボルト)の一種で、高力ボルト以外の一般的なボルトを指します。現場によっては「普通ボルト」「三分(さんぶ)ボルト」などとも呼ばれますが、呼称は地域や会社でばらつくため、発注時はM12と寸法で確認するのが確実です。

Q2:豆ボルトと通しボルトの違いは何ですか?

貫通させる対象と長さが違います。豆ボルトはC形鋼の胴縁を本体鉄骨に止めるボルトで、長さはM12×35〜40程度です。通しボルトは胴縁に入る角パイプ(角形鋼管)を貫通させて止めるボルトで、「豆ボルトの長いもの」と覚えると分かりやすく、M12×135程度の長さを使います。長さの数字は六角頭を除いた「首下の長さ」を指します。

Q3:豆ボルトと高力ボルトはどう違いますか?

強度と接合の仕組み、使う場所が違います。豆ボルトは普通ボルト(中ボルト)で、軸の支圧・せん断で力を伝え、胴縁などの二次部材の取り付けに使います。高力ボルト(F10T等)は高強度で、強く締め付けて生じる摩擦で力を伝える「摩擦接合」が基本で、柱・梁など主要構造部の接合に使います。主要構造部に豆ボルトを使うことはできないので、図面で指定されたボルト種別を必ず確認します。

Q4:豆ボルトの長さは何mmを選べばいいですか?

締め付けたときにネジ山が適正に出る長さを選びます。胴縁(C形鋼)と取付部の厚みに対して、ナットを締めた先にネジ山が数山出るくらいが適正で、胴縁用ではM12×35〜40程度が標準です。長すぎると余ったネジ部が邪魔になり、短すぎるとナットが最後までかからないので、納まりの厚みに合わせて選びます。長さは首下寸法で指定するのが基本です。

Q5:豆ボルトに緩み止めは必要ですか?

必要です。普通ボルトは振動などで緩みやすいので、ばね座金(スプリングワッシャー)を入れる、ダブルナットにする、緩み止めナットを使う、といった戻り止め対策を行います。高力ボルトのような厳密な軸力(トルク)管理までは求められないことが多いものの、緩んで脱落すると胴縁のガタつきや外壁材の不具合につながるので、確実に締めて戻り止めをしておくことが大切です。

Q6:豆ボルトを発注するとき気をつけることは?

3点あります。1つ目は、ボルト・ワッシャー・ナットが一体化された「セット品」で手配すること(バラだと鳶職人が現場で組む手間がかかる)。2つ目は、豆ボルトとワンセットで通しボルトも拾うこと(本数が少ない通しボルトは発注を忘れがちで、忘れると角パイプ部分の胴縁を付けられない)。3つ目は、胴縁・角パイプの本数と納まりの厚みから、本数と長さ(首下寸法)を正しく拾うことです。

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