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建具の種類とは?木製、アルミ、スチール、用途別の使い分けなど

  • 建具って結局何を指すの?ドア?窓?
  • 木製・アルミ・スチール、現場ではどう使い分ける?
  • 内部と外部で違う材質を選ぶ理由は?
  • 建具表のSD・AW・WDってどういう意味?
  • 防火戸・防音戸って特別な建具?
  • 引き戸・開き戸・折戸の使い分けは?

上記の様な悩みを解決します。

建具は建物の開口部に取り付けるドア・窓・引き戸の総称で、施工管理として一つの工種を丸ごと任されることはあまりないものの、施工図の確認・各工種との取り合い・引渡し前の動作確認で必ず触る部位です。建具表の記号の読み方と、材質ごとの使い分けが頭に入っていれば、施工図のチェック速度が一気に上がりますよ。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

建具とは?

建具とは、結論「建物の開口部(出入り口・窓・室内の仕切り)に取り付けるドア・窓・引き戸など、建築の開閉部材の総称」のことです。

「開口部の建築金物全般」と捉えるとほぼ正確で、具体的には次のようなものを含みます。

  • 玄関ドア・勝手口ドア
  • 各室のドア(開き戸・引き戸)
  • 窓・サッシ
  • 折れ戸(クローゼット扉など)
  • 自動ドア
  • 防火戸・防火シャッター
  • ガラス間仕切り

建築の世界では「外部建具」と「内部建具」を分けて考えるのが基本で、外気にさらされる外部建具は気密・耐風・断熱・遮音の性能要件が厳しく、内部建具は意匠と機能の両立が中心テーマになります。

サッシの基本はこちらに整理してあります。

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建具の大分類

建具の分類軸はいくつかあります。

開閉方式による分類

方式 特徴 主な用途
開き戸(ヒンジ式) 蝶番で開閉。一番一般的 玄関・各室・トイレ
引き戸(スライド式) 横にスライド。省スペース 和室・店舗・病院
折戸(フォールディング式) 折れ畳んで開く クローゼット・パーティション
回転扉 中心軸で回転。気密性高 ホテル・大型ビルエントランス
自動ドア センサー駆動。バリアフリー 商業施設・病院

材質による分類

材質 主な用途 特徴
木製(WD) 内部建具の主流 意匠性高・調湿性
アルミ製(AW) 外部建具・サッシ 軽量・耐食性高・断熱性低
スチール製(SD) 防火戸・倉庫扉 強度高・防火性能
ステンレス製(SUS) 高級外部・厨房 耐食性最強・コスト高
樹脂製 高断熱住宅サッシ 断熱性高・耐候性が課題

性能による分類

特殊な性能要件がついた建具もあります。

  • 防火戸(甲種防火戸/乙種防火戸)
  • 防音戸(ホテル・録音スタジオ)
  • 耐風戸(沿岸部・高層ビル)
  • 防爆戸(化学プラント)
  • 断熱戸(低温倉庫)

材質別の特徴と使い分け

材質ごとの特性を、実務目線で整理します。

木製建具(WD)

内部建具の主流。意匠性・断熱性・温かみのある質感が魅力です。

  • 一般居室のドア
  • 和室の襖(ふすま)・障子
  • 高級住宅の玄関親子扉
  • 役員室・応接室のドア

無垢材は反り・乾燥収縮があるため、湿度が安定する室内向け。集成材・合板の芯材を使った突板(つきいた)仕上げが工業製品としては主流です。

アルミ建具(AW)

外部建具のデファクトスタンダード。

  • アルミサッシ(窓)
  • アルミ製玄関ドア(住宅・店舗)
  • 商業施設の自動ドア
  • カーテンウォール

メリットは軽量・耐食性・成形自由度。デメリットは熱伝導率が高く断熱性が低いため、高断熱住宅では複合サッシ(アルミ+樹脂)や樹脂サッシが選ばれます。

アルミサッシの基本はこちら。

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スチール建具(SD)

防火・防犯・耐久性を求める場面で選ばれる。

  • 防火戸(特定防火設備・防火設備)
  • 倉庫・工場の扉
  • 機械室・電気室の扉
  • 階段室の防火戸(共同住宅)

塗装・粉体焼付け仕上げが標準。建築基準法上の防火戸は基本的にスチール製で、ガラス入りでも金網入りガラスを使うのが定石。

防火区画貫通処理との取り合いはこちら。

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ステンレス建具(SUS)

耐食性が最強。コストは高い。

  • 厨房の扉(衛生面)
  • 屋外の高級サイン
  • 化学プラントの扉
  • 沿岸部の建具

SUS304が標準で、塩害が激しい場所はSUS316を選定する場合も。

樹脂サッシ

高断熱住宅で普及中。アルミに比べて熱伝導率が約1/1000という圧倒的な断熱性能が魅力です。

  • 寒冷地の戸建住宅
  • 省エネ基準適合住宅(ZEH)
  • 高断熱マンション

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使い分けの判断軸

施工管理視点での使い分けは、次の3軸で考えると整理しやすいです。

判断軸 外部建具 内部建具
第1軸:環境 気密・断熱・耐風・耐候 意匠・遮音
第2軸:材質 アルミ/樹脂/ステンレス 木製/アルミ/スチール
第3軸:意匠 サッシ色・ガラス種別 框形状・把手・色

外部建具は性能優先、内部建具は意匠優先、というのがざっくりした分け方。ただし内部建具でも防火区画上の防火戸はスチール一択になるので、性能要件を満たした上で意匠を選ぶ、という順序です。

建具表の読み方

施工図の建具表に出てくる記号は、製造業者・設計事務所で多少違いますが、業界標準の表記は次の通り。

主な略号

略号 意味 材質
AD アルミドア(Aluminum Door) アルミ
AW アルミ窓(Aluminum Window) アルミ
SD スチールドア(Steel Door) スチール
SS スチールシャッター(Steel Shutter) スチール
WD 木製ドア(Wood Door) 木製
WW 木製窓 木製
GD ガラスドア ガラス

AD-1」「SD-3」のように番号が付いていて、番号ごとに寸法・仕様が建具表に記載される仕組み。

建具表の必須項目

建具表で必ず確認すべき項目は次の通り。

  • 寸法(W×H)
  • 開閉方式(片開き/両開き/引違い)
  • 材質・仕上げ
  • ガラスの種類・厚み
  • 金物(把手・錠・蝶番)
  • 防火・耐火・防音などの性能区分
  • 取付位置(壁芯・面位置)

設計図・施工図・建具表の関係はこちらに整理してあります。

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建具工事の施工管理上のポイント

最後に、建具工事で押さえるべきポイントを整理します。

建具工事の施工管理ポイント

  • 製作図の早期承認
  • 開口寸法の精度(建具枠との取り合い)
  • 防火戸の認定書類(甲種・乙種)
  • 動作確認・調整(引渡前必須)
  • 鍵の管理(マスターキー・グランドマスター)

製作図の早期承認

建具は工場製作品が多いため、設計確定→製作図→製作→現場搬入で2〜3か月かかるのが普通。プロジェクト開始直後に建具表の細部を確定させて、製作図承認を急がないと、躯体工事が終わっても建具が届かない事態になります。

開口寸法の精度

建具は、躯体に作られた開口に枠を取り付けて完成します。開口寸法の許容誤差は±5mm程度で、これより大きいズレが出ると枠の取り付けに支障。コンクリート開口・LGS開口の精度確認は、建具搬入前に必ず実測。

防火戸の認定書類

防火戸(甲種防火戸=特定防火設備、乙種防火戸=防火設備)は、建築基準法上の認定品。現物に貼られた認定ラベルを確認のうえ、検査で必ず立会員に提示する必要があります。

引渡前の動作確認

建具は完成検査時に全数の動作確認が原則。特に重要なのは

  • ドア閉じ位置でのクリアランス(音・摩擦)
  • 鍵の動作(全鍵)
  • 自動ドアの開閉スピード・センサー感度
  • 防火戸の自動閉鎖(ヒューズ・煙感知連動)

僕は電気施工管理時代に、新築オフィスビルの引渡し3日前に「役員室のドアの鍵の動きが渋い」と発覚して、急遽鍵屋を呼んで全フロアの錠前点検をやり直した経験があります。鍵の動作確認は地味ですが、引渡し当日に施主が試す筆頭項目なので、施工管理として最終ラウンドで必ず触るべき部位なんですよね。

建具の種類に関する情報まとめ

  • 建具とは:建物の開口部に取り付けるドア・窓・引き戸の総称
  • 開閉方式:開き戸/引き戸/折戸/回転扉/自動ドア
  • 材質:木製(WD)/アルミ(AW)/スチール(SD)/ステンレス/樹脂
  • 使い分け:外部は性能優先(アルミ・樹脂)、内部は意匠優先(木製)
  • 建具表の略号:AD・AW・SD・SS・WD・GDなど
  • 施工管理ポイント:製作図早期承認/開口精度/防火戸認定/動作確認/鍵管理

以上が建具の種類に関する情報のまとめです。

建具工事は「製作図の承認」と「引渡前の動作確認」さえしっかり押さえておけば、現場で大きなトラブルにならない工種。逆にこの2点を後回しにすると、引渡しの直前で揉める典型パターンになりやすいので、プロジェクト前半と後半でメリハリつけて関わるのがコツです。

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