- タイルカーペットってオフィスの床のあれ?
- OAフロアの上に貼るのが標準?
- ピールアップ接着剤って何?
- 配線変更のたびに貼り直しできる?
- 貼り方の種類は?
- 価格の相場は?
上記の様な悩みを解決します。
タイルカーペットは、オフィスフロアで圧倒的シェアを持つ床材です。「OAフロアとの組み合わせで配線変更に対応できる」のが最大の特徴で、施工管理者としてピールアップ接着剤の指定と配線変更時の運用を理解しておくべきです。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
タイルカーペットとは?
タイルカーペットとは、結論「1辺50cm程度の正方形にカットされた業務用カーペット」のことです。
英語では「Carpet Tile」または「Modular Carpet」。
タイルカーペットの基本仕様
- 500mm × 500mm(国内標準)
- 厚み6.5〜10mm
- 裏面はPVCバッキング(重さで定着)
- パイル素材はナイロンが主流
- OAフロアの上に直接敷くのが標準
- オフィスフロアの90%以上で採用
長尺シートが「継ぎ目を熱溶接する一体型床材」なら、タイルカーペットは「ピース型で部分交換できる床材」です。
長尺シートとの比較はこちら。
OAフロアとの取り合い
施工管理者として最重要なのが、OAフロアとタイルカーペットの組み合わせ運用です。
OAフロアの基本構造
- 支柱で床面を浮かせた二重床
- 浮いた空間(100〜500mm)にLAN・電話・電源配線を収納
- 任意の位置で配線を取り出せる
- 床仕上げはタイルカーペット一択(部分剥がしのため)
OAフロア+タイルカーペットの組み合わせ動線
- 執務エリア:基本のセットで設置
- 配線変更時:タイルカーペットを部分剥がし → OAフロアパネルを開ける → 配線変更 → 元に戻す
- レイアウト変更:間仕切り変更に応じて配線も移設
「配線が頻繁に変わるオフィス」では、OAフロア+タイルカーペットがほぼ唯一の選択肢です。
ピールアップ接着剤の重要性
タイルカーペットの部分剥がし可能性を支えるのが、ピールアップ接着剤です。
ピールアップ接着剤の特性
- タイルを貼ると固定される
- タイルを剥がすと、接着剤は床面に残る(タイル裏面に付かない)
- 次のタイルを同じ場所に置くと、再接着する
- 何度でも貼り直し可能
通常の接着剤との違い
| 接着剤 | 剥がした時の状態 | 部分交換 |
|---|---|---|
| ピールアップ接着剤 | 床面に残る、タイル再利用可 | 容易 |
| 通常の接着剤 | タイル裏面と床面の両方に付く | 困難(タイル破損) |
| 両面テープ | 再利用ほぼ不可 | 困難 |
ピールアップ接着剤の指定を忘れると、配線変更時にタイルカーペットがバリバリと裏面紙ごと剥がれる事故になります。施工計画書で「ピールアップ接着剤使用」を明記するのが施工管理者の必須業務です。
貼り方の種類
タイルカーペットの主な貼り方を整理します。
主な貼り方
| 種類 | 貼り方 | 特徴 |
|---|---|---|
| 流し貼り(モンキー貼り) | 全タイル同じ向き | 標準・統一感 |
| 市松貼り(ピース貼り) | 1枚おきに90度回転 | 陰影・高級感 |
| ランダム貼り | 不規則に方向を変える | デザイナーズ |
| アクセント貼り | 部分的に色違いを配置 | 意匠性 |
選定の判断
- 執務エリア:流し貼り or 市松貼り(標準的)
- 応接室・役員室:市松貼り(高級感)
- デザイナーズオフィス:ランダム or アクセント
- 動線表示:アクセント貼り(赤・青等)
価格と発注時の確認
タイルカーペット価格目安(2026年4月、材料費のみ)
| グレード | 単価目安 |
|---|---|
| 一般用(東リ・サンゲツ定番) | 2,500〜4,500円/㎡ |
| 機能性中級(防汚・帯電防止) | 4,000〜6,000円/㎡ |
| デザイン中級 | 4,000〜7,000円/㎡ |
| 高級デザイン | 6,000〜10,000円/㎡ |
| インターフェイス等海外高級 | 10,000円〜/㎡ |
施工費(接着剤・施工費)込みで1.3〜1.5倍程度。
主要メーカー
- 東リ:シェアトップ、デザイン豊富
- サンゲツ:内装材総合大手
- 川島織物セルコン:高級ライン
- スミノエ:機能性
- インターフェイス(米):サステナブル設計、グローバル
発注時の確認事項
- メーカー指定と品番(色・柄)
- ピールアップ接着剤使用(必須記載)
- OAフロアとの仕様整合
- 予備在庫:将来の部分交換用に5〜10%
「予備在庫を確保しないと、5年後に同色が廃番」になることが多発するので、5〜10%の予備発注を施主と合意しておくべきです。
施工管理の落とし穴
タイルカーペット施工で施工管理者が押さえるべきチェックポイント。
タイルカーペット施工管理のチェック項目
- OAフロアパネルとの取り合い:パネル目地とタイル目地の関係
- 割付計画の事前承認:施主・設計者と
- 方向の統一:流し貼りなら全枚同方向
- ピールアップ接着剤の指定遵守
- 端部納まり:壁際・コーナーの仕上げ
- 配線変更時の運用説明:施主・管理者へ
- 予備在庫の納品
配線変更時の典型的なトラブル
- タイルが剥がれない:ピールアップ未使用が原因
- タイル裏面の繊維が出る:糊が裏面に付着
- 同色のタイルが手配できない:予備在庫なし
これらを防ぐには、「ピールアップ接着剤指定+予備在庫確保」を施工計画段階で必ず合意することです。
私が以前、企業オフィスの改修工事で「タイルカーペットは何度も貼り直せる」と思っていた施主が、配線変更でタイルが剥がれない事態に直面したことがありました。原因は前回工事でピールアップ未使用の通常接着剤だったこと。過去の工事仕様を引き継ぐ場合、接着剤の種類を必ず確認するのが、トラブル予防の鉄則です。
タイルカーペットに関する情報まとめ
- タイルカーペットとは:50cm角ピース型業務用カーペット
- OAフロアと組み合わせ:オフィスフロアの標準。配線変更に対応
- ピールアップ接着剤:何度でも貼り直し可。通常接着剤と区別
- 貼り方:流し貼り(標準)/市松(高級感)/ランダム/アクセント
- 価格:一般2,500〜4,500円/㎡、高級10,000円/㎡〜
- メーカー:東リ/サンゲツ/川島織物/スミノエ/インターフェイス
- 施工管理:OAパネル取合/割付承認/ピールアップ指定/予備在庫5〜10%確保
タイルカーペットは「ただのオフィス床」ではなく、OAフロアとセットで配線変更に対応する組み合わせ運用が本質です。ピールアップ接着剤の指定と予備在庫の確保が、長期運用の鍵になります。
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