- 自動ドアって種類が多くて整理できない
- 引き戸と開き戸と回転扉、どう違う?
- 片引きと両引きはどう使い分ける?
- 連戸(二重引き戸)って何?
- センサーの種類が分からない
- 非接触にしたいけど、どのセンサー?
- 仕組み(モーターやベルト)はどうなってる?
- うちの現場、どのタイプを選べばいい?
- 引き込みスペースはどれくらい要る?
- 防火区画に自動ドアを付けていい?
- 火災のとき自動ドアはどうなる?
上記の様な悩みを解決します。
自動ドアは、店舗・病院・オフィス・工場などあらゆる建物のエントランスに使われる設備です。引き戸タイプが圧倒的に多いですが、開き戸・回転扉・折り戸など種類があり、さらにセンサーの選択肢も多いので、設備の施工管理でも整理しきれないことがあります。
今回は、開閉形式やセンサーの種類といった基本を押さえた上で、現役の施工管理目線で「現場でどう選定するか」「電源・無目・ガラスの取り合いやセンサー調整など設置施工の段取り」「防火区画への対応や安全基準」まで、現場で実際に動くための話を整理しました。
ネットの解説は後付け業者やメーカーの宣伝が多いので、ここでは選定と設置施工の実務に振り切っています。
それではいってみましょう!
自動ドアの種類とは?
自動ドアの種類とは、結論「開閉する動きの形式(引き戸・開き戸・回転扉など)と、起動の合図を出すセンサーの種類の組み合わせ」で整理されるものです。「ドアの動き方」と「開くきっかけ」は別の軸なので、分けて理解すると混乱しません。
自動ドアを整理する軸は、主に次の3つです。
- 開閉形式:引き戸/開き戸/回転扉/折り戸など、ドアの動き方の違い
- センサー(起動装置):人感・タッチ・手かざしなど、開くきっかけの違い
- 駆動方式:モーターで動く仕組み(基本は共通)
施工管理として大事なのは、「開閉形式を用途と開口で選び」「センサーを通行者・衛生・運用で選ぶ」という組み合わせの設計です。ドアの形式とセンサーは独立して選べるので、現場の条件に合わせて自由に組み合わせます。
引き戸まわりの基礎はこちらが参考になります。

僕の整理では、自動ドアの相談で最初に決めるべきは「開閉形式(ほぼ引き戸になる)」と「センサー(接触か非接触か)」の2点です。この2つが決まれば、あとは開口幅・設置スペース・予算で細部が固まっていきます。種類の多さに圧倒される前に、まずこの2軸で当たりを付けるのが早道です。
開閉形式による種類|引戸・開戸・回転扉・折戸
開閉形式は、ドアがどう動いて通行口を開けるかの違いです。国内で見られる主な形式を整理します。
| 形式 | 動き方 | 主な用途・特徴 |
|---|---|---|
| 引き戸(スライド) | 横にスライド | 最も普及。前後スペース不要、安全性が高い |
| 開き戸(スイング) | 前後に開く | 引き込み不要だが開く側に衝突リスク、要センサー併用 |
| 折り戸 | 折りたたんで開く | 廊下側にスペースを取らない、機構が複雑で高価 |
| 回転扉(回転ドア) | 回転して通行 | 気密性が高い、過去の挟まれ事故で新規設置は激減 |
| 円形戸 | 円弧状にスライド | 意匠性重視、特殊で高価 |
| 気密・遮音などの特殊ドア | 用途特化 | 冷凍倉庫・防音室・手術室など、後付け困難 |
実際の現場では、引き戸タイプが圧倒的多数です。横にスライドするので前後のスペースを有効活用でき、開き戸のように突然開いて通行人にぶつかるリスクがありません。
開き戸(スイングドア)は、引き込みスペースが要らない反面、開く側に人がいると衝突・転倒の危険があるため、複数のセンサーと組み合わせる必要があり高額になりがちです。回転扉は気密性が高く室内の温度変化を抑えられますが、過去の挟まれ事故を受けて新規設置はほとんどなく、既存も撤去の方向にあります。
開き戸の基礎はこちらが参考になります。

現場目線で言えば、特別な理由がない限り引き戸を選ぶのが基本です。安全性・省スペース・コスト・メンテのどれを取っても引き戸が有利なので、開き戸や回転扉を選ぶのは「引き込みスペースが全く取れない」「気密が最優先」など明確な制約があるときに限られます。
引き戸タイプの種類(片引き・両引き・連戸)
最も使われる引き戸タイプは、さらに細分されます。開口幅と設置スペースで選び分けます。
| 種類 | 構成 | 目安の開口・用途 |
|---|---|---|
| 片引き戸 | 1枚を片側へスライド | 開口100cm程度、小〜中規模の出入口 |
| 両引き戸 | 2枚を中央から左右へ | 開口200cm近く、商業・公共施設の主出入口 |
| 二重引き戸(連戸) | 2枚重ねて収納 | 同じスペースで30〜50%広い開口、小店舗向き |
片引き戸は1枚のドアを片側にスライドさせるタイプで、開口100cm程度の出入口に使われます。両引き戸は2枚のドアが中央から左右に開くタイプで、間口を広く取りたいスーパーや病院、マンションのエントランスに向きます。ただし左右に引き込みスペースが必要です。
二重引き戸(連戸)は、ドアが2枚重なって収納されるタイプで、一般的な引き戸と同じスペースでも30〜50%広い開口が取れます。小さな店舗でも大きな開口を確保できるのがメリットですが、機構が複雑でドア枚数が増えるぶん割高になります。
選び方の基本は、開口幅から逆算することです。100cm程度なら片引き、200cm近い広い間口なら両引き、限られたスペースで広い開口が欲しいなら連戸、という順で検討します。
実務だと、引き込み側のスペースが取れるかどうかが分かれ目になります。両引きは左右に戸が収まる壁(戸袋スペース)が要るので、それが取れない狭い現場では片引きや連戸を選ぶことになります。図面で引き込み寸法を必ず確認してから形式を決めるのが、後の納まりトラブルを防ぐコツです。
自動ドアのセンサー(起動装置)の種類
センサーは「起動装置」とも呼ばれ、通行者を感知してドアを開くきっかけを出す部品です。同時に、ドアのそばに人がいると停止させて挟まれを防ぐ役割も持ちます。主な種類を整理します。
| センサー | 感知方法 | 向く用途 |
|---|---|---|
| 無目式人感センサー | ドア上部から赤外線・超音波で動きを感知 | 商業施設など一般的な自動ドアの主流 |
| タッチスイッチ | ドア面を手で押す | 狭い飲食店、のれんのある店 |
| 手かざしセンサー | 手をかざして非接触で開閉 | 食品工場・医療、感染対策 |
| 無目式手かざし(ハイブリッド) | ドア手前10cm程度を非接触で感知 | 誤作動を抑えたい現場、感染対策 |
| マットスイッチ | 床マットを踏む | 旧式、現在はほぼ使われない |
| フットスイッチ | 足で操作 | 手術室など手が使えない場所 |
| リモコン | 無線リモコンで開閉 | 介護・車椅子、施錠も兼ねる |
| 外部認証接続 | カードリーダー・テンキー・指紋・顔認証等 | 入退室管理を伴う出入口 |
最も一般的なのは、ドア上部(無目)に付ける無目式人感センサーです。赤外線式が主流で、最近は誤作動の少ない超音波式も登場しています。ただし超音波式は振動に弱く、大きな道路沿いや木造の建物では誤作動することがあります。
近年は感染対策の流れで、非接触の手かざしセンサーや、感知範囲を狭く絞れる無目式手かざし(ハイブリッド型)の人気が高まっています。一方、入退室管理を伴う出入口では、カードリーダーや顔認証などの外部認証システムと接続するケースが増えています。
入退室管理との連携はこちらが参考になります。

カードキーの仕組みはこちらで解説しています。

僕の感覚だと、センサー選びは「通行者は誰か」「衛生要件はあるか」「施錠も必要か」の3点で決まります。不特定多数が通る店舗入口なら無目式人感、衛生重視の厨房や病院なら手かざし、関係者だけ通す出入口なら認証連携、という具合に、現場の使われ方からセンサーを逆算するのが実用的です。
自動ドアの仕組み(駆動の流れ)
センサーを選ぶ前提として、自動ドアがどう動くかの仕組みを押さえておくと、トラブル対応や他工種との調整がスムーズになります。
自動ドアが開くまでの流れは、次の通りです。
- センサー(起動装置)が通行者を感知する
- 感知信号がコントローラー(制御装置)へ送られる
- コントローラーがモーター・減速機を動かす
- モーターの回転がベルト・プーリを介してドアを駆動する
- ドアが開き、一定時間後にコントローラーの指示で閉まる
つまり、自動ドアは「センサー=合図」「コントローラー=頭脳」「モーター・ベルト=筋肉」という役割分担で動いています。ドアが反応しない・勝手に開くといった不具合は、このどこかに原因があると切り分けられます。
設置時には、この駆動機構(エンジン部分)をドア上部の無目に収め、ドア本体をレールに吊って動かします。電源が必要なので、電気工事との連携が前提になります。
僕の考えでは、仕組みを「センサー・制御・駆動」の3ブロックで理解しておくと、施工でも保守でも応用が利きます。不具合が出たときに「センサーの感知範囲か」「制御の設定か」「駆動部の摩耗か」と当たりを付けられるので、職人や保守業者とのやり取りが格段にスムーズになります。
自動ドアの選定基準|用途・開口・スペース・衛生
ここからが施工管理の本番です。種類を理解したら、自分の現場でどう選ぶか。競合記事は種類の説明で終わりがちですが、現場では選定基準こそが知りたいところです。選定で見る軸を整理します。
自動ドア選定で確認する主な項目は次の通りです。
- 用途・通行者:不特定多数か、関係者限定か、車椅子・台車の通行はあるか
- 開口幅:必要な間口から片引き・両引き・連戸を選ぶ
- 設置スペース:引き込み(戸袋)スペースが取れるか
- 衛生・感染対策:非接触が必要か(手かざし・ハイブリッド)
- 防火・避難:防火区画・避難経路に関わるか
- 電源:近くに電源が取れるか、電気工事の要否
- セキュリティ:施錠・入退室管理が必要か
- 意匠:ガラス・枠のデザイン要件
選定は「用途→開口→設置スペース→センサー→電源・防火・施錠」の順で詰めると漏れがありません。たとえば「不特定多数が通る店舗入口で、台車も通る、感染対策で非接触にしたい」なら、両引き戸+無目式人感または手かざしハイブリッド、という方向が見えてきます。
ナースコールなど他設備との関係はこちらが参考になります。

実務だと、選定で見落としやすいのが「引き込みスペース」と「電源位置」です。形式とセンサーだけ決めて、いざ図面に落とすと戸袋が足りない・電源が遠い、という手戻りが起きがちです。早い段階で建築・電気と取り合いを確認し、納まりと電源を押さえてから機種を確定するのが、現場をスムーズに回すコツです。
設置・施工の施工管理ポイント
自動ドアは「選んで終わり」ではなく、電源・無目の取付・ガラス・センサー調整・検査まで施工管理の対象です。現場で押さえるポイントを整理します。
電源・電気工事との取り合い
- 自動ドア用の電源(専用回路)を確保する
- 電源位置を無目の駆動部に近づけ、配線ルートを計画する
- 認証システム連携時は弱電配線も併せて計画する
無目・レール・ドア本体の取付
- 駆動機構を収める無目を、水平・強度を確保して取り付ける
- ドアをレールに吊り、開閉がスムーズか、レールの精度を確認する
- ガラス戸の場合、ガラス・サッシの重量とドアの駆動能力を整合させる
ガラス・サッシ・建築との取り合い
- ドア枠(フロント)とサッシ・壁の納まりを建築と調整する
- 強化ガラス・合わせガラスなどの仕様を確認する
- 引き込み側の戸袋・防護柵の要否を確認する
センサー調整・試運転・検査
- センサーの感知範囲・感度を現場で調整する(誤作動・反応遅れの確認)
- 補助センサー(挟み込み防止)の作動を確認する
- 開閉速度・開放保持時間を運用に合わせて設定する
- 試運転で安全に開閉するか、検査・引き渡し前に確認する
電気錠と連携する場合はこちらが参考になります。

現場目線で言えば、自動ドアの施工で一番差が出るのは「センサー調整」と「他工種の取り合い」です。本体をきれいに据えても、センサーの感知範囲がずれていると誤作動や反応遅れで使い物になりません。また、建築のサッシ・ガラス、電気の電源と段取りを合わせないと、据付の順番が崩れます。据付前に建築・電気と工程を擦り合わせておくことが、自動ドア工事を滞りなく進める鍵になります。
防火・安全に関わる法規
自動ドアは出入口に付くため、防火・避難・安全の法規が絡みます。ここは業者の宣伝記事ではほとんど触れられませんが、施工管理として外せないポイントです。
押さえておきたい主な論点は次の通りです。
- 防火設備としての扱い:防火区画・避難経路に面する場合、防火戸・防火シャッターとの関係を確認する
- 火災時の動作:火災時に避難方向へ開放保持する、または連動して閉鎖するなど、防災計画に沿った制御を設計する
- 安全基準:歩行者用自動ドアの安全性に関するJIS(A4722)を踏まえ、挟み込み防止の補助センサーや防護柵で安全を確保する
- バリアフリー:不特定多数が利用する建物では、バリアフリー法の観点から車椅子が通れる開口・速度・保持時間を考慮する
特に注意したいのが、防火区画や避難経路に面する出入口です。防火設備が必要な開口に自動ドアを設けるには、防火認定を受けたドアにする、または火災時に確実に閉鎖・開放する制御を組むなど、防災計画との整合が必要です。自己判断で進めず、設計者・所轄消防と確認しながら進めます。
排煙・防災設備との関係はこちらが参考になります。

僕の整理では、自動ドアは「便利な設備」であると同時に「避難の出入口」でもあります。火災時に開かない・閉まらないでは避難や延焼防止に支障が出るので、防火・避難の要件は設計段階で必ず確認しておきます。安全基準(JIS A4722)に沿った挟み込み対策と合わせて、ここを押さえておくのが施工管理の責任範囲です。
メーカー・耐用年数とメンテナンス
自動ドアの主要メーカーと、導入後の保守についても押さえておきます。施主への提案や更新計画で必要になります。
国内の主要メーカーには、ナブコ(ナブテスコ)、寺岡オートドア、フルテックなどがあります。本体・センサーの基本構造はメーカー間で大きくは変わらないので、選定では「現場のメンテ体制」「保守部品の供給」「実績」を踏まえて選びます。
耐用年数とメンテナンスのポイントは次の通りです。
- 自動ドアの寿命は一般に10〜15年程度が目安
- センサー・モーター・ベルト・戸車などは消耗するため定期点検が必要
- 反応しない・勝手に開くなどの不具合は、センサー・制御・駆動部のどこかが原因
- 更新時は、既存枠を活かせるか、後付け方式が使えるかを検討する
定期点検を怠ると、挟まれ事故や故障による出入口の閉鎖につながります。特に不特定多数が通る出入口は、保守契約を結んで定期点検する前提で計画するのが安全です。
僕の感覚だと、自動ドアは「入れて終わり」ではなく10〜15年で更新が来る設備です。施主には導入時に保守の必要性と更新の目安を伝えておくと、後の維持管理がスムーズになります。更新時は既存のドア枠を活かせるケースもあるので、全面交換と後付け改修の両方を比較して提案できると、施主にとって現実的な選択肢になります。
自動ドアの種類に関する情報まとめ
- 自動ドアは「開閉形式」「センサー」「駆動方式」の組み合わせで整理する
- 開閉形式:引き戸(最多)/開き戸/回転扉/折り戸/円形戸/特殊ドア
- 引き戸の細分:片引き(開口100cm)/両引き(開口200cm)/連戸(省スペースで広い開口)
- センサー:無目式人感(主流)/タッチ/手かざし/ハイブリッド/マット/フット/リモコン/認証連携
- 仕組み:センサー(合図)→コントローラー(頭脳)→モーター・ベルト(駆動)
- 選定:用途→開口→設置スペース→センサー→電源・防火・施錠の順で詰める
- 設置:電源確保/無目・レール・ドア取付/ガラス・サッシ取り合い/センサー調整・検査
- 防火・安全:防火区画・避難経路への対応、JIS A4722の安全基準、バリアフリー配慮
- メーカー:ナブコ・寺岡・フルテックなど。耐用年数は10〜15年が目安、定期点検が必要
以上が自動ドアの種類に関する情報のまとめです。
自動ドアは種類が多く見えますが、「開閉形式(ほぼ引き戸)」と「センサー(接触か非接触か)」の2軸で当たりを付ければ、選定の道筋が立ちます。施工管理としては、種類を知ることはスタートで、そこから用途・開口・設置スペースで選定し、電源・無目・ガラスの取り合いやセンサー調整まで段取りし、防火・避難・安全の法規まで押さえるのが本領です。便利な設備であると同時に避難の出入口でもあるという両面を意識して、安全に通れる自動ドアを納められると、現場で頼られる施工管理になれるはずです。
自動ドアの種類に関するよくある質問
Q1:引き戸と開き戸の自動ドア、どちらを選べばいいですか?
特別な理由がなければ引き戸が基本です。横にスライドするので前後のスペースを有効活用でき、開き戸のように突然開いて通行人にぶつかるリスクもなく、安全性・省スペース・コスト・メンテのどれを取っても有利だからです。開き戸(スイングドア)は引き込みスペースが要らない利点はありますが、開く側に人がいると衝突・転倒の危険があり、複数のセンサーとの併用が必須で高額になりがちです。開き戸や回転扉を選ぶのは、引き込みスペースが全く取れない、気密が最優先といった明確な制約がある場合に限られます。
Q2:片引き戸と両引き戸はどう使い分けますか?
開口幅で決まります。一般に開口100cm程度なら片引き戸(1枚を片側にスライド)、200cm近い広い間口なら両引き戸(2枚が中央から左右に開く)を使います。両引きはすれ違いや大型家具・台車の搬入がスムーズなので、スーパーや病院、マンションのエントランスに向きます。ただし左右に戸が収まる引き込みスペース(戸袋)が必要です。限られたスペースで広い開口が欲しい場合は、ドアが2枚重なって収納される連戸(二重引き戸)も選択肢になります。図面で引き込み寸法を確認してから形式を決めるのが安全です。
Q3:非接触の自動ドアにしたいのですが、どのセンサーがいいですか?
非接触なら、手かざしセンサーか、無目式手かざし(ハイブリッド型)が向きます。手かざしセンサーは装置の上に手をかざすと非接触で開閉でき、もともと食品工場や医療現場で使われていましたが、感染対策で用途が広がっています。無目式手かざし(ハイブリッド型)は、見た目は一般的な無目式人感センサーに似ていますが、ドア手前10cm程度の狭い範囲だけを非接触で感知するため、誤作動を抑えつつ感染対策にもなります。一般的なタッチスイッチは手で触れる必要があるため、非接触を重視する現場には向きません。
Q4:自動ドアはどんな仕組みで動いていますか?
「センサー(合図)→コントローラー(頭脳)→モーター・ベルト(駆動)」という役割分担で動きます。センサーが通行者を感知すると、その信号がコントローラー(制御装置)に送られ、コントローラーがモーター・減速機を動かし、その回転がベルト・プーリを介してドアを駆動して開きます。一定時間後にコントローラーの指示で閉まります。この3ブロックで理解しておくと、ドアが反応しない・勝手に開くといった不具合のとき、センサーの感知範囲か、制御の設定か、駆動部の摩耗か、と原因を切り分けやすくなります。
Q5:防火区画に面する出入口に自動ドアを付けられますか?
付けられますが、防災計画との整合が必要です。防火区画や避難経路に面する開口に防火設備が求められる場合、防火認定を受けたドアにする、または火災時に確実に閉鎖・開放する制御を組むなど、防火・避難の要件を満たす必要があります。自動ドアは便利な設備であると同時に避難の出入口でもあるため、火災時に開かない・閉まらないでは避難や延焼防止に支障が出ます。自己判断で進めず、設計者や所轄消防と確認しながら計画するのが安全です。挟み込み防止の安全基準(JIS A4722)への対応も併せて確認します。
Q6:自動ドアの耐用年数はどれくらいですか?
一般に10〜15年程度が目安とされています。センサー・モーター・ベルト・戸車などの部品は消耗するため、定期点検が欠かせません。特に不特定多数が通る出入口は、保守契約を結んで定期点検する前提で計画するのが安全です。点検を怠ると、挟まれ事故や故障による出入口の閉鎖につながります。更新時期が来たら、既存のドア枠を活かせるケースもあるので、全面交換と後付け改修の両方を比較して検討すると、コストを抑えられることがあります。施主には導入時に保守の必要性と更新の目安を伝えておくとよいです。
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