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木製建具とは?種類、構造、施工、メーカー、価格、注意点など

  • 木製建具ってどういうもの?
  • どんな種類があるの?
  • 既製品と特注の違いは?
  • 価格相場はどれくらい?
  • 木製建具の取付けって難しい?
  • 電気錠やドアセンサーは付けられる?

上記の様な悩みを解決します。

「建具」は内装工事で必ず出てくる部材ですが、木製建具となると、樹種選び・既製品か特注か・防火性能の有無・電気錠との取り合いなど、考えることが意外と多い。特に電気施工管理視点だと、最近は電気錠・センサー・自動ドアと建具の取り合いが必須なので、ここをスムーズに進めるための知識整理が役立つはずです。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

木製建具とは?

木製建具とは、結論「木材または木質系材料を主材料に使った扉・引き戸・障子・襖などの開閉部材のこと」です。

「建具」は建築業界の用語で、開口部に取り付けて開閉する部材全般を指します。建具の対義語は「躯体」「壁」のような固定部分。建具のうち、主材料が木でできているものを木製建具と呼びます。

建具の種類は素材で分類すると次の通り。

分類 主な素材 特徴
木製建具 無垢材・集成材・MDF・合板 自然素材感、加工自由度、特注対応
アルミ建具 アルミ押出形材 耐久性、コスト安、外部用主流
スチール建具 鋼板 防火・防音・強度、SD(スチールドア)
ステンレス建具 SUS板 耐久性、衛生面
樹脂建具 塩ビ・複合樹脂 断熱性、コスト

外部建具はアルミ・樹脂が主流で、内部建具は木製・スチールの組み合わせが主流。木製建具は「内装の意匠を決める要素」として重要視されます。

サッシ(外部建具)の話はこちらの記事もどうぞ。

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木製建具の種類

開閉方式と用途で分類します。

開閉方式による分類

開き戸(ドア)

最も一般的な開閉方式。ドア枠に蝶番(ヒンジ)で取り付けて、軸を中心に回転して開閉する。

  • 片開き戸:1枚の扉を片側に開く(一般的)
  • 両開き戸:2枚の扉を両側に開く(玄関・大空間)
  • 親子ドア:大小2枚の扉を組み合わせ(玄関で多用)
  • 両袖ドア:扉本体+袖(フィックス)の組み合わせ
  • 折戸:複数の扉を折りたたんで開く(収納・浴室)

引き戸

レール上を扉がスライドする方式。

  • 片引き戸:1枚を片側に引く
  • 引き違い戸:2枚を交互に引く(押入れ)
  • 引き分け戸:中央から両側に引き分ける
  • 上吊り引き戸:天井から吊り、床にレールがない
  • 引き込み戸:壁の中に引き込んで完全に開放

引き戸は省スペース性で再評価され、特に介護・バリアフリー対応住宅で増えています。

スイング戸(自由扉)

両方向に開いて自動で閉まる扉。レストランの厨房やホテルバックヤードで使用。

回転扉

回転軸を中心に回るドア。商業施設・オフィス入口の風除け対応。

用途による分類

室内ドア(居室扉)

リビング・寝室・洋室の出入口に使う、最も一般的な木製建具。サイズは標準で幅700〜800mm、高さ2,000〜2,400mm程度。

収納扉

クローゼット・押入れ・収納庫の扉。折戸・引き戸が多い。

玄関扉(内ドア・本玄関は外部建具のことが多い)

近年は木製の本玄関扉も増えていますが、防火・防犯の観点で大部分はアルミ・スチールが主流。木目調アルミも普及しています。

防火戸(FD:Fire Door)

防火区画を構成する扉。木製でも認定品(不燃木材+鋼芯)であれば防火戸として使えます。

トイレ・浴室ドア

水回り用の扉。木製でも防水加工された樹種・塗装が必要。

木製建具の構造と部材

木製建具の構造を、ドア(開き戸)を例に整理します。

主要部材

  • 框(かまち):扉本体の四方枠を構成する縦・横の木材
  • 鏡板:框の中に張る一枚板(モール・装飾も含む)
  • 蝶番(ヒンジ):扉と建具枠を連結する金物
  • 錠前(ロックセット):施錠機能
  • ドアハンドル/ノブ:開閉の取手
  • ドアクローザー:扉を自動で閉める装置(必須ではない)
  • 戸当たり:扉が壁に当たるのを防ぐ
  • ドアストッパー:扉を開けっ放しで止める
  • ガスケット/気密材:扉と枠の隙間を埋める

扉本体の構造

構造 特徴
フラッシュ戸 木枠の両面に合板やMDFを貼った中空構造。軽量、コスト安
框戸(框組戸) 框(縦横の枠)と鏡板の組み合わせ。意匠性高、伝統的
無垢一枚板戸 一枚物の無垢板を扉に。重量、高級感
複合扉 木目調シート+MDFなどの複合材

住宅・オフィスの大部分はフラッシュ戸が主流で、コスト・軽量さがメリット。意匠重視の現場では框戸が選ばれます。

扉の樹種

  • ナラ・タモ:床材で人気の硬質広葉樹、扉でも上質
  • メープル・ビーチ:明るい色合い、高級住宅に
  • ウォルナット・チェリー:濃い色合い、シックな空間
  • 杉・ヒノキ:和風住宅、和室の襖・障子
  • ラワン・シナ:合板・MDF芯で広く使われる

木製建具の施工

施工管理視点で、施工フローを整理します。

手順①:建具枠の取付

下地の壁や柱に、建具枠(縦枠・上枠・下枠)を取り付ける。建具枠の精度(垂直・水平・通り)が、扉の動き全体を左右します。
– LGS下地の場合:補強用の枠下地(木下地)を入れてビス止め
– 大壁の場合:木下地に直接枠取付
– 真壁・和室:柱と直接取り合い

枠の精度確認は、下げ振り・水平器・直角定規で。設計許容差は±2mm程度。

手順②:扉本体の現場合わせ

工場製作の扉本体を、現場の建具枠に合わせて削り合わせ・調整。木製建具の場合、湿度で伸縮するので、若干のクリアランスを残して調整するのがコツ。

手順③:金物取付

蝶番・錠前・取手・ドアクローザー・戸当たりなどの金物を取り付ける。蝶番の位置は上下から200〜250mm、中蝶番が真ん中、が一般的。

手順④:開閉確認・調整

扉の開閉動作・自動戻り(クローザー付き)・施錠状態を確認。閉まり不良があれば、蝶番を調整する。

手順⑤:仕上げ・養生

扉本体・枠の塗装または仕上げ材の確認。引渡しまで養生シート・テープで保護。

手順⑥:竣工検査

施主検査・社内検査で開閉動作・キズ・色合わせを最終確認。

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木製建具のメーカーと価格

代表的なメーカーと価格帯を整理します。

主要メーカー

国内大手メーカー

  • LIXIL:「ラシッサ」シリーズ、住宅用最大手
  • 大建工業:「ハピア」シリーズ、住宅用建具で高シェア
  • パナソニック:「ベリティス」シリーズ、住設一体型
  • 三協アルミ:「ラフィス」シリーズ、住宅用建具
  • ウッドワン:無垢材建具のリーディング

特注・木工所

  • 木製建具専門の木工所が全国に多数。特注対応でデザイン・サイズに自由度。
  • ドアサイズオーダー、樹種指定、塗装指定可能。

価格目安

カテゴリ 価格目安(1セット)
既製品(フラッシュ戸) 30,000〜80,000円
既製品(框戸) 60,000〜150,000円
特注(一般樹種) 80,000〜200,000円
特注(無垢一枚板) 150,000〜500,000円
防火戸(木製認定品) 100,000〜300,000円

価格は「扉本体+建具枠+金物+取付工事」のセットでの目安。サイズ・樹種・塗装仕様で大幅に変動します。

木製建具の注意点

注意点①:含水率管理
木製建具は乾燥が不十分だと、現場取付後に変形・反り・割れが発生します。施工時の含水率は10〜13%程度を目安に確認。

注意点②:防火区画と耐火性能
法的に防火区画を構成する位置(避難階段、共用部)には、防火認定を取得した建具でないと使えません。木製でも防火戸として認定されたものを選ぶ必要がある。

注意点③:水回りの仕様
浴室・トイレ・洗面では、湿気・水分対策として防水塗装・MDF芯ではなくランバー芯などの仕様を選ぶ。「リビング用建具を浴室に流用」は反り・腐朽の原因。

注意点④:電気錠・センサーの取り合い
近年はオフィス・ホテルで電気錠・カードキー・スマートロックが主流。木製建具でも電気錠の取付けは可能ですが、扉本体に配線通路を切る・蝶番にスライド式コネクタを仕込む、など事前計画が必要。電気施工管理として、設計段階から建具メーカーと打合せ必須。

電気錠の電源・配線は建具の上枠から取り出すのが定番ルートで、上枠付近のCD管を仕込んでおくのが一般的な納まりです。建具メーカー側で「電気錠対応扉」の特注品を作ってもらう必要があるので、価格・納期を早めに確認します。

注意点⑤:ドアセンサー・自動ドア対応
オフィス・商業施設ではドアセンサー(人感)と自動ドア化することがありますが、木製建具を自動ドア化する場合は、フレーム強度・蝶番強度を確認。多くの場合、木製は手動扉のみが現実的で、自動ドア化はアルミ・ガラス建具に変更するケースが多い。

注意点⑥:気密・遮音性能
木製建具は気密・遮音性能がアルミ・スチールより低い場合があります。防音性能が必要な部屋(会議室・スタジオ・寝室)では、ガスケット・気密材付きの仕様を選ぶ。

注意点⑦:搬入動線・養生
特注の大判建具は、搬入時に他工事と動線が干渉します。エレベーターサイズや階段幅の事前確認、引き渡しまでの養生計画が必須。

木製建具に関する情報まとめ

  • 木製建具とは:木材または木質系材料を主材料に使った扉・引き戸・障子・襖などの開閉部材
  • 開閉方式:開き戸/引き戸/折戸/スイング戸/回転扉
  • 用途別:室内ドア/収納扉/玄関/防火戸/水回りドア
  • 構造:フラッシュ戸(軽量・コスト)/框戸(意匠)/無垢一枚板(高級)
  • 主要メーカー:LIXIL、大建、パナソニック、三協、ウッドワン、特注木工所
  • 注意点:含水率管理、防火区画、水回り仕様、電気錠との取り合い、気密・遮音、搬入動線

以上が木製建具に関する情報のまとめです。

一通り基礎知識は網羅できたかなと思います。木製建具は「意匠性が命」のように見えて、実際は防火・防音・電気錠・水回り対応など、技術的な要件もたくさん絡む部材。特に電気側の取り合いが発生すると、設計→建具特注発注→現場取り合い→電気配線、と早期協議が必要になります。図面段階で「どの建具が電気錠付き?」を業者と擦り合わせておくのが、後のトラブル予防に効きます。

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