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建築設備士とは?仕事内容、受験資格、試験、難易度、年収など

  • 建築設備士ってどんな資格?
  • 何ができるようになるの?
  • 受験資格って厳しいって聞いたけど本当?
  • 試験はどんな感じ?難易度は?
  • 取ったらどれくらい年収上がるの?
  • 建築士との違いがいまいち分からない

上記の様な悩みを解決します。

建築設備士は、建築物の電気・空調・衛生といった「設備」について建築士に対して助言できる、国家資格に近い性格を持った資格です。建築物の高機能化が進む中で、設備の専門知識を持つ人間の重要性は年々上がっており、施工管理側にとっても会話の質が変わる資格でもあります。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

建築設備士とは?

建築設備士とは、結論「建築物の設備設計や工事監理について、建築士に対して助言ができる資格者」のことです。国土交通省告示で定められた登録資格で、建築士法第18条の2に登場します。

ポイントは「建築士に助言する立場」だという点ですね。建築設備士自身が直接、設計図書に記名押印するわけではなく、あくまで建築士の傍らで設備のプロとして意見を言う立場。建築士法では、建築設備士の意見を聴いた場合は設計図書にその旨を明示することになっています。

電気施工管理として現場を回ると、設計の打合せで「この建築設備士の方の指示で…」という説明を受ける場面が時々あります。建築士事務所によっては、設備設計を建築設備士に丸ごと任せていることも珍しくありません。

ちなみに名前が似ている資格に「設備設計一級建築士」というものがありますが、こちらは一級建築士が更に特化した上位資格で、5,000㎡超の特定建築物の設備設計に必須の資格。建築設備士とは別物なので混同しないようにしましょう。

建築設備士の仕事内容

主な仕事は次の3つ。

1. 設備設計のサポート
建築士が作る設計図書に対して、空調・換気・給排水・電気などの設備計画を提案します。実際は「サポート」というよりも、設備設計そのものを担当しているケースが多いですね。

2. 工事監理のサポート
設計図通りに工事が進んでいるかを設備の観点でチェックします。施工管理側からすると、現場の中間検査でこの方々と顔を合わせる感じですね。配管のルートやダクトの取り合いについて、現場で指摘が入ることも普通にあります。

3. 改修・リニューアル提案
既存建物の設備更新計画にも関わります。築20年・30年を超える建物の設備一新は需要が大きく、建築設備士の活躍場所のひとつ。

設備関連の書籍や設計図書、メーカー資料を読み込みながら机に向かう時間が多い仕事で、現場常駐型ではありません。「現場に出たい」というよりは「腰を据えて図面と向き合いたい」というタイプの方に向いている資格ですね。

建築設備士の受験資格

ここが鬼門。建築設備士の受験資格は 「学歴+実務経験」または「資格+実務経験」 の組み合わせで決まります。簡単に言うと、設備の実務経験が一定年数ないと受験すらできない仕組み。

主な受験資格パターンを表にまとめます(公益財団法人 建築技術教育普及センターの公表内容より)。

区分 必要な実務経験年数
大学(建築・機械・電気系)卒 2年以上
短大・高専卒(建築・機械・電気系) 4年以上
高校卒(建築・機械・電気系) 6年以上
一級建築士・技術士(衛生工学・電気電子・機械) 2年以上
1級電気工事施工管理技士・1級管工事施工管理技士 2年以上
2級電気工事施工管理技士・2級管工事施工管理技士 6年以上
第一種電気主任技術者 2年以上

実務経験は「建築設備の設計・工事監理・施工管理・研究」など幅広く認められますが、自己申告ではなく実務経験証明書(会社印が必要)を提出する必要があります。

注意したいのは、「いきなり受けられる資格ではない」という点。電気・機械系の大学を出て設備会社に就職しても、最短で2年経たないと受験票すら手にできません。施工管理の若手が早めに目指す場合、「いつから経験年数を数え始めるか」を最初に確認しておくと迷いません。

建築設備士試験の内容

試験は 一次試験(学科)二次試験(設計製図) の二段階構成。一次に合格しないと二次に進めず、一次合格は当年度のみ有効なので注意が必要です。

一次試験(学科)

四肢択一のマークシート方式で、出題科目は以下の3科目。

科目 問題数 配点
建築一般知識 27問 27点
建築法規 18問 18点
建築設備(電気・空調・衛生・搬送など) 60問 60点

注目してほしいのは「建築設備」が60問と全体の半分以上を占めている点。空調・衛生・電気・搬送(エレベータ)・防災まで満遍なく出るので、特定の専門だけで太刀打ちできるわけではありません。電気施工管理の僕も、空調・衛生まで詰めるのにはそれなりに時間がかかりました。

二次試験(設計製図)

論文と設計製図の組み合わせで、空調・衛生・電気のうち1つを選択して設計製図を行います。試験時間は5時間半。

ここで言う設計製図は、建築士の設計製図試験ほど作図の比率は高くなく、計算(負荷計算・幹線サイズなど)と論文記述に重点が置かれているのが特徴です。

建築設備士の難易度・合格率

過去5年程度の合格率の目安は以下の通り(建築技術教育普及センター公表値)。

区分 合格率の目安
一次試験(学科) 30〜35%前後
二次試験(設計製図) 50〜60%前後
最終合格率(受験者ベース) 20%前後

受験者数は年間およそ2,500〜3,000人。受験資格自体に実務経験のハードルがあるので、母集団のレベルは高め。それでも最終合格率が2割前後ということは、決して易しい試験ではありません。

体感としては、1級電気工事施工管理技士よりは難しいけど、一級建築士よりは易しい、という位置づけ。空調・衛生・電気の3分野を横断的に問われるので、自分の専門外の領域を一から積む覚悟が要ります。

勉強時間は 300〜500時間程度 が目安。一次試験対策に240〜400時間、二次試験対策に60〜100時間、というのが多くの合格者の感覚値ですね。

建築設備士の年収・キャリア

平均年収は 概ね550〜700万円 がボリュームゾーン。設備設計事務所、ゼネコン設備部門、サブコン、設計コンサルなどに勤めると、資格手当として月1〜3万円が付くケースが多いです。

ただ、年収アップ効果よりも僕がこの資格を評価したいのは「次のキャリアに繋がりやすい」という点。

  • 一級建築士の受験資格を得られる(建築設備士として実務4年で受験可能)
  • 設備設計一級建築士へのステップになる
  • 独立・副業(設備設計外注、リニューアル提案)の足場になる
  • 一級管工事・1級電気工事施工管理の上位資格としての肩書きになる

特に 「一級建築士の受験資格を得られる」 という点はかなり強力。建築設備士→一級建築士→設備設計一級建築士というルートを進めると、設備系のトップクラス資格者になれます。

施工管理側のキャリア戦略としても、「設計の言葉」が分かるようになるという意味で、現場でのコミュニケーションコストがガクンと下がります。設計と現場の間で板挟みになっている若手には、コスパ良い資格と言ってよいでしょう。

建築設備士に関する情報まとめ

  • 建築設備士とは:建築士に対して建築設備の設計・工事監理について助言できる資格者
  • 仕事内容:設備設計サポート、工事監理サポート、改修提案
  • 受験資格:学歴または資格+2〜6年の実務経験
  • 試験内容:一次(学科)+二次(設計製図)の二段階
  • 合格率の目安:最終合格率20%前後
  • 勉強時間の目安:300〜500時間
  • 年収の目安:550〜700万円
  • キャリア効果:一級建築士の受験資格、設備設計一級建築士への道が開ける

以上が建築設備士に関する情報のまとめです。

「資格手当のために取る」というよりも、「設計の言葉を扱えるようになる」「次のキャリアの土台になる」という観点で評価すべき資格ですね。施工管理として現場を回しているうちに、設備設計の意図を読み解きたくなる場面は必ず増えてきます。そう感じ始めたら、受験のタイミングです。

合わせて、施工管理者向けの上位資格や周辺資格についてもチェックしてみてください。

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