1級電気工事施工管理技士の二次検定、経験記述以外に何をすべきか

  • 一次は通った。二次は何をどう対策すればいいのか分からない
  • 経験記述だけやっておけばいいと言われたけど、本当にそれでいいの?
  • 問題2から先って何が出るの?
  • 全問解答なの?それとも選べるの?
  • 配点が分からないから、どこを捨てていいのか判断できない
  • 合格基準に届くには、どの問題で稼ぐのが現実的?
  • 出題が見直されたと聞いた。過去問はどこから使えるの?
  • 独学で受かるの?添削がないと無理なのか
  • 一度落ちた。次は二次だけ受けられるの?
  • 試験時間は何分で、どの順に解くのが正解?

上記の様な悩みを解決します。

1級電気工事施工管理技士の第二次検定は、令和6年度から6問題を全問解答する形になった試験で、自分で答え合わせできるのはそのうち2問だけです(建設業振興基金 令和7年度 1級電気工事施工管理技術検定 第二次検定問題)。ところが調べてみると出てくるのは経験記述の書き方と添削講座の申込案内、それに予備校の試験総評ばかりで、問題2から先に並ぶ設問にどう向き合うかを独立した設計として書いたものが見つからないんですよね。今回は出題数・解答数・合格基準・試験日程といった基本を押さえた上で、経験記述の書き方ではなく、それ以外に並ぶ設問群への向き合い方と、配点が公表されていない条件の下で何を優先するかという取捨の設計まで、公式資料の文言を確かめながら整理しました。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、はじめて第二次検定を受ける方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

第二次検定の対策は、6問を全部解くという形から組み立てる

「一次は通ったけれど、二次は何をどう対策すればいいのか分からない」という状態のときに最初に見るべきものは、参考書ではなく解答用紙の形です。結論、第二次検定は6問題を全部解く試験で、そのうち4問が記述式、2問が五肢択一式です。勉強法の話はその後に来ます。

建設業振興基金が公表している令和7年度の1級電気工事施工管理技術検定 第二次検定問題には、冊子の表紙に「試験問題は,6問題です。全問解答してください。」と記されています。問題の単位で選ぶ余地はないので、「どの問題を勉強しないでおくか」という形の作戦は、この1行で成立しなくなります。

解答形式の内訳も同じ令和7年度の第二次検定問題の冒頭にあり、「問題1から問題4は,記述式の問題です。」「問題5及び問題6は,五肢択一式の問題です。」と示されています。記述4問と択一2問という比率が、後で触れる答え合わせの限界にそのまま効いてきます。

ここで年度を確認しておく必要があります。この6問題という形は昔からのものではなく、令和5年度の第二次検定問題は表紙が「試験問題は,5問題です。」で、問題1から問題3が記述式、問題4及び問題5が五肢択一式でした。つまり令和6年度から6問題になっています。古い体験談を読むときは、前提の問題数が違う可能性があるということです。

  • 問題数:6問題・全問解答(令和7年度 第二次検定問題)
  • 解答形式:問題1から問題4が記述式、問題5及び問題6が五肢択一式(令和7年度 第二次検定問題)
  • 形が変わった年:令和5年度は5問題で記述式3問と五肢択一式2問(令和5年度 第二次検定問題)
  • 試験時間:令和7年度までの問題冊子は「試験時間は,13時から16時までです。」、令和8年度は「試験時間 13:00~16:00」(令和8年度 受検の手引 28頁)
  • 検定の範囲:「第二次検定は、施工管理法について筆記試験を行います。」(令和8年度 受検の手引 28頁)

令和8年度の時間割は受検の手引28頁に「入室時刻 12:30まで/検定問題配付説明 12:45~13:00/試験時間 13:00~16:00」と出ています。3時間で6問、そのうち4問が手書きの記述という条件を先に頭に入れておくと、このあとの優先順位の話が具体的に読めるはずです。

経験を踏まえて答える設問は2問ある|令和7年度の問題1と問題2

「経験記述だけやっておけばいい」というアドバイスは、半分しか合っていません。結論、令和7年度の第二次検定では、自分の経験を踏まえて答えるよう求められた設問が問題1と問題2の2問ありました。

令和7年度の第二次検定問題の問題1は「次の問A又は問Bのどちらかを選択して答えなさい。」で始まり、問Aの冒頭は「あなたの電気工事の経験を踏まえ,高さ10m以上の作業場への揚重作業を伴う電気工事において,施工中,作業者に墜落災害又は飛来落下災害が発生する危険性があると,あなたが予測した事項とその理由について,2つ具体的に記述しなさい。」です。

そして同じ令和7年度の問題2は「あなたの電気工事の経験を踏まえ,全停電のできない施設における電気設備の改修工事において,施工中,作業者に感電災害が発生する危険性があると,あなたが予測した作業内容とその理由について,具体的に記述しなさい。」でした。どちらも「あなたの電気工事の経験を踏まえ」から入っていて、題材として与えられた場面だけが違います。2問とも経験を踏まえて答える形だという分類は僕の側の整理ですが、設問文を並べればそう読めることが分かります。

なお、経験記述という呼び方を問題1だけに当てる整理もあります。試験機関が令和6年7月10日付で出した見直しの資料も「第二次検定 経験記述に係る問題【問題1】」という見出しを使っており、その呼び名の出どころは工事概要を書かせていた令和5年度以前の問題1です。ここで2問と数えているのは、令和7年度の設問文が問題1と問題2のどちらにも「あなたの電気工事の経験を踏まえ」を置いているという一点によるもので、呼び名の当否ではなく準備の配分の話として読んでください。

さらに令和7年度は、どちらの設問も危険性の予測を書かせたうえで、その防止対策まで書かせる形になっていました(令和7年度 第二次検定問題)。危険性の予測と対策が対になっているという構造は、問題1と問題2に共通しています。

  • 令和7年度の問題1:問Aまたは問Bを選択。問Aは高さ10m以上の揚重作業での墜落災害・飛来落下災害(令和7年度 第二次検定問題)
  • 令和7年度の問題2:全停電のできない施設の改修工事での感電災害。選択肢はなし(令和7年度 第二次検定問題)
  • 共通する形:危険性があると予測した事項や作業内容とその理由、そのうえで自分がとるべき対策(同)
  • 解答条件:書ける項目数や配点されない記述の指定は、年度ごとに問題冊子へ書かれる(令和7年度 第二次検定問題)

解答条件は年度ごとに置かれるものなので、毎年同じだと決めつけないほうが安全です。問題1に的を絞った設問の中身と、そこに向けた準備の作り方は分量が要るので専用に1本立てています。

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僕の整理では、問題1と問題2に別々の準備時間を積むより、この2問をまとめて1つの枠として置き、空いた時間を問題3以降へ回すほうが計算が立ちます。経験を踏まえる設問は令和7年度で2問ですが、記述式は問題1から問題4までの4問あるので、経験記述だけを磨き込むと記述の半分が手つかずのまま本番を迎えることになります。

問題3と問題4は自分で選ぶ|選ぶ数は同じでも、選ばせるものは年度で変わる

「問題2から先は何が出るのか」に対する答えは、問題番号ではなく形式で覚えるのが正解です。結論、令和7年度と令和6年度を並べると、選ぶ数は変わっていないのに、選ばせる対象と書かせる内容が入れ替わっています。

令和7年度の第二次検定問題(建設業振興基金)の問題3は「電気工事に関する次の語句の中から2つ選び,番号と語句を記入のうえ,適正な品質を確保するための方法について,それぞれ2つ具体的に記述しなさい。」で、選択肢は「1.資材の管理」「2.ケーブルラックの施工」「3.重量機器の取付け」「4.盤への電線の接続」の4つです。

一方、令和6年度の第二次検定問題の問題3は「電気工事に関する次の作業の中から2つ選び,番号と作業を記入のうえ,労働災害を防止するための対策を,それぞれについて2つ具体的に記述しなさい。」で、選択肢は高所作業車での作業、高圧停電作業、酸素欠乏危険場所での作業、建設機械による掘削作業の4つです。同じ問題3という番号でも、令和7年度は品質確保の方法、令和6年度は労働災害を防止するための対策を書かせています。

問題4のほうは令和7年度と令和6年度で近い形でした。令和7年度は「電気工事に関する次の用語の中から4つ選び,番号と用語を記入のうえ,技術的な内容について,それぞれ2つ具体的に記述しなさい。」で用語は12個、令和6年度も「電気工事に関する次の用語の中から4つ選び,番号と用語を記入のうえ,技術的な内容をそれぞれについて2つ具体的に記述しなさい。」です。

  • 令和7年度の問題3:語句4つから2つ選び、適正な品質を確保するための方法をそれぞれ2つ記述(令和7年度 第二次検定問題)
  • 令和6年度の問題3:作業4つから2つ選び、労働災害を防止するための対策をそれぞれ2つ記述(令和6年度 第二次検定問題)
  • 問題4:両年度とも用語から4つ選び、技術的な内容をそれぞれ2つ記述(令和7年度は用語12個。令和7年度・令和6年度 第二次検定問題)
  • 令和5年度:全体が5問題で、記述式は問題1から問題3、五肢択一式は問題4及び問題5(令和5年度 第二次検定問題)
  • 3年続けて変わっていないもの:2つ選ぶ、4つ選ぶという数

令和5年度まで遡ると、そもそも記述式が問題1から問題3までで、五肢択一式が問題4及び問題5でした。番号の割り当て自体が動いているので、「問題3は品質管理」と年度を付けずに覚えると、次の年に崩れます。覚えるなら、4つから2つ選んで方法や対策を2つずつ書く設問がある、並んだ用語から4つ選んで技術的な内容を2つずつ書く設問がある、という形式のほうです。

この「選べる」という条件は、準備の範囲を絞る根拠になります。令和7年度のように用語12個のうち4つでよいなら、12個すべてを同じ深さで仕上げる必要はなく、自分の分野から確実に書ける用語を6個か7個まで厚くしておけば、本番でその中から4つを選べます。正直なところ、ここを全部やろうとして手が回らなくなるのが一番もったいないパターンだと思います。

自分で答え合わせできるのは問題5と問題6だけ

「独学で受かるのか、添削がないと無理なのか」という問いは、気合いや向き不向きの話ではなく、公表制度の形の話として答えられます。結論、令和7年度の形でいえば、6問のうち自分で採点できるのは問題5と問題6の2問だけです。

根拠は問題冊子そのものにあります。令和7年度の第二次検定問題には「第二次検定は,問題の解答形式がマークシートとなっている設問の正答肢番号を公表します。なお,解答形式が記述式の設問の正答は公表しません。」と書かれています。この1文が、記述式の設問について、自分の解答が合っているかを公式に確かめる手段が存在しないことを意味します。

では答え合わせができる2問には何が出たのか。令和7年度の第二次検定問題の問題5は5-1が回路計算、5-2が対地電圧計算で、いずれも五肢択一でした。同じ令和7年度の問題6は「『建設業法』又は『電気事業法』に関する次の問に答えなさい。」で、6-1と6-2が建設業法、6-3が電気事業法第48条の空欄補充です。計算と法令の条文という、正解が一つに決まる領域が択一に寄せられている形です。

  • 公表されるもの:マークシート形式となっている設問の正答肢番号(令和7年度 第二次検定問題)
  • 公表されないもの:記述式の設問の正答(同)
  • 令和7年度の問題5:回路計算と対地電圧計算の五肢択一(同)
  • 令和7年度の問題6:建設業法と電気事業法第48条の空欄補充(同)
  • 結果として自己採点できる範囲:五肢択一式の2問(令和7年度は問題5と問題6)

ここから導ける対策は2つです。ひとつは、五肢択一式の設問は過去問を解いて自分で正誤を確認できるので、独学の効率が最も高い領域だということ。もうひとつは、記述式の設問については「模範解答を写して覚える」という勉強法がそもそも成り立たないということです。公表されていないものを写すことはできないので、市販の解答例や予備校の解答試案は、あくまで第三者の作った参考例として扱うのが正確な位置づけになります。

第一次検定の側で独学と講座の線引きをどう引くかは、応用能力の扱いも含めて別記事で整理しています。

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【PR】記述式の答え合わせだけは、自分の外に置くという考え方

記述式の設問の正答は公表されないので、令和7年度なら問題1から問題4にあたる記述式の4問について、「これで合っているか」を自分で判定する手段は用意されていません。計算と法令の2問は過去問で独学できるぶん、残りの4問だけを人に見てもらうという割り切り方があります。

独学の答え合わせに不安があるなら、添削で二次検定対策を固める

配点は公表されていない|捨てる設計ではなく落とさない設計にする

「合格基準に届くには、どの問題で稼ぐのが現実的なのか」という問いには、残念ながら公表資料から答えを作れません。結論、合格基準は公表されている一方で、各問題の配点は公表資料に見つからないので、得点計画を数字で立てることはできません。

合格基準そのものは明快です。建設業振興基金の「過去の受検状況・検定問題・合格基準」には第二次検定について「得点が60%以上」と示されており、令和8年度の受検の手引31頁でも「・第二次検定 得点が60%以上」と同じ内容が記載されています。ただし同じ欄には「次の基準以上の者を合格としますが、試験の実施状況等を踏まえ、変更する可能性があります。最終的な基準は合格基準(確定)を参照してください。」とも書かれているので、60%は固定値ではなく事前の目安という扱いです。

問題は配点です。令和8年度の受検の手引の全37頁、令和7年度から令和5年度までの問題冊子3本、同じ3年度の実施結果の資料、試験機関のサイトを確認しても、各問題が何点なのかを示した記載は見つかりません。「配点」という語で出てくるのは、令和7年度の問題1にある「なお,保護帽の着用のみ又は要求性能墜落制止用器具(安全帯)の着用のみの記述については配点しない。」という除外規定だけです。

  • 合格基準:第二次検定は得点が60%以上(建設業振興基金 過去の受検状況・検定問題・合格基準)
  • 基準の性格:「試験の実施状況等を踏まえ、変更する可能性があります。」(同)
  • 各問題の配点:上記の確認範囲に記載なし(令和8年度 受検の手引 全37頁/令和7年度から令和5年度の問題冊子と実施結果/試験機関サイト)
  • 「配点」の語が出る唯一の箇所:令和7年度 問題1の着用のみの記述に関する除外規定(令和7年度 第二次検定問題)
  • 採点方法:「通知した成績や採点方法に関する問い合わせにはお答えできません。」(令和8年度 受検の手引 31頁)

採点方法についても、令和8年度の受検の手引31頁に「通知した成績や採点方法に関する問い合わせにはお答えできません。」と明記されています。つまり配点も採点方法も外からは見えません。ここから素直に出てくる結論は、捨てる設計は成立しないということです。何点の問題を捨てているのか分からないまま捨てるのは、目をつぶって賭けるのと同じになります。

代わりに置くべきなのが、落とさない設計です。令和6年度と令和7年度と同じ6問の形であれば、6問全部に手を付けて、白紙の設問を作らない。選べる設問では、書ける材料が確実にある選択肢を取る。3時間という試験時間は令和8年度も13:00から16:00と示されているので(令和8年度 受検の手引 28頁)、配点の代わりに時間をどう割るかで優先順位を表現することになります。個人的には、記述4問を先に一巡させて全部に何か書いた状態を作り、残った時間を計算と法令の2問と記述の見直しに回す組み立てが無理がないと感じます。分単位の正解があるわけではないので、自分の書く速度で一度通しで測っておくのが確実です。

令和6年度の見直しで、過去問はどこから使えるか

「出題が見直されたと聞いた。過去問はどこから使えるのか」という疑問は、問題1と問題3以降で答えが分かれます。結論、問題1は令和5年度以前と形が違うので流用しにくく、問題3から問題6は形式が変わらないので過去問として使えます。ただし令和7年度と令和6年度で書かせる内容は違うので、そこは前章のとおりです。そのうえで、公式に手に入る過去問は直近1年分だけです。

見直しの方針は国土交通省の報道発表資料(令和5年11月9日)に出ています。「3.令和6年度以降の試験問題の見直し」として、第二次検定については「受検者の経験に基づく解答を求める設問に関し,自身の経験に基づかない解答を防ぐ観点から,設問の見直しを行う。」とされました。

具体的に何がどう変わったかは、建設業振興基金 電気試験部の令和6年7月10日付の資料が示しています。経験記述に係る問題1について「(現行)受検者の経験した工事概要を記述し,受検者の経験・知識に基づき,施工管理上の課題や対策等を解答する。」から「(見直し)与条件を設定した電気工事に対し,受検者の経験・知識に基づき,施工管理上の課題や対策等を解答する。」への変更です。実際に令和5年度の第二次検定問題の問題1は「あなたが経験した電気工事について,次の問に答えなさい。」で始まり、工事名、工事場所、電気工事の概要、工期、立場、担当した業務の内容を記述させる形でした。与条件が先に示される令和7年度の形とは、準備するものが違います。

ここで大事なのが、過去問がどこまで手に入るかです。令和8年度の受検の手引31頁の「検定問題等の公表」には「公表期間:試験日の翌営業日午前9時から1年間」と書かれており、公表範囲は同じ欄に「第二次検定は検定問題と解答形式がマークシートとなっている設問の正答肢番号」と示されています。1年で入れ替わるので、試験機関のサイトの一覧に並ぶ1級第二次検定は令和7年度の1件だけという状態になります。

  • 見直しの方針:自身の経験に基づかない解答を防ぐ観点からの設問の見直し(国土交通省 報道発表資料 令和5年11月9日)
  • 見直しの中身:工事概要を記述する形から、与条件を設定した電気工事に答える形へ(建設業振興基金 電気試験部 令和6年7月10日付)
  • 令和5年度の問題1:工事名・工事場所・工事概要・工期・立場・担当業務を記述(令和5年度 第二次検定問題)
  • 公表期間:試験日の翌営業日午前9時から1年間(令和8年度 受検の手引 31頁)
  • 適用法令の基準日:「なお,法令等は令和8年1月1日に有効なものとします。」(令和8年度 受検の手引 28頁)

この2つを合わせると、公式に配られている過去問は1年分しかないことになります。「過去問10年分」を名乗るものがあれば、それは試験機関の公表とは別の経路で集められた再配布だという前提で見るのが安全です。中身が正しいかどうかとは別に、設問の形が令和6年度の見直しで変わっていること、法令問題には令和8年度なら令和8年1月1日に有効な法令という基準日があること、この2点を自分で確認しながら使う必要があります。

なお、正答肢の公表欄の文言は年度で揺れていて、令和6年度は「正答番号を公表いたします」という書き方でした。同じ内容を指していても字面が違うので、引用するときは年度を添えるのが正確です。

市販教材をどう選ぶかは、公式の過去問が1年分しかないという前提とセットで考える話になります。選び方の比較はこちらが詳しいです。

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一度落ちた人が次にやること|評定と再受検申請

「一度落ちた。次は二次だけ受けられるのか」という疑問から入ります。結論、条件を満たせば実務経験証明書等を省略した再受検申請ができますし、不合格通知に載っている評定記号から次にやることの見当が付けられます。

まず評定です。第二次検定の不合格者には評定が示され、その区分は「A:合格基準以上/B:得点が40%以上合格基準未満/C:得点が40%未満」です(令和8年度 受検の手引 31頁)。手元の通知がBなのかCなのかで、記述の精度を上げる話なのか、出題の形そのものを取り違えていた可能性を疑う話なのかが変わってきます。

再受検申請の条件は試験機関の案内に明記されています。「※平成15年度以降に新規で第二次検定を受検した方(同じ級・種目・試験区分の受検申請に限る)は,実務経験証明書等を省略した再受検申請が可能です(欠席者を含み,辞退者を除きます)。」という規定です。あわせて受検資格の経過措置として「令和10年度までの間は経過措置として,制度改正前の受検資格要件(以下『旧受検資格』)による第二次検定受検が可能です。」とも示されています。第一次検定の合格の有効期間そのものについては、確認した範囲の公表資料に記載を見つけられなかったので、ここで書けるのはこの2つの規定までです。

  • 不合格者の評定:A・B・Cの3区分(令和8年度 受検の手引 31頁)
  • 再受検申請:平成15年度以降に新規で第二次検定を受検した方は実務経験証明書等を省略可(建設業振興基金 1級 電気工事施工管理技術検定のご案内)
  • 受検資格の経過措置:令和10年度までは旧受検資格による第二次検定受検が可能(同)
  • 受検手数料:第二次検定は15,800円(非課税)(同)
  • 令和8年度の日程:第二次検定は10月18日、合格発表は令和9年1月8日(同)

合格率についても触れておきます。受検者数と合格者数は建設業振興基金の各年度「1級電気工事施工管理技術検定 第二次検定 実施結果」に載っており、そこに合格率という語は使われていません。この2つの実数から算出すると次のようになります。

年度 受検者数 合格者数 算出した合格率
令和7年度 9,494名 6,607名 約69.6%
令和6年度 8,250名 4,093名 約49.6%
令和5年度 8,535名 4,527名 約53.0%

いずれも建設業振興基金の各年度の1級電気工事施工管理技術検定 第二次検定 実施結果から算出した値で、公表された合格率ではありません。年度ごとの振れ幅が20ポイント近くあるので、去年の数字を自分の見通しに使うのは無理があります。推移の見方は別記事で扱っています。

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いまこの記事を読んでいる人の多くは、令和8年度の第一次検定が令和8年7月12日に実施され、受検者数27,387名に対して合格者数9,947名という結果が出た後の段階にいるはずです(令和8年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定 実施結果)。第二次検定は令和8年10月18日なので、残り時間の使い方を決める局面ということになります。日程と手続きの全体像はこちらで確認できます。

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ちなみに令和7年度の合格者の属性として、1級合格者のうち2級電気工事施工管理技術検定の合格者は3.7%と報告されています(令和7年度 第二次検定 実施結果 参考欄)。参考として示されている数字なので、2級を持っていないほうが有利とか不利という話には使えません。実務経験から直接1級に進む人が多い試験だという輪郭が分かる、という程度の材料です。

1級電気工事施工管理技士の二次検定対策に関する情報まとめ

  • 試験の形:6問題を全問解答。記述式4問と五肢択一式2問で、6問題になったのは令和6年度から
  • 経験を踏まえる設問:令和7年度は問題1と問題2の2問。問題1は問A・問Bの選択制
  • 問題3と問題4:4つから2つ、用語から4つという選ぶ数は3年不変だが、選ばせる対象と書かせる内容は年度で変わる
  • 答え合わせ:マークシートの正答肢番号は公表、記述式の正答は非公表。自己採点できるのは五肢択一式の2問だけ
  • 配点:確認した公表資料に記載なし。採点方法も非公表なので、捨てる設計ではなく落とさない設計にする
  • 令和6年度の見直しと過去問:問題1は形が変わり、公表期間は1年間。公式に手に入る過去問は直近1年分
  • 落ちたあと:不合格者の評定はA・B・C。条件を満たせば実務経験証明書等を省略した再受検申請ができる

以上が1級電気工事施工管理技士の二次検定対策に関する情報のまとめです。

第二次検定の対策は、勉強法を決める前に「6問全部に解答する」「自分で採点できるのは2問だけ」「配点は分からない」という3つの条件を確定させるところから始まります。この3つが分かってしまえば、やることは自然に決まります。令和7年度の形でいえば、計算と法令の2問は過去問で独学し、選べる設問は自分の分野から書ける選択肢を厚くしておき、経験を踏まえる2問は1つの枠としてまとめて時間を取り、白紙を作らない。配点が見えない試験で唯一コントロールできるのは、どの設問にも何か書いて出すという状態を作ることだと、僕は考えています。

1級電気工事施工管理技士の二次検定対策に関するよくある質問

Q1:経験記述だけ準備しておけば受かりますか?

その前提自体を確認したほうがいいです。令和7年度の第二次検定問題を見ると、経験を踏まえて答えるよう求められた設問は問題1と問題2の2問あり、そのうえで問題3と問題4の記述式、問題5と問題6の五肢択一式が続きます。表紙には「試験問題は,6問題です。全問解答してください。」とあるので、6問すべてに解答する試験です。さらに各問題の配点は確認した公表資料に記載がないため、経験記述だけで合格基準に届くかどうかを数字で見積もることもできません。

Q2:問題3は品質管理と覚えておけばいいですか?

年度を付けずに覚えると崩れます。令和7年度の第二次検定問題の問題3は語句4つから2つ選んで適正な品質を確保するための方法を書かせる設問でしたが、令和6年度の第二次検定問題の問題3は作業4つから2つ選んで労働災害を防止するための対策を書かせる設問でした。さらに令和5年度は全体が5問題で、記述式が問題1から問題3、五肢択一式が問題4及び問題5という割り当てです。覚えるなら問題番号ではなく、4つから2つ選ぶ設問と並んだ用語から4つ選ぶ設問がある、という形式のほうです。

Q3:第二次検定の自己採点はできますか?

一部だけできます。令和7年度の第二次検定問題には「第二次検定は,問題の解答形式がマークシートとなっている設問の正答肢番号を公表します。なお,解答形式が記述式の設問の正答は公表しません。」と書かれています。つまり五肢択一式の設問は自分で正誤を確認できますが、記述式の設問については公式の正答が存在しない状態です。加えて令和8年度の受検の手引31頁には「通知した成績や採点方法に関する問い合わせにはお答えできません。」とあり、採点方法の照会もできません。

Q4:公式の過去問は何年分もらえますか?

直近1年分だけです。令和8年度の受検の手引31頁の検定問題等の公表には「公表期間:試験日の翌営業日午前9時から1年間」と記載されており、公表範囲は検定問題と、マークシート形式の設問の正答肢番号です。1年で入れ替わるため、試験機関のサイトの一覧に並ぶ1級第二次検定は令和7年度の1件だけになります。それより前の年度をまとめて掲げているものは、試験機関の公表とは別経路の再配布だという前提で扱うのが安全です。

Q5:一度落ちました。次は第二次検定だけ受けられますか?

条件付きで手続きが軽くなります。試験機関の案内には「※平成15年度以降に新規で第二次検定を受検した方(同じ級・種目・試験区分の受検申請に限る)は,実務経験証明書等を省略した再受検申請が可能です(欠席者を含み,辞退者を除きます)。」とあります。また受検資格については「令和10年度までの間は経過措置として,制度改正前の受検資格要件(以下『旧受検資格』)による第二次検定受検が可能です。」という規定があります。なお第一次検定の合格が何年有効かを明言した記載は、確認した公表資料には見つかりませんでした。受検手数料は第二次検定が15,800円(非課税)です。

Q6:3時間の時間配分はどう決めればいいですか?

配点が公表されていないため、正解の配分は示せません。令和8年度の受検の手引28頁には「入室時刻 12:30まで/検定問題配付説明 12:45~13:00/試験時間 13:00~16:00」とあり、3時間で6問、そのうち4問が記述式です。実務だと、記述4問を先に一巡させて白紙の設問を作らない状態を先に確保し、残りを五肢択一2問と記述の見直しに回す形が組みやすいと思います。ただし記述の速度は人によって違うので、過去問を1年分通しで解いて自分の所要時間を測っておくのが確実です。

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