- 1級電気工事施工管理技士の合格率ってどれくらい?
- 第一次検定と第二次検定で合格率は違うの?
- 41.5%って高いの?低いの?
- ここ数年の推移はどうなってる?
- 結局、最終的に何割が受かるの?
- 他の施工管理技士や電験と比べて難しい?
- 一次は受かったのに二次で落ちる人が多いって本当?
- 合格率が高い年に受けたほうが得なの?
- 令和6年に制度が変わって合格率は下がった?
上記の様な悩みを解決します。
1級電気工事施工管理技士の合格率は、受検を決めるかどうか、どれくらい勉強時間を確保するかを判断する一番の材料です。ただ「第一次41.5%、第二次69.6%」という数字だけ見ても、自分にとって高い壁なのか低い壁なのかは伝わってきませんよね。今回は令和7年度の最新データと2017年からの推移を押さえた上で、現役の施工管理目線で「一次と二次で合格率に差がつく理由」「令和6年の制度改正で受検者が急増した影響」「合格率をどう受検戦略に落とし込むか」まで整理しました。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
1級電気工事施工管理技士の合格率とは?
1級電気工事施工管理技士の合格率とは、結論「第一次検定でおおむね35〜55%、第二次検定で50〜75%程度」の試験です。
直近の令和7年度(2025年)は、第一次検定が41.5%、第二次検定が69.6%でした。第一次と第二次は別の試験で、それぞれに合格率があります。両方に受かって初めて「1級電気工事施工管理技士」と名乗れるので、ざっくり言うと第一次の合格率と第二次の合格率を掛け合わせた数字が「最終的な合格率」のイメージになります。
| 区分 | 令和7年度(2025)の合格率 | 例年の幅 |
|---|---|---|
| 第一次検定 | 41.5% | 約35〜55% |
| 第二次検定 | 69.6% | 約50〜75% |
| 最終(一次×二次の目安) | 約25〜30% | 約20〜40% |
数字だけ見ると「半分近く受かるなら簡単そう」に見えますが、ここには落とし穴があります。第一次検定を受ける人と第二次検定を受ける人は別の集団で、第二次は実務経験を積んだ人だけが受ける試験です。つまり「もともと受かりやすい層」が二次に進んでいるので、二次の合格率が高めに出ているだけなんですね。受検する一人の立場で見れば「5人に1〜2人」のイメージで捉えておくのが実態に近いです。
僕の感覚だと、この資格は「死ぬほど難しい試験」ではなく「正しい順番で準備すれば届く試験」です。合格率の数字に怯えるより、一次と二次それぞれの性格を理解して対策を分けるほうが、ずっと合格に近づきます。
1級電気工事施工管理技士の合格率の推移
合格率の推移を見ると、第一次・第二次ともに年度による上下はあるものの、大きく崩れない安定した試験だと分かります。
| 年度 | 第一次・受検者 | 第一次・合格率 | 第二次・受検者 | 第二次・合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 2025(令和7) | 24,821 | 41.5% | 9,494 | 69.6% |
| 2024(令和6) | 23,927 | 36.7% | 8,250 | 49.6% |
| 2023(令和5) | 16,265 | 40.6% | 8,535 | 53.0% |
| 2022(令和4) | 16,883 | 38.3% | 7,685 | 59.0% |
| 2021(令和3) | 15,001 | 53.3% | 7,922 | 58.8% |
| 2020(令和2) | 14,407 | 38.1% | 6,723 | 72.7% |
| 2019(令和元) | 15,048 | 40.7% | 8,114 | 66.3% |
| 2018(平成30) | 16,989 | 56.1% | 12,034 | 73.7% |
| 2017(平成29) | 17,922 | 48.0% | 10,493 | 62.5% |
出典は一般財団法人建設業振興基金(試験研修本部)が公表している過去の受検状況です。表を眺めると、推移から読み取れるポイントが見えてきます。
- 第一次検定は35〜56%とブレ幅がやや大きく、年度ごとの難化・易化が起きやすい
- 第二次検定は50〜74%と高めで安定しており、二次まで来た人は比較的受かりやすい
- 2021年(令和3年)は試験制度が「学科・実地」から「第一次・第二次検定」に変わった切り替えの年で、一次が53.3%と高め
- 令和6年(2024)以降、受検者数が一気に増えている(後述の制度改正の影響)
- 受検者が増えても第一次の合格率は極端には下がっていない
僕としては、この推移表で一番見てほしいのは「合格率の数字」より「受検者数の増え方」です。令和5年から令和7年にかけて第一次の受検者が約1.6万人から約2.5万人へ増えています。ここに制度改正の話が絡んでくるので、後半で詳しく触れます。
第一次検定と第二次検定で合格率が違う理由
合格率に差がつく最大の理由は、結論「第二次検定が実務経験者だけの試験で、しかも記述式(経験記述)が中心だから」です。
第一次検定はマークシートの四肢択一が中心で、電気工学の理論・電気設備・施工管理法・法規といった「知っていれば解ける」知識問題が大半です。実務経験を積んでいれば自然と肌感覚で分かる内容も多く、過去問を回せば十分戦えます。だから受検者の母集団が広くても、ある程度の合格率に落ち着きます。
一方で第二次検定は、施工計画・工程管理・品質管理・安全管理について、自分の言葉で記述する問題が出ます。中でも配点が大きいのが「経験記述」で、自分が実際に携わった電気工事の現場について、施工管理上の課題と対策を具体的に書かせる問題です。ここは付け焼き刃が効きません。
- 第一次:四肢択一中心、知識を問う、独学でも対策しやすい
- 第二次:記述式中心、経験記述の配点が高い、実務と文章力の両方が要る
- 第二次は「一次合格者」という選抜済みの集団が受けるので合格率が高めに出る
- とはいえ二次で毎年3〜5割は落ちており、油断はできない
- 二次の壁は「現場を知っているか」ではなく「現場を採点者に伝わる文章で書けるか」
ここが多くの人がつまずくポイントで、「現場はバリバリやってきたのに二次で落ちた」という人は珍しくありません。経験が足りないのではなく、経験を答案の型に落とし込む練習が足りていないケースがほとんどです。具体的な勉強の進め方は、ほぼ満点で合格した人の視点でまとめたこちらが参考になります。

合格率から見た難易度
合格率から見た1級電気工事施工管理技士の難易度は、結論「中程度〜やや難しい」です。国家資格の中では極端に難しい部類ではありませんが、片手間で受かる試験でもありません。
他の人気資格と合格率で並べると、立ち位置がイメージしやすくなります。
| 資格名 | 全体の合格率の目安 | 1級電気との比較 |
|---|---|---|
| 1級電気工事施工管理技士 | 約20〜40% | 基準 |
| 1級建築施工管理技士 | 約30〜40% | ほぼ同等 |
| 1級土木施工管理技士 | 約30〜40% | ほぼ同等 |
| 第一種電気工事士 | 約40〜50% | やや易しい |
| 電験三種 | 約10〜15% | かなり難しい |
同じ施工管理技士の1級(建築・土木)とはほぼ横並びで、試験の構成も似ています。第一種電気工事士よりは上、電験三種よりはかなり下、という位置づけです。電気系の難関とされる電験三種は合格率が1割前後で、求められる理論の深さが段違いなので、同じ「電気の資格」でも性格はまったく別物です。

僕個人としては、難易度を合格率だけで測るのはおすすめしません。1級電気の本当の難しさは「広い出題範囲を仕事と両立しながら準備する継続力」と「二次の記述を仕上げる詰めの作業」にあります。数字上の難易度は中程度でも、社会人が片手間で受けると普通に落ちる試験、というのが現場の体感です。
令和6年度の制度改正で合格率はどう動いたか
ここが他の解説記事であまり踏み込まれていないポイントなのですが、結論「令和6年度の受験資格の見直しで受検者が急増したのに、第一次検定の合格率はほとんど崩れていない」というのが直近の特徴です。
令和6年度から、第一次検定の受験資格が「試験実施年度に満19歳以上」だけになりました。それまで必要だった実務経験が、第一次検定については不要になったんですね。この緩和で、これまで「実務経験が足りなくて受けられなかった若手」や「とりあえず一次だけ先に取っておきたい層」がどっと受検するようになりました。推移表で令和6年・令和7年に受検者が跳ね上がっているのは、これが理由です。
- 令和6年度から第一次検定は実務経験不要(満19歳以上なら受検可)
- 実務経験は第二次検定の受験資格として残っている
- 受検者が増えると一般に合格率は下がりやすいが、1級電気の一次は36.7%→41.5%とむしろ持ち直した
- 第一次合格者には「1級電気工事施工管理技士補」の称号が付与される
- 二次は従来通り実務経験者の試験なので、合格率の高さは維持されている
この変化を受検者目線で言い換えると、「一次のハードルは下がったが、二次に進むには結局実務経験が要る」ということです。一次だけ早めに取っておき、現場で経験を積みながら二次を狙う、という二段構えが組みやすくなりました。合格率の数字を読むときも、「受検者が増えた中での41.5%」は、母集団が広がったぶん以前より価値のある合格率だと捉えていいと思います。
合格率を踏まえた受検戦略
合格率の数字が分かったら、次にやることは結論「年度の当たり外れを気にするのではなく、一次と二次で対策の比重を変えること」です。
「合格率が高い年に受けたい」という気持ちは分かりますが、どの年が易化するかは事前に読めませんし、自分で選べるものでもありません。コントロールできないことに気を取られるより、合格率の構造から逆算して準備するほうが合理的です。
- 第一次(合格率4割前後):範囲が広いので早めに着手、過去問5〜10年分を3周が基本線
- 第二次(合格率5〜7割):経験記述の型づくりが最優先、書いて添削を受ける
- 一次だけ先取りして「技士補」を確保し、実務経験を積みながら二次に臨むルートも有効
- 仕事との両立が前提なので、合格率より「確保できる総学習時間」で計画を立てる
- 二次は「落ちる3〜5割」に入らないため、現場経験を答案に翻訳する練習を重視
電気の施工管理は、現場代理人や監理技術者として現場を任される立場とも直結します。資格と実務の関係を整理したいときは、現場の役割を解説したこちらも合わせて読むと、なぜこの資格が重視されるのかが腑に落ちると思います。

現場目線で言えば、合格率は「敵の強さ」ではなく「自分の準備量を決めるための物差し」です。4割の一次にどれだけ時間を割き、7割の二次でどう取りこぼさないか。この配分を決めた瞬間に、合格率の数字はただの不安材料から戦略の材料に変わります。
1級電気工事施工管理技士の合格率に関するよくある質問
最後に、合格率まわりでよく出る疑問をまとめておきます。
第一次検定の合格率が高い年は狙い目ですか?
事前にどの年が易化するかは読めないため、年度を狙う戦略はおすすめしません。合格率が高めだった年も、十分な準備をしなければ普通に落ちます。年度の当たり外れより、過去問演習の量と二次の記述対策に時間を投じるほうが確実です。
一次は受かったのに二次で落ちました。なぜですか?
二次は経験記述の配点が高く、現場経験そのものより「採点者に伝わる文章で書けるか」が問われます。現場をこなしてきた人でも、答案の型を練習していないと毎年3〜5割は落ちます。実際に手を動かして書き、添削を受けるのが近道です。
最終的な合格率は何割くらいと考えればいいですか?
一次と二次を別々の年に受ける人も多いため一概には言えませんが、一人の受検者が両方を突破する難易度は「全体で2〜4割、体感では5人に1〜2人」が目安です。一次41.5%・二次69.6%を掛け合わせると約29%で、この水準が一つの目安になります。
令和6年の制度改正で合格は難しくなりましたか?
第一次検定はむしろ受けやすくなりました。実務経験が不要になり満19歳以上で受検でき、合格率も下がっていません。一方で二次は実務経験が必要なまま残っているので、最終合格までの道のりの本質は大きく変わっていません。
1級電気工事施工管理技士の合格率に関する情報まとめ
- 合格率:令和7年度は第一次41.5%・第二次69.6%、例年は一次35〜55%・二次50〜75%
- 推移:年度の上下はあるが大崩れしない安定した試験。直近は受検者数が急増
- 一次と二次の差:二次は実務経験者のみ・記述中心のため合格率が高めに出る
- 難易度:中程度〜やや難しい。1級建築・土木とほぼ同等、電験三種よりはかなり易しい
- 制度改正:令和6年度から一次は実務経験不要(満19歳以上)。受検者増でも一次の合格率は維持
- 受検戦略:年度の当たり外れより、一次の範囲対策と二次の経験記述に比重を置く
以上が1級電気工事施工管理技士の合格率に関する情報のまとめです。
合格率は「怖がる数字」ではなく「準備量を決める物差し」として使うのが正解だと思います。一次4割・二次7割という構造を理解できれば、どこに時間を割くべきかは自然と見えてきます。関連する電気系の資格も合わせて確認しておくと、自分の立ち位置やキャリアの選択肢がさらにクリアになりますよ。



