2級電気工事施工管理技士は独学で受かる?捨ててはいけない9問

  • 独学で受かるらしいけど、結局どこから手をつければいいの?
  • そもそも何点取れば合格なの?「6割」ってどこまで本当?
  • 62問も出るなら、苦手な分野は丸ごと捨てていいんじゃないの?
  • 受検資格に「卒業後3年」ってあったけど、自分は受けられる?
  • 経験記述に書く工事が、そもそも自分の手元にあるのか不安
  • 独学だと、書いた記述に点が付くのかを誰も見てくれない

上記の様な悩みを解決します。

2級電気工事施工管理技士という資格は、第一次検定と第二次検定の2段階に分かれていて、第一次に受かった時点で「2級電気工事施工管理技士補」になれます。ところが独学で調べ始めると、どこを見ても「過去問を繰り返せ」で終わっていて、その先が出てこないんですよね。実際につまずくのは、第一次検定が62問すべてを解く試験ではなく、必須と選択を合わせて40問を解く形式だという点で、選択問題を指定数より多く塗ると減点になります。今回は受検資格・日程・受検手数料・出題形式・合格基準といった基本を押さえた上で、講座の宣伝記事では触れられない「必須は No.1〜No.4 と No.36〜No.40 の9問で、ここからは逃げられない」「独学だと第二次検定の記述だけは答え合わせができない」というところまで、施工管理の目線で整理しました。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、会社から「今年受けろ」と言われて、まず独学で考えている方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

2級電気工事施工管理技士の独学とは?教材より先に解答の決まり

2級電気工事施工管理技士の独学とは、結論「教材より先に解答の決まりを押さえるやり方」です。令和8年度前期の第一次検定は、問題番号こそ No.1 から No.62 まで並びますが、ブロック別の解答数(4+4+10+3+5+6+8)を足すと解答は40問。うち全問解答は No.1〜No.4 の4問と No.36〜No.40 の5問で計9問、残る31問は選択です(建設業振興基金 令和8年度(前期) 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題 p.1〔注意事項〕)。第一次検定の合格基準は得点が60%以上(令和8年度【前期】2級電気工事施工管理技術検定〔第一次検定のみ〕受検の手引 p.5「合格基準について」)。

その60%にも、読み落とすと損をする但し書きが付いています。受検の手引の記載は「2級第一次検定では、満点に対する得点の比率が次の基準に合致する者を合格としますが、試験の実施状況等を踏まえ、変更する可能性があります。・60%以上」で、実施機関の合格基準表にも同じ趣旨の柱書があります(同 p.5/建設業振興基金「過去の受検状況・検定問題・合格基準」の技術検定の合格基準表)。実際に令和8年度前期の第一次検定は、試験のあとに公表された実施結果で「※合格基準 40問中24問以上正解」と示されました(建設業振興基金 令和8年度 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定(前期) 実施結果 p.1)。比率としては60%ですが、受ける側から見ると「何問取れば通るのか」は試験が終わるまで確定しない、という読み方が正確です。

この2つを最初に知っているかどうかで、独学の初動がまるごと変わります。40問のうち9問は選ぶ余地がないので、そこを苦手だからと捨ててしまうと、9問がまるごと0点になる前提で、残る選択31問のほうで24問を取らなければ届かない計算になります。逆に言えば、独学で最初にやるべきなのは本屋を回ることではなく、自分が解答する40問の内訳を紙に書き出すことです。

出発点として押さえておきたいのは、次の4つです。

  • 令和8年度前期は、解答するのは62問すべてではなく、ブロック別の指定を足した40問
  • そのうち No.1〜No.4 の4問と No.36〜No.40 の5問、計9問は全問解答で選ぶ余地がない
  • 合格基準は得点60%以上だが「変更する可能性があります」の但し書きが付く
  • 令和8年度前期は、実施結果に示された合格基準が「40問中24問以上正解」だった

なお、この記事では勉強時間の目安は扱いません。何時間くらい見ておけばいいかという話は、別記事で扱っています。

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僕の考えでは、独学がうまくいかない原因の多くは能力ではなく順番です。解答の決まりを知らないまま参考書から入ると、必須に入っている問題を「苦手分野だから捨てる」と処理してしまう事故が起きます。捨てられる問題と捨てられない問題を先に分けておけば、同じ勉強量でも点の付き方が変わります。

第一次検定はどこが必須で、どこを選べるのか

「62問も出るなら苦手は丸ごと捨てられる」と考えたくなりますが、実際の指示はブロックごとに分かれています。令和8年度前期の2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題の1ページ目に印刷されている指示を並べると、次のとおりです。

問題番号 出題数 解答のしかた
No.1〜No.4 4問 全問解答
No.5〜No.10 6問 4問を選択
No.11〜No.29 19問 10問を選択
No.30〜No.35 6問 3問を選択
No.36〜No.40 5問 全問解答
No.41〜No.50 10問 6問を選択
No.51〜No.62 12問 8問を選択

この表の解答数を足すと 4+4+10+3+5+6+8 で40問になります。全問解答が指示されているのは No.1〜No.4 の4問と No.36〜No.40 の5問で、合わせて9問。しかも「選択問題の解答数が指定数を超えた場合は,減点となります。」と書かれているので、迷ったから多めに塗っておく、という保険は成立しません(建設業振興基金 令和8年度(前期) 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題 p.1〔注意事項〕)。

同じ注意事項には「(〔 No.37 〕から〔 No.40 〕の4問題は,施工管理法の能力問題です。)」「問題は,四肢択一式又は五肢択一式です。」「試験時間は,10時15分 から 12時45分 までです。」ともあります(同 p.1〔注意事項〕)。必須9問の後半、No.37 から No.40 の4問は能力問題として区分されていて、ここも選べません。解答はマークシート方式で、ボールペン・サインペン・色鉛筆等でマークした場合は採点されないとされています(令和8年度【前期】2級電気工事施工管理技術検定〔第一次検定のみ〕受検の手引 5.(3)・6.(1) p.3-4)。

捨てる話をするなら、いちばん裁量が大きいのは No.11〜No.29 です。19問出て10問しか解答しないので、9問ぶんは手を付けずに済みます。次が No.51〜No.62 の12問中8問、No.41〜No.50 の10問中6問で、この3ブロックだけで選ばずに済む問題が17問。No.5〜No.10 の2問と No.30〜No.35 の3問を足すと、62問と40問の差である22問がちょうど埋まります。裏を返せば No.1〜No.4 と No.36〜No.40 の9問は、苦手でも解答欄が空くだけなので、対策の優先順位は自動的に最上位になります。

問題番号の並びで整理すると、こう決まります。

  • 必須は No.1〜No.4 と No.36〜No.40 の合計9問で、ここは選ぶ余地がない
  • 選べるのは残り53問から31問で、いちばん裁量が大きいのが No.11〜No.29
  • 解答数が指定数を超えると減点なので、多めに塗る戦法は取れない
  • No.37 から No.40 の4問は施工管理法の能力問題として区分されている

正直なところ、独学の勉強計画はこの表を印刷して手元に置くだけで質が変わります。参考書の章立ては科目の順に並んでいますが、試験当日に自分が向き合うのは問題番号の並びです。どの番号帯で何問取るつもりなのかを先に決めておくと、参考書のどの章を厚くやるかも自然に決まります。

ひとつ注意があります。ここまでの問題番号と解答数は、令和8年度前期の2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題に印刷された指示です。出題数やブロックの区切りは年度や回次で変わりうるので、自分が受ける回の検定問題、または受検の手引で必ず確認してください。

受検資格は第一次と第二次でまったく別の話

「受検資格に高校卒業後3年とあった」でつまずく人が多いのですが、その年数は第二次検定側の条件です。第一次検定の受検資格は「試験実施年度に 満17歳以上 となる者」だけで、令和8年度に申請する場合は生年月日が平成22年4月1日以前と示されています(建設業振興基金「令和8年度 2級 電気工事施工管理技術検定のご案内」5.受検資格)。受検の手引にも、2級第一次検定は試験実施年度に満17歳以上となる者が受検できる、と同じ内容が書かれています。学歴も実務経験も、第一次検定の要件には出てきません(令和8年度【前期】2級電気工事施工管理技術検定〔第一次検定のみ〕受検の手引「施工管理技術検定制度について」)。

ここは誤解が広がりやすいので、制度側の資料も見ておきます。国土交通省 別添2「令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります」(令和5年11月9日版)p.1 の概要には「・2級の第一次検定は、17歳以上(受検年度末時点)であれば受検可能(従前から変更なし)」と書かれています。年齢だけで受けられるのは新しく始まった扱いではなく、従前から変更なし、という整理です。見直しの対象は第二次検定の側で、同じページには「令和6年度から令和10年度までの間は経過措置期間とし 旧受検資格 と 新受検資格 の選択が可能です!」ともあります。

その第二次検定の受検資格が、新受検資格と旧受検資格の2通りです。新受検資格は次の4区分になっています(前掲「令和8年度 2級 電気工事施工管理技術検定のご案内」5.受検資格 ■新受検資格)。

区分 条件
1 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定 合格後、実務経験3年以上(二次のみ)
2 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定 合格後、実務経験1年以上(二次のみ)
3 電気工事士試験または電気主任技術者試験の合格後または免状交付後、実務経験1年以上 ※別途、2級 または 1級の第一次検定 の合格が必要(二次のみ)
4 電気工事士試験または電気主任技術者試験の合格後または免状交付後、実務経験1年以上(一次・二次のみ)

旧受検資格のほうは、柱書に「①すでに2級第一次検定に合格している、②一次・二次検定へ同時に受検申請を行う、または③技術士の第二次試験に合格…したうえで、以下のイ〜ニいずれかの条件も満たす必要があります。」とあり、そのうえで学歴別の年数が並びます(同 5.受検資格 ■旧受検資格 区分イ)。よく引用される「卒業後3年」は、この表の1行にすぎません。

学歴 指定学科 指定学科以外
大学/専門学校の「高度専門士」 卒業後1年以上 1年6ヶ月以上
短期大学、高等専門学校(5年制)/専門学校の「専門士」 卒業後2年以上 3年以上
高等学校、中等教育学校/専門学校の専門課程 卒業後3年以上 4年6ヶ月以上
その他(最終学歴問わず) 通算8年以上 通算8年以上

資格から入るルートは区分ロ・ハ・ニに分かれていて、内容は次のとおりです(同 5.受検資格 ■旧受検資格 区分ロ・ハ・ニ)。

  • 電気事業法による第一種、第二種または第三種 電気主任技術者免状の交付を受けた者は通算1年以上
  • 電気工事士法による第一種電気工事士免状の交付を受けた者は実務経験を問われない
  • 電気工事士法による第二種電気工事士免状の交付を受けた者(旧電気工事士も含む。)は通算1年以上

期限もあります。旧受検資格は令和10年度まで申請可能で、令和11年度以後は新受検資格のみとなります。ただし令和6年〜10年度の間に「第二次検定のみ」の再受検対象者となった場合は、令和11年度以後も旧受検資格で「第二次検定のみ」の申請が可能とされています(同 5.受検資格)。そして第一次検定に合格した時点で2級電気工事施工管理技士補になり、令和3年度以降の第一次検定合格者は国土交通省へ交付申請を行うことで合格証明書が交付されます(前掲 受検の手引「施工管理技術検定制度について」・「合格証明書の交付申請について」p.5)。

受検資格そのものを細かく確認したいときは、こちらが詳しいです。

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第二次検定は記述式の設問の正答が公表されない

第二次検定で本当に重いのは、問題の難しさよりも、書いた答案の可否を自分で確かめる方法が用意されていないことです。まず構成から見ると、令和7年度の第二次検定には「試験問題は,5問題です。全問解答してください。」「問題1 から 問題3 は,記述式の問題です。」「問題4 及び 問題5 は,四肢択一式の問題です。」「試験時間は,14時15分から16時15分までです。」と示されています(建設業振興基金 令和7年度 2級電気工事施工管理技術検定 第二次検定問題 p.1〔注意事項〕)。第一次検定のような選択のブロックは無く、5問すべてに解答します。

なかでも問題1が施工経験記述です。柱書に「次の問A又は問Bのどちらかを選択して答えなさい。」とあり、設問文は「あなたの電気工事の経験を踏まえ、…」で始まります。そして同じ柱書の中に「保護帽の着用のみ又は要求性能墜落制止用器具(安全帯)の着用のみの記述については配点しない。」「解答する2項目の記述については、留意すべき事項とその理由、対策又は処置の内容は重複しないこと。」と明記されています(同 p.2 問題1 柱書)。点を伸ばす工夫を考える前に、この2つに引っかかっていないかを先に潰すほうが、順番として速いです。

検定科目の側も見ておきます。第二次検定の検定科目は施工管理法で、検定基準は「1 主任技術者として、電気工事の施工の管理を適確に行うために必要な知識を有すること。」が四肢択一(マークシート)、「2 主任技術者として、設計図書で要求される電気設備の性能を確保するために設計図書を正確に理解し、電気設備の施工図を適正に作成し、及び必要な機材の選定、配置等を適切に行うことができる応用能力を有すること。」が記述、と区分されています(令和8年度 2級電気工事施工管理技術検定 受検の手引(第二次検定のみ申請用)1.(4)試験の内容 p.24)。記述で問われているのは作文力ではなく、施工図と機材の選定・配置に関する応用能力だという建て付けです。

そのうえで、独学にとって決定的なのが公表の範囲です。「公表範囲:第二次検定は検定問題と四肢択一の設問の正答肢番号/なお、解答形式が記述の設問は正答を公表いたしません。」とされています(同 3.検定問題等の公表 p.26)。問題4と問題5のマークシート部分は自己採点できますが、問題1から問題3の記述は、公式の正答に照らして丸を付ける手段が用意されていません。

返ってくる情報も限られます。第二次検定の成績通知の評定は「A:合格基準以上/B:得点が40%以上合格基準未満/C:得点が40%未満」の3段階で、しかも「通知する成績については、全体の結果のみとし、設問毎の得点等については通知いたしません。」とされています(同 6.個人成績の通知について p.27)。仮に落ちても、どの設問で落としたのかは分かりません。

第二次検定で最初に固定しておくべき条件を並べると、こうなります。

  • 5問題すべてに解答する形式で、問題1から問題3までが記述式、問題4と問題5は四肢択一式
  • 問題1は問Aと問Bのどちらかを選択して答える
  • 保護帽の着用のみ、または要求性能墜落制止用器具(安全帯)の着用のみの記述には配点しない
  • 解答する2項目で、留意すべき事項とその理由、対策又は処置の内容を重複させない
  • 記述式の設問は正答が公表されず、成績通知もA・B・Cの評定だけ

なお、この問題数と構成は令和7年度の第二次検定問題に印刷された指示です。年度が変われば同じとは限らないので、受ける年度の検定問題で確認してください。現場目線で言えば、経験記述は文章のうまさを競う場ではなく、問題文に書かれた条件を外さないことが先に来る場だと考えています。

独学の回し方は、問数と公表資料で組む

教材の話をする前に、無料で手に入る一次情報の範囲を確定させます。第一次検定は「公表期間:試験日の翌営業日午前9時から1年間/公表方法:本財団WEBサイトに掲載/公表範囲:検定問題と正答肢番号」(令和8年度【前期】2級電気工事施工管理技術検定〔第一次検定のみ〕受検の手引 7.検定問題等の公表 p.5)。第二次検定は「公表期間:試験日の翌営業日午前9時から1年間」で、公表範囲は「第二次検定は検定問題と四肢択一の設問の正答肢番号/なお、解答形式が記述の設問は正答を公表いたしません。」です(令和8年度 2級電気工事施工管理技術検定 受検の手引(第二次検定のみ申請用)3.検定問題等の公表 p.26)。

ここに独学の設計図がそのまま出ています。第一次検定は問題と正答肢がそろって出るので、丸付けまで自分で完結します。第二次検定も四肢択一の設問は同じように回せます。回せないのは記述式の設問のほうです。令和7年度の2級電気工事施工管理技術検定 第二次検定問題では、5問題のうち問題1から問題3が記述式、問題4と問題5が四肢択一式でした(令和7年度 2級電気工事施工管理技術検定 第二次検定問題 p.1〔注意事項〕)。年度が変われば構成が同じとは限らないので、自分が受ける回の検定問題で確認してください。「独学は無理なのか」という漠然とした不安ではなく、「独学で回せるのはここまで」と線が引けるので、時間の配分を決めやすくなります。

進捗の測り方も変えられます。何時間机に向かったか、参考書の何ページまで進んだかではなく、第一次検定で解答する問数のうち、本番で解答できる見込みが立っている問題が何問あるかで数える。令和8年度前期の第一次検定でいえばその数は40問で、これは同回の2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題 p.1〔注意事項〕のブロック別の解答数(4+4+10+3+5+6+8)を足した数です。うち全問解答は No.1〜No.4 の4問と No.36〜No.40 の5問の計9問、残り31問が選択でした。解答数は回ごとに変わりうるので、自分が受ける回の検定問題(p.1の注意事項)で確認してください。令和8年度前期の実施結果に示された合格基準が「40問中24問以上正解」だったことを思い出すと(建設業振興基金 令和8年度 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定(前期) 実施結果 p.1)、目標が「解答する問数ぶんの見込みを積み上げる」という手触りのある形になります。

公表資料を軸にすると、回し方はこう整理できます。

  • 公表されている検定問題と正答肢番号で、第一次検定は自己採点まで完結させる
  • 第二次検定は四肢択一の設問だけ、第一次と同じやり方で回す(令和7年度は問題4と問題5)
  • 記述式の設問は正答が出ないので、条件を外していないかの点検に切り替える
  • 進捗は時間ではなく、第一次検定で解答する問数のうち何問の見込みが立ったかで数える

公表されている検定問題の入手先と使い方は、こちらにまとめています。

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個人的には、独学で伸び悩む人ほど「範囲の消化率」で自分を測っている印象があります。この試験は受ける回ごとに解答する問数が決まっているので、消化率よりも問数のほうが本番に近い指標です。教材を何冊そろえたかは、この指標にはひとつも効きません。

前期と後期、どちらで受けるかは日程と手数料から決まる

令和8年度の日程は、前期が「申請区分 第一次検定のみ/受付期間 2月6日(金)〜2月27日(金)/試験日 6月14日(日)/合格発表 7月13日(月)」、後期が「ネット申請 6月29日(月)〜7月27日(月)/書面申請 7月13日(月)〜7月27日(月)/試験日 11月8日(日)/合格発表 第一次検定 12月21日(月)・第二次検定 令和9年2月5日(金)」です。そして「※前期日程では、第二次検定の実施はありません。」と注記されています(建設業振興基金「令和8年度 2級 電気工事施工管理技術検定のご案内」1.試験日程)。

後期に第一次と第二次を同日で受ける場合、効いてくる決まりもあります。「※第一次検定及び第二次検定を同日に受検した場合、第一次検定の得点が合格基準を満たさなかった者については、第二次検定の採点は行わないものとします。」というものです(建設業振興基金「過去の受検状況・検定問題・合格基準」の技術検定の合格基準表の注記)。第二次検定をどれだけ書き切っても、第一次が合格基準を満たさなければ採点そのものが行われません。

お金の条件も並べておきます。受検手数料は「第一次検定:7,900円(非課税)/第二次検定:7,900円(非課税)/第一次・第二次検定:15,800円(非課税)」です(同ご案内 3.受検手数料)。返還については、令和8年度【前期】2級電気工事施工管理技術検定〔第一次検定のみ〕受検の手引に「受検手数料は、原則として返還いたしません。」とあります(同 2.受検手数料 p.1)。これは前期の〔第一次検定のみ〕で申請する場合の手引の記載なので、他の申請区分については自分が使う受検の手引で確認してください。

判断材料としては、この4点で足ります。

  • 前期は第一次検定のみで、第二次検定の実施がない
  • 後期は第一次と第二次を同日に受けられるが(受検資格の条件を満たす場合)、第一次が合格基準を満たさないと第二次は採点されない
  • 手数料は第一次7,900円・第二次7,900円・第一次と第二次で15,800円(いずれも非課税)
  • 前期の〔第一次検定のみ〕の受検の手引には、受検手数料は原則として返還しないと書かれている

前期に第一次検定だけを受けて合格すれば、2級電気工事施工管理技士補になれます(前掲 受検の手引「施工管理技術検定制度について」)。後期に一次・二次を同時に申請するなら15,800円で一度に決めにいく形になり、第一次が届かなければ第二次は採点されません。どちらが有利かは準備の進み方で変わるので、ここで断定はしません。

発表日の探し方は日程とセットで押さえておくと迷いません。

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独学の穴は知識ではなく、記述を確かめる手段のほう

独学と講座で差が付く場所を、この記事で扱った資料の範囲だけで言い切るなら、書いたものを確かめる手段を持っているかどうか、の一点です。知識の量でも、やる気の量でもありません。

第一次検定は検定問題と正答肢番号が公表されるので、独学でも採点まで自分で完結します。第二次検定も四肢択一の設問は同じです。手が届かないのは、記述式の設問の正答が公表されない範囲だけです(令和8年度 2級電気工事施工管理技術検定 受検の手引(第二次検定のみ申請用)3.検定問題等の公表 p.26)。しかも成績通知はA・B・Cの評定で、設問毎の得点等については通知されません(同 6.個人成績の通知について p.27)。

一方で、問題文の側には「保護帽の着用のみ又は要求性能墜落制止用器具(安全帯)の着用のみの記述については配点しない。」という条件が書かれているので、そこに触れていないかどうかは自分でも点検できます(建設業振興基金 令和7年度 2級電気工事施工管理技術検定 第二次検定問題 p.2 問題1 柱書)。自分で点検できるのは条件を守れているかまでで、書いた記述に点が付くかどうかの判定は、公表資料からは出てきません。

僕の整理では、独学の人が外の力を検討する理由があるとすれば、効率でも網羅性でもなく、この一点だけです。書いた記述を誰かに読んでもらえる状態を作れるかどうか。そこさえ手当てできれば、残りは公表資料で十分に回ります。

※本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

【PR】その答え合わせ、独学だと誰がやりますか

第二次検定の問題1(施工経験記述)は記述式で、正答が公表されません。ひとりで進めていると、こういうところで止まったままになります。

  • 自分が書いた経験記述に点が付くのかどうか、確かめる相手がいない
  • 保護帽の着用のみ、要求性能墜落制止用器具の着用のみでは配点しないという決まりを、後から知る
  • 会社が講座を出してくれるか分からないので、まずは自分でどうにかしたい

独学サポート事務局が何を扱っているかは、公式ページで確認してください。

独学サポート事務局のサポート内容を確認する

2級電気工事施工管理技士の独学に関する情報まとめ

  • 独学の出発点:教材選びより先に解答の決まり。解答は40問で必須9問・選択31問、合格基準は得点60%以上で但し書きが付く
  • 第一次検定の構造:No.1〜No.4 と No.36〜No.40 が全問解答。解答数が指定数を超えると減点になる
  • 受検資格:第一次は満17歳以上のみ。学歴別の年数は第二次の旧受検資格の話で、旧受検資格は令和10年度まで
  • 第二次検定:5問題すべてに解答。問題1の柱書に配点しない条件が明記され、記述式の設問は正答が公表されない
  • 独学の回し方:公表される検定問題と正答肢で第一次は自己採点まで完結。進捗は時間ではなく解答40問の見込みで測る
  • 前期と後期:前期は第一次のみ。後期の同日受検は第一次が基準を満たさないと第二次が採点されない
  • 独学の限界:足りないのは知識の量ではなく、書いた記述を確かめる手段のほう

以上が2級電気工事施工管理技士の独学に関する情報のまとめです。

最初にやることは参考書を買うことではなく、自分が受ける回の検定問題を開いて、1ページ目の注意事項を読むことです。必須のブロックも、選択の指定も、解答数を超えたときの減点も、全部そこに書いてあります。40問の内訳を紙に書き出し、必須の9問から埋める順番を決める。第二次まで見据えるなら、記述だけは誰に読んでもらうかを早めに決めておく。ここまで決まっていれば、独学でも迷って止まる時間はかなり減らせるはずです。

1級まで見据えるなら、次の級の負荷感も先に知っておくと計画が立てやすいです。

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