職長とは?仕事内容、資格(職長教育)、期限、更新頻度など

  • 職長ってなに?
  • どんな仕事をするの?
  • 現場代理人や主任技術者との違いって?
  • 職長資格について詳しく知りたい

上記のような悩みを解決します。

「職長とは」とグーグルで検索しても、説明が良く分からない文章って多いですよね。僕も職長を務めていた時に困った記憶があります。

固い文章で書いても実際の現場での仕事にイメージがつきずらいですよね。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

 

職長とは?

職長とは、結論「現場で働く職人のリーダー」です。

職人さん一人で工事を進めることはできないので、基本的にチームで工事を進めることになります。チームにはリーダーが必要であり、リーダーが職長です。

リーダーがだらしないとチームのメンバーは付いてきてくれません。

特に建設業では癖の強い職人さんも多く、纏め上げるのが大変なことが多いです。僕も職長を経験しましたが、本当に大変な仕事になります。

「鳶・大工・鉄筋・軽量・ボード」等、ほとんどの場合、職長には熟練の職人さんが選ばれます。

要はその現場で一番技術力がある訳ですから、現場の指揮を取るのに最適です。サッカーが一番上手い人がキャプテンになるイメージですね。

ただ「電気・空調・衛生」などでは若手社員が職長を務めるケースが多いです。(僕も実際そうでした)

理由は未だに不明ですが、このような謎風習もある不思議な仕事になります。

 

職長の仕事内容

職長の仕事内容

  • 工事内容の指示出し
  • 朝礼での作業内容発表
  • 職長会への参加
  • 工事内容打ち合わせへの参加
  • 安全管理
  • 環境管理
  • 衛生管理
  • その他

上記のように、職長の仕事は多岐に渡ります。

一番多い仕事は他業種との打ち合わせになります。

建物を作るには多くの業者が必要です。特に新築工事では多くの業者が出入りするので、業者間の打ち合わせが必要になります。

例えば、タワークレーンは現場に1つか2つしかありません。

多くの業者がタワークレーンを使いたい訳ですので、事前に「いつどの業者がタワークレーンを使うか」を決めておく必要があります。

時間指定で「15時から16時まで」と決めることもあれば、スポットでいつ入るか?を決めたりします。もしここでしっかりと打ち合わせが出来ていなければ、揉め事の原因になることもあるんです。

加えて、業者間の打ち合わせでは安全を守る目的もあります。

大工は型枠を組みますが、型枠はしっかり固定してからでなければ上に乗ることは出来ません。ただパッと見は組めているので、固定されていないのに間違って他業種が入ってきてしまう。。。というリスクもあります。

業者間の打ち合わせで安全注意事項を周知することで、現場の安全を守ります。

 

現場代理人や主任技術者との違い

現場代理人と職長の違いは「工事全体のリーダーか?現場のリーダーか?」の違いです。

職長は「現場での工事」に対してリーダーシップを取ります。誤解を恐れずに言えば『現場だけ見てればいい』というのが職長です。

対して現場代理人は、下記のようなことに関しても考えなければなりません。

現場代理人の仕事内容

  • 定例会議に出席して建物の中身を決めること
  • 消防検査や竣工検査などの検査関係
  • パトロール関係
  • 社内業務
  • 工事全体の予算管理をすること

サッカーで言うところのキャプテンが職長で、監督が現場代理人といったイメージになります。

実際のチームをまとめるのが職長(キャプテン)の仕事で、チーム全体の方向性を決めるのが現場代理人(監督)です。

また、主任技術者は品質(技術)の面に対して責任を持ちます。現場代理人は金に責任を持ち、主任技術者は技術に責任を持つというのが超大枠の考え方です。

詳しくは、下記記事を参考にしてみてください。

 

職長の資格(職長教育)とは?

職長になるには職長教育の資格が必須です。必ず受けなければならないので、知っておきましょう。

職長教育の内容

職長教育に内容は下記になります。
作業手順の定め方
労働者の適正な配置の方法
2時間
指導及び教育の方法
作業中における監督および指示の方法
2.5時間
危険性又は有害性等の調査の方法
その結果に基づき講ずる措置、設備・作業等の具体的な改善の方法
4時間
異常時における措置
災害発生時における措置
1.5時間
作業に係る設備及び作業場所の保守管理の方法
労働災害防止についての関心の保持および労働者の創意工夫を引き出す方法
2時間

 

 

職長教育の期限、更新頻度

職長教育の期限、更新頻度は5年です。

2020年に職長教育を受けたら、次は2025年になります。5年もすれば職長教育の内容を忘れてるからもう一度思い出そうね、といった格好です。

ちなみに更新時の再教育は必須ではありません。

もし2020年に受けて再教育を受けずに2027年になったとしても、資格が無効になる訳ではないんです。再教育は必ず受けなければならないものではなく「受けておいた良い」という指標です。

参考までに。

 

受講時間、受講料

受講時間に関しては先ほどお話しましたが、合計12時間の講義を2日かけて行います。

僕も行った経験がありますが、皆んな話を聞いていませんでした(笑)。下向いて携帯弄ってる人が99%です。気負わず行きましょう。

受講料は、21000円です。(テキスト代、消費税込)

どちらにせよ職長をやるなら必須の資格ですので、お金は気にしていられません。

 

職長に関する情報まとめ

職長に関する情報のまとめ

  • 職長とは:現場で働く職人のリーダー
  • 職長の仕事内容:他業種との打ち合わせ、他
  • 職長と現場代理人の違い:工事全体のリーダーか?現場のリーダーか?
  • 職長と主任技術者との違い:技術のリーダーか?現場のリーダーか?
  • 職長資格について:2日16時間で21000円の必須資格

以上が職長に関する情報のまとめです。

一通り職長に関する基礎情報は理解できたかなと思います。

建設業では違いが分かりにくい役職が多いので、戸惑うことも多いですよね。役職同士で仕事内容がかぶっていたりするので、更に分かりにくいと思います。

そこまで正確な線引きを意識する必要はなく、ざっくり「こんな感じなんだな」と思っておけば良いです。

また、職長なら現場代理人に関する知識も抑えておいた方がベターです。

一個上の人の考えを理解しておけば、現場仕事も「なぜやるか」が理解できて捗ります。下にリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。それでは。