- 二次検定に向けて、まず何から手をつければいいのか分からない
- 2級のときと同じやり方で、1級も通用するのか
- どの工事を題材にすればいいのか決めきれない
- 準備した工事が出題テーマと噛み合わなかったらどうするのか
- 検索して出てくる例文が、どうも古い気がする
- 結局、何点取れば受かるんだ
- 自分が書いた記述が合っているのか、確かめようがない
- 選択問題は全部やるのか、絞るのか
- 落ちたときに何が足りなかったのか分かるのか
- 去年の二次で落ちたが、また一次から受け直しなのか
- 300時間と言われても、その300時間で何をやるのか誰も書いていない
上記の様な悩みを解決します。
1級建築施工管理技士の第二次検定は、令和6年度の見直しを境に対策の前提そのものが変わりました。いちばん大きいのは、問題1の経験記述が、自分の経験した工事を選んで書く形ではなく、出題側が示した工事概要を前提に答える形式になっている点です。検索して出てくる対策ページは今も、自分の工事を1つ決めて書き上げる旧形式の例文集を配ったままのものが少なくありません。受検の年度が違っても、出題の形が変わった点はそのまま効きます。今回は一次検定との違い・令和8年度の日程と手数料・全6問題の中身・合格基準といった基本を押さえた上で、講座の宣伝記事や合格体験記では触れられない「手元の教材が旧形式かどうかを自分で見分ける方法」と、令和8年度は10月18日(日)という試験日から逆算した残り時間の割り振り、その日までに何を先にやるかの順番まで、施工管理の目線で整理しました。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、二次検定の全体像がまだ見えていない方にも読み進めやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
第二次検定は一次検定と何が決定的に違うのか
「二次検定に向けて、まず何から手をつければいいのか」という問いに、いきなり教材の話で答えると外します。先に決まっていなければならないのは、当日の3時間で自分が何問を解くことになるのか、そのうち外してよい問題があるのかどうかです。ここが一次検定と第二次検定でいちばん違います。
令和7年度に実施された第二次検定の検定問題を見ると、試験時間は13時00分から16時00分までの3時間で、問題1から問題6までの6問が並んでいます。そして、この6問はすべて解答する形になっていました。解答する問題を自分で選ぶ枠、いわゆる選択問題は置かれていません。
| 問題 | 出題された内容 | 解答形式 | 解答の要否 |
|---|---|---|---|
| 問題1 | 経験記述 | 記述式 | 必須 |
| 問題2 | 仮設物の設置計画 | 記述式 | 必須 |
| 問題3 | ネットワーク工程管理(工程表の読取り) | 記述式 | 必須 |
| 問題4 | 各種工事の施工上の留意事項(4設問) | 記述式 | 必須 |
| 問題5 | 仕上げまわりの仕様・数値(8設問) | 五肢択一 | 必須 |
| 問題6 | 建設関連法令の空欄補充(3設問) | 五肢択一 | 必須 |
出典:一般財団法人建設業振興基金「令和7年度 1級建築施工管理技術検定 第二次検定 検定問題」(https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r07_1kj_mondai.pdf /2026-08-27確認)
一次検定にあった「捨てる」が、二次検定には無い
第一次検定は、問題番号のブロックごとに解答する数が決められていて、出題数より解答数のほうが少ないブロックがあります。担当外の分野があっても、そのブロックの中でなら読めない設問を外す余地が残されています。一次対策で「どこを捨てるか」という言い方が成立するのは、制度の側にその余地が用意されているからです。
第二次検定の令和7年度は、その余地がゼロでした。工程表の読み取りが苦手でも問題3は解きますし、法令が苦手でも問題6は解きます。分野の得意不得意で範囲を削るという発想が、そもそも入る場所がありません。
これは対策の順番にそのまま効きます。一次のときにやった「読めない設問の番号を数えて、外せる上限と突き合わせる」という作業が、二次では丸ごと不要になります。代わりに必要なのは、6問すべてについて白紙にはならない状態を作ることです。深さの優先順位は付けられますが、範囲の切り落としはできません。
- 令和7年度の第二次検定は13時00分から16時00分までの3時間、問題1から問題6までの6問
- 6問すべてが必須解答で、解答する問題を選ぶ枠は置かれていない
- 記述式が問題1から問題4まで、五肢択一が問題5と問題6
なお、ここまではすべて令和7年度に実際に出題された内容です。令和8年度の出題形式は本記事の執筆時点で公表されていないので、この並びがそのまま繰り返されると決めてかかることはできません。現場目線で言えば、直近の実物を基準に置いたうえで、当日に構成が違っていても崩れない準備をしておく、という構え方になります。
一次検定側の解答指定と、外せる問題数の数え方はこちらで整理しています。

令和8年度の日程と手数料|確定していることと、まだ公表されていないこと
「結局、何点取れば受かるんだ」と「検索して出てくる情報が古い気がする」は、どちらも同じところでつまずいています。令和8年度について確定している事柄と、まだ確定していない事柄が、対策ページの上で混ざったまま並んでいるからです。ここでは、その2つを分けて置きます。
先に点数の答えを出しておきます。事前に公表されている合格基準は、第二次検定で得点が60%以上です。ただしこの基準には変更の可能性があるという但し書きが付いていて、令和8年度の確定した基準のほうは、まだ公表されていません。
まず、確定している側です。
| 事項 | 令和8年度 |
|---|---|
| 第二次検定 試験日 | 令和8年10月18日(日) |
| 受検申請の受付期間 | 令和8年2月13日から2月27日まで(終了済み) |
| 合格発表 | 令和9年1月8日(金) |
| 受検手数料(第二次検定) | 12,300円(消費税非課税) |
出典:一般財団法人建設業振興基金の1級建築施工管理技術検定ページ(https://www.fcip-shiken.jp/ken1/ )および「令和8年度 1級建築施工管理技術検定 受検の手引」(https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r08_1K_tebiki.pdf /いずれも2026-08-27確認)
申請の受付期間は年度の頭に置かれていて、令和8年度の分はすでに閉じています。試験日の直前に手続きが残っているわけではない、という意味では、日程の側で今から動かせる要素はありません。動かせるのは10月18日までの時間の使い方だけです。
事前に公表されている基準と、確定した基準は別物
振興基金の技術検定についての案内ページには、級と検定の別ごとの合格基準が表で示されていて、1級建築施工管理の第二次検定は得点が60%以上とされています。ただし同じページには、その基準以上の者を合格とするが試験の実施状況等を踏まえて変更する可能性があり、最終的な基準は合格基準(確定)を参照するように、という案内が添えられています(https://www.fcip-shiken.jp/about/ /2026-08-27確認)。
つまり、事前に示されている基準と、検定の実施後に出る確定した基準は別物です。1級建築の第二次検定の確定した基準は、令和7年度分までしか公表されていません。令和8年度の確定した基準は、本記事の執筆時点ではまだ存在しないということになります。出題形式のほうは、事前の公表そのものがありません。
ここが、対策ページを読むときに一番ずれやすいところです。多くのページは60%という数字だけを書きますが、それが事前に示された基準なのか、ある年度に確定した基準なのかを区別していません。数字そのものが間違っているわけではなく、どちらの基準の話なのかが書かれていない。読んだ側は、今年もこの線で確定していると受け取ります。
本記事では、令和7年度の実績は令和7年度の実績として書き、令和8年度について確定していないことは確定していないと書きます。地味ですが、この線引きがないと、当日に構成が違ったときに手元の準備が丸ごと使えなくなります。
- 試験日は令和8年10月18日(日)で確定している
- 申請の受付は令和8年2月13日から2月27日までで、すでに終了している
- 合格発表は令和9年1月8日(金)
- 第二次検定の受検手数料は12,300円(消費税非課税)
- 事前に公表されている合格基準は第二次検定で得点が60%以上。ただし変更の可能性があるとされ、令和8年度の確定した基準と出題形式はまだ公表されていない
受検区分ごとの条件はこちらが詳しいです。

問題1の経験記述は、もう自分の工事を書く試験ではない
「どの工事を題材にすればいいのか決めきれない」「準備した工事が出題テーマと噛み合わなかったらどうするのか」。この2つの悩みは、令和6年度の見直しより前の第二次検定であれば、正しい悩み方でした。当時は自分が経験した工事を1つ選び、工事名・工事場所・工期・自分の立場・施工量といった工事概要を自分で書き起こしたうえで、そこに紐づけて設問に答える形だったからです。
令和6年度の見直しで、この前提が変わりました。国土交通省は令和5年11月9日の報道発表で、受検者の経験に基づく解答を求める設問に関し、自身の経験に基づかない解答を防ぐ観点から設問の見直しを行う、としています(https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo13_hh_000001_00202.html /2026-08-27確認)。ただしこれは制度の告知であって、実際にどう出たかは検定問題の実物で確かめる話になります。
実物を並べると、問題1は出題側が提示する工事概要を前提とする形になっています。
| 実施回 | 提示された工事概要 | テーマ |
|---|---|---|
| 令和6年度 第二次検定 | 共同住宅52戸の新築工事(鉄筋コンクリート造7階建) | 現場作業の軽減と時間外労働の削減 |
| 令和7年度 第二次検定 | 事務所ビルの新築工事 | 品質管理 |
| 令和7年度 臨時試験 | 店舗ビルの新築工事(鉄骨造3階建) | 品質管理 |
出典:一般財団法人建設業振興基金が公表した各回の第二次検定 検定問題(令和6年度=https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r06_1kj_mondai.pdf /令和7年度=https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r07_1kj_mondai.pdf /令和7年度の臨時試験=https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r07_1kj_mondai_rinji.pdf /いずれも2026-08-27確認)
題材の建物用途は回によって変わりますが、出題側が工事概要を提示するという形式は3回とも同じです。1回きりの偶然ではない、ということが実物で確かめられます。
つまり、題材を自分で決める作業そのものが問題1から外れています。「準備した工事が出題テーマと噛み合わなかったらどうするのか」という不安は、噛み合わせを自分で作る工程が無くなったことで、形が変わりました。心配する対象が、自分の工事の選定から、示された条件をどう読むかに移っています。
ただし、経験そのものが問われなくなったわけではありません。令和7年度の問題1は、今日までの経験を踏まえて次の問いに答えなさい、という書き出しで始まっています。設問2にいたっては、右に示す工事概要の建築工事に係わらず、現場で行う組織的な品質管理活動について、という問い方です。提示された工事概要からいったん切り離して、自分の現場の話を書かせているということになります。無くなったのは工事概要を自分で書き起こす作業であって、自分の現場で見てきたことを言葉にする準備のほうは、そのまま残ります。
手元の教材が旧形式かどうかは、自分で見分けられる
ここが実務的にいちばん大事なところです。書店にも検索結果にも、旧形式を前提にした例文集や記入テンプレートがまだ大量に残っています。それを掴んだまま残りの時間を使うと、練習量に関係なく方向がずれます。
見分け方は、難しいことではありません。手元の教材の問題1のページを開いて、次の点を見ます。
- 受検者が自分の工事名・工事場所・工期・立場・施工量を書き込む記入欄が用意されているか
- あなたが経験した建築工事のうち1つを選び、という趣旨の書き出しから設問が始まっているか
- 収録されている解答例が、架空の工事名から始まる工事概要の文章になっているか
- 対応年度の表記が、令和5年度以前で止まっていないか
このうち上の2つに当てはまるなら、その教材は旧形式を前提に作られています。中身が悪いという話ではなく、想定している問題1の形が今と違うという話です。
いちばん確実なのは、振興基金が公表している令和7年度の検定問題そのものを開いて、問題1の書き出しを手元の教材と突き合わせることです(https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r07_1kj_mondai.pdf )。見直し前の形も並べると、違いが一目で分かります。令和5年度の問題1には、イ 工事名/ロ 工事場所/ハ 工事の内容/ニ 工期等/ホ あなたの立場/ヘ あなたの業務内容という受検者の記入欄が実際に置かれています(https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r05_1kj_mondai.pdf /2026-08-27確認)。上の判別点の1つ目と2つ目が、実物で見比べられるようになります。他人の判断を待たずに、その場で決着します。僕の感覚だと、この突き合わせは10分もかからない作業で、それで残りの時間の使い道が決まるなら、最初にやる価値があります。
令和8年度も同じ形だとは書けない
念のため線を引いておきます。ここで確認できるのは、令和6年度の見直し以降そういう形になっていて、令和7年度が実際にそうだったという事実までです。令和8年度の出題形式は公表されていないので、同じ形で出ると断定はできません。
ただ、旧形式の教材を使い続ける理由にはなりません。直近の実物に合わせておいて、当日に違っていたら読み替える。逆の順番で構えるほうが、外したときの損が大きくなります。
問題2〜4の記述式で点になる書き方
「自分が書いた記述が合っているのか、確かめようがない」という感覚は、正しい認識です。記述式である以上、選択肢と照らして丸を付ける形にはなりません。だからこそ、書き方の話に入る前に、何が問われた枠なのかを実物の並びで押さえておきます。
令和7年度の記述式は、問題1の経験記述に続いて次の3問でした。問題2が仮設物の設置計画、問題3がネットワーク工程管理、問題4が各種工事の施工上の留意事項です(出典:前掲の令和7年度 第二次検定 検定問題)。
分野が違えば、書くべき粒度も違う
仮設物の設置計画で問われているのは、その仮設物をどういう条件のもとに、どこへ、どう置くかという検討の中身です。令和7年度は、仮設ゴンドラ・起伏式タワークレーン・枠組足場を用いた棚足場の3つについて、設置計画時に検討すべき事項とその理由を書かせる形でした。工事そのものの品質ではなく、工事を成立させる側の計画が対象になります。ここで施工そのものの話を書き始めると、設問と噛み合いません。
問題3は、この中で性質がひとつだけ違います。令和7年度は鉄筋コンクリート構造の基準階躯体工事を題材にしたネットワーク工程管理で、作業内容や総所要日数、最早開始時刻と最遅開始時刻、トータルフロートとフリーフロートを算出して記入する形でした。文章で留意事項を書く枠ではなく、工程表から日数を読み取って答える枠です。
ここを取り違えると被害が大きくなります。問題3に向けて躯体の留意事項を暗記しても、令和7年度に問われたのは日数の計算でした。文例をいくら覚えても手は動きません。実際に工程表を1枚引いて、フロートまで自分で出すところまでやらないと埋まらない枠だと考えたほうがいいでしょう。
問題4は、各種工事の施工上の留意事項を4設問で問う形でした。令和7年度は場所打ちコンクリート杭、コンクリート打込み、鉄骨耐火被覆、鉄筋コンクリート建物の解体について、それぞれ留意事項を2つ書かせています。杭から解体まで工種が広く、担当が固定されている人ほど、経験の外側から出題される可能性が高い枠です。そして前のH2で見たとおり、令和7年度は全問必須なので、担当外を理由に外すという選択肢がありません。記述で手が止まりやすいのはここだと考えておいたほうがいいでしょう。
時間配分の話も、ここでしておきます。大問の数と設問の数は一致しません。問題2は3つの仮設物、問題4は4設問、問題3にも複数の記入欄があります。3時間を大問6で割ると、実際に手を動かす回数と合いません。割るなら設問の数のほうです。
設問の述語に、自分の述語を合わせる
記述式で自分に○×を付けられる部分は、内容の当否ではなく形の側にあります。設問が事項を挙げよと言っているのか、理由を述べよと言っているのか、措置を書けと言っているのか。ここに自分の文の述語が合っているかどうかは、正答が手元になくても確かめられます。理由を聞かれて手順を並べている答案は、内容が正しくても設問に答えていません。
そのうえで、どこに厚く書くかを配点から逆算するのは無理があります。問題ごとの配点は公表されていないので、外から重みを決められません。決められるのは、設問がいくつあるかと、3時間をどう割るかの2つだけです。個人的には、配点の予想に時間を使うより、6問すべてが白紙にならない配分を先に固めるほうが実利があると考えています。
- 令和7年度の記述式は問題1から問題4まで。問題2が仮設物の設置計画、問題3がネットワーク工程管理、問題4が各種工事の施工上の留意事項
- 問題3だけは工程表から日数を読み取る枠なので、文章を書く練習では埋まらない
- 大問の数と設問の数は一致しないので、時間配分は大問6ではなく設問の数で割る
- 問題ごとの配点は公表されていないため、厚く書く場所を配点から決められない
問題5・6の五肢択一は取りこぼさない
「選択問題は全部やるのか、絞るのか」という問いが出てくるのは、言葉が2つの意味で使われているからです。ここを整理しておくと、迷いがそのまま消えます。
一次検定で言う選択問題は、解答する問題を受検者が選ぶ枠のことでした。制度の側が、この何問かの中から何問を選べと指定している状態です。一方で五肢択一というのは、単なる解答形式の名前です。選択肢が5つ並んでいるというだけで、その問題を解くかどうかとは別の話になります。
令和7年度の第二次検定では、問題5が仕上げまわりの仕様や数値を選ぶ8設問、問題6が建設業法・建築基準法施行令・労働安全衛生法からの空欄補充3設問で、どちらも五肢択一でした。問題5に並んでいたのは、アスファルト防水、セメントモルタルによるタイル張り、金属板葺き屋根の下葺き、軽量鉄骨天井下地、複層仕上げ塗材、防煙シャッター、塗装の研磨紙ずり、軽量鉄骨下地へのせっこうボード取付けの8つで、いずれも仕上げまわりから出ています。そして前に見たとおり、6問すべてが必須解答です。つまりこの2問は、形式が択一なだけで、解くかどうかを選ぶ余地はありませんでした。
時間が読める2問を、後回しにしない
記述式の4問と違って、この計11設問は書く量が決まっています。時間の見積もりが立つ数少ない枠です。だからこそ、記述で使い残った時間をここに回すという組み立てにすると、余った時間がゼロだったときに丸ごと落ちます。
3時間の中で、先に時間の読める枠を確定させてから、残りを記述に配る。この順番にしておくと、当日の焦り方が変わります。実務だと、変動の大きい作業の後ろに固定の作業を置かないのと同じ考え方です。
出題される法令の範囲については、ここでは断定しません。令和7年度の問題6に出たのは建設業法・建築基準法施行令・労働安全衛生法の3つですが、これはその回に出た範囲であって、次も同じ3法令の同じ条から出ると外から確定させられる材料はありません。範囲を絞る材料を探すより、公表されている検定問題を開いて、実際にどういう問われ方をしていたかを見るほうが早く決着します。
- 令和7年度は問題5が仕上げまわりの仕様や数値を選ぶ8設問、問題6が建設関連法令の空欄補充3設問で、いずれも五肢択一
- 五肢択一は解答形式の名前であって、解く問題を選べるという意味ではない
- 令和7年度はこの2問も必須解答だったので、絞るという判断そのものが発生しない
二次検定は自己採点ができない|合格基準と発表までの流れ
「結局、何点取れば受かるんだ」「落ちたときに何が足りなかったのか分かるのか」。この2つに答えるには、まず数字を年度ごとに分けて置く必要があります。
令和7年度の第二次検定の合格基準は、得点が60%以上でした。同じ資料に、受検者18,160名に対して合格者7,091名という人数が示されています。この2つから計算すると合格率は約39.0%になりますが、合格率そのものは資料に印刷されていないので、あくまで人数からの算出値という扱いです。なお、この人数には令和8年1月25日に実施した臨時試験の結果を含む、という注記が原本に添えられています。
出典:一般財団法人建設業振興基金「令和7年度 1級建築施工管理技術検定 第二次検定 合格基準」(https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r07_1k_2_goukaku.pdf /2026-08-27確認)
対策ページを何本か見比べると、60%という数字だけが繰り返し出てきます。ところが、それがどの年度の基準で、どこに書かれているのかを示しているページは多くありません。数字を信じるかどうかではなく、自分で確かめられるかどうかが問題なので、出典はここに置いておきます。
そして繰り返しになりますが、ここでの60%は令和7年度に確定した基準の数字です。事前に示されている基準も同じ60%ですが、令和8年度の確定した基準はまだ公表されていないので、今年度もその線で確定していると言い切ることはできません。
60%を超えたかどうかは、当日には分からない
記述式が問題1から問題4まで置かれている以上、自分の答案に点数を付けられません。択一の2問(設問数では計11設問)だけは自分で照合できたとしても、記述の4問がどう評価されたかは、外からは見えません。ここが一次検定との構造的な違いです。
だから、試験が終わってから令和8年度の合格発表である令和9年1月8日(金)(https://www.fcip-shiken.jp/ken1/ /2026-08-27確認)までの約3ヶ月は、手元に判定材料が無いまま過ごすことになります。正直なところ、この期間の落ち着かなさを消す方法はありません。消せるのは、事前に潰しておける失点だけです。白紙の欄を作らない、設問の述語に自分の述語を合わせる、択一の2問(計11設問)を時間切れで落とさない。この3つは、正答が手元に無くても自分で確認できます。
- 令和7年度の合格基準は得点が60%以上で、出典は振興基金が公表した合格基準の資料
- 令和7年度の実績は受検者18,160名・合格者7,091名(臨時試験の結果を含む)で、人数から計算すると合格率は約39.0%
- 令和8年度の合格発表は令和9年1月8日(金)で、記述式のため当日の自己採点はできない
合格率の推移と難易度の位置づけはこちらで扱っています。

発表当日の確認方法はこちらにまとめています。

二次までに残った時間の使い方
時間の話に入る前に、もう一度受ける人に効く事実をひとつ置いておきます。令和3年度以降の第一次検定合格は生涯有効な資格となり、国家資格として施工管理技士補の称号が付与されます。第一次検定に合格していれば翌年度以降は第二次検定から受検できるので、二次で届かなかった年があっても、一次から受け直しになるわけではありません(出典:令和8年度 1級建築施工管理技術検定 受検の手引)。
「300時間と言われても、その300時間で何をやるのか誰も書いていない」という不満は、もっともです。二次対策に必要な時間として300時間という数字がよく挙がりますが、これは試験機関が示した数値ではありませんし、中身の割り振りまで添えられているものは見当たりません。ここでは総量の話をやめて、順番のほうを決めます。
順番を決める材料は、すでにH2の1つ目で出ています。令和7年度は全6問が必須解答で、分野を切り落とす余地がありませんでした。範囲を削れないということは、優先順位はやる・やらないではなく、どの順でやるかでしか付けられない、ということです。
最初にやるのは、勉強ではなく形式の確認
いちばん先に置くのは問題1の形式確認です。理由は単純で、ここを間違えたまま進むと、後続の時間が全部ずれるからです。手元の教材が旧形式を前提にしているかどうかを確かめる作業は、前に書いたとおり10分程度で終わります。この10分を後回しにして例文の暗記から始めると、暗記した分だけ損が大きくなります。
そのうえで、範囲を削れない前提での優先順位はこうなります。まず、6問それぞれの問われ方を実物で1周見る。次に、自分が白紙になりそうな枠を特定する。工程表から日数を出す問題3や、担当外の工種が並ぶ問題4は、ここで出てきます。そのあとで、時間の読める択一の2問を先に固め、残りを記述に配る。
削れないのだから、深さで差を付けるしかありません。全部を同じ濃さで仕上げようとすると、いちばん重い記述の練習量が最初に削られます。
- 最初にやるのは問題1の形式確認。手元の教材が旧形式かどうかを先に判定する
- 次に、6問それぞれの問われ方を公表されている検定問題で1周見る
- 白紙になりそうな枠を特定してから、深さの優先順位を付ける
現場目線で言えば、材料を手配する前に承認図の版が最新かを確かめるのと同じ順番です。古い版のまま量を出せば、動いた分だけそっくり手戻りになります。何時間積むかより、最初の10分で前提が合っているかを確かめるほうが、結果に効きます。
※本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。
【PR】書いた記述が点になるのかどうか、確かめる相手はいますか
全6問題の形は分かったとして、書いた記述が合っているかどうかは、自分ひとりでは確かめようがありません。次のどれかに当てはまるなら、対策講座を一度のぞいておく価値はあります。
- 問題1の記述を書いても、これで点になるのかどうか自分では判断できない
- 令和6年度の見直し後の形式で書いた記述を、まだ誰にも見てもらえていない
- 試験日までの残り時間を、何をやるか決めきれないまま使い切ってしまいそう
1級建築施工管理技士の二次検定対策に関する情報まとめ
- 一次との違い:令和7年度は3時間・全6問題で、6問すべてが必須解答。解答する問題を選ぶ枠が無く、分野を捨てる対策が成立しない
- 令和8年度の日程:試験日は10月18日(日)、合格発表は令和9年1月8日(金)、第二次の受検手数料は12,300円。事前公表の合格基準は60%以上だが、確定した基準と出題形式は未公表
- 問題1:令和6年度の見直し以降は出題側が工事概要を提示する形。令和6年度から令和7年度の臨時試験まで3回とも同じで、変わるのは題材の建物用途とテーマだけ
- 問題2〜4:仮設物の設置計画・ネットワーク工程管理・各種工事の施工上の留意事項(4設問)。問題3だけは工程表から日数を読み取る枠で、練習の性質が違う
- 問題5・6:仕上げまわりの仕様や数値を選ぶ8設問と、建設関連法令の空欄補充3設問で、いずれも五肢択一。形式が択一なだけで解答は必須なので、絞るという判断は発生しない
- 合格基準:令和7年度の確定基準は得点60%以上。受検者18,160名・合格者7,091名から算出すると合格率は約39.0%。記述式のため自己採点はできない
- 時間の使い方:範囲を削れない以上、優先順位は順番でしか付かない。最初に置くのは問題1の形式確認
以上が1級建築施工管理技士の二次検定対策に関する情報のまとめです。
この試験でやっかいなのは、努力の量ではなく、努力の向きが合っているかを自分で測れないことです。測れないなら、測れるところから固めるしかありません。手元の教材の問題1を開いて、自分の工事概要を書き込む欄があるかどうかを見る。あれば、それは令和6年度より前の形を前提にした教材です。そこを入れ替えるだけで、残りの時間の意味が変わります。何時間やるかを決めるのは、その後で十分だと僕は考えています。
あわせて読むなら、一次と二次を通した進め方を扱った次の1本です。

