改修工事とは?似た工事との違い、勘定項目、耐用年数など

  • 改修工事ってなに?
  • 補修工事との違いって?
  • 修繕工事とはどう違うの?
  • 改良工事は?
  • 勘定項目を知りたい
  • 耐用年数って?

上記のような悩みを解決します。

建物は立ったら永久に立ち続ける訳ではありません。

経過年数によって経年劣化が起こり、改修工事を行っていかなければならないんです。改修工事に対する知識は役立ちますので理解しておきましょう。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

 

改修工事とは?

改修工事とは、結論「既存の建物をより良い状態にする工事のこと」です。

例えば、エアコンの調子が悪かったとしましょう。エアコンを新しいものに取り替えると「より良い状態」になりますよね。これが改修工事です。

具体的に「より良い状態」とは、下記の3点と言えます。

建物の「より良い状態」とは

  • 安全性(安全さ)
  • 利便性(便利さ)
  • 意匠性(見た目)

安全性の例として、簡単なのは「誘導灯」が挙げられますね。

誘導灯は火災が発生した時の避難ルートを示すものですが、誘導灯に不具合があって点灯していなかったら、安全性を確保できませんよね。改修工事が必要です。

利便性でいくと「コンセントを増設したい」とか「ドアの立て付けが悪いから変えたい」などが当てはまりますね。

最後の意匠性は「見た目」です。飲食店が店の見せ方を変えたい時に、内装を変えたりしますよね。これも改修工事の一種となります。

要するに、今立っている建物を作り変えるのが改修工事です。

 

改修工事と似た工事との違い(補修工事と改良工事と修繕工事)

改修工事と補修工事の違いは、結論「修理のレベル」です。

病気に例えると分かりやすいと思います。補修工事はあくまで応急処置です。病気の根源を治す訳ではなく「とりあえず大丈夫な状態にする」というのが目的です。

改修工事は病気そのものを直します。

例えば、建物のエアコンに不具合があったとしましょう。

エアコンの不具合をちょちょっと修正し、とりあえずエアコンを使えるようにするのが補修工事です。対して、エアコン自体を取り替えるのが改修工事です。

要するに、改修工事は補修工事よりも修理のレベルが高いんです。

ちなみに似たような言葉では「改良工事」とか「修繕工事」とかもありますね。

ついでに説明しておくと「改良工事」とは、既存の設備を改造して、今よりももっと良い状態まで持っていく工事です。先ほど挙げたエアコンの例でいうなら「前よりも機能性の高いエアコンに取り替える」という話になります。

修繕工事は建物が出来た時の状態に戻す工事です。

エアコンの例でいったら「同じ型番のエアコンを買って取り替える」というのが修繕工事になります。微妙なニュアンスの違いですね。

まとめると下記です。

改修工事と補修工事と改良工事と修繕工事

  • 改修工事:新しいエアコンに取り替える
  • 補修工事:とりあえずエアコンを使えるようにする
  • 改良工事:前よりも機能性の高いエアコンに取り替える
  • 修繕工事:全く同じ型番のエアコンを買って取り替える

 

改修工事の勘定項目

改修工事の勘定項目

  • 建物
  • 附属設備
  • 修繕費

上記が改修工事の勘定項目です。

資本的な支出か?収益的支出か?でこの3つのどれに当てはまるかが変化します。

例えば飲食店があったとして、既存の設備でも営業は可能だが、より売り上げを上げるために改修工事を行ったとしましょう。内装をオシャレにしたりしたパターンですね。

その場合は「資本的な支出」にあたり、勘定項目は「建物」か「附属設備」になります。

2つの違いは、要するに建築工事か設備工事かの違いです。

附属設備に当てはまる部分

  • 電気工事:電気設備にまつわること(照明とかコンセントとか)
  • 衛生工事:衛生設備にまつわること(トイレとか)
  • 空調工事:空調設備にまつわること(エアコンとか)

対して、既存の建物の状態では営業できないから改修工事を行った場合は「収益的な支出」に当たり、勘定項目は「修繕費」に当たります。

要するに必要経費として落とせます。

微妙なニュアンスの違いですので、間違えないようにしましょう。

 

改修工事の耐用年数

(引用:国税庁HP

改修工事の耐用年数は、上表に示す通りです。

日本の建物は大抵S造(鉄骨コンクリート)かRC造(鉄筋コンクリート)かSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)ですので、見るべきは「鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造のもの」です。

建物は水場の多さで耐用年数が決まります。

オフィスビルとか住宅などでは水場が少ない為、建物の劣化が緩やかです。よって耐用年数は50年程度であり、比較的長めになります。

対して、銭湯や飲食店などの水を多く使う場所では、耐用年数40年程度となっていますね。

あと、この表で分かりにくいところで行くと、一番下の「給排水・衛生設備」ですかね。簡単な話、エアコンとかトイレとかが当てはまります。

参考までに。

 

改修工事に関する情報まとめ

改修工事に関する情報まとめ

  • 改修工事とは:既存の建物をより良い状態にする工事のこと
  • 改修工事と補修工事との違い:病気を治すか、応急処置か
  • 修繕工事とは:元の状態に戻す
  • 改良工事とは:より良い状態に作り変える
  • 勘定項目:建物、附属設備、修繕費
  • 耐用年数:上表参照

以上が改修工事に関する情報のまとめです。

一通り改修工事の基礎知識は網羅できたと思います。

改修工事と対を成す言葉として、新築工事があります。新築工事に関する知識をつけておけば、改修工事に対する理解も深まります。

下に記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。

それでは!