- D22鉄筋ってどういう鉄筋?
- 公称径や断面積はいくつ?
- 重量はどれくらい?
- どこで使うの?
- 継手の長さってどう決まる?
- 施工で気をつけることは?
上記の様な悩みを解決します。
配筋表で「D22@200」と書かれているのを見て「D22ってどんな鉄筋だっけ?」と詰まったことがあるかもしれません。D22は 中規模RC建築の主筋でよく登場する標準サイズ で、公称径22.2 mm・公称断面積387.1 mm²・単位質量3.04 kg/mという数字を覚えておけば、数量積算や継手計算に役立ちます。今回は施工管理視点で、D22鉄筋の基本を整理してみます。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
D22鉄筋とは?規格と意味
D22鉄筋とは、結論「呼び径22 mmの異形棒鋼(異形鉄筋) のこと」です。
「D22」の表記の意味
- D:Deformed(異形=表面に節やリブがある)
- 22:呼び径22 mm(公称直径ではなく丸めた表記)
JIS G 3112(鉄筋コンクリート用棒鋼)で規定された異形棒鋼の一種で、SD295A/SD345/SD390/SD490 などの鋼種に応じて引張強さや降伏点が異なります。
「異形」とは?丸鋼との違い
異形鉄筋は表面に 節(ふし)とリブ があり、コンクリートとの付着力を稼ぐ形になっています。一方、表面が滑らかな「丸鋼」は付着力が弱いため、現代のRC構造物ではほぼ使われません。配筋図で「D○○」と書かれていれば異形鉄筋、「φ○○」と書かれていれば丸鋼、というのが基本ルールです。
異形鉄筋の基本はこちら。

「Φ」「⌀」「D」の使い分けはこちら。

D22鉄筋の寸法・重量・断面積
D22鉄筋の数値は、JIS G 3112で規定されています。
D22の基本諸元
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 呼び径 | D22(22 mm) |
| 公称直径 | 22.2 mm |
| 公称周長 | 69.7 mm |
| 公称断面積 | 387.1 mm² |
| 単位質量 | 3.04 kg/m |
重量計算の例
たとえば梁主筋として D22 を 4本、1スパン6 m で配筋する場合の総重量:
- 1本あたり:3.04 kg/m × 6 m = 18.24 kg
- 4本:18.24 × 4 = 72.96 kg
「主筋4-D22 × 6 m スパン × 10スパン」ならざっと730 kg。鉄筋の数量積算は 公称断面積 × 単位質量 × 本数 × 長さ が基本です。
他のDサイズとの比較
| 呼称 | 公称直径 [mm] | 公称断面積 [mm²] | 単位質量 [kg/m] | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| D10 | 9.53 | 71.33 | 0.560 | 補強筋、スターラップ |
| D13 | 12.7 | 126.7 | 0.995 | スラブ筋、補強筋 |
| D16 | 15.9 | 198.6 | 1.56 | スラブ筋、小梁主筋 |
| D19 | 19.1 | 286.5 | 2.25 | 梁・柱主筋(軽微) |
| D22 | 22.2 | 387.1 | 3.04 | 梁・柱主筋(中規模) |
| D25 | 25.4 | 506.7 | 3.98 | 梁・柱主筋(大規模) |
| D29 | 28.6 | 642.4 | 5.04 | 大梁・大柱の主筋 |
| D32 | 31.8 | 794.2 | 6.23 | 大梁・大柱の主筋 |
D22 は「D19 と D25 の中間」、つまり中規模RC建築の主筋スタンダードという位置づけです。
鉄筋の比重・単位重量はこちら。

D22鉄筋の鋼種(SD295A / SD345 / SD390)
鉄筋は呼び径だけでなく 鋼種 によっても使い分けます。
主な鋼種の機械的性質
| 鋼種 | 降伏点(N/mm²) | 引張強さ(N/mm²) | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| SD295A | 295 以上 | 440〜600 | 一般的なRC構造物 |
| SD345 | 345 以上 | 490 以上 | 中規模RC、耐震要求あり |
| SD390 | 390 以上 | 560 以上 | 高層・大規模RC |
| SD490 | 490 以上 | 620 以上 | 高層・耐震性能要求の高い建物 |
D22の主筋として一般的に使われるのは SD345 か SD390。中低層住宅では SD295A、中規模オフィス・マンションでは SD345、高層建築では SD390〜SD490 を選ぶ傾向です。
「同じD22でも鋼種で耐力が変わる」
たとえば D22(公称断面積 387.1 mm²)の引張耐力(降伏点ベース)を比較すると、
- SD295A:387.1 × 295 = 114,200 N ≒ 114 kN
- SD345:387.1 × 345 = 133,500 N ≒ 134 kN
- SD390:387.1 × 390 = 151,000 N ≒ 151 kN
同じサイズでも鋼種を上げれば耐力が 約3割アップ。本数を増やさずに耐力を稼ぎたい場合の選択肢になります。
引張耐力の話はこちら。

降伏点の意味はこちら。

D22鉄筋の使用箇所
D22は中規模RC建築でいちばん登場頻度が高いサイズです。
主な使用箇所
- 柱主筋:4階建て〜10階建てマンションの中柱主筋として頻出
- 大梁主筋:スパン5〜8 mの大梁主筋
- 基礎梁主筋:地中梁の主筋
- 耐震壁の縦筋・横筋:耐震性能要求の高い区画
- 基礎フーチング筋:独立基礎・連続基礎の上端・下端筋
配筋表での読み方
- 「主筋4-D22」:D22を4本主筋として配筋
- 「STP D10@200」:スターラップは D10 を200 mm間隔
- 「D22@200」:D22 を200 mm 間隔で配筋
主筋・あばら筋(スターラップ)の関係はこちら。

スターラップの基本はこちらも参考に。

D22鉄筋の継手と定着
D22 の継手と定着の長さは、コンクリート強度と鋼種によって決まります。
重ね継手の長さ(建築工事標準仕様書 JASS5)
| コンクリート強度 Fc | SD295A の重ね継手長 | SD345 の重ね継手長 | SD390 の重ね継手長 |
|---|---|---|---|
| 18 N/mm² | 35d ≒ 770 mm | 40d ≒ 880 mm | 50d ≒ 1,100 mm |
| 21 N/mm² | 30d ≒ 660 mm | 35d ≒ 770 mm | 45d ≒ 990 mm |
| 24〜27 N/mm² | 25d ≒ 550 mm | 30d ≒ 660 mm | 40d ≒ 880 mm |
「d」は鉄筋の呼び径。D22 なら d=22 mm として計算します。
ガス圧接継手・機械式継手の使い分け
D22 になると重ね継手では長さが取りづらく、施工性も悪いので ガス圧接継手 か 機械式継手 が主流です。
- ガス圧接:D19 以上で適用される代表的な継手。圧接後の膨らみ径は1.4d 以上が要件
- モルタル充填式継手:継手スリーブにモルタルを充填して接合
- ねじ節継手:ねじ加工した鉄筋同士を機械式に接合
D22 のガス圧接継手は コストと信頼性のバランスがよく、現場でいちばん採用されやすい継手方法です。
定着長さ・継手の話はこちら。

D22鉄筋の施工管理上の注意点
最後に、施工管理として現場で押さえておきたい注意点を整理します。
注意点①:かぶり厚さの確保
D22 の主筋は太いので、結果として 被り厚さが取りづらい ケースがあります。柱主筋なら 40 mm、梁主筋なら 30〜40 mm の最小かぶりが必要で、スペーサーや被り駒の設置を徹底しましょう。
かぶりコンクリートの話はこちら。

注意点②:ガス圧接箇所のずれ位置管理
D22 のガス圧接は1スパン内で 複数箇所同位置に集中させない のが鉄則。隣接する主筋同士の圧接位置は 400 mm(または25d)以上ずらす のがJASS5の要件。配筋検査で見落とされがちなチェックポイントです。
注意点③:曲げ加工の最小内法直径
D22 を90°曲げするときの最小内法直径は 4d ≒ 88 mm(SD295A)または 5d ≒ 110 mm(SD345以上)。これより小さく曲げると割れる可能性があるので、加工指示の段階で押さえる必要があります。
注意点④:搬入時の積載確認
D22 × 6 m が10本で 約180 kg、100本で1.8 t。建材搬入の積載や荷揚げで「思ったより重い」となるサイズ。クレーン揚重容量や荷台積載量を事前計算しておかないと、現場で立ち往生します。
注意点⑤:機械式継手のキャリブレーション
ねじ節継手やモルタル充填継手は 専用工具・専用治具 が必要。継手メーカーの技術者派遣で初回キャリブレーションを行い、施工要領書通りに使えているか確認します。
マンション基礎梁の配筋検査に立ち会ったとき、D22 主筋4本のガス圧接位置が、4本とも梁スパンの 1/4 地点に揃って配置されていたケースに遭遇したことがあります。配筋班に「これだとJASS5の千鳥継手要件(隣接主筋同士で 400 mm 以上ずらす)に引っかかりますよ」と指摘したら、「配筋表は『重ね位置 1/4 L』としか書いていないので…」との返答。配筋表に「千鳥配置」という指示が入っていなかったのが背景でした。結局、構造監理者の指示で4本のうち2本を再圧接して継手位置をずらす手戻りに。電気の貫通スリーブとは関係ない場所の手戻りでも、後工程の躯体打設スケジュールに直撃するので、配筋検査の立会いでは継手位置の縞模様(千鳥配置)まで眼を通しておくと、後で泣かなくて済みます。
配筋検査の流れはこちら。

D22鉄筋に関する情報まとめ
- D22鉄筋とは:呼び径22 mmの異形棒鋼(公称直径 22.2 mm)
- 公称断面積:387.1 mm²/単位質量:3.04 kg/m
- 鋼種:SD295A・SD345・SD390・SD490 など。中規模RCでは SD345 が主流
- 使用箇所:中規模RC建築の柱・梁主筋、耐震壁、基礎梁主筋
- 継手:D22以上はガス圧接または機械式継手が主流。重ね継手は条件次第で30〜50d
- かぶり:柱40 mm、梁30〜40 mmの最小かぶりを確保
- 曲げ加工:最小内法直径は 4d または 5d(鋼種による)
- 施工注意:継手位置の千鳥配置、被り駒、搬入積載、機械式継手のキャリブレーション
以上がD22鉄筋に関する情報のまとめです。
D22 は配筋図で見かける頻度が高い「中規模建築の主筋スタンダード」。公称断面積387.1 mm²、単位質量3.04 kg/m という数字を頭に入れておくと、数量積算・継手計算・かぶり検討がスムーズに進みます。一通りD22鉄筋に関する基礎知識は理解できたと思います。
合わせて、関連する鉄筋・配筋・継手の知識もチェックしておきましょう。









