- 造園の施工管理って年収どれくらい?
- 年齢で差はあるの?
- 資格を取ると年収は上がる?
- 建築や土木と比べてどう?
- 年収を上げる方法は?
- これから先の将来性はある?
上記の様な悩みを解決します。
造園施工管理は「公園・庭園・街路樹・緑化工事」といった、人の生活を緑で支える仕事。建築・土木に比べて知名度は低いですが、国・自治体の発注比率が高く安定した仕事量があり、1級造園施工管理技士の希少性から年収面でも選択肢の幅が広い分野です。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
造園施工管理とは?
造園施工管理とは、結論「公園・庭園・街路樹・緑地など、植栽や外構の工事を統括する仕事」のことです。
身近な例で言うと、新しく作られる公園のレイアウト・植栽計画から、実際の工事中の進捗・品質・安全管理、引き渡しまでを取り仕切る現場監督。建築・土木の施工管理と業務の進め方は似ていますが、扱うのは「生きている植物」という点が大きな違いです。
→ ざっくり、「植物と外構を扱う現場監督」が造園施工管理、というイメージです。
主な業務と建築・土木との違い
造園施工管理の主な業務は、発注者・設計者との打合せ(樹種・配置・予算)、植物の調達手配(産地・サイズ・季節調整)、施工計画・工程管理(植物には植え時期がある)、協力業者の管理(造園職人・とび・電気・土工)、品質管理(活着率・整形・支柱・潅水)、安全管理・近隣調整(公園は人通りが多い)、完成検査・引き渡し、というあたり。
建築・土木との違いは「植物の生育を考慮した工程管理」が必要な点。「夏は植えられない」「移植は冬の休眠期に」といった季節制約があるため、年間スケジュールでの動きが多くなります。職長や安全衛生協議会など現場の動きの基本は下記も参考に。

造園施工管理の平均年収相場
造園施工管理の年収は、業務内容・経験・資格・勤務先で大きく変わります。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」および業界調査データから、相場感をまとめます。
全業界平均との比較
| 業界・職種 | 平均年収目安 |
|---|---|
| 造園施工管理(建設業全体平均との関連) | 約400万〜550万円 |
| 建築施工管理 | 約500万〜650万円 |
| 土木施工管理 | 約480万〜620万円 |
| 電気施工管理 | 約500万〜650万円 |
| 管工事施工管理 | 約480万〜620万円 |
造園施工管理は他の施工管理と比べてやや低めの水準にあるのが業界の傾向。理由としては、工事規模が建築・土木より小さい案件が多い、公共発注比率が高く価格競争が起きやすい、大手ゼネコン比率が低く中小企業中心、というあたりが挙げられます。
ただし、1級造園施工管理技士の有資格者や大手造園会社(東京緑化建設、石勝エクステリア、ガーデン関連大手)の管理職クラスでは、700万〜900万円に到達するケースもあります。
雇用形態とデータの注意
雇用形態による違いとしては、正社員が上記レンジが一般的、契約社員・派遣社員が正社員の0.7〜0.9倍程度、個人事業主(独立)は実力次第で年収300万〜2000万円超まで幅広い、というあたり。
データの出典は厚生労働省「賃金構造基本統計調査」が代表的ですが、造園施工管理だけのピンポイントなデータは公表されていないため、「建設業の施工管理+業界調査会社のレポート」を組み合わせた推計値という前提で見るのが正確です。
年齢別・経験年数別の年収
造園施工管理の年収は年齢・経験年数・資格保有で大きく変わります。一般的な相場感は次の通り。
年齢別の目安
| 年齢層 | 年収目安 |
|---|---|
| 20代前半(新卒〜3年目) | 280〜380万円 |
| 20代後半 | 350〜450万円 |
| 30代前半 | 400〜520万円 |
| 30代後半〜40代前半 | 470〜620万円 |
| 40代後半〜50代 | 520〜780万円 |
| 役職者(部長クラス) | 650〜900万円 |
経験年数別の目安
| 経験年数 | ポジション目安 | 年収目安 |
|---|---|---|
| 1〜3年 | 主任技術者見習い | 280〜400万円 |
| 3〜7年 | 主任技術者 | 380〜500万円 |
| 7〜15年 | 監理技術者・現場代理人 | 450〜650万円 |
| 15年以上 | 部長・所長クラス | 600〜850万円 |
| 独立系 | 経営者・代表 | 500〜2000万円超 |
経験年数で年収が伸びる理由は、2級造園施工管理技士の取得(早ければ実務経験3年で受験可能)、1級造園施工管理技士の取得(実務経験5年以上)、監理技術者資格者証の取得で大型案件を任される、見積・積算・経営判断ができる立場へ、というあたり。主任技術者・監理技術者の役割については下記も参考に。


資格と年収の関係
造園施工管理で年収に直結する資格を整理。
主要資格
2級造園施工管理技士は、主任技術者として工事を受注できる、年収アップ目安が+30〜60万円、受験資格が実務経験3年以上(最終学歴により短縮あり)、というあたり。
1級造園施工管理技士は、監理技術者として大規模公共工事を受注可能、年収アップ目安が+80〜150万円、受験資格が実務経験5年以上(最終学歴により短縮あり)、というところ。
造園技能士(1級・2級)は、現場の植栽・剪定の専門技能を証明する国家資格で、施工管理よりは職人・技能職寄り、年収アップ目安が+20〜40万円、というあたり。
樹木医は、樹木の診断・治療の専門家で、認定要件が樹木に関する研究・実務歴7年以上+筆記・実技試験、業務委託案件で1件30〜100万円の単発収入も、年収アップ目安が+50〜200万円(業務委託次第)、というかたち。
グリーンセイバー(環境緑化士)は、自然環境保全・維持管理の専門知識を証明し、比較的取得しやすく、CSR・環境分野での就業に有利です。
関連資格と戦略
その他の関連資格としては、施工管理技士補(1次合格後、技士補として実務経験を加算可能)、エクステリアプランナー(エクステリア・外構分野で評価)、庭園アドバイザー(日本庭園・庭づくりの専門知識)、林業技士(林業・森林管理分野での就業に有利)、というあたり。
→ 資格を取得する戦略としては、新卒〜3年目は2級造園施工管理技士を最優先、実務5年で1級造園施工管理技士にステップアップ、さらに専門性を深めるなら樹木医や1級造園技能士を狙う、というキャリアパスが王道です。技術者が取るべき資格の全体像は下記も参考に。

造園施工管理の年収を上げる方法
年収アップを目指す現実的な方法を整理します。
大手転職・公共・都市部・大型案件
大手造園会社・大手ゼネコン傘下に転職するのは、中小企業中心の造園業界の中でも、大手企業(東京緑化建設、石勝エクステリア、ヴェルテック、ガーデン関連大手)は年収水準が高め。新卒就職段階から大手を狙う、または中堅から大手に転職するのが王道。
公共工事比率の高い会社を選ぶと、公共発注(自治体・国交省・独立行政法人)の工事比率が高い会社は、安定した給与と福利厚生が期待できる。価格競争はあるものの、年間を通じて安定した業務量があるのが強み。
都市部勤務を選ぶと、東京・大阪・名古屋など大都市圏の造園会社は地方より年収が15〜25%程度高い傾向。生活コストとのバランスで判断するのがポイント。
1級造園施工管理技士+実務経験で大型案件担当に進むと、監理技術者として大型公共工事を任されるようになり、ポジションも年収も一気に上がります。国土交通省管轄の大規模公園・国道緑化などの案件を担当できる立場が目標です。
専門領域・独立・副業
専門領域を深めるには、樹木医・特殊樹木管理(高単価業務委託)、歴史的庭園・文化財修復(希少スキルで競合少)、屋上緑化・壁面緑化(建築連携の特殊技術)、生物多様性・環境影響評価(環境ビジネスとの連携)、というあたり。
独立・起業は、経験10年以上+人脈ができれば独立して造園会社を起業も選択肢。個人邸の高額案件や自治体との直接受注で利益率を上げられれば、サラリーマン時代の2倍以上の年収も可能。ただし営業・経営リスクは自己責任です。
副業・業務委託としては、個人邸の剪定・植栽の委託案件、建築設計事務所への外構コンサル、書籍執筆・専門誌寄稿、専門学校・職業訓練校の講師、というあたり。本業+副業で年収100〜200万円上乗せできるケースもあります。
造園施工管理の将来性
最後に、業界の中長期的な見通しを整理。
プラス要因とマイナス要因
プラス要因は、都市の緑化推進(気候変動対策・ヒートアイランド対策での緑化投資拡大)、インフラ更新(高度経済成長期に整備された公園・街路樹の更新需要)、公共工事の安定性(景気変動の影響を受けにくい)、環境分野との連携(SDGs・カーボンニュートラルでの植栽事業)、個人邸の庭ニーズ(在宅ワーク普及でガーデン需要が再拡大)、というあたり。
マイナス要因は、業界の人手不足(体力的負担・若手不足・高齢化)、小規模工事の単価低下(相見積もり競争の常態化)、天候・季節の制約(他業種より工程の柔軟性が低い)、植物の生育リスク(枯損・病虫害での再施工リスク)、というところ。
生き残る方向性
造園施工管理として生き残る方向性としては、デジタル技術との融合(CAD・BIM・3D測量ができる造園技術者は希少)、環境・SDGs対応スキル(生物多様性・カーボンクレジット領域の知識)、多能工化(造園+外構+エクステリアの統合型施工管理)、海外案件(日本式庭園の海外発注、オリンピック・万博関連)、というあたり。
→ 業界全体としては「人手不足が続く=経験者の市場価値は維持される」構造。1級造園施工管理技士+実務15年のキャリアを積めば、定年まで仕事に困らない職種と言えます。
造園施工管理に関する注意点
造園業界を志望・転職検討する際の現実的な注意点。
体力・季節・専門性
体力面の要求としては、造園は屋外+夏場の重労働+立ち仕事が多い。施工管理者でも現場で動き回ることが多いので、デスクワーク中心ではないことを理解しておくこと。
季節労働の側面としては、春・秋が植栽工事のピーク、夏が剪定・潅水・除草、冬が移植・剪定(落葉樹)、というように閑散期と繁忙期の差が大きく、残業時間も季節で大きく変動します。
専門性が問われる仕事で、植物の品種・生育・病虫害について現場ですぐに判断する力が必要。書籍・職業訓練・先輩から学ぶ姿勢が必須です。
顧客対応・会社選び
顧客対応の負荷では、公共工事は仕様書ベースで進むが、個人邸の庭園工事は施主とのコミュニケーションが肝。「希望と現実のギャップ」を上手く調整するスキルが必要。
中小企業比率が高い業界なので、福利厚生・教育制度・残業管理の面で会社選びが重要。求人票だけでなく実際の働き方を面接で確認するのが大事です。施工管理職全般のキャリア相談先としては、転職エージェントの活用も有効です。
造園施工管理の年収に関する情報まとめ
- 造園施工管理とは:公園・庭園・街路樹・緑地などの工事を統括する仕事
- 平均年収:約400万〜550万円(建築・土木より低めの傾向)
- 年齢別:20代280〜450万、30代400〜620万、40代以降520〜780万
- 資格と年収:2級で+30〜60万、1級で+80〜150万、樹木医で大幅増の可能性
- 年収を上げる方法:大手転職、都市部勤務、1級資格、専門領域、独立、副業
- 将来性:都市緑化・SDGs需要で安定、人手不足で経験者価値は維持
- 注意点:体力、季節労働、専門性要求、顧客対応、中小企業比率の高さ
以上が造園施工管理の年収に関する情報のまとめです。
造園施工管理は「年収だけ見れば建築・土木より低めだが、安定性・専門性・希少性で勝負できる職種」。1級造園施工管理技士+実務経験+専門領域を組み合わせれば、年収700万〜900万円も十分視野に入ります。植物が好きで、屋外で働くことが苦にならない人にとっては、長く続けられる手堅いキャリアになりますよ。年収アップを目指すなら、まず2級資格→1級資格→大手or専門領域の流れで5〜10年かけて積み上げていくのが王道です。
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