電験二種の過去問と解答は、電気技術者試験センターの「第二種電気主任技術者試験の問題と解答」ページで誰でも開いて見られます。2026年10月7日時点の掲載は、平成21年度の一次から令和8年度の一次までです。二次も問題と「標準解答」が載っていますが、令和8年度の二次はまだ掲載されていません。一次と二次で過去問を何と照らして使うかを、順に整理します。
- 二種の過去問って、どこを開けば置いてあるの?
- 公式には何年前の分まで残っているんだろう
- 答えは載ってる?二次の記述にも解答はあるの?
- 一次の合格点って、毎年60点で決まりだよね?
- A問題とB問題、選択問題があるのはどの科目?
- 二次は6題ぜんぶ解かないといけないのか
- 二次の答案、どうやって自分で点を付ければいい?
- 結局、何年分を回せば足りるのか
- 平成の古い問題まで手を出す意味はある?
- 合格率って最近上がってるの?
- 過去問をコピーして社内の勉強会で配っても大丈夫?
上記の様な悩みを解決します。
電験二種の過去問は、試験センターの公式ページから年度別にたどれます。ただ、検索すると年度ごとのリンクを並べたページに行き着くことがありますが、公式ページがどの年度までさかのぼれるのか、自分の答案を何と比べて採点すればいいのかまでは、リンクを眺めても見えてこないんですよね。今回は置き場所・一次と二次の形式・合格率といった基本を押さえた上で、リンクを並べるだけでは見えにくい「一次の合格基準点が年度ごとに違うこと」「二次の標準解答に付いている配点と、合格基準にある平均点の条件」「印刷や共有で出典をどう書くか」まで、公表資料の文言をもとに整理しました。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、過去問を軸に二種の準備を組み立てたい方にも読み進めやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
公式に載っている電験二種の過去問は、平成21年度から令和8年度の一次まで
試験センターの公式ページで見られるのは、最も古い2009年9月5日実施(平成21年度一次)から、最も新しい2026年8月30日実施(令和8年度一次)までです。問題と解答の両方がPDFで置かれていて、二次の解答は標準解答として載っています(令和7年度二次のPDFの題は「標準解答」)。
ページの名前は「第二種電気主任技術者試験の問題と解答」で、場所は https://www.shiken.or.jp/chief/second/qa/ です。中身は3ページに分かれていて、実施日の新しい順に並びます。一次と二次は同じ年度でも別々の行として載っているので、年度で探すより実施日で探す方が迷いません。
| 区分 | 問題のPDF | 解答のPDF | 確認できた掲載の範囲(2026年10月7日時点) |
|---|---|---|---|
| 一次 | 科目別に4本(理論・電力・機械・法規) | 1本(令和8年度の題は「令和8年度 第二種電気主任技術者一次試験解答」) | 2009年9月5日実施(平成21年度)〜2026年8月30日実施(令和8年度) |
| 二次 | 科目別に2本(電力・管理/機械・制御) | 1本(令和7年度の題は「令和7年度第二種電気主任技術者二次試験 標準解答」) | 2009年11月29日実施(平成21年度)〜2025年11月16日実施(令和7年度) |
3つのページに何が並んでいるか
1ページ目は2026年8月30日実施の回から2019年8月31日実施(令和元年度一次)の回までで、令和の分はここにまとまっています。2ページ目は2018年11月18日実施(平成30年度二次)から2011年11月27日実施の回まで。3ページ目は2011年9月3日実施(平成23年度一次)から2009年9月5日実施の回までです。
平成20年度以前の回は、この3ページの中には見当たりませんでした。また、3ページ全体を見ても「掲載期間」にあたる注記は書かれていません。いつまで載るのか、逆にずっと載り続けるのかは、ページからは読み取れないということです。使うと決めた年度の分は、その場で手元に落としておくと後で探し直さずに済みます。
令和8年度の二次はまだ載っていない
令和8年度の二次試験は2026年11月15日の実施なので、確認日の時点ではページにありません。受験案内では、二次の試験問題の公表を11月16日(月)としています。最新年度の二次を解きたい人は、その日以降にページを開き直すことになります。
なお、令和8年度の第二種の一次は、試験センターのページ上で「筆記方式」と書かれています。CBT方式で受けられる電験は第三種です。
一次の過去問は科目ごとに、その年度の合格基準点で採点する
一次の過去問は、4科目それぞれを本番の時間で解き、その年度に公表された合格基準点と比べて採点するのが筋です。令和7年度と令和8年度は、それぞれ合格基準点が公表されていて、令和8年度の理論は60点ではありませんでした。
一次は理論・電力・機械・法規の4科目で、試験センターの試験概要ページには「各科目の解答方式は、マークシートに記入する多肢選択方式です。」とあります(試験センター 第二種電気主任技術者の試験概要)。科目ごとの解答数は、令和8年度の受験案内で次のように示されています。
- 理論:A問題4題、B問題※3題
- 電力:A問題4題、B問題3題
- 機械:A問題4題、B問題※3題
- 法規:A問題4題、B問題3題
- ※印について受験案内の備考は「解答数欄の ※印 については、選択問題を含んだ解答数です。」としている
(令和8年度第一種・第二種電気主任技術者試験受験案内「試験科目とその範囲及び解答数」)
つまり令和8年度の受験案内では、選択問題が入るのは理論と機械のB問題です。過去の年度の問題を解くときは、冊子の冒頭の指示で選ぶ数を確かめてから本番どおりに絞って時間を測ると、練習と本番の条件がそろいます。
時間は、令和8年度の枠を目安にする
令和8年度の一次は、受験案内の時刻から数えると理論・電力・機械が各90分、法規が65分の枠でした(令和8年度受験案内「試験日程【一次試験】」・分での表記は無く算出値)。時間割を日々の練習の組み方にどう落とすかは、電験二種を独学で進めるときの設計の記事に任せ、ここでは採点の物差しに話を進めます。
合格基準点はその年度の公表文で確かめる
令和7年度の一次について、試験センターのプレス発表資料には「各科目の合格は、90 点満点の理論科目 54 点以上、電力科目 54 点以上、機械科目 54 点以上及び法規科目 54 点以上となりました。」とあります(試験センター 令和 7 年度第一種及び第二種電気主任技術者試験一次試験の結果について・令和7年10月14日)。
令和8年度の一次は、2026年9月14日のお知らせで基準点が公表されました。理論は「47点以上(100点満点換算)、42点以上(実得点)」、電力・機械・法規はそれぞれ「60点以上(100点満点換算)、54点以上(実得点)」です(試験センター お知らせ【WEB結果発表】令和8年度第一種・第二種電気主任技術者一次試験及び第三種電気主任技術者上期試験の結果について・2026年09月14日)。同じお知らせには「■詳細につきましては、10月19日(月)に公表します。」とも書かれています。
令和8年度の受験案内を「60」「基準点」「調整」で探しても、「60点が目安」にあたる文言は見当たりませんでした。過去問を「60点取れたら合格」で採点すると、令和8年度の理論のように基準点が下がった年度では合否の読みがずれます。採点の物差しは、解いた年度の公表文から取るのが確実です。
解答のPDFにある配点の欄を使う
受験案内にはA問題・B問題の1問あたりの配点は書かれていませんが、令和8年度一次の解答のPDFには科目・問ごとの配点の欄があります(ほかの年度も、解答のPDFに配点の欄があるかを開いて確かめます)。自己採点は、この欄で実得点を出してから、その年度の実得点の基準点と比べる流れになります。
解いた年度の基準点を公表文で確かめられないときは、僕なら令和7年度と令和8年度の公表文に出てくる54点(令和8年度の理論は実得点42点)を仮の物差しにして、あとで公表文と突き合わせます。他の年度の基準点がこの数字だったとは、ここでは言えません。
二次の過去問は、標準解答の配点で自己採点する
二次の過去問には、問題と一緒に「標準解答」が公開されていて、令和7年度の標準解答には1題あたりの配点が書かれています。自己採点はこの配点で行います。合格基準に含まれる「平均点以上」の条件は、配点だけでは判定できません。
二次は電力・管理と機械・制御の2科目で、試験概要ページには「各科目の解答方式は、記述方式です。」とあります。全部の問題を解くわけではなく、受験案内の解答数は電力・管理が「6題中、4題を選択」、機械・制御が「4題中、2題を選択」です(令和8年度受験案内「試験科目とその範囲及び解答数」)。令和8年度の時間割は電力・管理が10:00~12:00、機械・制御が13:20~14:20で、時刻から数えると120分と60分です(算出値)。
標準解答に書かれている配点
令和7年度二次の標準解答には、配点として「一題当たり 30 点/電力・管理科目 4 題×30 点=120 点/機械・制御科目 2 題×30 点= 60 点」と書かれています(試験センター 令和7年度第二種電気主任技術者二次試験 標準解答)。
そのうえで、令和7年度二次の合格基準は「合格基準を 100 点満点換算で 60.0 点以上(実得点 180 点満点で 108 点以上)、かつ、各科目ともに平均点以上と決定されました。」と公表されています(試験センター 令和7年度第一種及び第二種電気主任技術者二次試験の結果について・令和8年1月30日)。合計点だけでなく、科目ごとに平均点の条件が付いているところが一次との違いです。
自己採点の進め方
令和7年度の合格基準の文言には「平均点以上」とあるだけで、平均点の数値は書かれていません。そこで、平均点の条件は自己採点では判定できないものと割り切り、配点の合計で科目ごとの偏りを見る、という順で点を付けるのがよいと僕は考えています。
- 本番と同じく、電力・管理は6題から4題、機械・制御は4題から2題を選んで、時間内に書き切る
- 選んだ題ごとに標準解答と照らし、令和7年度なら1題30点の枠で点を付ける(他の年度は標準解答の配点欄で確かめる)
- 電力・管理と機械・制御を別々に合計し(令和7年度ならそれぞれ120点と60点が満点)、素点ではなく満点に対する割合で、片方だけ低くなっていないかを見る
- 合計の点数が低い科目があれば、その科目の題を次の練習で先に解く
僕は、標準解答と最終の数値や結論が一致した題だけを点に数えるくらい、厳しめに付けておくのがよいと考えています。記述の過程にどれだけ点が入るかを自分で推し量り始めると、どうしても甘くなるからです。
標準解答が出る時期は、独学の記事で整理しています
令和8年度の一次の解答は受験案内で試験当日(法規試験終了後)の公表とされ、令和7年度の一次の解答も試験の翌日の9月1日に公表済みでした。これに対し、二次の標準解答は試験から間を置いて出ます。令和7年度は1月14日に公表済みで、令和8年度は受験案内で令和9年1月13日の予定です。このずれを年間の計画にどう織り込むかは、電験二種を独学で進めるときの年度の使い方にまとめています。
何年分を解くか、科目合格の免除期間とあわせて考える
何年分を解けばよいかを示した公表文は見当たらないので、ここからの年数は僕の意見です。僕は、ページの区切りに合わせた目安として、一次は1ページ目に並ぶ令和元年度以降の回を軸にし、二次は掲載範囲をさかのぼって題材を増やすのがよいと考えています。
一次は科目別に合否が決まり、一部の科目だけ合格すると翌年度・翌々年度は申請で免除されます。試験概要ページはこれを「3年間で4科目の試験に合格すれば二次試験の受験資格が得られます。」とまとめています。ただし受験案内には「一次試験に合格した時点で科目合格の権利はなくなります。」ともあり、免除の申請や二次に挑める年度の数え方まで含めた全体の組み立ては、独学の計画の立て方を扱った記事で詳しく見ています。
この仕組みを過去問の量に置き換えると、3年度のうちに4科目をそろえる計画なら、その年度に受ける科目の過去問だけを集中して回せることになります。たとえば1年目に理論と電力、2年目に機械と法規を受けると決めれば、1年目は2科目分の過去問を年度をまたいで解けばよく、4科目を同時に薄く回すより1科目あたりの年度数を増やせます。
平成の問題は、公式ページの掲載範囲に入っている過去問です。出題の傾向が年度でどう変わったかを示す公表資料には当たれていないので、ここでは「使える」とも「古いから不要」とも言い切りません。僕なら、直近の年度で解き方が固まってから、二次の題材を増やす目的で平成の回に手を伸ばします。二次は選んで解く試験なので、同じ分野の題を何年分も書いておくほど、本番で選べる題が増えるからです。
※本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。
【PR】二次の記述対策を、独学だけで進めるか迷う方へ
二次は記述式で、標準解答と見比べながら自分で振り返る場面が増えます。能センが扱う電気系などの国家資格の対策講座の内容を、独学との兼ね合いで読んでみられます。
- 電験三種の勉強法をそのまま二種へ持ち込んでよいか迷っている方
- 標準解答だけでは自分の答案を振り返りにくいと感じている方
- 独学を続けるか、講座を併用するかを考えている方
合格率の推移から見る、過去問の位置づけ
合格率は年度によって上下していて、一次の令和7年度は35.0%、二次の令和7年度は16.5%でした。令和8年度の一次の合格率は、確認日の時点でまだ公表されていません。
| 年度 | 一次 受験者/合格者 | 一次 合格率 | 二次 受験者/合格者 | 二次 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 令和3年度 | 5,979/1,539 | 25.7%(算出値) | 2,407/413 | 17.2% |
| 令和4年度 | 6,189/2,178 | 35.2%(算出値) | 2,904/698 | 24.0% |
| 令和5年度 | 6,318/1,545 | 24.5% | 2,682/474 | 17.7% |
| 令和6年度 | 7,479/2,159 | 28.9% | 2,922/553 | 18.9% |
| 令和7年度 | 7,211/2,524 | 35.0% | 3,692/611 | 16.5% |
出典:一次の令和5〜7年度と二次の全年度は試験センターの令和7年度一次・二次の結果のプレス発表資料、一次の令和3・4年度の人数は試験センター「第二種電気主任技術者試験の試験結果と推移」(更新:令和8年1月)。令和3・4年度の一次の合格率は、その人数から算出した値です。
令和8年度の一次は、9月14日に基準点が公表されたあと、詳細を10月19日に公表するとされています。受験者数や合格率を含む詳細は、その公表を待つことになります。
僕は、この表から「易しくなった」「難しくなった」を読み取るのは控えた方がよいと考えています。令和7年度の一次の35.0%は、表の中では令和4年度の35.2%(算出値)に届いていませんし、二次も16.5%から24.0%まで年度で動いています。過去問の位置づけとしては、合格率で年度の難しさを測るより、前の章で見たように年度ごとの基準点で自分の点を測る方が、使い道がはっきりします。
過去問を印刷・共有するときは出典を書く
公式ページには、教育目的など制度の意義に反しない範囲では、過去問の使用に許諾や使用料は必要ない、とあります。ただし著作権は放棄されておらず、使うときは出典の明記が求められています。
問題と解答ページの冒頭には「当センターで公表している過去の試験問題の使用については、許諾や使用料は必要ありません。ただし、こちらをクリックし留意点を必ず確認の上、ご使用ください。」とあります。その留意点には「著作権は放棄していません。」とあり、使用目的として「教育目的など、電気主任技術者試験制度、電気工事士試験制度の意義に反しない限り、公表されている過去問題を問題集やテキストに使用される際、許諾および使用料の必要はありません。」と書かれています(試験センター「第二種電気主任技術者試験の問題と解答」)。
出典の書き方も同じ留意点で示されていて、「出典を以下のように明記してください。(年度、期、試験区分等)」のあとに、例として電気工事士の書き方「出典:令和5年度上期第二種電気工事士試験(午前)」が載っています。あわせて「問題の一部を改変している場合、その旨も明記してください。」とあります。電験二種の問題を使うなら、年度と試験区分(一次か二次か、どの科目か)を書くことになると僕は読んでいます。
社内の勉強会で配る場合が「教育目的」の範囲に入るかどうかは、使う人が留意点を読んで確かめる事柄です。この記事では、配ってよいとも、いけないとも言い切りません。数字を一部変えて問題を作り直したときは、改変した旨を書き添えるところまでをセットにしておくと安心です。
電験二種の過去問に関する情報まとめ
- 公式の掲載範囲:試験センターのページに、平成21年度一次(2009年9月5日実施)から令和8年度一次(2026年8月30日実施)まで。令和8年度二次は未掲載
- 一次の採点:4科目を本番の時間で解き、その年度に公表された基準点で比べる。令和8年度の理論は100点満点換算で47点
- 二次の採点:標準解答の配点(令和7年度は1題30点)で付ける。合格基準の「各科目ともに平均点以上」は自己採点では判定できない
- 何年分か:公表された基準は無い。僕の目安は一次が令和元年度以降を軸、二次は掲載範囲をさかのぼる。科目合格の免除期間を使い、受ける科目に過去問を集中させる
- 合格率:一次は令和7年度35.0%、二次は16.5%。令和8年度一次は10月19日公表予定
- 印刷・共有:教育目的など範囲内では許諾・使用料不要だが著作権は放棄されていない。出典と改変の旨を書く
以上が電験二種の過去問に関する情報のまとめです。
置き場所さえ分かれば問題そのものは手に入りますが、二種では「何と比べて採点するか」を決めておかないと、解いた量のわりに合否の見通しが立ちません。一次は年度ごとの基準点、二次は標準解答の配点。この2つの物差しを先に用意してから1年度目に取りかかるのが、遠回りに見えていちばん早いと僕は考えています。
試験そのものの全体像を確かめたいときは電験二種の試験の概要から入ると、科目と日程の関係がつかみやすくなります。三種・二種・一種の比べ方は電気主任技術者の難易度の比較で、取ったあとに何ができるかは電気主任技術者の仕事と役割で整理しています。三種の進め方を振り返るなら電験三種の独学の記事、その先を見据えるなら電験一種の記事もあわせてどうぞ。
