- 1級電気工事施工管理技士って、そもそも更新がいるのか
- 何年ごとに講習を受け直さないといけないのか
- 更新を忘れたら資格そのものが消えるのか
- 会社から「講習の期限が切れる」と言われたが、何の期限を言われているのか
- 資格者証と講習修了証は、別々に期限があるのか
- 第一種電気工事士の5年ごとの講習と同じ話なのか
- 受講料はいくらで、どこで受けるのが得なのか
- オンラインで済ませられるのか
- 期限が切れたら現場に立てなくなるのか
- 更新の手続きはいつから動けるのか
- 2級のままなら講習はいらないのか
- 受かったばかりだが、今すぐ受けたほうがいいのか
上記の様な悩みを解決します。
1級電気工事施工管理技士の「更新」を調べると、話が噛み合わないまま終わることが多いんですよね。理由がはっきりしていて、更新の対象になっているのは技士という資格ではなく、監理技術者として現場に立つための2つの書類だからです。しかも検索すると第一種電気工事士の定期講習の記事が上位に混ざってくるので、5年という数字だけが頭に残って、どれが自分の期限なのか分からなくなります。今回は更新が必要なものの切り分け・講習の有効期間・受講料・手続きの時期といった基本を押さえた上で、他の記事が触れていない「3つの5年が数え方まで違うこと」「受講料が実施機関ごとに違うこと」「講習は資格がなくても受けられること」まで、施工管理の目線で整理しました。
なるべく制度ごとに出どころを書き分けていくので、自分の手帳に期限を書き写しながら読んでもらえる内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
1級電気工事施工管理技士に資格の更新はあるか
結論から言うと、1級電気工事施工管理技士という資格そのものに、更新の手続きは用意されていません。期限が付いているのは、その資格を使って監理技術者になるための書類のほうです。
技術検定に合格すると、国土交通省の各地方整備局等に申請して技術検定合格証明書の交付を受けます。この合格証明書について、実施機関の案内に載っているのは滅失や破損のときの再交付申請と、氏名が変わったときの書換申請だけで、有効期限や更新の案内はありません(建設業振興基金「技術検定合格証明書について」2026年9月確認)。つまり、合格した事実に期限を切る仕組みがそもそも置かれていません。
一方で、期限のありかたを並べると次のようになります。
- 監理技術者資格者証:有効期間は交付日から5年間(建設業技術者センター)
- 監理技術者講習の修了履歴:受講した日から5年後の年の12月31日まで(全国土木施工管理技士会連合会)
- 第一種電気工事士の定期講習:免状交付から5年以内、その後は5年以内ごと(電気工事技術講習センター)
- 技術検定合格証明書:期限の定めの案内なし
3つ目は施工管理技士の制度ではなく、電気工事士の制度です。電気の1級を持っている人はこの免状も持っていることが多いので、期限の管理が3本立てになります。ここが混ざるのが、この話が分かりにくくなる最大の理由です。
僕の感覚だと、社内で「更新しといて」と言われた時点で、まず何の書類の話かを聞き返したほうが早いです。資格者証と講習は交付元も期限の数え方も別なので、片方だけ直しても現場には立てません。
期限があるのは2つ|資格者証と講習修了履歴を分けて持つ
結論、監理技術者として配置されるために必要なのは、監理技術者資格者証と監理技術者講習の修了、その両方です。片方だけでは足りません。
交付元と期限を並べると、次のようになります。
| 書類 | 交付・実施 | 有効期間 | 費用 |
|---|---|---|---|
| 監理技術者資格者証 | 建設業技術者センター | 交付日から5年間 | 7,600円(非課税) |
| 監理技術者講習の修了履歴 | 国土交通大臣登録の講習実施機関 | 受講した日から5年後の年の12月31日まで | 9,500円から10,000円 |
資格者証の有効期間と手数料は、建設業技術者センターの案内で「有効期間は交付日から5年間」「申請には7,600円(非課税)がかかります。(※変更届出は無料)」とされています(同センター「監理技術者について」「申請手続き」2026年9月確認)。講習の有効期間は、登録講習実施機関である全国土木施工管理技士会連合会のよくある質問に「監理技術者講習には有効期間があります。有効期間は、受講した日から5年後の年の12月31日までになります」とあります(同連合会「監理技術者講習のよくある質問」2026年9月確認)。
両方が必要になる場面も、はっきり書かれています。建設業振興基金のよくある質問では、講習受講と資格者証の交付申請はどちらを先に行っても構わないが、公共工事と重要な民間工事の監理技術者には両方が必須とされています(同基金「監理技術者講習 よくあるご質問」2026年9月確認)。
そもそも監理技術者を置く工事の線引きも押さえておきます。同基金の案内では、発注者から直接請け負った工事で下請契約の請負代金の合計が5,000万円(建築一式工事の場合は8,000万円)以上になる場合に、工事現場の技術管理を担当する者として監理技術者が必要とされています(同基金、2026年9月確認)。さらに現場に専任させる必要がある工事は、建設業技術者センターの案内では一件の請負金額が4,500万円(建築一式工事の場合は9,000万円)以上のものとされています(同センター、2026年9月確認)。
配置される技術者の役割そのものの違いは、用語の意味からこちらで整理しています。

3つの5年は数え方が違う|日で数えるものと年末までのもの
結論、電気の1級を持つ人が管理することになる期限は、どれも「5年」と言われますが、数え方が3つとも違います。ここを揃えて理解しておかないと、1年近くずれます。
| 期限の対象 | 起算点 | 満了 | 出どころ |
|---|---|---|---|
| 監理技術者資格者証 | 交付日 | 交付日から5年間 | 建設業技術者センター |
| 監理技術者講習の修了履歴 | 受講した日 | 5年後の年の12月31日 | 全国土木施工管理技士会連合会 |
| 第一種電気工事士の定期講習 | 免状交付日、以後は前回の受講日 | 5年以内ごと | 電気工事技術講習センター |
講習だけが年末まで伸びます。全国土木施工管理技士会連合会のよくある質問では、資格者証は表面に記載された日付までが有効で、講習は裏面に印字又は張付けている監理技術者講習修了履歴の修了年月日の5年後の年の12月31日まで有効とされ、この2つの有効期間は異なると明記されています(同連合会、2026年9月確認)。同じ質問集には、有効期限を迎える年のいつ受講しても有効期間が5年後の12月31日まで継続更新されるとも書かれています(同)。年明けに受けても年末に受けても、次の満了日は変わらないという意味です。
これに対して第一種電気工事士の定期講習は、日で数えます。電気工事技術講習センターの案内では、第一種電気工事士の免状の交付を受けた日から5年以内に、その後は前回の定期講習を受けた日から5年以内ごとに、経済産業大臣の指定を受けた講習機関が実施する定期講習を受講することが義務づけられているとされています(同センター「第一種電気工事士定期講習について」2026年9月確認)。こちらは1日でも過ぎると期限切れです。
免状の側の制度は、資格の中身からこちらで確認できます。

実務だと、この違いが効いてくるのは手帳への書き方です。講習だけ「◯◯年12月」と年末で書き、資格者証と電工の定期講習は日付まで書く。この一手間で、期限の順番を取り違えなくなります。
監理技術者講習の受講料は機関で違う|9,500円から10,000円
結論、監理技術者講習は国土交通大臣の登録を受けた複数の機関が実施していて、内容の枠は共通でも受講料と付いてくるものが違います。会社が指定してこないなら、比べてから申し込む価値があります。
実際に案内されている金額を並べます。
| 実施機関 | インターネット申込 | 郵送・FAX申込 | 付随するもの |
|---|---|---|---|
| 建設業振興基金 | 9,500円(税込) | 10,000円(税込) | 建築CPD情報提供制度の認定プログラム |
| 全国建設研修センター | 9,500円(会場) | 10,000円(会場) | 全都道府県72都市で開催 |
| 全国土木施工管理技士会連合会 | 9,570円(税込) | 9,900円(税込) | CPDS 12ユニット |
建設業振興基金の案内では、インターネットからの申込みが9,500円(税込)、FAX申込が10,000円(税込)で、支払手数料は無料とされています。会場は全国約250会場で年間延べ1,500回、オンライン講習はオンデマンド方式で24時間受講できるとされています(同基金、2026年9月確認)。全国建設研修センターは会場講習のインターネット申込みが9,500円、郵送申込みが10,000円、オンライン講習が10,000円で、令和7年9月1日からオンデマンド方式になったと案内しています(同センター「各種講習」2026年9月確認)。全国土木施工管理技士会連合会は対面講習でインターネット申込み9,570円(税込)、郵送申込み9,900円(税込)、CPDS12ユニットを取得できるとしており、大臣登録は平成16年7月30日付け登録番号5とされています(同連合会、2026年9月確認)。
修了証の受け取り方も違います。建設業振興基金の案内では、会場講習は受講当日に修了証(ラベル)を渡し、オンライン講習は全講義の受講と試験の終了後、7営業日前後で郵送とされています(同基金、2026年9月確認)。期限が迫っているときは、この差が効きます。
選ぶときに見るのは、この4点で足ります。
- 会場かオンラインか(オンデマンドなら日程に縛られない)
- 修了証を当日もらえるか、郵送を待つか
- 継続教育の実績が要るなら、CPDSか建築CPDのどちらが必要か
- 申込方法で数百円変わるので、ネット申込にできるか
もうひとつ、意外と知られていない点があります。全国土木施工管理技士会連合会のよくある質問では、監理技術者講習を受講するのに特別な資格は不要で、どなたでも受講できるとされています(同連合会、2026年9月確認)。1級に合格する前でも受けられるということです。
継続教育の記録を積む仕組みそのものは、こちらで全体像を確認できます。

資格者証の更新は有効期限の6ヶ月前から|手数料7,600円
結論、監理技術者資格者証の更新は、有効期間が残っているうちに出す手続きです。切れてから慌てる種類のものではありません。
建設業技術者センターの案内では、更新申請とは有効期間が残存している資格者証の有効期間を更新(5年間延長)した新たな資格者証を取得する場合に行うものとされ、有効期限の6ヶ月前から申請可能とされています(同センター「更新申請」2026年9月確認)。更新すると更新前の資格者証の有効期限が5年間延長される形になります。ただし有効期限のある大臣認定資格の場合は、交付日から5年間にならないことがあるとも注記されています(同)。
交付までの日数も案内があります。同センターではインターネット申請で10日程度、書面申請で20日程度とされ、時期により処理日数は変動するとされています(同)。手数料は新規でも更新でも7,600円(非課税)で、変更届出は無料です(同センター「申請手続き」2026年9月確認)。
順番の誤解も潰しておきます。建設業振興基金のよくある質問では、資格要件が整っていれば講習受講の有無にかかわらず資格者証は交付申請により交付されるとされ、講習受講と交付申請はどちらを先に行っても構わないとされています(同基金、2026年9月確認)。また、講習の会場では資格者証の交付申請はできず、最寄りの建設業技術者センター各支部へ郵送または持参して申請すると案内されています(同)。講習会場でまとめて済むと思って行くと、二度手間になります。
更新申請で手元に用意しておくものは、この4点で足ります。
- 有効期間が残っている現在の資格者証(表面の日付を確認する)
- 手数料7,600円(非課税)の支払い
- インターネット申請か書面申請かの選択(交付までの日数が変わる)
- 記載業種や氏名が変わっている場合は、その確認書類
1級の受検資格そのものを満たしているか確認したい段階なら、要件はこちらから追えます。

期限が切れたらどうなるか|専任の監理技術者を続けられない
結論、講習の期限切れは「うっかり」で済む話ではありません。実施機関がはっきり法令違反と書いています。
建設業振興基金のよくある質問では、継続して専任の監理技術者として選任される場合について、修了証の有効期限が切れると建設業法違反となるので、有効期限が切れないように受講してくださいとされています(同基金、2026年9月確認)。選任されている状態で期限が切れるのが問題なので、現場を持っている人ほど余裕を見て動く必要があります。
通知の仕組みもあります。同基金では、有効期限切れの約6ヶ月前にダイレクトメールで講習申込書を送付するとされています(同)。逆に言えば、自宅や会社に講習の申込書が届いたら、それは期限が半年後に来ているという合図です。
資格者証の側は、有効期間が残っているかどうかで手続きの名前が変わります。前の節のとおり、更新申請は有効期間が残存している資格者証を対象にしたものと案内されているので、残っていない場合は同じ扱いにはなりません(建設業技術者センター「更新申請」2026年9月確認)。手元の資格者証の表面の日付を、今月のうちに一度見ておくのが確実です。
期限のある資格の管理という点では、更新が組み込まれている別の資格と比べると構造が見えます。

正直なところ、この2つの期限で事故が起きるのは、資格そのものに更新がないせいで「自分には期限がない」と思い込んでいるときです。技士は一生ものでも、監理技術者として現場に立つ資格は5年ごとに更新する必要がある、という順序で覚えておくと取り違えません。
いつ動くか|選任の前日まで、講習は14日前まで
結論、動く時期は3つの締切から逆算します。選任の前日、講習日の14日前、資格者証の有効期限の6ヶ月前です。
建設業振興基金のよくある質問では、初めて専任の監理技術者として選任される場合は、選任される前日までに受講する必要があるとされ、講習の申込みは講習日の14日前までにするよう案内されています(同基金、2026年9月確認)。この2つを足すと、配置の内示が出てから逆算できる時間はそれほど長くありません。会場講習が近くで空いていない時期は、オンデマンドのオンライン講習を選ぶ判断になりますが、修了証の郵送に7営業日前後かかる点は前に見たとおりです。
2つの期限を1枚にまとめる方法もあります。全国土木施工管理技士会連合会の案内では、講習の修了履歴は資格者証の裏面に印字又は張付けるとされています(同連合会、2026年9月確認)。カードの表で資格者証の期限、裏で講習の期限を見る形になるので、財布に入れておけば両方を同時に確認できます。
動き出す順番は、こう置くと迷いません。
- 合格したら、まず地方整備局等へ合格証明書の交付申請
- 監理技術者になる予定があるなら、資格者証の交付申請
- 専任で配置される見込みが立った時点で講習を申込む(選任の前日まで)
- 以後は資格者証は有効期限の6ヶ月前、講習は満了の年のうちに
会社の受注側から見た1級の価値を確認しておくと、更新のコストを会社に負担してもらう交渉もしやすくなります。制度の中身はこちらが詳しいです。

1級電気工事施工管理技士の講習・更新に関する情報まとめ
- 資格の更新:1級電気工事施工管理技士そのものに更新はなく、合格証明書の案内にあるのは再交付と書換だけ
- 期限がある2つ:監理技術者資格者証は交付日から5年間、監理技術者講習の修了履歴は受講した日から5年後の年の12月31日まで
- 3つの5年:資格者証は日で数え、講習は年末まで、第一種電気工事士の定期講習は5年以内ごとで日で数える
- 受講料:実施機関で9,500円から10,000円まで違い、CPDSや建築CPDの扱いも機関ごとに異なる
- 資格者証の更新:有効期限の6ヶ月前から申請可能、手数料は7,600円(非課税)、ネット申請で10日程度
- 期限切れ:選任中に講習の期限が切れると建設業法違反とされ、期限の約6ヶ月前に申込書が届く
- 動く時期:選任の前日までに受講、講習の申込みは14日前まで、資格者証は6ヶ月前から
以上が1級電気工事施工管理技士の講習・更新に関する情報のまとめです。
この話が毎回ややこしくなるのは、資格に更新がないのに「更新」という言葉だけが現場を回っているからです。更新の対象は技士ではなく、監理技術者として現場に立つための2枚の期限だと分かってしまえば、あとは日付を書き写すだけの作業になります。現場目線で言えば、資格者証の表と裏を1回見て、期限の早いほうを手帳の来年のページに転記しておく。それだけで、配置の内示が急に来ても慌てずに済みます。
1級電気工事施工管理技士の講習・更新に関するよくある質問
2級電気工事施工管理技士でも監理技術者講習は必要ですか。
監理技術者講習の受講に資格は不要で、全国土木施工管理技士会連合会の案内ではどなたでも受講できるとされています(同連合会、2026年9月確認)。ただし監理技術者資格者証の交付は資格要件を満たすことが前提なので、2級の段階で講習だけを受ける実務上の必要は生じにくいところです。
監理技術者講習はオンラインだけで完結しますか。
建設業振興基金のオンライン講習はオンデマンド方式で24時間受講できるとされ、全講義の受講と試験の終了後、7営業日前後で修了証が郵送されるとされています(同基金、2026年9月確認)。全国建設研修センターのオンライン講習も令和7年9月1日からオンデマンド方式になったと案内されています(同センター、2026年9月確認)。
講習を有効期限の年に受けると、期限が短くなりませんか。
短くなりません。全国土木施工管理技士会連合会のよくある質問では、有効期限を迎える年のいつ受講しても有効期間が5年後の12月31日まで継続更新されるとされています(同連合会、2026年9月確認)。
第一種電気工事士の定期講習を受けていれば、監理技術者講習は免除されますか。
別の制度なので置き換えは案内されていません。第一種電気工事士の定期講習は電気工事士法に基づき経済産業大臣の指定を受けた講習機関が実施するもので、免状の交付を受けた日から5年以内、その後は前回の受講日から5年以内ごととされています(電気工事技術講習センター、2026年9月確認)。監理技術者講習は国土交通大臣の登録を受けた機関が実施する別の講習です。
