・外法って何て読むの?
・内法との違いがイマイチわからない…
・図面に書いてある寸法って外法?内法?
・現場で寸法を測るとき、どっちを基準にすればいいの?
・鉄骨とRC造で外法の扱いは変わる?
こんな疑問を持っている方に向けた記事です。
建築の図面や施工管理の現場では「外法」「内法」という言葉が頻繁に登場します。この2つの違いをあいまいにしたまま現場に出ると、型枠の寸法ミスや仕上げ面の不整合など、手戻りの原因になりかねません。
今回は、外法の基本的な意味から、内法との使い分け、図面での見分け方、そして現場で実際にどう測るのかまで、ひとつずつ丁寧に解説していきます。
なるべくわかりやすい言葉でまとめていくので、最後まで読みやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう。
外法とは?

外法とは、簡単に言うと「部材の外側の面から外側の面までの寸法」のことです。
読み方は「そとのり」。建築現場で「がいほう」と読む人もたまにいますが、正しくは「そとのり」です。柱や梁などの部材を測るとき、材料の表面から反対側の表面までの距離、つまり部材をまるごと含んだ寸法が外法になります。
たとえば、RC造の柱が図面上で「600×600」と記載されていたら、この数字は柱のコンクリート外面から外面までの寸法を指しています。型枠を組むときの基準寸法でもあるので、躯体工事では外法をベースに作業を進めるのが基本です。
現場で「ソトノリいくつ?」と聞かれたら、部材の外側どうしの寸法のことだと覚えておきましょう。


外法と内法の違い
外法と内法は、どちらも部材の寸法を表す言葉ですが、測る位置がまったく異なります。
| 項目 | 外法(そとのり) | 内法(うちのり) |
| 測る場所 | 部材の外面〜外面 | 部材の内面〜内面 |
| 何を表すか | 部材まるごとの大きさ | 内側の有効な空間 |
| 主な用途 | 型枠工事・躯体工事の基準 | 内装計画・設備配置の基準 |
| 使う工事段階 | 躯体工事がメイン | 内装・仕上げ工事がメイン |
ポイントを一言で表すと、外法は「型枠屋さん向けの寸法」、内法は「内装屋さん向けの寸法」というイメージが近いかもしれません。
具体的な例で考えてみましょう。RC造の梁があったとして、梁の上端から下端までの高さが800mmだったら、これが外法です。一方、その梁の中で鉄筋やかぶり厚さを除いた「実質的に使える内側の高さ」が内法になります。
ざっくり言うと、外法は「外から外」、内法は「中から中」です。これだけ覚えておけば大体OKですよ。
ちなみに、不動産業界でよく聞く「内法面積」は、壁の内側で測ったマンション専有面積のこと。登記簿に載る面積は内法基準です。一方、パンフレットに載る「壁芯面積」は壁の中心線で測るので、外法とも内法とも少し違います。混同しやすいので注意しましょう。
外法が使われる構造別の場面

外法が登場する場面は、構造の種類によって微妙に異なります。ここでは代表的な3つの構造を見てみましょう。
RC造(鉄筋コンクリート造)での外法
RC造では、柱・梁・壁・スラブなど、ほぼすべての躯体部材を外法で管理します。なぜなら、型枠の製作・建て込みは外面基準で行うからです。施工図に「柱 700×700」と書いてあれば、それは型枠の内寸(=コンクリートの外寸=外法)を示しています。
また、梁のせい(高さ)が「梁せい800」と書かれている場合も外法です。スラブ上端から梁下端までの距離を指しているので、ここから天井の有効高さ(内法)を求めるには、仕上げ材の厚みなどを差し引く必要があります。

鉄骨造(S造)での外法
鉄骨造では、H形鋼やCチャンネルなどの鋼材サイズそのものが外法で表記されます。たとえば「H-400×200×8×13」は、せい400mm・フランジ幅200mmが外法寸法です。
鉄骨造で特に気をつけたいのが、柱と梁の接合部。ガセットプレートやスプライスプレートを取り付ける際、ボルト孔の位置は外法を基準にマーキングすることが多いです。接合部の納まりを確認するときは、外法ベースで図面と照らし合わせましょう。



木造での外法
木造の場合は、柱の断面寸法(たとえば「105×105」や「120×120」)は外法で表記されます。土台や梁の断面も同じく外法基準です。
ただし、木造は「真壁」と「大壁」で外法の扱いが少し変わります。真壁工法では柱が露出するので、柱の外法がそのまま仕上がりの見え方に影響します。一方、大壁工法では柱がボードで覆われるため、内法寸法のほうが室内空間の計画に直結します。なお、軽量鉄骨の間仕切りにはLGSが使われますが、こちらもスタッドの外法で壁厚が決まります。
構造によって外法を使う場面が少しずつ違います。自分の担当現場がどの構造かで、意識するポイントを切り替えましょう。

図面での外法の見分け方
図面に書かれている寸法が外法なのか内法なのか、見分けるポイントは大きく3つあります。
寸法線の端点を見る
寸法線の矢印や端点がどこに付いているかが最大のヒントです。部材の外面(表面)に矢印が付いていれば外法。内面に付いていれば内法です。図面の寸法の読み方の基本でもあるので、慣れないうちは都度確認するクセをつけましょう。構造図では基本的に外法表記になっていますが、意匠図や展開図では内法表記も混在するので、図面の種類を意識して読むことが大切です。

図面の凡例・注記を確認する
きちんとした図面なら、凡例や注記に「寸法は外法とする」「内法表記」などの記載があります。図面を受け取ったら、まず凡例を確認するクセをつけると間違いが減ります。
躯体図か仕上げ図かで判断する
一般的な傾向として、躯体図や施工図の寸法は外法、意匠図や展開図の寸法は内法であることが多いです。絶対的なルールではありませんが、「この図面はどの工事のためのものか?」を考えると、おのずと外法か内法かが見えてきます。
図面の種類を確認するのが最初の一歩です。構造図=外法、意匠図=内法、と覚えておくとだいたい間違いないですよ。

現場での外法の測り方

現場で外法を測る場面は主に躯体検査のタイミングです。型枠の建て込み後、コンクリート打設前に寸法を確認するのが一般的な流れになります。
RC造の躯体検査での測り方
型枠が組み上がった段階で、型枠の内面間の距離をコンベックス(メジャー)やレーザー距離計で測定します。型枠の内面間=コンクリートの外面間なので、この測定値がそのまま外法になります。なお、型枠を建てる前の墨出しの段階で、柱や梁の位置を外法基準で墨付けしておくことも重要です。
測定のコツは、上端・中央・下端の3箇所以上で測ること。型枠は締め付け具合やセパレーターの位置によって微妙にふくらむことがあるので、1箇所だけの測定では精度が足りません。

鉄骨造での測り方
鉄骨部材は工場製作なので、現場での外法測定は主に建方後の検査で行います。柱のフランジ外面間距離や、梁のせいを測って製作図と照合します。
鉄骨の場合は寸法精度が高いので、RC造ほど多点測定をしなくても大丈夫です。ただし、溶接による変形やボルト接合部のずれは確認しておきましょう。
コンベックスを当てるとき、「外面から外面」を測っているのか「内面から内面」を測っているのか、自分でも意識しておくのが大事です。うっかり間違えると手戻りの原因になりますよ。
外法を扱う際の注意点
外法と内法を混同しない
これが最も多い失敗パターンです。構造図の外法寸法を、そのまま内装工事(https://seko-kanri.com/naiso-ko-ji/)の有効寸法だと勘違いして天井高や建具の高さを決めてしまうと、仕上げ材やかぶり厚の分だけ食い違いが発生します。「この寸法は何を表しているのか?」を常に確認しましょう。
かぶり厚さの存在を忘れない
RC造では、コンクリートの外面から鉄筋までの距離(かぶり厚さ)があります。外法から内法を求めるときは、このかぶり厚さ分を差し引く必要があります。かぶり厚さは部位や環境によって異なる(一般的には30〜60mm程度)ので、構造図の指示を必ず確認してください。
施工誤差を見込む
躯体工事には必ず施工誤差がつきまといます。RC造の場合、柱や梁の外法寸法の許容誤差は一般的に±5mm〜±10mm程度。コンクリート打設後に型枠を解体してから実測すると、設計値とのズレが見つかることも珍しくありません。この誤差を考慮せずに内装の割付計画を立てると、現場で「入らない」「隙間が空く」といったトラブルが起きます。仕上げ工事に入る前に、実測値を確認しておくことをおすすめします。
外法の数字だけ見て安心しないこと。かぶり厚さと施工誤差を考慮して初めて、正確な内法がわかります。

外法に関する豆知識まとめ

外法に関する豆知識まとめ
・ 外法とは、部材の外面から外面までの寸法のこと。読み方は「そとのり」
・ 内法との違いは「外から外」か「中から中」か。用途も躯体工事と内装工事で分かれる
・ RC造・鉄骨造・木造それぞれで、外法が登場する場面が少しずつ異なる
・ 図面で外法か内法かを判断するには、寸法線の端点と図面の種類を確認する
・ 現場での測定は「どの面を基準に測っているか」を常に意識することが大切
・ かぶり厚さと施工誤差を考慮しないと、外法から正確な内法は求められない
以上が外法に関する豆知識のまとめです。
外法の基礎知識は理解できたと思います。
外法は、一見シンプルな寸法の話ですが、構造や図面の種類によって使い分けが必要で、内法との混同は実務上のトラブルに直結します。「自分が今見ている数字は、外法なのか内法なのか?」——この問いを習慣にするだけで、図面の読み間違いはかなり減らせるはずです。
関連する部材や用語についても理解を深めておくと、現場でもっとスムーズに動けるようになりますよ。

