送り出し教育とは?時間、新規入場者教育との違い、教育資料の内容

  • 送り出し教育ってなに?
  • 新規入場者教育とは何が違うの?
  • 送り出し教育の内容は?
  • どれくらい時間がかかるの?

上記のような悩みを解決します。

送り出し教育を受けなければ、現場に入ることはできません。

知識として必須ですので、正確な情報を知っておきましょう。また、似たような教育もありますので、違いについてハッキリとさせておくことをオススメします。

この記事では送り出し教育とは?といったところから、新規入場者教育との違い、内容、所用時間などについて解説していきます。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、分かりやすい記事になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

 

送り出し教育とは?

送り出し教育とは、結論「現場に入る作業員さんに現場の情報を伝える教育」です。

建設業では現場毎に決められたルールがあります。どの現場も共通しているルールもありますが、細かい部分は結構違ったりするんです。

具体的には下記のようなものがあります。

現場によって細かいルールは異なる

  • 脚立の使用は禁止
  • 昼飯のゴミは現場内で処理してはいけない
  • コア抜き禁止
  • 通勤時の服装は清潔に
  • 週に1回清掃活動を行う

「郷に入れば郷に従え」という言葉もありますが、そもそも郷のルールが分からなければどうしようもありませんよね。

その現場では具体的に、どのようなルールがあるのか?を伝えるのが送り出し教育という訳です。

また、送り出し教育は「送り出し」という言葉の通り、作業員さんを雇用している会社が現場に送り出す際に行われます。

現場に入る日よりも前に、送り出し教育をしなければならないんです。

簡単な話、現場に入るのが8月11日だとして、送り出し教育を8月13日に行なっていたら意味不明ですよね。現場に入った後にルールを理解しても意味がありません。

安全書類として管理する上では大事になりますので、注意しましょう。

 

送り出し教育と新規入場者教育との違い

送り出し教育と新規入場者教育の違いは、結論「教育を実施する人」です。

送り出し教育は、作業員さんを雇用している会社が、作業員さんに対して行う教育になります。対して新規入場者教育は、現場の元請けが、作業員さんに対して行う教育です。

例えば、A社が元請けで、B社に工事を依頼したとしましょう。

B社に所属する職人さんが現場に入る為に踏むべき手順は下記です。

職人さんが現場に入る為に踏むべき手順

  • B社から送り出し教育を受ける
  • A社から新規入場者を受ける
  • 現場で働く

つまり、現場に入る職人さんは2回教育を受けます。自分の所属する会社から送り出し教育を受け、現場の元請けから新規入場者教育を受けるんです。

送り出し教育と新規入場者教育の違いは「雇用会社が行うか?作業員さんを受け入れる会社が行うか?」の違いです。送り出す側が行うのが送り出し教育で、受け入れる側が受けるのが新規入場者教育です。

内容に関してはそこまで大きくは変わりません。

あえて違いを挙げるなら、教育内容の「細かさ」ですかね。新規入場者教育の方が現場のルールをより詳しく解説します。

対して送り出し教育では、現場のルールをざっくり解説するくらいです。

 

送り出し教育資料の内容

現場の情報

送り出し教育資料に記載される現場の情報

  • 工事件名
  • 現場の住所
  • 責任者の名前
  • アクセス方法
  • 連絡先
  • 現場案内図(地図)

上記のような現場の情報が送り出し教育の内容一つ目です。

まず現場の場所が分からなければ、現場に行けませんよね。現場に辿り着くまでに必要な情報がまずは記載されています。

連絡先が書かれているので、現場に向かう途中で迷ったりしたら担当者に電話することが可能です。

また、現場では事故が起こる可能性があります。

事故が起ってから連絡先を見るのでは遅いです。あらかじめ連絡先を携帯に登録しておき、イレギュラーが発生してもすぐに連絡できるようにしておきましょう。

 

現場のルール

送り出し教育資料に記載される現場のルール

  • 作業日
  • 朝礼の開始時間
  • 作業時間
  • 安全関係のルール(脚立禁止とか)
  • 昼礼の時間
  • 車両について
  • 弁当のゴミ処理の仕方
  • 緊急時の対応
  • 電動工具の持ち込みに関して
  • 写真撮影禁止等
上記のような現場ルールに関する記載も、送り出し教育資料にはあります。

ここが一番重要です。

現場ルールを知らずに現場へ入るのは、法律を理解せずに日本で暮らすのと同じですからね。気付かない内に犯罪をして「知らなかった」では済まされません。

複数の現場に行ったことがある方なら分かると思いますが、現場毎にルールは微妙に異なります。

ルールを守らなければ、最悪の場合、現場を出禁にされてしまう可能性もあります。しっかりとルールを理解しておきましょう。

 

教育者のサインorハンコ

教育者のサインもしくはハンコも送り出し教育資料には必要です。

要は「教育を実施した側」と「教育を実施された側」の両方からサインが無ければ意味がありません。忘れずにサインかハンコを貰っておきましょう。

場合によっては現場事務所に教育実施者のハンコが置いてあったりします。その場合は現場でハンコを押せば問題はありません。改修工事なんかはこの傾向が強いです。

新築工事の場合、現場に各社の教育実施者のハンコが置いてあることは、ほぼほぼありません。

 

送り出し教育の時間

送り出し教育の時間は、結論「0分から30分くらい」です。

まず大前提として、送り出し教育を実施する人によって異なります。適当にすぐ終わらせてしまう人もいますし、しっかり時間をかけて行う人もいますからね。

ただ、傾向として、新規入場者教育よりは少し短いかなという印象になります。

先ほども軽く話しましたが、新規入場者教育の方が現場について詳しく解説します。送り出し教育は「ざっくり」ですので、時間は短めですね。

あと「0分」と書いてあるのは、実態として、送り出し教育を行なっていない会社があるからです。

まず大前提として、送り出し教育を受けなければ現場には入れません。ただ書類だけ作ってしまって、実際はやっていないという会社もあります。

『どうせ新規入場者教育で詳しく解説されるんだから、送り出し教育なんて不要』という考え方なのだと思います。

大きな声では言えませんが、確かにその通りだと思ってしまいます(笑)。

どうせ似たようなことを話すのだから二度手間かなと。その辺は上手くやりましょう。

 

送り出し教育に関する情報のまとめ

送り出し教育に関する情報のまとめ

  • 送り出し教育とは:現場に入る作業員さんに現場の情報を伝える教育
  • 送り出し教育と新規入場者教育の違い:送り出す側が行うか?受け入れる側が行うか?
  • 送り出し教育資料の内容:現場の情報、現場のルール、教育者のサインorハンコ
  • 送り出し教育の時間:0分〜30分

以上が送り出し教育に関する情報のまとめです。

一通り送り出し教育の基礎情報は網羅できたと思います。

送り出し教育資料の他にも、現場に入るには複数の書類も必要です。他の必要書類に関しても記事をまとめてあるのでよかったら読んでみてください。

それでは!