- 図面の㎡を坪に直したいけどどうすれば?
- 1坪って結局何㎡?
- 1畳と1坪は同じ?違う?
- 中京間・江戸間・京間で1畳の大きさが違うって本当?
- 不動産チラシの帖と建築図面の畳って同じ?
- aとhaが出てくるとどう変換すれば?
上記の様な悩みを解決します。
面積換算とは、結論「㎡・坪・畳・帖・a(アール)・ha(ヘクタール)など、異なる面積単位を相互に変換すること」です。建築現場では、設計図面が㎡で書かれているのに、施主との打ち合わせは坪、不動産チラシは帖、内装屋さんは畳、土地はa…と 「同じ建物でも単位がコロコロ変わる」のがふつう。さらに1畳の大きさは 地域によって違う(中京間・江戸間・京間など)という落とし穴もあります。この記事では、主要な面積単位の換算式、坪・畳・㎡の早見表、不動産表示と建築実務の差まで一気に整理して、「現場で測り間違いをやらかさない」レベルまで持っていきます。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
面積換算とは?
面積換算とは、結論「㎡・坪・畳・帖・a・ha など、異なる面積単位どうしを変換する作業」のことです。
英語では area conversion や area unit conversion。
なぜ建築だけ単位がこんなにバラバラなのか?
建築・不動産の世界で単位が混在する理由は、ざっくり3つ。歴史的な慣習(坪・畳は江戸時代以前からの尺貫法の名残り)、法令上の表記(建築基準法・登記簿は㎡=平方メートルが公式)、業界の慣習(施主への説明は坪、内装イメージは畳・帖、土地はa・ha)、というあたり。
つまり、法律は㎡で動いているのに、人間の感覚は坪と畳で動いているので、両方を行き来できる必要があるわけです。
国際単位系(SI)では㎡(平方メートル)
国際的には ㎡(square meter) が標準。1辺 1m の正方形の面積が 1㎡ です。建築確認申請・登記・建築基準法・売買契約書はすべて㎡。正式書類は㎡と覚えておけば間違いありません。
坪・畳・帖は日本独自
坪(つぼ)は1辺約1.818mの正方形=約3.31㎡、畳(じょう)は1坪の半分=約1.62〜1.82㎡(地域による)、帖(じょう)は畳と同じ「じょう」と読むが不動産表示では1帖=1.62㎡で固定、というあたり。
ここで早くも「1畳と1帖は別物」という落とし穴が出てきます。詳細は後の章で。
面積換算の場面
面積換算の場面は、設計図面の㎡を施主との打合せで坪に直す、内装屋さんに「6畳の部屋」と伝えるために㎡から畳数を出す、土地の登記簿(㎡)を施主向けに坪に変換、大規模敷地でa・ha→㎡への換算、海外案件でsq ft(平方フィート)→㎡への変換、というあたり。
結論:建築で扱う単位の95%は ㎡・坪・畳の3つ
このあと詳しく見ていきますが、現場で出てくる面積単位の9割以上は ㎡・坪・畳(帖)。まずはこの3つの相互換算を反射神経でできるようにするのが優先順位の高い目標です。
土地・基礎の関連で面積を扱う場面はこちらも参考になります。


主要な面積単位の一覧
建築・不動産で登場する面積単位を、出現頻度の高い順にまとめておきます。
| 単位 | 読み方 | 1単位あたりの面積 | 主な使用場面 |
|---|---|---|---|
| ㎡ | へいべい/へいほうメートル | 1m × 1m = 1㎡ | 建築図面・確認申請・登記簿(法定単位) |
| 坪 | つぼ | 約 3.30578㎡ | 施主との打合せ・坪単価表示・建売広告 |
| 畳 | じょう | 約 1.62〜1.82㎡(地域差あり) | 和室・内装サイズ感 |
| 帖 | じょう | 1.62㎡(不動産公正取引協議会基準) | 賃貸・売買広告の部屋サイズ表示 |
| a(アール) | アール | 100㎡ | 土地・農地の面積 |
| ha(ヘクタール) | ヘクタール | 10,000㎡ | 大規模敷地・工業団地・農地 |
| ㎢ | へいほうキロメートル | 1,000,000㎡(=100ha) | 都市計画・市町村統計 |
| sq ft | スクエアフィート | 約 0.0929㎡ | 海外案件・外資オフィス |
㎡(平方メートル)
建築の 公式単位。建築基準法・JIS・登記簿・建築確認申請書はすべて㎡。法律上の床面積・敷地面積・延べ面積はすべて㎡で表示されます。施工管理の書類で迷ったら 「㎡が正」。
坪(つぼ)
1坪 = 約3.30578㎡。
正確には 6尺 × 6尺 = 1.818m × 1.818m = 3.30578㎡。尺貫法(しゃっかんほう)の単位で、現在も建売住宅・坪単価で日常的に使われます。1992年から正式な計量単位ではないですが、慣習としては現役。
畳(じょう)
部屋の広さを表す 直感的な単位。ただし1畳の大きさが地域・規格で異なるのが厄介。中京間が1.65m×0.91m=約1.6562㎡(中部地方ベース)、江戸間(関東間)が1.76m×0.88m=約1.5488㎡(関東中心)、京間(本間)が1.91m×0.955m=約1.8245㎡(関西・四国)、団地間(公団サイズ)が1.70m×0.85m=約1.445㎡、というあたり。
「6畳」と聞いても、地域によって最大で 約2.3㎡(1.4坪)も差が出るので、現場では油断ならない単位。
帖(じょう)
賃貸・売買の不動産広告で使われる「じょう」。 不動産公正取引協議会の規約で「1帖 = 1.62㎡以上」と定められています(実質1.62㎡固定で扱われる)。つまり畳とは別物。「6帖」は 3.24㎡ × … = 9.72㎡ で固定。
a(アール)/ha(ヘクタール)
土地・農地・大規模敷地で使う単位。1a=10m×10m=100㎡、1ha=100m×100m=10,000㎡(=100a)、という関係。
1ha は約3,025坪。サッカーグラウンド(標準サイズ約7,140㎡)が約0.7ha。大規模物流倉庫・工業団地・農地転用の案件で必ず登場します。
sq ft(平方フィート)
海外案件・外資オフィスで出てくる単位。 1 sq ft = 約0.0929㎡。逆に 1㎡ = 約10.764 sq ft。
施工要領書・スペックシートで海外メーカーの製品を扱う場合は、sq ft → ㎡ への暗算ができると便利。
面積単位の換算式・早見表
実務でぱっと使える 基本の換算式と早見表を整理します。
①坪と㎡の換算(最頻出)
換算式は、㎡→坪が㎡÷3.30578(または×0.3025)、坪→㎡が坪×3.30578(または÷0.3025)、というかたち。
| 坪 | ㎡(おおよそ) | 用途イメージ |
|---|---|---|
| 1坪 | 3.31㎡ | トイレ+洗面の1区画 |
| 5坪 | 16.53㎡ | 1ルームの基本サイズ |
| 10坪 | 33.06㎡ | コンパクトな1LDK |
| 20坪 | 66.12㎡ | 一般的な3LDKマンション |
| 30坪 | 99.17㎡ | 4LDK戸建てのリビング込み |
| 40坪 | 132.23㎡ | 大型戸建て・中規模オフィス |
| 50坪 | 165.29㎡ | ゆったり戸建て・小規模店舗 |
| 100坪 | 330.58㎡ | 中規模事業所・小売店舗 |
実務メモ:㎡から坪を暗算するときは ×0.3 でざっくり。100㎡なら約30坪。施主との初期打合せで電卓を出すほどでもない数字感覚に使えます。
②畳・帖と㎡の換算
| 単位 | 1単位 | 6畳/帖 | 8畳/帖 | 10畳/帖 |
|---|---|---|---|---|
| 帖(不動産表示) | 1.62㎡ | 9.72㎡ | 12.96㎡ | 16.20㎡ |
| 中京間 | 1.6562㎡ | 9.94㎡ | 13.25㎡ | 16.56㎡ |
| 江戸間 | 1.5488㎡ | 9.29㎡ | 12.39㎡ | 15.49㎡ |
| 京間 | 1.8245㎡ | 10.95㎡ | 14.60㎡ | 18.25㎡ |
1坪 = 約2畳(中京間で1.996畳)。「6畳の部屋 ≒ 3坪」と覚えておくと感覚がつかみやすいです。ただし京間だと「6畳 = 10.95㎡ = 約3.31坪」と若干ズレるので、寸法ベースの図面では畳数で打合せしないのが鉄則です。
③a・ha と㎡の換算
a・haと㎡の換算は、1a=100㎡、1ha=10,000㎡=100a、1㎢=1,000,000㎡=100ha、という関係。
| 単位 | ㎡換算 | 坪換算(参考) |
|---|---|---|
| 1a | 100㎡ | 約30.25坪 |
| 10a | 1,000㎡ | 約302.5坪 |
| 1ha | 10,000㎡ | 約3,025坪 |
| 1㎢ | 1,000,000㎡ | 約302,500坪 |
④sq ft(平方フィート)と㎡
sq ftと㎡の換算は、1 sq ft=0.0929㎡、1㎡=10.764 sq ft、100㎡=約1,076 sq ft、という関係。
海外メーカーのカタログで「This floor panel is 50 sq ft」と書かれていたら、約4.65㎡。コンセント1個分のパネルだな、と素早く判断できます。
坪・畳・㎡の関係(よく混乱するパターン)
建築現場で 9割の人が混乱するのが「畳と帖と坪の三すくみ」。ここをはっきりさせておきます。
①「6畳」と「6帖」は別物
6帖(不動産表示)は6×1.62=9.72㎡、6畳(中京間)は6×1.6562=9.94㎡、6畳(京間)は6×1.8245=10.95㎡、というように別物。
賃貸チラシの「6帖」を信じて家具を選ぶと、京間の和室では 約1.2㎡(約0.4坪)の余裕が、江戸間では 約0.4㎡狭くなる、というズレが起きます。施主から「広く感じる/狭く感じる」と言われたら、まずこの 地域差 を疑うのが定石。
②「1坪 = 2畳」は厳密ではない
「1坪 = 2畳」と覚える人が多いですが、これも地域差あり。中京間で1坪=3.30578÷1.6562=約1.996畳、江戸間で1坪=3.30578÷1.5488=約2.134畳、京間で1坪=3.30578÷1.8245=約1.812畳、帖(不動産表示)で1坪=3.30578÷1.62=約2.041帖、というあたり。
ざっくり「1坪≒2畳」でOKですが、京間だと1坪が約1.8畳しかないので、京間の和室は「同じ畳数でも実際は広い」状態。
③坪単価で見るときも「畳サイズ」が違うと意味が変わる
「坪単価60万円」の建売広告を見ても、坪の定義は全国共通(=3.30578㎡)なので、これは比較可能。一方で「家賃が6畳1Kで月7万円」のチラシは、地域によって実質面積が異なるので、畳数の比較は要注意。
④広告表記の「畳」と「帖」を見分けるコツ
見分けるコツは、不動産広告(賃貸・売買)はほぼ「帖」(1.62㎡固定)、設計図面・内装図・施工要領書は「畳」(地域標準サイズ)、施主との会話は多くは「畳」(中京間想定が多い)、というあたり。
迷ったら 「これは公正取引協議会基準ですか、それとも実寸ですか?」と確認するのが安全。施主に「6畳の部屋」とだけ伝えると、施主の頭の中の「広さイメージ」とズレることがあるので、㎡併記が無難です。
建築現場で面積換算をする場面と注意点
理屈を学んだら、次は 「現場でいつ・どこで間違えるか」を押さえておくと事故が減ります。
①坪単価の説明
施主に 「この家は坪単価70万円です」と説明するときに、㎡ → 坪換算が0.5坪ズレるだけで、見積もり額が35万円変わります。住宅35坪なら 2,450万 vs 2,485万。クレームになる差。
現場でのチェックは、図面の延べ床面積(㎡)を正確に拾う、÷3.30578(または×0.3025)で坪換算、端数は四捨五入か切り上げか社内ルールを確認、というあたり。
②不動産広告の表示違反
不動産公正取引協議会の規約で 「1帖は1.62㎡以上」と定められているので、これに満たない実面積で「6帖」と表示すると 広告違反。実務では、実測値(㎡)を測る、÷1.62で帖数を算出(切り捨てで表示)、例として9.5㎡÷1.62=5.86帖→「5帖」と表示(5.86を6帖にすると違反)、という運用。
③和室の畳割り(地域による)
和室の畳数表示は 地域慣習に従うのが原則。西日本(関西・中四国)は京間(1.8245㎡/畳)、中部・北陸は中京間(1.6562㎡/畳)、関東・東北は江戸間(1.5488㎡/畳)、公団・URの集合住宅は団地間(1.445㎡/畳)、というあたり。
建売住宅・賃貸マンションでは、同じ「6畳」でも地域で1〜2割サイズが違うので、施主が引越し先で「狭くなった」「広くなった」というのは、地域差の場合があります。
④土地の坪と㎡(登記簿の数値が絶対)
土地売買・建築確認申請では 登記簿の㎡数値が法的に正しい。坪表示は参考値。登記簿100.23㎡、坪換算30.32坪、という形。
「100㎡ぴったり」「30坪ちょうど」と切りのいい数字に丸めると、面積制限(容積率・建蔽率)でアウトになることがあります。確認申請は㎡の小数点以下まで正確に。
⑤海外案件・外資オフィス(sq ft)
外資系オフィスの内装施工では sq ft(平方フィート)で図面が来ることがあります。1 sq ft=0.0929㎡、1 sq m=10.764 sq ft、という関係。
500 sq ft のオフィス区画 → 46.45㎡ → 約14坪。「フィート × フィート」が「メートル × メートル」と感覚的に違うので、面積で1割の誤差が出ることも。JIS規格ベースで施工するなら、必ず㎡に換算してから図面を起こすのが安全。
⑥農地・大規模敷地(a・ha)
工業団地・倉庫案件で 「敷地面積5ha」と聞くと、5ha=50,000㎡=約15,125坪。サッカーグラウンド7面分。土工事の数量・施工計画が 「坪感覚」では追いつかないスケール感になるので、ha単位の案件は ha のまま考えるのが正解。
電気の現場にいた頃、敷地2.5haの大型物流倉庫の電気配線図を渡されたとき、「2.5万㎡か…」と頭の中で坪換算しようとしたら 約7,500坪で電線管の延べ距離をイメージしきれず、結局ha単位で敷地ゾーニングを引き直したことがありました。配線ルートのざっくり感を掴むのに坪を経由したのが完全に裏目で、最初から ha グリッド(100m×100m)で空間を区切り直すだけで、配線ルートの長さ感・分電盤の配置イメージが一気にクリアになった一件。スケールが大きすぎる現場は、慣れた単位(坪)でなく、図面の単位(ha・㎡)のまま空間を捉えるのがコツです。
土地・施工計画の関連はこちらに整理しています。

計算例:実務でよく使うパターン
例題1:35坪の戸建てを㎡換算
35坪 × 3.30578 = 115.7㎡
→ 35坪の家は 延べ床面積115.7㎡ くらい。
例題2:120㎡のマンションを坪換算
120㎡ ÷ 3.30578 = 36.3坪
→ 「広めの3LDK」感覚。坪単価80万円なら販売価格2,904万円。
例題3:6帖(不動産表示)を㎡換算
6帖 × 1.62 = 9.72㎡
→ ベッドルームの最小サイズ感。
例題4:14㎡のリビングを帖換算(不動産広告用)
14㎡ ÷ 1.62 = 8.64帖 → 表示は「8帖」(切り捨て)
→ 不動産公正取引協議会のルールで、表示帖数は 小数点以下切り捨て。
例題5:2haの敷地を坪換算
2ha × 10,000 = 20,000㎡
20,000 ÷ 3.30578 = 6,050坪
→ 「6,000坪規模の工場用地」感覚。
例題6:海外オフィスの500 sq ftを㎡換算
500 × 0.0929 = 46.45㎡
46.45 ÷ 3.30578 = 14.05坪
→ 1Kマンションサイズの外資オフィス。
例題7:京間6畳を㎡・坪換算
6畳 × 1.8245 = 10.95㎡
10.95 ÷ 3.30578 = 3.31坪
→ 京間の和室は 江戸間の6畳より1.66㎡(半畳分)広い。
面積換算に関する情報まとめ
- 面積換算とは:㎡・坪・畳・帖・a・haなど異なる面積単位の相互変換
- 法定単位は ㎡(建築基準法・登記簿・確認申請)
- 1坪 = 約3.30578㎡(㎡→坪は×0.3025、坪→㎡は×3.30578)
- 1畳は地域差あり:中京間1.6562㎡/江戸間1.5488㎡/京間1.8245㎡/団地間1.445㎡
- 1帖 = 1.62㎡固定(不動産公正取引協議会基準)
- 1a = 100㎡、1ha = 10,000㎡、1㎢ = 1,000,000㎡
- 1 sq ft = 約0.0929㎡(海外案件)
- 注意点:畳と帖は別物、京間と江戸間で1〜2割差、確認申請は㎡の小数点まで正確に
以上が面積換算に関する情報のまとめです。
面積換算は 「数字をひっくり返すだけ」に見えて、地域差・公的単位・広告表示のルールが絡み合う 意外と地雷の多い領域。施主との打合せ・確認申請・不動産表示・海外案件で「単位の食い違い」を起こさないために、「㎡を絶対の基準に置く」「坪と畳・帖の地域差を意識する」だけでもトラブルは大幅に減ります。一通り基礎知識は網羅できたかなと思います。
合わせて、図面の寸法表記や敷地・建築の関連知識も押さえておくと、現場での「単位ミスでやり直し」のリスクをぐっと下げられますよ。






