グレーチングとは?
グレーチングとは、結論「穴を塞ぐ為の格子状の蓋」です。
正直、言葉で説明するよりも実物をみた方が早いと思います。上写真がグレーチングです。街中なんかでもよく見かけますよね。街中だけでなく、建物の中でもあったりします。
具体的には、機械室の宙2階を作るのに使うこともあります。型枠を組んでコンクリート打設をしてスラブを作るのは大変ですので、鋼材を組んでグレーチングをはめこむことによって宙2階を作ることができるんです。
持ってみると分かるのですが、グレーチングは結構重いです。ガッチリしているので重いものが上に乗ったとしても壊れません。
グレーチングの強度は様々ありますが、一番強いものなら大型のバスが乗っても壊れなかったりします。それだけ強度が強いという特徴があるので、車が通る道にも採用することができます。車道以外にも様々な用途があるのが特徴です。
また、役割としては、人の落下防止などが挙げられますね。
道路をイメージすれば分かりやすいのですが、歩道に穴が空いていたら人が転んでしまいますよね。グレーチングで塞ぐことにより、これを防ぐことができます。
グレーチングの種類
グレーチングの種類
- みぞぶた型
- かさあげ型
- つばつき型
- ますぶた型
グレーチングには上記のような種類があります。
まず、みぞぶた型は、長いグレーチングをイメージすれば相違ありません。歩道や車道において、長い距離にわたってグレーチングが必要な際は、みぞぶた型が採用されます。一番一般的なのもこのグレーチングです。
違いは両サイドに足がつくか?中央に足がつくか?の違いです。両サイドに足が付いているのがかさあげ型、中央に足がついているものをつばつき型だと考えましょう。
ますぶた型のグレーチングは、正方形のグレーチングもしくは正方形に近い形のグレーチングです。
他のグレーチングは横長の形をしていますが、ますぶた型のグレーチングは横長ではなく正方形になります。シンプルに形が違うので分かりやすい部分かと思います。
形が違えば用途も変わってきます。
その現場その現場で適切なグレーチングを選定することが重要です。
グレーチングの寸法
溝の幅(mm) | 長さ(mm) | 幅(mm) | 高さ(mm) |
60 | 600or995 | 50 | 19 |
90 | 600or995 | 80 | 19or25 |
100 | 600or995 | 90 | 19or25 |
120 | 600or995 | 110 | 19or25 |
150 | 600or995 | 140 | 19or25 |
180 | 600or995 | 170 | 19or25or32 |
200 | 600or995 | 190 | 19or25or32 |
240 | 600or995 | 230 | 19or25or32or38 |
250 | 995 | 240 | 25 |
300 | 600or995 | 290 | 19or25or32or44 |
360 | 995 | 350 | 25or32or50 |
400 | 995 | 390 | 32 |
420 | 995 | 410 | 32 |
430 | 995 | 420 | 32 |
440 | 995 | 430 | 32 |
450 | 995 | 440 | 32or50 |
500 | 995 | 490 | 32or50 |
600 | 995 | 590 | 32or50 |
グレーチングの耐荷重
種別 | 目安 | 耐荷重 |
T−2 | 普通乗用車 | 2000Kg |
Tー6 | バスや救急車 | 6000Kg |
Tー14 | 消防車など | 14000Kg |
Tー20 | 大型バス | 20000Kg |
Tー25 | トレーラー | 25000Kg |
結論、対荷重の性能を表す記号です。
大きさは一切関係なく、そのグレーチングがどれだけの対荷重性能を持つか?の指標になります。使用する場所に必要な負荷を想定し、適切な性能を持ったグレーチングを選定しましょう。
例えば、大型バスが通ると想定される場所では「Tー20」以上のグレーチングが必要です。逆に、人以外通らないと想定される場合には「Tー2」で十分でしょう。
性能が高くなればなるほど、価格も高くなる訳です。工事は何の為にやるのかというと、利益を出す為にやる訳ですよね。高価すぎず低価すぎず、適切なグレーチングを選定する必要があります。
グレーチングの施工方法
グレーチングの施工方法は単純明快でして、結論「搬入してきてはめるだけ」です。
安全の注意事項として、グレーチングをはめる時に手を挟まないようにすることが挙げられます。正確に言うと状況によって異なりますが、大枠の考え方は搬入してはめるだけです。
注意点としては、搬入するグレーチングのサイズです。
グレーチングは穴に対してスッポリとハマる必要があります。少しでも大きすぎるとハマりませんし、小さすぎると穴に落ちていってしまいます。微妙な隙間も後々の事故へ繋がったりするので、控えた方がいいですね。
図面上はオーケーだとしても、現場では施工誤差が発生します。実際に現場で寸法を測った方がベターですね。
また、長さを可変可能なグレーチングなんかもあったりします。通常のグレーチングと比較すると高価ですが、時と場合によっては使った方がいいかもしれません。入らなくて新しいグレーチングを購入した。。。とかの方が高く付きますからね。
グレーチングの施工は、搬入後はそこまで大変ではありません(重いけどね)。ただ、発注前が大変ですので、注意しましょう。
グレーチングのCAD図ダウンロード
グレーチングのCAD図ダウンロード先は下記に示します。
注意点としては、身元不明のところからダウンロードしないことです。
よく分からないサイトから図面をダウンロードするとウィルスに感染してしまうことがあります。個人のパソコンなら全然問題はありませんが、会社用のパソコンは相当危ないです。会社内の個人情報や、顧客データも取られてしまう可能性があります。
それら全部がすっぱ抜かれたら、始末書じゃ済みません。
CAD図のダウンロードは身元の分かるサイトからしましょう。また、できれば法人が運営しているサイトの方が信頼度は増します。
下のリンクはどこも法人のサイトですので、ご安心ください。
グレーチングのメーカー
グレーチングのメーカー
- カワグレ
- 中部コーポレーション
- 片岡産業
- ホーコス
- イズミ
- etc
他の部材と比較すると、多くのメーカーが参入しているイメージですね。多くのメーカーがありすぎて、どれを選べばいいか分からないと思います。
個人的には信頼性の高い業者に頼むのがベストです。
グレーチングが駄目だと大規模な事故に繋がる可能性もあります。なるべくリスクは下げた方がいい。安くても信頼できなかったらやめた方がいいです。
グレーチングを発注するのと同時に、ミルシートも発行してもらうことをオススメします。
ミルシートは鋼材の品質証明書です。工事が終わってから発注だとメーカーも困って出てくるのが遅くなるので、なるべく早い段階で発行を依頼しましょう。
グレーチングに関する情報まとめ
グレーチングに関する情報まとめ
- グレーチングとは:穴を塞ぐ為の格子状の蓋
- グレーチングの種類:みぞぶた、かさあげ、つばつき、ますぶた
- グレーチングの寸法:上表参照
- グレーチングの対荷重:上表参照
- グレーチングの施工方法:搬入してきて、はめるだけ
- グレーチングのCADダウンロード:上章参照
- グレーチングのメーカー:カワグレ、中部コーポレーション、片岡産業、他
以上がグレーチングに関する情報のまとめです。
一通りグレーチングの基礎知識は理解できたと思います。
グレーチングは鋼材であり、鋼材を施工する際はミルシートの発行をした方がいいです。品質を証明する書類がなければ施工会社にクレームが来てしまうかもしれませんからね。
下にミルシートに関する記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。