動力盤とは?役割やCP盤、分電盤と制御盤の違いについて解説する

動力盤とは?

動力盤とは、一言で言うと「動力機器を安全かつ正確に制御する為の設備」です。

まず動力盤の必要性ですが、各動力機器を各地で制御しようとするとめんどくさいですよね。例えば、冷蔵庫を制御するために冷蔵庫の所にいって、エアコンを制御する為にエアコンのところに行く。。。というのは利便性に欠けます。

1つ中央操作盤を置いて、その周辺の動力機器を一気に制御した方が楽なのでは?

ということで生まれたのが動力盤という訳です。

また、動力機器を安全に動作させるのも動力盤の仕事です。

具体的にどうするのかというと、動力盤に開閉器を設置します。そこで動力機器に対する電気を制御するといった格好です。

 

動力分電盤と動力制御盤の違い(CP盤)

動力盤には2種類ありまして、それが「動力分電盤」と「動力制御盤」です。

違いは「制御回路が入っているかいないか」といった話となります。制御回路が入ってるのが動力制御盤で、制御回路が入ってないのが動力分電盤です。

名前に「制御」って書いてあるので「動力制御盤=制御回路アリ」と覚えやすいのではないでしょうか?

先ほど言ったように、動力機器を安全に動作させるのが動力盤の目的ですので、分電盤にも制御盤にも開閉器は入っています。動力制御盤には開閉器+制御回路が入っている感じです。

まとめると下記です。

動力分電盤と動力制御盤の違い

  • 動力分電盤:開閉器のみが入っている
  • 動力制御盤:開閉器と制御回路が入っている

またCP盤と呼ばれるものもあります。これも動力盤の一種です。

CP盤は「自動制御盤」と呼ばれていまして、動力機器の中で自動制御が可能な動力機器の制御回路が集まる盤です。

例えば、エアコンなどの制御を行うにはリモコンで操作しますよね。ただエレベーターに関しては自動制御で済みますし、手動の操作は必要ありません。

そういった自動制御できるものをCP盤に集めます。

CP盤と動力制御盤は関連することがありますから、この2つの盤間で配線工事が必要になったりします。

 

動力制御盤の役割

動力制御盤の役割その①自動運転

エレベーターや冷蔵庫など、自動制御可能な機器を制御します。

タイマーやスイッチを活用して人の操作が不要な機器に関するお話でして、動力制御盤というよりもCP盤のお仕事ですね。

 

動力制御盤の役割その②連動運転

その言葉の通り、連動している動力機器を動作します。例えば、吸気ファンと排気ファンはセットですよね。この2つは連動して動作しなければなりません。

このように連動的な制御が必要なものを制御します。

 

動力制御盤の役割その③交互運転

例えば「動力機器①」と「動力機器②」があったとしたら、下記のような制御を行います。
  • 動力機器①が動いている時は動力機器②を止める
  • 動力機器②が動いている時は動力機器①を止める

 

動力制御盤の役割その④保護装置

動力機器を安全に動作する為の装置です。

開閉器もその一種ですね。動力盤を屋外など漏電の危険性のある場所に設置すると、漏電用遮断器が必要になったりします。

 

動力制御盤の役割その⑤警報装置

何かしらの異常が発生した時に、警報を鳴らす装置です。

動力機器の運転状況や故障表示を行います。

 

動力盤に関する情報まとめ

動力盤に関する情報まとめ

  • 動力盤とは:動力機器を安全かつ正確に制御する為の設備
  • 動力分電盤と動力制御盤の違い:制御回路が入っているかいないか
  • 動力盤の役割:自動運転、連動運転、交互運転、保護装置、警報装置

以上が動力盤に関する情報のまとめです。

一通り基礎知識は網羅できたと思います。

建築現場では動力盤以外にも様々な盤があります。名称も役割も異なりますので、具体的な違いについて理解しておくことをオススメします。

下に分かりやすい記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。

それでは!