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動力盤、配電盤、分電盤、制御盤の違いを施工管理が解説する

盤には様々な種類のものがあり、中には違いが分かりにくいものがあります。

名前が違うということは意味合いや役割が異なるということです。建築に携わる仕事をするなら、各盤の違いについて抑えておくことは必要です。

この記事では動力盤、配電盤、分電盤、制御盤の違いについて解説していきます。

なるべく専門用語は使わずに分かりやすい具体例などを混ぜながら記事をまとめていきますので、初心者の方にも分かりやすい記事になるかなと思います。

それではいってみましょう!

 

動力盤、配電盤、分電盤、制御盤の違い

動力盤、配電盤、分電盤、制御盤の違いは下記に示す通りです。詳しくは各章にて解説します。

動力盤、配電盤、分電盤、制御盤の違い

  • 動力盤:動力機器を安全かつ正確に制御する為の箱のこと
  • 配電盤:外から電気を引き込み、電気を変換する箱のこと
  • 分電盤:ブレーカーや配線が集約されている箱のこと
  • 制御盤:電気機器を制御する機器を入れた箱のこと

 

動力盤とは?他盤との違い

動力盤とは、結論「動力機器を安全かつ正確に制御する為の箱のこと」です。

まず動力機器とは何か?といったところから考えてみましょう。具体的には下記の様なものが動力機器として挙げられます。

動力機器の具体例

  • エアコン
  • 冷凍機
  • ボイラー
  • 消火栓ポンプ
  • スプリンクラー

上記の様な動力機器を安全かつ正確に制御する為には、「安全装置」と「制御装置」の二つが必要になってきます。この安全装置と制御装置を収納するのが動力盤です。

あえて「動力盤」と銘打って盤を設置するのは、制御のしやすさとメンテナンス性にあります。

まず、建物内において動力機器は各地に散らばっていますよね。エアコンだったら各部屋にありますし、消火栓ポンプも消防法に乗っ取って各地に配置されています。

それぞれを別の盤で制御するとなると制御が面倒です。

もしエアコンに不具合があればエアコンの元まで行き、消火栓ポンプに問題があれば消火栓ポンプまで行く。。。それよりも一つの中央操作盤を置いて、動力機器を一括制御した方が便利です。この中央操作盤のことを動力盤と呼びます。

他の盤と違うところは「負荷が動力機器であること」です。

似た様なところで行くと「制御盤」の中の「動力制御盤」が違いですね。とは言っても「動力盤」と「動力制御盤」には明確な違いがあります。

「動力盤」と「動力制御盤」の違いは、開閉器(スイッチ)が入っているか否かです。

動力盤には開閉器が入っていて、動力制御盤には開閉器が入っていません。制御装置は入っているが、安全装置は入っていないのが動力制御盤というわけです。

 

配電盤とは?他盤との違い

配電盤とは、結論「外から電気を引き込み、電気を変換する箱のこと」です。

要するに受変電設備が配電盤であり、キュービクルが配電盤になります。では、受変電設備(キュービクル)とは何か?というと「外から電気を引き込み、電気を変換する箱のこと」という訳です。

建物内で電気を使える様にするためには、電気を建物内に取り込まなければなりません。発電所で作った電気は変電所を通して、街でよく見かける電柱に通っています。

この電柱から電気を取り込む訳ですが、取り込む電気を一旦保管しておくところが配電盤です。

また発電所で作る様な電気は建物内で作る電気と比較すると、大規模なものが多くなります。この大きな電気を建物内で使える大きさにする為に変換する必要があります。配電盤(キュービクル)には電気を返還させる働きもあります。

要するに、建物内の小型変電所の様な立ち位置が配電盤です。

他の盤との違いは「取り込む一発目の盤であること」です。

分電盤なり動力盤なりは、大元から電気を受けてそれを配るという中継地点の様な働きをします。対して、配電盤は中継地点ではなく大元の盤です。

分電盤と配電盤は少し似ていますので、違いを理解しておきましょう。

 

分電盤とは?他盤との違い

分電盤とは、結論「ブレーカーや配線が集約されている箱のこと」です。

照明器具やコンセントなどに電気を通すには「電柱→配電盤→分電盤→負荷」という流れが必要になります。まず電柱の電線から配電盤に電気を引き込み、配電盤から分電盤へと電気を送り、分電盤から負荷へと電気を送ります。

あえて分岐する理由ですが、配電盤から各負荷へと直接繋げようとすると配電盤から伸びるケーブルの量が異常になります。

例えば、1フロアに200個の照明器具がつくとして5階立てなら1000本のケーブルが必要ですよね。照明器具だけで1000本なんて施工するのは不可能です。

まずは配電盤から負荷近くの盤までケーブルを持っていき、そこから分岐します。負荷の近くに盤があることにより、メンテナンス性も上がるんです。

例えば、照明器具に電気的な異常が発生したとしましょう。もし4階で異常があったとして、地下2階の盤からケーブルを持ってきていたとしたら、地下2階まで行って原因究明を行わなければなりません。そこで近くに盤があれば、近くの盤を見るだけで原因究明が可能となります。

他盤との違いは「負荷の一個手前にある盤である」です。

配電盤と負荷の間に位置するものですので「小ブレーカー」と呼ばれる負荷と直接接続されるブレーカーが複数付いています。

 

制御盤とは?他盤との違い

制御盤とは、結論「電気機器を制御する機器を入れた箱のこと」です。

電気機器を制御するには制御装置が必要であり、これを一箇所の盤に集めたのが制御盤になります。制御盤は多くの場合、制御する電気機器の近くに設置されます。

例えば、大型の電動機があったとしたら、大型電動機の近くに制御盤が置かれます。近くに盤があって、そこにオンオフのスイッチだったり、パラメーターを調節する様な機器が入っていたりします。

制御盤を設置するメリットとしては、操作のしやすさです。

シンプルな話、電動機を直接制御する機器が電動機より離れた場所にあれば、操作性は下がります。目の前にある電動機を動かすためには200m移動しなければならない。。。なんてやってられません。近くに制御盤があった方が便利です。

他の盤と違うところは「安全装置が入っていない」という点です。

配電盤にしろ、分電盤にしろ、動力盤にしろ、必ずブレーカーなどの安全装置が入っています。対して、制御盤は制御機器を入れるだけですから安全装置(ブレーカー)は入っていません。それはまた別の盤で入っています。

手元で制御する利便性を求めた結果が制御盤です。あくまで制御機器のみが入っているものですので、違いを間違えない様注意しましょう。

また、制御盤と操作盤はまた違ったものになります。

制御盤と操作盤の違いについては下記の記事に示しますので、よかったら参考にしてみてください。

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