- 直流と交流の違いって?
- それぞれの特徴について知りたい
上記の様な悩みを解決します。
電気には直流と交流があり、それぞれが異なる性質を持ちます。性質が異なる以上、利用シーンが異なり、電気に関わる仕事をするなら必須の知識です。
この記事では直流と交流の違いから、それぞれの特徴について解説していきます。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
直流と交流の違いとは?
結論から言うと、直流と交流の違いは「時間によって大きさが変化するか否か」です。
直流は時間によって変化せず、交流は時間によって変化します。100Aの直流電流は1秒後も100Aです。それに対し、100Aの交流電流は1秒後に50Aになってたりします。
具体例を挙げると、乾電池は直流です。
例えば乾電池を使って懐中電灯を光らせた時、光の大きさは一定ですよね。時間によって電気の大きさが変化していない証拠です。
それに対し、発電所で作っているような電気は交流となります。
グラフに表すと、交流は波のような変化をします。
直流の波形
- ゼロ
- →徐々に上がってプラスになる
- →徐々に下がってゼロに戻る
- →徐々に下がってマイナスになる
- →徐々に上がってゼロに戻る
- →→以後繰り返し
交流の特徴
交流の特徴①遮断が容易
交流は遮断が容易です。
交流電流の大きさは常に変化しています。
「ゼロ→プラス→ゼロ→マイナス→ゼロ→プラス」といった感じで変化しているので、ゼロになった瞬間に電気を遮断すれば機器に負荷がかかりません。
大きな電気を遮断するのは大変です。
よく電気は水に例えられますが、イメージ、めちゃくちゃ流れてる水を一気に止めるのって大変ですよね。出来ないことはありませんが、それ相応の設備が必要になります。つまり金がかかるんです。
ただ水の流れがゼロになった瞬間に水の流れを止めるのは簡単ですよね。交流は直流とは違い、流れる水量が変化しているので、ゼロの瞬間を活用すれば遮断は容易です。
交流の特徴②変圧が容易
変圧とはつまり電圧を下げることですが、交流の場合は変圧が容易です。
電圧を変える機器のことを「変圧器」と呼びますが、変圧器は交流の電圧しか変えることができません。原理上、直流の電圧を変えることはできません。
よって、直流の電圧を変えるには、下記のようなステップを踏む必要があります。
直流電圧の変換
- 直流電圧を交流電圧に変える
- 交流電圧を変圧器で変圧する
- 変圧した交流電圧を直流電圧に変える
めんどくさいですよね。コンバータも必要なので金もかかります。
その点、交流はそもそも交流なので変圧するのが簡単です。
交流の特徴③多くの電子機器が交流である
多くの電子機器が交流対応です。
建物の設計図を見れば分かりますが、どれも面白いくらい交流なんです。
具体例を挙げると洗濯機や冷蔵庫もそうですし、コンロやトースターも交流対応となります。コンバータを使う必要がないので、そのままぶち込めばOKというのもメリットです。
交流の特徴④力率を考えなければならない
交流の場合は効率の良さを考える必要があります。
原因としては、コイルやコンデンサの影響を受けるからです。
直流には力率もクソもありませんから、その点は楽かなと思います。
直流の特徴
直流の特徴①電動機の効率が良い
電動機には直流の電動機と交流の電動機がありますが、直流電動機は効率が良いです。
何事も経済的に動作した方が良いので、効率の良さは大きなメリットとなります。
直流の特徴②力率とか関係ない
交流には位相差があるのに対し、直流には位相差がありません。
位相差が発生しないということは、無効電力の対策をする必要がありませんから楽です。効率もよくなりますし、工数もかかりません。
直流の特徴③遮断が大変で危険
交流は常に変化しているので、ゼロになったタイミングで遮断すれば良いので楽です。ただ、直流は常に同じ大きさなので遮断するのが大変です。
電気業者が直流を怖れる理由はここにあります。
ずっと同じ大きさで電流が流れているから危険性も高いと言えます。
直流と交流の違いと特徴に関する情報まとめ
直流と交流の違いと特徴に関する情報まとめ
- 直流と交流の違い:時間によって大きさが変化するか否か
- 直流の特徴:電動機の効率が良い、力率を考えなくて良い、遮断が危険
- 交流の特徴:遮断が容易、変圧が容易、多くの機器が交流、力率を考える必要アリ
以上が直流と交流の違いとそれぞれの特徴です。
直流と交流などの電気を安全に使うには、遮断機などの安全装置が必須です。特に採用されるのがMCCBを筆頭とした遮断機ですので、合わせて知識として抑えておきましょう。
下に分かりやすい記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。