- CVCFってなに?
- UPSとは何が違うの?
- VVVFとの違いって?
- どれくらいの価格なの?
上記のような悩みを解決します。
設計図を眺めているとCVCF室とかってありますよね。CVCFは今の電気設備に欠かせない設備です。抑えるべき基礎知識を理解しておきましょう。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
CVCFとは?
CVCFとは、結論「停電した際にも決められた電圧と周波数の電気を供給する装置のこと」です。
例えば、オフィスビルで人が仕事をしている最中に停電が起こったとしましょう。
もし大切なエクセルのファイルを開いていたとして、停電によって一瞬電源供給が止まると、大切なファイルが壊れてしまう可能性があります。
停電が起こった際も必要な電気を供給し、業務に支障が無いようにするのがCVCFです。
CVCFの英語
- Constant:絶え間ない
- Voltage:電圧
- Constant:絶え間ない
- Frequency:周波数
直訳すると「絶え間ない電圧と絶え間ない電圧」という意味になります。要するに安定した電圧と周波数を確保する為の装置という訳です。
正式名称としては「定電圧定周波数装置」と呼ばれますね。
例えば、200Vの照明器具があったとしましょう。
200Vを供給したい訳ですが、電線の状態や電気の状態によって、微妙に電圧は変化します。それでは安定的な電源供給ができませんよね。
CVCFがあることによって、安定的な電圧、安定的な周波数の電気を供給することができるんです。要するにふらついている電圧を整える装置という訳です。
ちなみに周波数の変更が可能な製品もありまして、50Hzのものを60Hzにしたり、60Hzのものを50Hzにしたりすることもできます。
CVCFとUPSとの違い
CVCFとUPSの違いは、結論「交流限定か否か」です。
まず、UPSとはなんぞやってところですよね。UPSは「無停電電源装置」のことでして、英語では「Uninterruptible Power Supply」と表現されます。
UPSの英語
- Uninterruptible:途切れない
- Power:電力
- Supply:供給
役割としては「停電した際にも電源供給を行う」といった格好です。CVCFと一緒ですね。
簡単な話、CVCFはUPSの一種なんです。
UPSという大きな枠組みの中にCVCFも入っているといった形になります。まあ一緒と言えば一緒ですね。ということでCVCFは「定電圧定周波数装置」であるのと同時に「無停電電源装置」でもある訳です。
ただ、CVCFは交流限定になります。直流は対応していません。
電動機や受変電設備など、多くの電気設備は交流電気で動いています。よってCVCFがあればある程度は対応できますが、CVCFだけで全ての負荷に対応できる訳ではありません。
CVCFとVVVFとの違い
CVCFとVVVFとの違いは、結論「可変可能か?可変不可能か?」です。
まずCVCFは「定電圧定周波数装置」ですので、決められた電圧・決められた周波数しか出力することができません。製品によっては周波数を変更できるものもありますが、電圧は変更できません。
VVVFの英語
- Variable:変数
- Voltage:電圧
- Variable:変数
- Frequenc:周波数
直訳すると「電圧と周波数が変数」という意味ですね。変数つまりは数字が変わるということで、電圧と周波数を可変可能という訳です。
正式名称としては「可変電圧可変周波数装置」と呼ばれます。
VVVFが登場する前は、とりあえず大きめの電力を供給しておいて、可変抵抗器で電圧を調節するのが一般的なやり方でした。
ただVVVFがあれば、電圧も周波数も変更可能です。とりあえず大きめの電力を供給する必要がなくなるので、その分電気量が少なくて済むようになります。
電車以外でも「電動機」という括りで採用される装置ですね。
CVCF設備の価格
CVCF設備の価格は、結論「10万〜」です。
大手でいくとオムロンなどがCVCFを販売していますが、12万円くらいのものとかありますからね。実際にホームページに乗っているので見てみましょう。
>>>>オムロンのホームページ
制御する電圧が大きければ大きいほど、価格も高くなるというのが大枠の考え方です。
要するに負荷の大きさによってCVCFの価格は変わります。パソコンとか小さい負荷に対するCVCFならば10万程度で購入することが可能です。
CVCFのサイズもそこまで大きくはなく、机の上にポンと置くことできるサイズになります。
ただ負荷が大きくなると、CVCFのサイズも大きくなりますよ。
現場によっては「CVCF室」なるものが用意され、そこに超大型のCVCFを据付けるんです。こうなると場所代も必要になってきますし、管理するのにもコストがかかります。
また、CVCFの耐用年数は10年から20年です。
劣化してくると更新工事が必要になる訳ですが、大規模なものなら施工会社に発注する必要があったりします。割とお金はかかりますよ。
CVCFに関する情報のまとめ
CVCFに関する情報のまとめ
- CVCFとは:停電した際にも決められた電圧と周波数の電気を供給する装置のこと
- CVCFとUPSとの違い:交流限定か否か
- CVCFとVVVFとの違い:可変可能か?可変不可能か?
- CVCFの価格:10万〜
以上がCVCFに関する情報のまとめです。
一通りCVCFの基礎情報は網羅できたと思います。
CVCFは電気設備の根幹部分です。似たような知識としては、受変電設備に関する情報も押さえておくとベターだと思います。
下に分かりやすい記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみて下さい。