1級管工事施工管理技士に更新はある?講習が必要な現場の規模、受講料、窓口

  • 1級管工事施工管理技士に更新はあるのか
  • 何年ごとに何をすればいいのか
  • 講習は全員が受けないといけないのか
  • 自分の現場は講習が必要な規模なのか
  • 監理技術者資格者証と講習修了証は別のものなのか
  • 講習の受講料はいくらか
  • オンラインで受けられるのか
  • 講習の会場で資格者証の申請もできるのか
  • 資格者証の申請は代理人でもできるのか
  • 更新はいつから申請できるのか
  • 期限を過ぎたらどうなるのか
  • 管工事専用の講習があるのか
  • 消防設備士の講習とは別に受けるのか
  • 主任技術者なら講習は不要なのか

上記の様な悩みを解決します。

1級管工事施工管理技士の「更新」を調べている人が最初に確かめるべきなのは、自分に講習が必要かどうかです。この資格そのものに更新はありません。期限があるのは監理技術者資格者証と監理技術者講習の修了履歴で、しかもそれが必要になるのは、下請契約が5,000万円以上の現場に監理技術者として配置される場合です。つまり主任技術者として現場に入り続けている人には、そもそも講習の義務が発生していないことがあります。今回は更新の有無・資格者証と講習の関係・受講料・申請手続きといった基本を押さえた上で、更新の解説記事がまず書いていない「管工事で講習が義務になる金額の線」「講習会場では資格者証の申請を受け付けてもらえないこと」「申込方法で受講料が500円違うこと」「消防設備士の法定講習との間隔の違い」まで、施工管理の目線で整理しました。

なるべく一次情報の掲載箇所まで添えて整理していくので、社内で誰に講習を受けさせるかを決める立場の方にも使える内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

1級管工事施工管理技士の資格そのものに更新はない

結論から言うと、1級管工事施工管理技士という資格に更新はありません。合格して合格証明書が交付されたら、それを何年ごとに更新するという仕組みは用意されていません。

期限があるのは資格ではなく、監理技術者として現場に配置されるために必要な2つの道具です。ひとつが監理技術者資格者証、もうひとつが監理技術者講習の修了履歴です。「1級管工事施工管理技士の更新」という言葉で調べている人が本当に探しているのは、ほぼこの2つのどちらかです。

言葉が混ざると手続きも混ざります。整理するとこうなります。

もの 期限 交付・実施する組織
1級管工事施工管理技士(技術検定の合格) 更新の仕組みはない 一般財団法人全国建設研修センター(検定の実施)
監理技術者資格者証 あり(更新申請が必要) 一般財団法人建設業技術者センター
監理技術者講習の修了履歴 あり(再受講が必要) 国土交通大臣の登録講習実施機関

この3行を分けて持てるかどうかで、あとの調べ物がぜんぜん楽になります。実務だと「資格の更新はいつですか」と聞かれた時点で、資格者証の話なのか講習の話なのかを聞き返すところから始まります。

検定そのものの受け方から確認したい場合は、こちらで整理しています。

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講習が義務になるのは監理技術者として配置されるとき|管工事は下請契約5,000万円の線

結論、監理技術者講習が義務になるのは、監理技術者として工事現場に配置される人だけです。そして監理技術者を置かなければならない現場には、金額の線が引かれています。

全国建設研修センターの監理技術者講習とはの案内では、この講習が「特定建設業者が工事発注者から直接請負った建設工事を、5,000万円(建築一式工事の場合は、8,000万円)以上の下請契約に基づき、工事を施工する場合に、建設業法第26条第2項により工事現場に配置しなければならない監理技術者に、同法第26条第4項の規定により義務づけられている講習です」と説明されています(同センターの監理技術者講習とはの案内)。

管工事は建築一式工事ではないので、線は5,000万円のほうです。ここを8,000万円だと思っていると、判断が1段ずれます。

条件を分解すると4つです。

  • 特定建設業者であること
  • 発注者から直接請負った工事(元請)であること
  • その工事の下請契約の金額が5,000万円以上であること(建築一式工事なら8,000万円以上)
  • その現場に監理技術者として配置されること

この4つが揃ったときに講習が義務になります。逆に言えば、下請として現場に入っている人や、元請でも下請契約が5,000万円に届かない現場で主任技術者として入っている人は、この義務の対象ではありません。

僕の感覚だと、管工事は下請に入る場面が多い業種なので、1級を持っていても講習を受けたことがないという人が普通にいます。それは手続きを忘れているわけではなく、義務が発生していないだけです。会社が「1級を取ったら全員講習」と運用している場合は、必要な人と先回りで受けている人が混ざっている状態になります。

ここで押さえておきたいのが、主任技術者と監理技術者の違いです。同案内の説明は監理技術者に向けたもので、講習の義務も監理技術者に対して書かれています。下請の現場に主任技術者として入っている限り、この講習の対象にはなりません。1級管工事施工管理技士を持っていること自体が講習の義務を生むのではなく、監理技術者として配置されるという事実が義務を生む、という順番です。

会社の側から見ると、この順番は人の割り当てと直結します。元請で5,000万円以上の下請契約を組む現場が来年に立ち上がるなら、そこに配置する予定の人だけ先に講習を受けておく必要があります。逆に、当面その規模の元請案件がない部署で全員に受けさせると、講習の有効期間だけが先に消えていきます。講習には期限があるので、早く受けすぎると配置の時期に切れているという逆の事故が起きます。

判断の順番をまとめると、こうなります。

  • その工事は元請か下請か。下請ならこの義務の話は出てこない
  • 元請なら、下請契約の合計が5,000万円以上になるか
  • その現場に自分が監理技術者として配置されるのか、主任技術者なのか
  • 配置される時期はいつか。講習の期限がその時期まで残っているか

受講料は申込方法で500円違う|会場のネット申込が9,500円

結論、受講料は受け方と申込方法で変わります。全国建設研修センターの場合、会場講習をインターネットで申し込むと9,500円、同じ会場講習を郵送で申し込むと10,000円です。

同センターの各種講習の案内では、会場講習(インターネット申込み)が全都道府県72都市にて開催で受講料9,500円、会場講習(郵送申込み)が同じく72都市で受講料10,000円、オンライン講習(インターネット申込み)が一部休日を除く毎日開催で受講料10,000円とされています。企業へ出向いての出張講習も随時受付とされています(同センターの各種講習の案内)。

同じ内容の会場講習でも、申し込み方を変えるだけで500円違うという設計です。金額は小さいですが、社内で10人受けさせるなら5,000円の差になります。

受け方の選択肢を並べるとこうなります。

  • 会場講習(インターネット申込み):9,500円。全都道府県72都市
  • 会場講習(郵送申込み):10,000円。会場は同じ72都市
  • オンライン講習(インターネット申込み):10,000円。一部休日を除く毎日開催
  • 出張講習:企業に出向く形式。日程は相談

オンライン講習は方式が変わっています。同センターの案内では、令和7年9月1日(月)よりオンライン講習はオンデマンド方式となったとされています(同)。決まった時間に接続する形ではなくなったということです。現場が動いている時期に半日を空けるのは難しいので、実務だとこの変更は効きます。

なお同センターの講習の案内には、管工事専用といった業種別の区分は設けられていません。監理技術者講習は1級管工事の人も他の業種の人も同じ枠で受ける形になっています。

講習会場では資格者証の申請を受け付けてもらえない

結論、講習を受ける場所と、資格者証を申請する場所は別です。ここは実施機関が明示的に注意を促している点で、競合の解説記事がまず触れていません。

全国建設研修センターの監理技術者資格者証の案内では、「講習会場では、『監理技術者資格者証』の交付申請の受付は行ないません」とされ、「資格者証交付申請は、最寄りの(一財)建設業技術者センターの支部へ郵送(実務経験申請を除く)又は持参(代理人可)して申請することになります」と示されています。あわせて、建設業技術者センターのホームページからインターネット申請もできるとされています(同センターの監理技術者資格者証の案内)。

つまり「講習に行くついでに資格者証も出してこよう」という段取りは組めません。窓口は最初から2つに分かれています。

申請の出し方は3通りあります。

  • 建設業技術者センターの支部へ郵送する(ただし実務経験申請は郵送の対象外)
  • 支部へ持参する。持参は代理人でもよい
  • 建設業技術者センターのホームページからインターネット申請する

持参が代理人可というのは、実務では大きい情報です。現場を離れられない人の分を総務が持ち込む、という運用が成立します。一方で実務経験で申請する場合は郵送の対象から外れているので、出し方の選択肢が狭まります。

現場目線で言えば、資格者証と講習は「別の役所に出す2つの書類」だと思っておくのが安全です。片方を済ませたつもりで、もう片方が手つかずというのが一番よくある取り落としです。

更新申請は有効期限の6ヶ月前から|過ぎると新規申請になる

結論、監理技術者資格者証の更新申請は有効期限の6ヶ月前から受け付けられ、期限を過ぎると更新ではなく新規申請の扱いになります。

建設業技術者センターの更新申請の案内では、「有効期限の6ヶ月前から申請可能となります」とされ、有効期限の直前5日以内はインターネット申請が利用できないとされています。更新すると「更新前の監理技術者資格者証の有効期限が5年間延長となります」とされ、大臣認定資格を持っている場合は交付日から5年間にならない場合があるとされています。そして「有効期限を過ぎてからの申請は『新規申請』となります」と明記されています(同センターの更新申請の案内)。

この3つを時系列に並べると、動ける窓が見えてきます。

  • 有効期限の6ヶ月前:更新申請ができるようになる
  • 有効期限の直前5日以内:インターネット申請は使えなくなる
  • 有効期限を過ぎたあと:更新ではなく新規申請になる

期限の直前5日でネット申請が閉じるところが厄介です。「まだ期限内だからネットで出せる」と思っていると、最後の5日は郵送か持参しか残っていません。郵送だと到達までの日数も乗るので、実質的には期限の1週間以上前に動き終えている必要があります。

講習側の期限にも注意が必要です。同センターの監理技術者講習とはの案内では、「建設業法施行規則及び施工技術検定規則の一部を改正する省令」が定められ、監理技術者講習の有効期間の取扱が令和3年1月1日から変更されたとされています(全国建設研修センターの監理技術者講習とはの案内)。数え方が令和3年より前と後で違うため、古い手順書の数え方をそのまま当てると期限を読み違えます。自分の修了履歴がどちらの数え方に当たるかは、同センターが案内している有効期間の取扱変更のページで確認することになります。

消防設備士の法定講習とは間隔が違う|設備系は混同しやすい

結論、管工事の周りには法定講習のある資格があり、間隔が施工管理側と違います。代表が消防設備士です。

神奈川県の危険物取扱者保安講習・消防設備士講習の案内では、消防設備士講習の受講が、免状交付日以後における最初の4月1日から2年以内、その後は講習受講日以後における最初の4月1日から5年以内ごととされ、根拠が消防法施行規則第33条の17とされています(神奈川県の危険物取扱者保安講習・消防設備士講習の案内)。

つまり消防設備士のほうは、最初の1回だけ2年で、そのあとが5年ごとという二段構えです。しかも起算点が「最初の4月1日」なので、免状を取った日から数えるわけではありません。

設備系の人が持ちがちな資格を並べると、こういう違いになります。

  • 1級管工事施工管理技士:資格そのものに更新の仕組みはない
  • 監理技術者資格者証:有効期限があり、6ヶ月前から更新申請ができる
  • 監理技術者講習:修了履歴に有効期間があり、令和3年1月1日から取扱が変わっている
  • 消防設備士:免状交付後の最初の4月1日から2年以内、その後は5年以内ごとに講習

正直なところ、この4つを同じ「更新」という言葉で管理しようとすると必ず取り落とします。管工事と消防設備の両方を持っている人は、消防設備士側だけ起算点が4月1日だという点を先にメモしておくと、年度初めに一度確認するだけで済みます。

実務経験の年数や証明の考え方は、こちらにまとめています。

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1級管工事施工管理技士の講習・更新に関する情報まとめ

  • 資格そのものに更新はない。期限があるのは監理技術者資格者証と監理技術者講習の修了履歴の2つ
  • 講習が義務になるのは、特定建設業者が元請として請負い、下請契約が5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)の現場に監理技術者として配置される場合。根拠は建設業法第26条第2項と同条第4項
  • 管工事は建築一式工事ではないので、金額の線は5,000万円のほう
  • 受講料(全国建設研修センター):会場講習のインターネット申込み9,500円、会場講習の郵送申込み10,000円、オンライン講習10,000円
  • オンライン講習は令和7年9月1日からオンデマンド方式。会場は全都道府県72都市
  • 講習会場では資格者証の交付申請を受け付けない。申請は建設業技術者センターの支部へ郵送(実務経験申請を除く)、持参(代理人可)、またはホームページからのインターネット申請
  • 資格者証の更新申請は有効期限の6ヶ月前から。直前5日以内はインターネット申請が使えず、期限を過ぎると新規申請になる
  • 講習の有効期間の取扱は令和3年1月1日から変更されている。古い数え方を当てない
  • 混同しやすい隣の資格:消防設備士は免状交付日以後の最初の4月1日から2年以内、その後は5年以内ごと(消防法施行規則第33条の17)

以上が1級管工事施工管理技士の講習・更新に関する情報のまとめです。

この話でいちばん時間を無駄にするのは、自分に義務があるかどうかを確かめないまま手続きを調べ始めることです。下請で現場に入っている期間は、監理技術者講習の義務そのものが発生していません。逆に元請で5,000万円以上の下請契約を組む現場に配置される予定があるなら、資格者証と講習の2つを別々の窓口に出す必要があり、しかも資格者証は期限直前5日でネット申請が閉じます。個人的には、配置の予定が見えた時点で「資格者証の有効期限」と「講習を受けた年」の2つを手帳に書き出すところから始めるのが確実だと思います。手数料・受講料・申請方法は変わることがあるため、手続きの前に必ず建設業技術者センターと各講習実施機関の最新の案内を確認してください。

合格発表からその後の手続きまでの流れは、こちらが参考になります。

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