造作家具とは?種類、既製品との違い、材質、価格、施工方法など

  • 造作家具って大工さんが現場で作る家具?
  • 既製家具・特注家具とどう違う?
  • メラミン化粧板・突板・無垢、使い分けは?
  • カウンター・本棚・収納の標準寸法は?
  • 価格は㎡単価?個別見積?
  • 内装工事との取り合いはどうする?
  • 現場大工と家具職人、職人の違いは?
  • 2級・1級建築施工管理技士の試験で出る?
  • 後輩に1分で造作家具を説明したい

上記の様な悩みを解決します。

造作家具はオフィス・店舗・マンションの内装で頻出する要素ですが、施工管理として現場に入ると「既製・特注・造作の使い分け」「材質の選定」「内装工事との取り合い」「工期管理」で何度も判断が問われます。この記事では、教科書的な定義に加えて、メーカーカタログでは説明されない「3種類の家具の比較」「材質のコスト・耐久性」「現場の段取り」「資格試験での出題」まで現場目線で踏み込んで整理しました。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

造作家具とは?

造作家具とは、結論「建物の内装工事の一部として、現場で大工さんが造り付ける家具」のことです。既製品の家具のように完成品を持ち込むのではなく、建物の壁・床・天井に合わせて現場で寸法決め・組立てを行います。

オフィスの受付カウンター、店舗のレジカウンター、マンションの作り付け収納、住宅の本棚など、内装と一体化した家具が造作家具の代表例。

用語 意味
造作家具 現場で造り付ける家具
既製家具 完成品で持ち込まれる家具
特注家具 工場で製作される注文家具
造作材 造作家具用の木材・板材
化粧板 表面に化粧を施した板(メラミン・突板など)
内部材 家具の内側に使う材料(合板・パーティクルボード)

僕の感覚だと、3年目以下の内装施工管理が詰まる理由は「造作家具・既製家具・特注家具の違い」を整理せずに、設計図書を読むことだと感じます。3種類を表で覚えれば、設計図の指定・施主との打合せ・工程管理が一気にスムーズになります。

既製家具・特注家具との比較

家具の調達方法は3系統に分類されます。

項目 既製家具 特注家具 造作家具
製作場所 工場(量産) 工場(特注) 現場
設計 カタログ既製 個別設計 設計図書で指定
価格 安い 中位〜高い 中位
工期 即納 4〜8週間 内装工事と並行
寸法対応 規格寸法のみ 自由 完全カスタム
移設 容易 困難 不可(造り付け)
IKEAデスク 業者作成のカウンター 大工製作の本棚

使い分けの判断軸

  • 既製家具:標準寸法で対応できる場面、コスト重視
  • 特注家具:工場品質が必要、寸法は決まっているが量産品にない場合
  • 造作家具:内装と一体化、建物形状への完全フィット、雰囲気重視

造作家具のメリット

  • 寸法が完全にフィット(隙間なし)
  • 内装の壁・床・天井と一体感
  • デザインの自由度高
  • 構造的に建物と一体(補強可能)

造作家具のデメリット

  • 移設不可
  • 価格は既製品より高い
  • 工期は内装工事の進度に依存
  • 大工の腕で品質が変動

僕としては、3種類の使い分けは「内装と一体感→造作、工場品質→特注、コスパ→既製」と機械的に覚えるのが最速だと感じます。設計図書での指定を読み取って、適切な発注ルートを選びます。

材質と化粧板

造作家具の材質を整理します。

内部材

材料 特徴 用途
ラワン合板 標準、コスパ良し 内部構造
シナ合板 表面美しい 高品質内部
パーティクルボード 安価 大型量産
MDF 加工容易 精密形状
集成材 強度高 構造的に重要な部位
無垢材 高級・意匠 高級住宅・店舗

表面化粧

化粧 特徴 価格
メラミン化粧板 耐久性・汚れに強い 中位
ポリエステル化粧板 コスパ重視 安い
突板(つきいた) 天然木の見た目 高い
無垢仕上げ 完全自然材 最高
塗装仕上げ 自由な色 中〜高

用途別の選定

  • オフィスカウンター:メラミン化粧板(耐久性)
  • 店舗の什器:突板(高級感)
  • マンション収納:ポリエステル化粧板(コスパ)
  • 住宅の本棚:シナ合板+塗装

僕の感覚だと、材質選定は「使用頻度×期待寿命×予算」で決まると感じます。10年使う商業施設はメラミン、5年で更新する仮設店舗はポリエステル、20年使う住宅は無垢、と用途で判断します。

用途別の事例と標準寸法

カウンター

オフィス受付・店舗レジで使われるカウンター。

部位 標準寸法
高さ(カウンター上面) 1,000〜1,100mm(立ち作業)
奥行 500〜700mm
設計による(1,500〜3,000mm)
内部の引出収納 高さ200〜300mm

本棚・書棚

部位 標準寸法
高さ 1,800〜2,400mm
奥行 280〜350mm(A4書類対応)
棚間隔 300〜350mm(書籍)
板厚 18mm(標準)、24mm(重量物)

収納(クローゼット・押入れ)

部位 標準寸法
高さ 床から天井まで(個別設計)
奥行 600mm(衣類)、450mm(小物)
棚段数 高さによる(200mm間隔)
引戸 or 開戸 設計による

食器棚・キッチン家具

部位 標準寸法
高さ 床から天井まで
奥行 450mm(標準)、600mm(食器・調理機器)
カウンター高 850〜900mm

僕としては、造作家具の寸法は人間工学(立ち作業1,000mm、座り作業700mm、書類A4対応で奥行350mm)が基本だと感じます。標準寸法を覚えておけば、設計者・施主との打合せがスムーズになります。

内装工事との取り合い

造作家具は内装工事の一部として組み込まれるため、関連工事との取り合いが重要です。

取り合う工事

工事 取り合いポイント
LGS下地 カウンター取付けのための補強
壁ボード 家具を壁に固定する場所
クロス・塗装 家具背面の仕上げ
床仕上げ 家具足元の取り合い
電気工事 コンセント・LAN・照明の組み込み
給排水 キッチン家具の配管
空調 吹出口・吸込口の干渉

内装工事との順番

  1. 軸組・LGS下地(家具用の補強含む)
  2. 壁ボード貼り
  3. 電気・空調・給排水の隠蔽配管
  4. 造作家具の組み立て(仮固定)
  5. クロス・塗装
  6. 床仕上げ
  7. 造作家具の本固定・調整

電気・設備の組み込み

オフィス受付カウンターでは、内部にPC・電話・LAN配線を引き込むのが標準。家具内部に配線スペースを確保し、家具の背面に開口を設けて配線を通します。

LAN配線の詳細はこちらが詳しいです。

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僕の感覚だと、造作家具の取り合いで一番大事なのは「LGS下地補強」だと感じます。家具を後から壁に固定しようとして、軸組がないと施工不可能。設計段階で家具位置を確定して、下地補強の指示を出すのが現場代理人の重要な動作です。

LGSの詳細はこちらが詳しいです。

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価格相場と工期

価格の概算

造作家具の価格は形状・材質・規模で大きく変動するため、㎡単価より個別見積りが基本です。

用途 価格目安(材工)
シンプルなカウンター(W2000) 15〜30万円
受付カウンター(特殊形状) 30〜80万円
本棚・書棚(H2400×W1800) 15〜40万円
食器棚(標準) 30〜60万円
クローゼット内装造作(1セット) 20〜50万円

材質・金物・現場大工の手間で大きく変動します。地域・規模で違いが出ます。

工期

工種 工期目安
図面打合せ 1〜2週間
材料発注 1〜2週間
現場製作 3〜10日(家具の規模による)
仕上げ・調整 1〜3日

合計で2〜6週間が標準ですが、内装工事全体の進度に組み込まれるので、独立した工期管理ではなく、内装工程の一部として計画します。

僕としては、造作家具の発注はかなり早い段階で確定する必要があると感じます。材料発注・大工の段取り・内装工事との順番調整で、設計から完成までは2〜3ヶ月の余裕を見たいです。

試験での出題

造作家具は2級・1級建築施工管理技士の試験で出題されます。

出題されるシーン

  • 造作家具・既製家具・特注家具の違い
  • 材質(合板・化粧板)
  • 内装工事との取り合い
  • 標準寸法

試験対策のポイント

  • 3種類の家具の比較表
  • メラミン・ポリエステル・突板の用途
  • LGS下地補強の必要性
  • 内装工事の順番

僕の感覚だと、造作家具は「用語の整理」と「材質の使い分け」が出題の中心だと感じます。3種類の家具の表を覚えれば対応可能。

造作家具に関する情報まとめ

  • 造作家具とは:現場で造り付ける家具、内装と一体化
  • 既製家具:工場量産、即納、寸法固定
  • 特注家具:工場で個別製作、自由寸法、4〜8週間
  • 造作家具:現場製作、完全カスタム、内装と並行
  • 内部材:ラワン合板、シナ合板、パーティクル、MDF、集成材、無垢
  • 化粧:メラミン、ポリエステル、突板、無垢、塗装
  • 用途別の使い分け:メラミン(耐久)、突板(意匠)、ポリエステル(コスパ)
  • 標準寸法:カウンターH1000-1100、本棚奥行280-350、収納600
  • 内装取り合い:LGS下地補強、配線・配管の組み込み
  • 価格:個別見積、シンプル15〜30万円、複雑80万円以上
  • 工期:図面打合せ+材料発注+現場製作+仕上げで2〜6週間
  • 試験:2級・1級建築施工管理技士で出題、3種類比較が中心

以上が造作家具に関する情報のまとめです。

造作家具は内装工事の一部として組み込まれる家具で、施工管理として「既製・特注・造作の3種類の使い分け」「材質の選定」「内装工事との取り合い」を頭に入れれば、設計図書の読み取り・現場対応・工程管理がスムーズになります。LGS下地補強の指示を設計段階で出すのが、現場代理人として後の事故を防ぐ最重要動作です。

造作家具に関するよくある質問

Q1:造作家具と既製家具、特注家具って何が違う?

製作場所と対応の柔軟性が違います。造作家具は現場で大工が造り付け(移設不可、寸法フィット)、既製家具は工場量産で完成品(即納、規格寸法)、特注家具は工場で個別製作(4〜8週間、自由寸法)。3種類を用途で使い分けます。

Q2:材質の使い分けは?

メラミン化粧板(耐久性、オフィス・商業)、ポリエステル化粧板(コスパ、マンション・倉庫)、突板(意匠性、高級住宅・店舗)、無垢(最高級、長期住宅・伝統建築)が代表的。使用頻度×期待寿命×予算で選定します。

Q3:カウンターの標準寸法は?

立ち作業のカウンター上面で高さ1,000〜1,100mm、奥行500〜700mm、座り作業は高さ700mm前後。人間工学に基づいた標準寸法。設計者・施主と打合せて確定します。

Q4:価格は㎡単価?

造作家具は形状・材質・規模で大きく変動するため、㎡単価より個別見積りが基本です。シンプルなカウンターで15〜30万円、複雑な受付カウンターで30〜80万円、書棚で15〜40万円が概算(2024年時点)。

Q5:内装工事との取り合いで一番大事なのは?

LGS下地補強です。家具を後から壁に固定しようとしても、軸組がないと施工不可能。設計段階で家具位置を確定して、LGS下地補強の指示を出すのが現場代理人の最重要動作。

Q6:現場大工と家具職人、どっちが造る?

通常は現場大工が造ります。家具職人(家具作家)は特注家具を工場で製作する立場。造作家具は内装大工が現場で寸法決め・組立てを行うのが標準。複雑な形状や高級仕上げの場合は家具職人が現場入りすることもあります。

Q7:電気配線の組み込みは?

オフィス受付カウンターなどでは、家具内部にPC・電話・LAN配線を引き込みます。家具内部に配線スペースを確保し、背面に開口を設けて配線を通します。施工段階で電気業者と打合せが必要。

Q8:2級建築施工管理技士の試験で出る?

出題されることがあります。「3種類の家具(造作・既製・特注)の違い」「材質」「内装取り合い」が問われます。比較表で覚えるのが効率的。

Q9:工期はどれくらいかかる?

図面打合せ1〜2週間、材料発注1〜2週間、現場製作3〜10日、仕上げ1〜3日で合計2〜6週間。内装工事全体に組み込まれるので、設計から完成まで2〜3ヶ月の余裕を見るのが安全。

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