- 縞鋼板ってなに?
- 規格(重量、厚み、寸法)を知りたい
- 素材はどんなものがあるの?
- 施工する上での注意点って?
- CAD図のダウンロード先を知りたい
- 価格はどれくらい?
- どんなメーカーが作っているの?
上記の様な悩みを解決します。
縞鋼板は現場でちょくちょく必要になってきます。
特に施工する上での注意点を間違えると、割と面倒です。施工する上での注意点だったり、縞鋼板の特徴を抑えておきましょう。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
縞鋼板とは?
縞鋼板とは、結論「滑り止めのついた鉄の板のこと」です。
画像をみた方が分かりやすいと思いますので見てみましょう(上写真)。ミミズ腫れのような模様がついているのが縞鋼板の特徴です。このミミズ腫れみたいな突起が縞鋼板の特徴でして、これがあることによって滑り止めの効果を期待できます。
例えば、鉄骨階段なんかで採用されているのが、縞鋼板です。
階段ですから人が登り降りしますよね。階段の鉄がツルツルだったら、滑って人が転んでしまう可能性があります。縞鋼板を鉄骨階段に採用することにより、建物利用者の安全を確保できるんです。
縞鋼板が採用される場所
- 安全性の必要な廊下や通路
- トラックの物を下ろす部分の床
- 段差解消用のスロープ
- 配線を保護するモール
加工も可能ですし、見た目もそこまで悪く無いので、幅広い用途で使われます。どこ現場でも採用されていると思いますよ。
デメリットとしては、音と振動です。
台車とかを運ぶルートとして縞鋼板が採用されることもあります。滑り止めが付いているので、安全に物を運ぶことができる訳です。
ただ突起があることによって、音がうるさかったりガタガタと音を立ててしまったりすることがあります。実害ではありませんが、ここはデメリットかなと。
縞鋼板の規格(重量、厚み、寸法)
寸法 | 寸法 | 寸法 | 寸法 | ||
厚み | 単位重量 | 914×1829 | 1219×2438 | 1524×3048 | 1524×6096 |
3.2mm | 26.82kg | 44.8kg | 79.7kg | 125kg | 249kg |
4.5mm | 37.02kg | 61.9kg | 110kg | 172kg | 344kg |
6.0mm | 48.8kg | 81.6kg | 145kg | 227kg | 453kg |
9.0mm | 72.34kg | 121kg | 215kg | 336kg | 672kg |
12mm | 95.9kg | 160kg | 285kg | 445kg | 891kg |
16mm | 127.3kg | 213kg | 378kg | 591kg | 1183kg |
19mm | 150.9kg | 252kg | 448kg | 701kg | 1402kg |
22mm | 174.4kg | 292kg | 518kg | 810kg | 1620kg |
25mm | 197.9kg | 331kg | 588kg | 919kg | 1838kg |
縞鋼板の素材(鉄、アルミ、ステンレス、FRP)
縞鋼板の素材
- 鉄
- アルミ
- ステンレス
- FRP
上記のような素材が縞鋼板には採用されています。
正確に言うと、アルミ製だと「アルミ鋼板」と呼ばれ、ステンレスなら「ステンレス鋼板」、FRPなら「FRP鋼板」と呼ばれます。正しい定義で行くなら、鉄以外のものは縞鋼板では無いんです。
やはり一番多く採用されているのは「鉄」ですね。重量感があり、安全性も確保できます。見た目も良いですし加工もしやすいので、多く採用されている感じですね。
アルミとステンレスに関しては、あまり一般的ではありません。
たまーに採用されている感じですね。
FRPという言葉に覚えが無い人もいると思いますが、FRPは簡単に言うと「強化プラスチック」です。要するに強めのプラスチックですね。プラはプラで鉄とは違った特徴を持つので、必要があれば採用されます。
ちなみに鉄やアルミやステンレスの縞鋼板を施工する際は、ミルシートを必ずメーカーに発行してもらいましょう。
縞鋼板を施工する際の注意点
注意点その①段差の勾配
例えば露出配管を保護する目的で、縞鋼板を採用するとします。そうなると台車が通ったりする訳ですが、勾配が急すぎると台車が通れなくなってしまったりしますよね。
人が通る目的なら段差の勾配は気にしなくても平気ですが、台車が通ったりする場合は注意が必要になります。(僕の現場ではこれでミスりました)
角度は低い方が台車は通りやすいです。
ただ短絡的に角度を低くしすぎると、その分縞鋼板のサイズが大きくなります。そのスペースが確保できるのか?についても検討しておきましょう。
注意点その②搬入
大掛かりな搬入計画書は必要がありません。
ただ縞鋼板は重いので、一人でよいしょするには大変ですよ。人を手配しておかないと大変なことになってしまいます。
また、サイズによっては大きな縞鋼板もあります。
その場合、スペース的に現場に入るのか?という問題もあります。大丈夫だとは思いますが、冷蔵庫と一緒で入らなければ意味がありません。一応頭の片隅に置いておきましょう。
注意点その③サイズ選定
スペース的に余裕があれば問題はありませんが、収まりが厳しい現場もあります。収まりが厳しい場合は現地調査をして、実際に寸法を測ってから発注した方がいいです。
設計図と実際の現場の寸法が違うことはよくあります。
もし間違えたサイズの縞鋼板を発注してしまったら、お金も無駄ですし、処理するのも面倒です。間違えないように注意しましょう。
縞鋼板のCAD図ダウンロード
図面を書く際に縞鋼板をゼロから書くなんて、やってられませんよね。
ダウンロードして転用してしまいましょう。
注意点としては「運営元の分からないサイトからダウンロードしないこと」です。
簡単な話、ウィルス感染の危険があるよねって話でして、運営元が明示されているサイトからCAD図はダウンロードしておいた方がいいです。
会社のパソコンは外に漏らしていけないデータだったり、顧客の情報が入っていたりします。ウィルスに顧客データを持ってかれたら大変なことになります。
できれば法人が運営しているサイトからダウンロードしましょう。
縞鋼板の価格
まず大前提として、縞鋼板の価格はサイズによって異なります。
当たり前の話ではありますが、サイズが大きくなればなるほど縞鋼板の価格は高くなり、サイズが小さくなればなるほど縞鋼板の価格は安くなります。
当然ながら加工をした方が価格は高くなります。現場に加工する設備があれば自分でやっても良いと思いますが、ぶっちゃけ面倒ですので、メーカーさんに加工してもらうことをオススメします。
一応参考として、下記のページを参考にしてみてください。
縞鋼板を作っているメーカー
縞鋼板を作っているメーカー
- JFEスチール
- 中山製鋼所
- 大富鋼材
- 奥岡製作所
- 山城
上記の様なメーカーが縞鋼板を作っています。
どのメーカーも製品は大きくは違いませんが、対応の良し悪しに差は出るので気をつけた方がいいです。
やたらとメールの返信が遅かったり、搬入日が遅かったりする可能性があります。とはいっても営業に当たり外れがあるのは仕方ないんですけどね。。。
個人的には取引実績が長いメーカーや、信頼度の高いメーカーにしておくべきだと思います。
今までやり取りをしているなら間違いはありませんが、業界での認知度があればそれなりに信頼できます。業者選定の方法は様々な視点がありますので、参考までにしてください。
代理店以外でもAmazonや楽天、モノタロウなどで購入可能です。
縞鋼板に関する情報まとめ
縞鋼板に関する情報まとめ
- 縞鋼板とは:滑り止めのついた鉄の板のこと
- 縞鋼板の規格(重量、厚み、寸法):上表参照
- 縞鋼板の素材:鉄、アルミ、ステンレス、FRP
- 縞鋼板施工の注意点:段差の勾配、搬入、サイズ選定
- 縞鋼板のCAD図:DWG,DXF,JWCはコチラ
- 縞鋼板の価格:サイズによって変化
- 縞鋼板のメーカー:JFEスチール、中山製鋼所、他
以上が縞鋼板に関する情報のまとめです。
一通り縞鋼板の基礎知識は理解できたと思います。
縞鋼板の施工を進める上で大切なのは品質です。品質が証明できなければいくら良い製品だったとしても評価されません。
メーカーに必ずミルシートを発行してもらうようにしましょう。