接地極とは?銅板との違い、離隔距離や埋設深さなど

  • 接地極ってなに?
  • 銅板との違いについて知りたい
  • 離隔距離はどれくらい確保すればいいの?
  • 埋設深さはどれくらい?
  • 図面ではどんな記号なの?

上記のような悩みを解決します。

基礎工事の段階で接地極を打設してから全ての工事が始まります。非常に重要な部分になりますので、基礎知識を抑えておくことが必要です。

この記事では接地極とは?といったところから、銅板との違い、離隔距離、埋設深さ、図面での表記などについて解説してきます。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それでは行ってみましょう!

 

接地極とは?

接地極とは、結論「電気機器と大地を電気的に接続する為の金属棒」です。

まず大前提として、電気は非常に危険なものでして、安全設備は必須になります。そこで多くの電気機器では「接地」と呼ばれる安全設備を作るんです。

接地とは、簡単に言えば「電気機器と大地を電気的に接続すること」です。

電気が流れている部分に人が触れば感電します。

ただ電気機器と大地が電気的に接続されていれば、人体ではなく大地に電気が流れてくれるので、人体への被害は少なくなります。

ここで言う「電気機器と大地を電気的に接続する」という役割を果たすのが接地極です。

接地極を大地に打ち込めば、接地極と大地が電気的に接続されますよね。接地極と電気機器を接続すれば、接地極を通して、電気機器と大地が電気的に接続されます。

そして電気機器と大地が電気的に接続されれば、利用者の安全を確保できるという訳です。

 

接地極と銅板の使い分け

接地極と同様の働きをするもので、「銅板」と呼ばれるものがあります。

銅板と書いてある通り「銅の板」な訳ですが、これも「電気機器と大地を電気的に接続する」という役割を果たします。

違いとしては、出てくる抵抗値が異なります。

接地工事にはA種からD種までありますよね。例えば、A種接地工事だったら、10オーム以下の抵抗値出なければなりません。

接地極は金属製の棒であり、銅板は銅製の板です。

板は棒より土との接触面積が広い為、低い抵抗値が出やすくなります。つまりは合格点を出しやすいということです。

対して、接地極は「棒」ですので、土との接触面積は狭く、良くない抵抗値が出ることがあります。その土の性質によっても異なりますが、悪い場合だと8本とか打ち込まなければならない場合もあるんです。

半分は賭けと言ってもいいかもしれません。

ただ接地極にもメリットはありまして、それは施工性です。

簡単な話、銅板は銅の板ですので、持ち運びが大変です。施工するのも楽ではありません。対して接地極は棒ですので、持ち運びやすく、施工も比較的楽です。

一長一短ありますが、接地工事においては接地極の方が採用されている比率は高い気がします。

 

接地極の離隔距離


接地極の離隔距離は、結論「2000mm以上」です。

もし接地極同士の距離が近すぎれば、互いに影響を及ぼしてしまいます。接地極を埋設する際は2000mm以上の距離を見ておきましょう。

 

接地極の埋設深さ

接地極の埋設深さは750mmです。

注意点としては、接地極の頭が750mm以上でなければなりません。接地極全てが地上から750mm以内にあってはいけませんので注意が必要です。

 

接地極に関する情報まとめ

接地極に関する情報のまとめ

  • 接地極とは:電気機器と大地を電気的に接続する為の金属棒
  • 接地極と銅板の違い:土との接触面積
  • 接地極の離隔距離:2000mm以上
  • 接地極の埋設深さ:750mm以上
  • 接地極の図面表記:上図参照

以上が接地極に関する情報のまとめです。

接地極に関する情報は一通り理解できたと思います。

合わせて接地工事に関しても別記事で詳しくまとめてあるので、良かったら読んでみてください。接地は概念の理解が難しく、分かりやすい記事は少ないので、下の記事は読む価値があると思います。

『接地とはなにか?』

幅広い解釈のできる部分ですので、正解はありません。大事なのは自分の中で納得して理解することです。自分なりに接地の理解をしましょう。