- 施工管理ってなに?
- どんな仕事内容があるの?
- 1日のスケジュールは?
- 稼げるの?年収は?
- ブラックなの?
- やりがいは?
- 楽しいところってどこ?
上記のような悩みを解決します。
施工管理という職業は、良くも悪くも尖った職業です。
適正のある人が施工管理をやれば相当楽しいと思いますが、適正のない人が施工管理をやると相当辛いと思います。正しい知識を身につけて、間違いのないキャリア選択をするようにしましょう。
この記事は施工管理とは?といったところから、仕事内容、スケジュール、給料、ブラックなところ、やりがい、楽しいところについて解説していきます。
施工管理とは?
施工管理とは、結論「現場の施工を管理する仕事」です。
そのまんま過ぎて良く分かりませんよね(笑)。詳しく解説していきます。
まず「施工」とは、建物を作ることです。建物は1日で完成することはなく、数ヶ月もしくは数年かかることもあります。
となると施工の計画を立てて、その計画通りに施工が進むように管理する人が必要になってきますよね。この仕事をするのが施工管理です。
もう少し建物を作る大枠の流れを超ざっくり説明すると、下記になります。
建物が出来る流れ
- 設計者が建物を設計して
- 施工管理が間を取り持って
- 職人がそれを施工する
設計者が建物の設計図なるものを書く訳ですが、設計図だけでは施工できません。
設計者が作成した設計図は「こんな感じで行くよー!」といったように、建物を作る大枠の考え方でしかありません。電球は壁から何mm離れたところに施工するのか?誘導灯はどこに付けるのか?といったように、詳細な部分は設計図段階では決まっていないんです。
設計者が作った大枠の考え方の解像度を下げ、職人さんに的確な指示を出すのが施工管理の仕事です。
施工管理の具体的な仕事内容
施工管理の仕事内容
- 設計者との打合せ
- CADで施工図を作成する
- メーカーとの打合せ
- 消防との打合せ
- 現場で施工に問題がないかチェックする
- 工程表の作成
- 事故が発生しないように安全設備を作る
- 職人の手配
- 職人に対する新規入場者教育の実施
- 安全書類の作成
- 現場の施工写真を取る
- 施主検査、消防検査、社内検査の対応
全てを挙げ出したらキリがないので、一部抜粋といった感じです。
大枠の考え方としては、設計図を施工図に直し、施工計画を練り、業者を手配して施工を進めていくといった形です。
その周辺業務として「安全・環境・品質」に関する業務が発生してきます。
まず建物の施工中に死亡災害が発生してしまったら、その建物はいわゆる「事故物件」となってしまいます。理由を上げ始めたらキリはありませんが、安全は超重要項目です。
環境に関しては説明する必要はないかもしれません。地球環境に良い建物作りだったり、職人さんが作業しやすい「環境」の構築に力を注ぎます。
例えば、建物の天井からだらしなく配線が見えてたら、建物利用者はあまりいい気はしないですよね。品質の担保も施工管理の仕事の一つです。
施工管理の4大管理とは?
まず大前提として、施工管理の仕事は無限にあります。
先ほど施工管理の仕事の具体例を挙げましたが、ほんの一部です。全部挙げたら六法全書と同じくらいのボリュームになりますよ。
とは言っても分類をすることはできます。施工管理の仕事は下記4種類に分けることができます。現場では4大管理と呼ばれたりしますね。
施工管理の4大管理
- 工程管理…工事が予定通り進むように、段取りを組む
- 品質管理…良い品質の建物ができるよう管理する
- 安全管理…工事でケガ人がでないよう、安全面に配慮した施工方法を考える
- 原価管理…工事で利益が出るように調整する
工程管理は中堅クラスの社員が担当しているイメージですね。
現場では頻繁にイレギュラーが発生します。イレギュラーが発生し、工事が遅延したらまた新しい施工計画を練らなければなりません。毎月工程表を作成し、納期に間に合うよう調整します。
品質管理は経験の多い社員が担当します。若手はそもそも「品質的に良い施工方法は何か?」が分かりませんから、若手がやることはあまりありませんね。
安全管理は割と分かりやすい部分ですので、若手がやったりします。
原価管理に関してはお金が絡んでくるので、現場の責任者である「現場代理人」が担当します。
施工管理の一日のスケジュール
施工管理の一日のスケジュール
- 6時30分:起床し、出勤する
- 7時30分:事務所へ付き、着替えを済ませた後、現場へ向かう
- 8時:に朝礼、ラジオ体操や現場説明を行い現場チェック
- 9時:現場から事務所へ戻り事務作業を行う
- 10時30分:現場にて明日の作業の打合せを行う
- 11時:メーカーと打合せ
- 13時:現場昼礼、現場チェック
- 14時:建築業者と打合せ
- 16時:他職の職人と打合せ
- 17時;事務所帰宅、事務所内打合せ開始
- 18時30分:溜まった事務作業を片付ける
- 21時:仕事終了、帰宅
現場の忙しさやによって大きく変動しますが、ざっくり言えばこんな感じのスケジュールです。
施工管理は激務だと言われますが、それは工事のタイミングによります。
例えば、納期の直前だったりすると、納期までに終わらせなければならないので夜遅くまで働きます。3日間家に帰れないことなんてザラです。
それまでの工事で1ヶ月遅延していたら、その分を取り返さなければならない訳ですからね。相当忙しくなります。21時にあがれることなんてほぼ無理でしょう。
21時どころか定時に上がれたりもします。
工事のタイミングによって労働時間は大きく変動しますが、タイミングによっては休みがそこそこ取れたりすることも忘れないようにしましょう。
施工管理って稼げるの?年収は?
結論から言うと、施工管理は稼げます。
僕は1年目から月35〜40万を貰っていましたし、僕が勤めていた会社では40代で年収1000万を超えるくらいのイメージでしたね。
最大手の会社だったので給料が高かったというのはありますが、中堅の会社だったとしても、他の業界よりは稼ぎやすいかなと思います。
僕の場合は基本給が21万で残業代が15万とかでしたからね。「給料が多い=時給が高い」という訳ではありません。
そこまで時給は高く無いが、長時間働くから給料が上がる感じです。
正直、時給換算すると良くないと思います。プライベートを重視したいタイプの人と施工管理の相性は最悪です。間違っても就職しないようにしましょう。
ちなみに短期的な目線で見ると、正社員よりも派遣の方が稼ぎやすかったりします。
施工管理がブラックと言われる理由
先程、施工管理の給料事情について触れましたが、施工管理が稼げる理由として仕事が大変ということが挙げられます。大変だからこそ稼げるということです。
- 残業が多い
- 現場は気性の荒い人が多い
- 覚えることが多い
- 危険である
また、現場は気性が荒く、頭のおかしい人が多いです。(それはそれで面白いのですが。)
理不尽なことで怒られることが多く、メンタルが弱いと即潰れます。中にはうつ病になってしまう人もいます。人間的摩擦が大きい業界なので、働く人を選ぶと思います。
現場では命を落とす可能性もあるので、危険です。
最近は事故が起こらないよう、再発防止策が多く練られていますが、災害がゼロになりません。常に事故のリスクがあるのも、建設業がブラックと呼ばれる理由です。
施工管理って楽しい?やりがいは?
施工管理の楽しさ、やりがい
- ぶっ飛んだ人が多く、現場は刺激的
- 多くの人と関わることが出来る
- みんなで協力して、一つの建物を作る楽しさ
- 体を動かせるので、多動症には合った仕事
- 他の業界に比べてルールがゆるい
綺麗事かもしれませんが、やはり建物ができた時はやりがいを感じると思います。
割と施工管理は大変ですので、苦労することが多いです。ただその苦労を乗り越えて、建物の完成を迎えると、やはり感じるものがありますよね。
他の業種と比べても、施工管理はやりがいが明確なのが強みです。
また、建築の勉強にもなるので、知的好奇心も満たされます。やってみると割と面白いですよ。
「地図に残る仕事」と、某ゼネコンはCMで言っていましたが、途中で挫折した人からすると自分のコンプレックスが地図として残ります。
良いところばかりでは無いので、様々な角度から見極めることをオススメします。
施工管理に関する情報まとめ
施工管理に関する情報まとめ
- 施工管理とは:施工を管理する仕事
- 施工管理の仕事内容:4大管理業務
- 施工管理のスケジュール:上章参照
- 施工管理は稼げるのか?:大変だが稼げる
- 施工管理がブラックな理由:残業多すぎ、覚えることが多い、危険
- 施工管理の楽しいところ:建物が完成した時
以上が施工管理に関する情報のまとめです。
一通り施工管理の基礎知識は網羅できたと思います。
施工管理の仕事は新築工事と改修工事に分けられます。新しく建物を作るか、今ある建物を作り変えるのかの違いです。それぞれについて記事をまとめてあるので、気になったら読んでみてください。
また、施工管理は未経験でも入りやすい業界です。
興味があれば一度挑戦してみることをオススメします。