吹き抜けとは?アッパッパーとは?現場監督が解説する

  • 吹き抜けってなに?
  • アッパッパーってなに?
  • 吹き抜けのメリットって?
  • 吹き抜けのデメリットってどこ?

上記のような悩みを解決します。

本日は建築用語である「吹き抜け」ついて、腰が砕けるくらい分かりやすく解説します。ちなみに、設備工事の人は「アッパッパー」と言ったりもしますね。「吹き抜け」と「アッパッパー」は同義です。

建物を作る上ではよく出てくる概念であり、非常に重要な部分になります。

吹き抜けがあるのと無いのとでは、建物の快適性に大きな影響を与えます。メリットとデメリットの両方が存在しますので、その特徴について抑えておきましょう。

また、この記事では吹き抜けのメリットとデメリットについて解説していきますが、施工する人にとってのメリットデメリットと利用者のメリットデメリットを分けて解説します。

両者の目線に立って、適切な立ち回りができる様になりましょう。

 

建築用語の吹き抜けとは?アッパッパーとは?

吹き抜けとは、結論「上下の階が繋がっている空間のこと」です。

例えば2階立ての建物では、2つ天井があるのが当たり前ですよね。1階の天井と2階の天井があるので、2の天井が存在するという訳です。

吹き抜けとは、1階の天井が無く、2階の天井しかないことを指します。

天井が無く、上が吹き抜けになっていることから「アッパッパー」と呼ばれることもありますね。特に電気工事業者・空調設備業者・衛生設備業者などいわゆるサブコンではそう呼ぶ傾向が強いです。

さて、吹き抜け(アッパッパー)が採用されている場所を実際に見るとイメージが湧きやすいと思います。

実際に見てみましょう。

吹き抜け(アッパッパー)が採用されている場所

  • 体育館のアリーナ部分
  • ビルのエントランス
  • 家のリビング

体育館のアリーナ部分は吹き抜けが採用される最たる例です。

コートと1Fの観客席があり、2Fにも観客席がありますよね。本来、1Fと2Fの間には天井があり、部屋としては別空間として区切られているハズです。ただ、それではコートの高さが足りませんし、観客席から競技スペースが見えなくなってしまいます。

そこで吹き抜け(アッパッパー)を採用することで、問題が解決することが可能です。

つまり、1Fの天井が無くなることで、2Fからも1Fで競技している様子を見ることができます。同様の理論でミュージシャンがライブする様なアリーナでも吹き抜けが採用されています。

家のリビングなんかでも吹き抜けは採用されています。

写真では天井が切れている部分がありますよね。本来は天井が切れず、全体にあるハズですが、あえて吹き抜けにすることによって広々とした空間を演出可能です。

この様に吹き抜け(アッパッパー)は多くの場所で採用されています。

採用されるのは吹き抜けにメリットがあるからです。では具体的に、メリットとはなんなのか?デメリットとはなんなのか?といったところについて解説していきます。

 

吹き抜け (アッパッパー)のメリット

その①広々とした空間の演出

天井がない分、広々とした空間を感じることができるのが、吹き抜け(アッパッパー)のメリットです。

二階の床がない分、高さはほぼ2倍になるので、開放感は倍になります。特に住宅の場合は「住んでいていかに気持ちいいか」が重要となるので、吹き抜けが採用されることが多いです。

階高が低く圧迫感のある家より、吹き抜けがあって広々とした部屋の方が良いのは当たり前ですよね。そこで吹き抜けを採用し、開放感を演出できます。

 

その②スポーツの競技規定クリアできる

これは施工的な知識になりますが、スポーツの競技規定をクリアすることができます。

それぞれのスポーツにおいて、競技スペースの高さが規定で決められていることがあります。(バドミントンでは◯◯◯◯mm以上でなければ公式試合が出来ない、、等)

規定をクリアするのに、1階の階高のみでは厳しいので、アリーナ部分を吹き抜けにすることでクリアしています。

吹き抜け(アッパッパー)が採用されている場所

  • 国立競技場
  • 日本武道館
  • 有明アリーナ

 

吹き抜け(アッパッパー)のデメリット

その①図面が分かりにく

吹き抜け(アッパッパー)の悪さは「図面が分かりにくい」ということです。

「どこが吹き抜けか?」を理解しておかないと、配線や配管やダクトが宙を舞うことになります。完成品は立体ですが、図面は平面です。イメージしにくく、施工の検討が面倒だったりします。

元々そこにないものを考えなければいけないので、図面の読み取りは大変になります。

 

その②収まりが大変になる

吹き抜け(アッパッパー)があることによって、他部分の収まりがしんどくなるというのもあります。

基本的に配管や配線は、天井裏や床下を通します。一部分が吹き抜け(アッパッパー)になるということは、配線や配管するルートが一部分なくなるということです。

その分他の箇所にしわ寄せが行きますし、他の箇所に余裕がなかったら、また別のルートを探さなければなりません。割と収まりは大変です。

 

その③構造計算が大変

床(もしくは天井)は、建物の構造を支えています。

吹き抜け(アッパッパー)になるということは、建物を支えるものが少なくなる訳です。その辺の構造計算は大変になりますね。

ただこの欠点は施工する側からした悪さですので、建物を利用する人側の悪さではありません。

 

吹き抜け(アッパッパー)の建物利用者にとっての欠点

これまでの話を聞くと「施工は大変だけど、建物利用者にとっての欠点は無いのでは?」と考える人も多そうです。

吹き抜けは、結論「寒い」という欠点があります。

良く言えば風通しが良いとも言えますが、冬は風が通ってしまうので寒いです。寒いとなるとエアコンを付けなければならない訳ですが、光熱費もかさんでしまいます。

要するに、暖かい温度を保つべき空間が広い訳ですから、エアコンの仕事量は大きくなります。

吹き抜けは万能という訳ではありませんから、使用する場所をきちんと検討しなければなりません。多様しすぎてもだめ。少なすぎてもだめ。

全体を見て、吹き抜けの位置を検討する様にしましょう。

 

吹き抜け(アッパッパー)に関する情報のまとめ

吹き抜け(アッパッパー)に関する情報まとめ

  • 吹き抜け=アッパッパー=上下の階が繋がっている空間のこと
  • メリット:広々とした空間の演出、競技の規定をクリアできる
  • デメリット:図面が分かりにくい、収まりが大変、構造設計が大変
  • 利用者のメリット:開放感がある
  • 利用者のデメリット:寒い、光熱費がかさむ

以上が吹き抜けに関する情報のまとめとなります。

吹き抜け部分は構造図で確認することが可能です。読み方が分からない方は構造図に関する知識も合わせて抑えておきましょう。

下に分かりやすい記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。

それでは!