- 煙感知器とは?
- 記号はどんな感じ?
- 設置基準について知りたい
- 配線種類は?
- どんな流れで更新工事が行われるの?
上記の様な悩みを解決します。
煙感知器は建物内に多く施工されている感知器です。必須の設備でありながら、消防の設置基準があったりと知っておくべき知識がいくつかあります。基礎知識を抑えておきましょう。
この記事では煙感知器とは?といったところから、記号、設置基準、配線種類、更新工事の流れについて解説していきます。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
煙感知器とは?
煙感知器とは、結論「煙の発生を感知する機器のこと」です。
建物には防災設備が必要になります。
感知器においては火災が当てはまります。今ではどの様な建物においても火災が発生する可能性があります。火災が発生しない様に設備を整えることも大切ですが、それでも100%を防げる訳ではありません。火災が発生したとしても、建物利用者の安全を確保する設備が必要です。
それが感知器であり、煙感知器です。
例えば、火災が発生したら、消防署へと連絡をしなければなりません。火災が広がらない様にシャッターを閉めることも必要ですし、非常放送をかけることも必要です。
ただそれにはまず、火災を感知しなければなりません。火災を感知するのが感知器の役割です。
感知器の種類
- 煙を感知するもの
- 熱を感知するもの
- 炎を感知するもの
この中で煙を感知するのが煙感知器です。
また、煙感知器と一言で言っても「情報伝送式」だったり「アナログ式」だったりと、様々な種類の感知器があります。基本的に新しい建物はアナログ式のイメージです。
それぞれの建物において、適切な感知器を選定することが必要になります。
煙感知器の記号
煙感知器の記号は上に示す通りです。
なお煙感知器の中でも1種のもの2種のもの3種のものによって記号が微妙に変化します。
挙げ始めたらキリがありませんので当記事では省きますが、煙感知器は基本的に「Sのマークが付いているもの」と覚えておきましょう。
煙感知器の設置基準
煙感知器の設置基準
- 吹き出し口から1500mm
- 壁から600mm
吹き出しからはその名の通り「空気が出ている状態」ですから、煙が逃げてしまいます。
空調の吹き出し口の近くに煙感知器を設置してしまうと、正しく火災を感知できません。よって吹き出し口からは1500mm以上離すよう決められています。
吹き出しと吸い込みの見分け方としては「汚れ」を見る方法があります。
吸い込み口では多くの空気を吸い込むので、汚れが溜まります。やたらと汚れが溜まっている空調設備は吸い込みの可能性が高いと言えます。空調屋さんに確認するor竣工図の確認がベストなんですけどね。
注意点としては、吹き出し口だけでなく、エアコンからも1500mm離すことです。
エアコンも空気を出すことがありますから、近くに煙感知器を施工するのはNGになります。
また、壁からは600mm離すことが決められていますが、狭い部屋の場合は600mm離さなくても良い場合があります。この辺は火報屋さんに現地確認が必要です。
煙感知器の配線種類
煙感知器の配線にはHPケーブルが使用されます。
まず前提として、煙感知器は火災が発生している間も電源供給される必要があります。火災によって燃えてしまうケーブルを使ってしまったら意味がありません。
耐熱ケーブルにはいくつかありますが、信号線であるHPケーブルが適切です。
たまに感知器の更新工事をやると、よく分からない信号線を感知器に使っていることがありますが、これは本当によくありません。
確かに火災が発生することは少ないですから、感知器の施工ミスが判明することも少ないですが、感知器には必ず耐熱ケーブルを使用するようにしましょう。
煙感知器更新工事の流れ
煙感知器更新工事の流れ
- 中央監視盤にて感知器を止める
- 消火栓の配線を外す
- 煙感知器の撤去
- 煙感知器の取付
- 加煙試験
- 防災設備の復旧
以上が煙感知器更新工事の流れです。
いきなり感知器を取り外してしまうと発報してしまいます。まずは盤で連動を止め、消火栓の配線を外す必要があります。感知器の撤去と取付を行い、加煙試験を行ってから復旧です。
注意点としては、煙感知器の高さを確認しておくことです。
例えば、機械室なんかでは階高が6mくらいの場合があります。脚立では届きませんよね。はしごをかけるやり方もありますが、安全ではありません。
高い階高のところは事前に足場を組み立てておく必要があったりします。
事前に現地調査を行い、足場が必要か否か?を確認しましょう。また、足場が必要な場合は鳶さんの工程を入れなければならないので、注意しましょう。
煙感知器に関する情報まとめ
煙感知器に関する情報まとめ
- 煙感知器とは:煙の発生を感知する機器のこと
- 記号:上図参照(Sのマーク)
- 設置基準:壁から600mm以上、吹き出し口から1500mm以上離す
- 配線種類:HPケーブル
- 更新工事の流れ:感知器を止める→消火栓の配線を外す→撤去→取付→試験→復旧
以上が煙感知器に関する情報のまとめです。
一通り基礎知識は網羅できたと思います。
感知器には煙感知器・熱感知器・炎感知器があり、多くは煙感知器と熱感知器でまかなわれます。合わせって熱感知器についても理解しておきましょう。
下に分かりやすい記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。