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許容電流とは?低減率、規定温度、一覧表、ブレーカー、ヒューズなど

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  • 許容電流って何?
  • どうやって許容電流を求めるの?
  • 低減率ってなに?
  • 基底温度ってなに?
  • 許容電流の一覧表が欲しい

上記の様な悩みを解決します。

電気工事をする上で避けては通れないのが、電線サイズの選定です。ここで必要になるのが許容電流という概念となります。難しいことは無いので安心してください。

この記事では許容電流とは?といったところから、低減率、規定温度、一覧表、ブレーカー、ヒューズについて解説していきます。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

 




許容電流とは?

許容電流とは「その電線やケーブルが許容できる電流の大きさ」です。

砕けた表現をすると「これ以上の大きな電流を流しちゃいけませんよ」と決まっている電流値のことでして、電線のサイズを選定する際に用いられます。

例えば、許容電流値が15Aの電線に対して60Aの電流を流してしまうと不具合が発生します。許容できる電流の大きさを超えているのですから、当たり前です。

では具体的に、どのような不具合が発生するのか。

電線が溶けます。

電線に電流を流すと、電線は熱くなるのは容易に想像がつきますよね。これは抵抗があるからでして、電気エネルギーを送る途中で電気エネルギーの一部が熱エネルギーに変わってしまいます。

で、この熱エネルギーの量が大きくなり過ぎると、電線が耐えられずに溶けてしまうというメカニズムです。

 

許容電流とブレーカー(遮断機)について

遮断機は電線が溶けないようにする為に存在しています。

例えば、許容電流が15Aの電線に60Aの電流が流れたら電線が溶けてしまいますよね。ブレーカー(遮断機)をつけることにより、電流値が15Aを超えたら「待った!それ以上はヤバイ!」と言って、電路を遮断してくれます。

家でドライヤーを使ったら、ブレーカーが落ちた。という経験はありませんか?

これも原理は同じことです。

ドライヤーを使ってからブレーカーが落ちるまでの流れ

  • ドライヤーを使用した
  • ドライヤーを動かすには大きな電流が必要
  • 大きな電流を送電
  • 電線の許容電流がオーバーする
  • 遮断機(ブレーカー)が作動して電線を守った

ちなみに、建物にブレーカーが複数あるのも許容電流が関係しています。

例えば、お家に60Aのブレーカーが一つしか無かったら、どうでしょう。許容電流が60Aの電線しか救われませんよね。許容電流が15Aの電線は困ってしまいます。(例えば40Aが流れた時に遮断してくれるブレーカーが無い)

どこの建物でもブレーカーが複数あるのは、この為です。

「許容電流が15Aの電線」「許容電流が60Aの電線」がある場合は、「15Aのブレーカー」「60Aのブレーカー」が両方必要になります。だから盤にあれだけの数の遮断機(ブレーカー)が付いているんです。

 

許容電流とヒューズについて

許容電流とブレーカーの関係性=許容電流とヒューズの関係性です。

ヒューズもブレーカーと同様に、「電路を遮断するもの」となります。50Aのヒューズなら、50A以上の電流が流れた時に中の電線が切れます。中の電線が切れることにより、電路を遮断してくれます。

ヒューズとブレーカーの違いは、一度しか使えないか?何度も使えるか?です。

ヒューズとブレーカーの違い

  • ヒューズ:一度しか使えない
  • ブレーカー:何度も使うことができる

「じゃあ全部ブレーカーでいいじゃん」と思う方もいるかと思いますが、でかいんですよね。ブレーカーは大きすぎて、ハンドサイズの電気機器に組み込むことはできません。

それに対してヒューズはサイズがめちゃくちゃ小さいので、ハンドサイズの電気機器の中にも組み込むことができます。

あとは軽いという特徴もあります。

 

許容電流と低減率について

許容電流が60Aの電線に、60Aの電流を流してはいけません。

「どういうことだ?」と思いますよね。

というのは、電線は耐えることは出来るけど、それだと熱すぎるということです。

電線(IV線など)は60℃の熱まで耐えることができます。ケーブル(CVVやVVRなど)は90℃の熱まで耐えることができます。

例えば、IV線の許容電流が50Aだとしましょう。もし、このIV線に49Aの電流を流すと、このIV線の温度は58℃くらいになります。(100%中98%の電流を流している為)

そこで質問ですが、58℃って熱すぎませんか?

風呂の温度って45℃くらいまで上がると「あっつ!!!」ってなって入れませんよね。58℃って熱すぎて触れませんよ。これがオフィスに転がってるとか困りますよね。ではどうするか。

許容電流に低減率をかけます。

低減率を70%だとして、許容電流が50Aだとしたら、50Aの内の70%である35Aまでしか流さないと決めるんです。(50×0.7=35A)

許容電流ギリギリにするのではなく、許容電流の70%から80%に低減率を設定することで電線の温度を適切に保つことができます。

 

許容電流と基底温度について

「基底温度=周囲の温度」だと思っていただいて大丈夫です。

周囲の温度によっても、許容電流は変わります。

極論ですが、下記の2箇所で許容電流が変化するのは分かりませんか?

  • 氷点下20℃くらいの環境
  • 60℃くらいの暑い環境

もし氷点下20℃の環境にケーブルを置くならば、多少許容電流を多く見ても大丈夫となります。何故なら、許容電流を超えると何が悪いかと言うと、電線が溶けてしまうのが悪いんです。

けど周りがめちゃくちゃ極寒だったら、周りの環境がケーブルの温度を奪っていきますよね。すると若干多めに電流を流してもケーブルが熱くなりすぎず、溶けません。

逆もしかりでして、熱い環境や換気の悪い場所にケーブルを置く場合は、許容電流を低く見積もらなければなりません。

つまり、許容電流は周囲の温度によって変化するんです。

周囲温度が高ければ許容電流を少なく見積もり、周囲温度が低ければ許容電流を高く見積もらなければなりません。

正確な許容電流を求めるには、許容電流に電流補正係数(周囲温度を考慮した数字)をかける必要があります。これは定数なので、あらかじめ決まった数字です。下記の表にまとめるので、チェックしてみてください。

 

各ケーブルの許容電流

600V CV、CVT許容電流

空中暗きょ布設

サイズ(sq) CVT 単心 2心 3心
1.6 33 28 24
2.0 42 37 31
2.6 58 51 44
2.0 33 28 25
3.5 46 40 34
5.5 59 52 45
8 62 74 66 56
14 86 105 94 79
22 110 135 125 105
38 155 190 170 145
60 210 260 230 195
100 290 365 315 265
150 380 480 415 355
200 465 560 495 415
250 535 655 570 540
325 635 760 670 570
基底温度 40℃ 40℃ 40℃ 40℃
導体温度 75℃ 75℃ 75℃ 75℃

 

直接埋設

サイズ(sq) CVT 単心 2心 3心
1.6 38 39 33
2.0 49 51 42
2.6 65 68 57
2.0 38 38 33
3.5 52 54 46
5.5 66 69 58
8 73 81 85 71
14 105 110 115 99
22 135 140 155 125
38 180 190 205 170
60 235 250 265 220
100 310 335 345 290
150 395 415 440 365
200 445 480 505 420
250 510 550 565 475
325 580 625 650 545
基底温度 25℃ 25℃ 25℃ 25℃
導体温度 75℃ 75℃ 75℃ 75℃

 

管路布設

サイズ(sq) 単心(4孔3条) 2心 3心 単心(6孔6条)
1.6 34 26 22 32
2.0 43 34 28 40
2.6 59 46 38 52
2.0 34 26 22 32
3.5 47 36 30 43
5.5 64 47 38 56
8 74 56 48 68
14 105 79 65 95
22 135 100 85 120
38 185 135 110 165
60 245 180 150 215
100 330 235 195 290
150 420 300 250 365
200 480 340 280 420
250 550 390 320 480
325 630 440 360 545
基底温度 25℃ 25℃ 25℃ 25℃
導体温度 75℃ 75℃ 75℃ 75℃

 

6600V CV、CVT許容電流

空中暗きょ布設

サイズ(sq) CVT 単心 3心
8 79 60
14 105 83
22 120 140 105
38 170 195 145
60 225 260 195
100 310 355 265
150 410 455 345
200 490 540 415
250 560 615 450
325 665 720 560

 

直接埋設

サイズ(sq) CVT 単心 3心
8 82 69
14 110 93
22 130 140 120
38 175 190 160
60 225 250 210
100 300 330 280
150 380 415 310
200 440 485 410
250 495 550 475
325 570 630 525

 

管路布設

サイズ CVT 単心(4孔3条) 単心(6孔6条) 3心
8 77 70 49
14 105 94 66
22 92 135 120 85
38 120 180 160 110
60 155 235 210 145
100 205 315 275 190
150 260 395 345 240
200 305 465 400 280
250 350 520 450 315
325 400 600 560 370

 

IV許容電流

種類 サイズ(sq) 3本 4本 5-6本 7-15
単線 1.0 11 10 9 8
単線 1.2 13 12 10 9
単線 1.6 19 17 15 13
単線 2.0 24 22 19 17
単線 2.6 33 30 27 23
より線 0.9 12 11 9 8
より線 1.25 13 12 10 9
より線 2.0 19 17 15 13
より線 3.5 26 23 21 18
より線 5.5 34 31 27 24
より線 8 42 38 34 30
より線 14 61 55 49 43
より線 22 80 72 64 56
より線 38 113 102 90 79
より線 60 152 136 121 106
より線 100 208 187 167 146
より線 150 276 249 221 193
より線 200 328 295 262 230
より線 250 389 350 311 272
より線 325 455 409 364 318

 

600V VVRケーブル許容電流

空中及び 暗渠布設 直接布設 直接布設 管路布設 管路布設
サイズ(sq) 2心 3心 2心 3心 2心 3心
1.6 18 16 30 25 21 17
2.0 23 20 36 31 25 21
2.6 32 28 49 42 34 29
5.5 33 29 51 44 35 30
8 42 37 62 54 43 37
14 60 53 85 74 60 51
22 79 70 110 96 77 66
38 105 91 150 130 105 89
60 140 125 195 170 135 115
100 200 180 260 225 180 155
150 265 235 325 290 230 195
200 310 275 375 325 265 225
250 365 325 435 375 305 260
325 425 380 495 430 350 295
基底温度 40℃ 40℃ 25℃ 25℃ 25℃ 25℃
導体温度 60℃ 60℃ 60℃ 60℃ 60℃ 60℃

 

 

許容電流に関する情報まとめ

許容電流に関する情報まとめ

  • 許容電流とは:その電線やケーブルが許容できる電流の大きさ
  • ブレーカー、ヒューズの役割:許容電流以上の電流が流れないようにすること
  • 低減率:許容電流ギリギリを流すと電線が熱くなるので、それ防止
  • 基底温度:周囲の温度と同義(寒ければ高く、暑ければ低く許容電流を見積る)
  • 許容電流一覧:上の表参照

以上が許容電流のまとめとなります。

許容電流に低減率と電流補正係数をかけることにより、最終的な許容電流を求めることができます。難しい計算では無いので、是非挑戦してみましょう。

また、許容電流は電線のサイズ選定に役立ちますが、電線管のサイズ選定はまた別でやり方があります。合わせて抑えておきましょう。

下に分かりやす記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。

それでは!

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