- JISってなにの略?
- 規格番号のアルファベットや数字の意味は?
- 建築でよく出るJISって?
- JISマークがついてると何が違う?
- JIS規格はどこで読めるの?
- 現場でどう使う?
上記の様な悩みを解決します。
「JIS」は鋼材・コンクリート・電線・建材すべてのカタログ・仕様書に登場する、日本のものづくりの基盤規格。施工管理として規格番号の読み方と、よく出てくる代表規格を整理しておくと、図面打ち合わせがスムーズになります。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
JISとは?
JISとは、結論「日本産業規格(旧:日本工業規格)の略で、産業活動に関する国家規格」のことです。
英語で「Japanese Industrial Standards」。経済産業省が管轄し、日本産業標準調査会(JISC)が制定・改正を担っています。
JISの基本情報
- 正式名称:日本産業規格(2019年に「日本工業規格」から改称)
- 根拠法:産業標準化法(旧:工業標準化法)
- 目的:規格を統一して、生産・品質・取引の効率化を図る
- 策定主体:日本産業標準調査会(JISC)
- 規格数:約1万件以上(製品・試験方法・用語など)
ざっくり言うと「日本国内のものづくりの共通ルールブック」。鋼材から食品まで、ありとあらゆる工業製品に関わる規格が定められています。
JIS規格番号の読み方
JIS規格番号は「JIS A 0000:制定/改正年」のような形式で書かれます。
規格番号の構成
JIS規格番号の構成例:JIS G 3101:2020
- JIS:日本産業規格を表す
- G:部門記号(金属部門)
- 3101:4桁の整理番号
- :2020:制定または最新改正の年
部門記号一覧(建築・建設関連)
JISはA〜Z、19部門に分かれています。建築・建設で頻出する部門は限られているので、主要なものを押さえましょう。
| 記号 | 部門名 | 主な対象 |
|---|---|---|
| A | 土木及び建築 | 建築材料・工法、土木構造 |
| B | 一般機械 | 機械要素、建設機械 |
| C | 電子機器及び電気機械 | 電線、配線器具、照明 |
| G | 鉄鋼 | 鋼材(鉄骨・鉄筋)、合金鋼 |
| H | 非鉄金属 | アルミ、銅、ステンレス |
| K | 化学 | 塗料、シーリング材、樹脂 |
| L | 繊維 | カーペット、内装繊維 |
| R | 窯業 | セメント、コンクリート、ガラス |
| Z | その他(記号、試験、安全) | 溶接記号、検査方法 |
施工管理者として頻繁に見るのはA、G、R、Zあたりです。
建築・建設で頻出するJIS規格
具体的に「この規格よく出る」というJISを整理します。
A部門(土木・建築)
建築のA部門で頻出のJIS
- JIS A 5001:道路用砕石(砕石の規格)
- JIS A 5005:コンクリート用砕石及び砕砂
- JIS A 5308:レディーミクストコンクリート
- JIS A 5430:繊維強化セメント板(ケイカル板等)
- JIS A 5606:硬質ポリ塩化ビニル管
- JIS A 5759:建築窓ガラス用フィルム
- JIS A 6005:アスファルトルーフィング
G部門(鉄鋼)
鉄骨で頻出のJIS
- JIS G 3101:一般構造用圧延鋼材(SS400等)
- JIS G 3106:溶接構造用圧延鋼材(SM490等)
- JIS G 3136:建築構造用圧延鋼材(SN490等)
- JIS G 3112:鉄筋コンクリート用棒鋼(SD295・SD345・SD390)
- JIS G 3192:熱間圧延形鋼の形状、寸法、質量及びその許容差
- JIS G 3441:機械構造用合金鋼鋼管
SS400の話はこちらで詳しく書いています。

鉄筋のSDマークについてはこちら。

R部門(窯業)
コンクリート関連のR部門JIS
- JIS R 5210:ポルトランドセメント
- JIS R 5211:高炉セメント
- JIS R 5213:フライアッシュセメント
- JIS R 5214:エコセメント
コンクリートの基本はこちら。

Z部門(その他)
Z部門で建築頻出のJIS
- JIS Z 3021:溶接記号
- JIS Z 3801:手溶接技術検定における試験方法及び判定基準
- JIS Z 8210:案内用図記号
C部門(電気)
電気で頻出のJIS
- JIS C 3307:600Vビニル絶縁電線(IV)
- JIS C 3342:600VビニルキャブタイヤケーブルVCT
- JIS C 3605:600Vポリエチレン絶縁ケーブル(CV)
- JIS C 8350:住宅用分電盤
- JIS C 8480:キャビネット形分電盤
JISマーク制度
JISマーク制度は、第三者の認証機関がJIS適合を認証した製品にだけマークを付与する制度。
JISマークの3区分
JISマークの主な区分
- 製品認証マーク(一般的なJISマーク):製品がJIS規格に適合
- 特定製品認証マーク:特定条件下で適合
- 試験所登録マーク:試験機関の登録
JISマーク取得のメリット
JISマーク製品を選ぶ意味
- 品質が第三者認証されている安心感
- 公共工事で標準仕様として指定されることが多い
- 取引時の品質証明がスムーズ
- クレーム対応で根拠を示せる
公共工事の特記仕様書では「JISマーク表示品とする」という指定がよく見られます。指定された場合はマーク無し製品の使用は不可なので、施工管理者は納品時に確認すべきポイント。
JIS規格を読む方法
「JIS A 5308を確認したい」という時、どこで規格本文を読めるか整理します。
JIS規格を読む方法
- 日本規格協会(JSA)公式サイト:規格番号で検索、PDF購入
- JISC(日本産業標準調査会)公式サイト:閲覧用の無料システムあり
- 大学図書館・公的図書館:紙の規格集が閲覧可能
- 専門書店:建築技術書のコーナー
- 無料閲覧サービス:JISCのサイトで条件付きで規格本文を閲覧可能
最近はJISCの「JIS検索」がオンラインで使えるようになっていて、ログイン後に多くの規格本文を閲覧できる便利な体制になっています。
施工管理として押さえるJIS活用のポイント
実務でJIS規格をどう活かすか、現場での視点を整理します。
JIS規格を実務で使う時のチェック項目
- 特記仕様書のJIS指定の確認:公共工事は特に厳格
- 納品材料のJISマーク確認:マーク表示の有無を必ず目視
- ミルシート・出荷証明書の整理:JIS適合の根拠書類を保管
- 改正動向のフォロー:JIS番号は同じでも改正で内容が変わる
- 代替材料の妥当性:JIS指定品以外を使う場合は施主・設計者承認
- 海外材(JIS非対応品)の扱い:原則使用不可、要協議
最近はSDGs・カーボンニュートラル系のJIS(環境配慮型コンクリート等)も整備されてきています。継続的なフォローが大事ですね。
「JIS指定」のチェックは安全+契約の二重保険
仕様書に「JIS C 3605準拠」「JIS A 5308準拠」など書かれている材料は、それ以外を使うと電気事業法・建築基準法違反 or 契約違反になります。海外製の安価品が業者から持ち込まれた場合、JISマーク・規格番号・試験成績書の3点で確認するのが定石。規格番号を読めると、図面・仕様書から「この材料はナニで縛られているか」が即座に分かるようになり、品質管理の解像度が一段上がります。
新築工事の流れの中での材料選定はこちら。

JISに関する情報まとめ
- JISとは:日本産業規格(Japanese Industrial Standards)。経産省管轄の国家規格
- 規格番号の構成:JIS+部門記号(A〜Z)+整理番号+制定/改正年
- 建築頻出部門:A(土木建築)/G(鉄鋼)/R(窯業)/Z(記号・試験)/C(電気)
- 代表規格:JIS G 3101(SS400)、JIS G 3112(SD鉄筋)、JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)など
- JISマーク制度:第三者認証で適合性を担保。公共工事で指定多い
- 規格本文の入手:JSA公式、JISC検索、図書館、専門書店
- 施工管理の勘所:特記仕様の確認/JISマーク目視/ミルシート保管/改正フォロー/代替材料の協議
以上がJISに関する情報のまとめです。
一通りJISの基礎知識は理解できたと思います。「部門記号と規格番号で正体が分かる、マーク表示で品質が分かる」というシンプルな見方を押さえておけば、図面・カタログ読みのスピードが上がりますね。
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