鉄骨と鉄筋の違いとは?S造とRC造、防音性、費用などを解説

  • 鉄骨と鉄筋って何が違うの?
  • そもそも「鉄筋」って鉄筋コンクリート造のこと?
  • 鉄骨造とRC造、賃貸ならどっちがいい?
  • 防音性が高いのはどっち?
  • 鉄骨造はうるさいって本当?
  • 耐震性・火事に強いのはどっち?
  • 家賃が安いのはどっち?
  • 軽量鉄骨と重量鉄骨って違うの?
  • SRC造ってのも聞くけど何?
  • 物件情報の「S造」「RC造」って何の略?
  • 結局、自分の物件選びでどう判断すればいい?

上記の様な悩みを解決します。

「鉄骨と鉄筋の違い」を調べる人の多くは、実は「鉄骨造(S造)と鉄筋コンクリート造(RC造)、どっちの物件がいいの?」を知りたいケースがほとんどです。ところが、この2つの言葉は「部材としての鉄骨・鉄筋」と「建物の構造としてのS造・RC造」が混ざって語られがちで、調べるほど混乱します。今回はまず言葉の整理から入り、防音性・耐震性・費用といった住まい比較の基本に加え、「なぜ防音性に差が出るのか」という理由まで、物件選びにそのまま使える形で解説します。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

鉄骨と鉄筋の違いとは?

鉄骨と鉄筋の違いは、結論「鉄骨は鉄でできた“柱や梁そのもの”、鉄筋はコンクリートの中に埋め込む“細い鉄の棒”」です。

ただ、物件探しの文脈で「鉄骨と鉄筋の違い」と言うときは、たいてい次の意味で使われています。

  • 鉄骨(S造):鉄骨を柱・梁に使って建物を支える構造(鉄骨造)
  • 鉄筋(RC造):鉄筋を入れたコンクリートで建物を造る構造(鉄筋コンクリート造)

つまり「鉄骨と鉄筋、どっちがいい?」という問いは、多くの場合「S造とRC造、どっちの建物がいい?」という意味なんですね。物件情報の「S造」は Steel(鉄)、「RC造」は Reinforced Concrete(補強されたコンクリート=鉄筋コンクリート)の略です。

僕の整理では、この記事を読む人はまず「自分が知りたいのは部材の話か、建物の構造の話か」を区別すると一気にスッキリします。物件選びなら構造(S造かRC造か)の話、建築の勉強なら部材(鉄骨と鉄筋の役割)の話。この記事は前者を中心に、後者も押さえられるように整理していきます。

「鉄骨」「鉄筋」が指す2つの意味

混乱の正体は、結論「鉄骨・鉄筋という言葉が“部材”と“構造種別”の2つの意味で使われている」ことです。ここを分けるだけで理解が変わります。

整理すると次の2系統です。

  • 部材としての意味:鉄骨=建物を支える鉄の柱・梁。鉄筋=コンクリートに埋める鉄の棒。役割がまったく違う別の材料
  • 構造種別としての意味:鉄骨(S造)=鉄骨で骨組みを作る建物。鉄筋(RC造)=鉄筋コンクリートで造る建物

部材としての鉄骨と鉄筋は、そもそも対立する存在ではありません。鉄筋はコンクリートの「引張に弱い」弱点を補うために中に入れる棒で、鉄骨は単体で建物を支える骨組み。役割が別なので「どっちが優れている」という比較自体が成立しないんです。部材としての詳しい違い(材料・用途・工事の流れ)は、こちらで深掘りしています。

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一方、構造種別としてのS造とRC造は「建物の作り方の選択肢」なので、防音性や費用で比較する意味があります。建物の構造全体(木造・S造・RC造・SRC造)の体系は、こちらが分かりやすいです。

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正直なところ、世の中の「鉄骨と鉄筋の違い」記事は、この2つの意味をはっきり分けないまま書かれているものが多いです。だから読んでも一本スッキリ通らない。まずは「物件選びの話なら構造種別の比較」と割り切って、以降を読み進めてください。

鉄骨造(S造)とは

鉄骨造(S造)とは、結論「鉄でできた柱や梁で骨組みを作る建物」のことです。

工場で製作した鉄骨の柱・梁を、現場で組み立てて造ります。鉄骨の厚みによって2種類に分かれ、これが用途を大きく分けます。

  • 軽量鉄骨造:厚さ6mm未満の鉄骨。一戸建てや低層アパートで多い
  • 重量鉄骨造:厚さ6mm以上の鉄骨。中高層マンションやビルで使われる

S造の特徴は、鋼材が軽くて強いため建物を軽く造れること、柱の本数を減らして広い空間を作りやすいこと(設計自由度が高い)です。鉄骨の種類や厚みによる違いは、こちらも参考になります。

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現場目線で言えば、S造は「工場で作って現場で組む」プレハブ的な合理性が魅力で、工期が比較的短く、コストも抑えやすい構造です。ワンルームや低層アパートに軽量鉄骨が多いのは、このコストと工期のバランスが効いているからです。

鉄筋コンクリート造(RC造)・SRC造とは

鉄筋コンクリート造(RC造)とは、結論「鉄筋を入れたコンクリートで柱・梁・壁を造る建物」のことです。

コンクリートは押される力(圧縮)に強い一方、引っ張られる力(引張)に弱い。その弱点を、引張に強い鉄筋で補うのがRC造です。コンクリートと鉄筋が役割分担することで、重く頑丈な建物になります。

関連してよく出る構造に、SRC造があります。

  • RC造:鉄筋コンクリート。マンションや中高層建物で主流
  • SRC造:鉄骨鉄筋コンクリート。鉄骨の骨組みの周りに鉄筋コンクリートを巻く。より高層・大規模向け

SRC造は「S造の粘り強さ」と「RC造の頑丈さ」を組み合わせた構造で、高層ビルなどで採用されます。詳しくはこちらをどうぞ。

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僕の感覚だと、RC造は「重くて硬い塊で建物を作る」イメージを持つと分かりやすいです。この“重くて硬い”という性質が、次に説明する防音性の高さに直結します。マンションにRC造が多いのは、頑丈さと遮音性が集合住宅に向いているからです。

鉄骨造と鉄筋コンクリート造の防音性の違い

防音性は、結論「RC造のほうが高く、その理由は壁が重くて厚いから」です。物件選びで一番気にされるポイントなので、理由まで押さえておきましょう。

一般的な防音性の序列は「RC造・SRC造 > 重量鉄骨造 > 軽量鉄骨造・木造」です。なぜRC造が静かなのか、その理屈はシンプルです。

  • 質量則:音を遮る性能は、壁が重いほど高くなる(重い・厚い材料ほど音を通しにくい)
  • RC造:コンクリートの壁・床が重く厚いので、外の騒音も上下階・隣戸の生活音も通しにくい
  • 鉄骨造:鋼材は丈夫でも、壁自体は石膏ボードなどで軽い場合が多く、防音性は構造というより仕上げ次第

「鉄骨造はうるさい」と言われるのは、軽量鉄骨の低層アパートで壁が薄いケースが多いからで、鉄骨そのものが原因というより壁の構成の問題です。逆に重量鉄骨で壁をしっかり作れば、防音性は上がります。遮音性能の具体的な指標(D値・L値)は、こちらが詳しいです。

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実務だと、防音性は「構造種別だけで断定せず、その物件の壁・床の作りまで見る」のが正解です。とはいえ確率論として、静かさを最優先するならRC造を選ぶのが堅い、というのが現実的な結論になります。

鉄骨造と鉄筋コンクリート造の耐震性・耐火性の違い

耐震性・耐火性は、結論「RC造が頑丈で火に強い、S造は粘り強く揺れに耐える」という別方向の強みを持ちます。

どちらが上、と単純には言えず、性質が違います。整理すると次の通りです。

  • 耐震性:RC造は重く剛性が高く揺れにくい。S造は粘り(変形して耐える力)があり、しなって地震エネルギーを逃がす
  • 耐火性:RC造はコンクリートが燃えないため火に強い。S造は鋼材が高温で強度低下するため、耐火被覆で守る必要がある

RC造が「燃えない素材の塊」であるのに対し、S造は「鉄を火から守る対策が前提」という違いがあります。だからS造のビルでは、柱・梁に耐火被覆を施します。耐火被覆の役割はこちらが参考になります。

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個人的には、耐震・耐火は「どちらが安全か」ではなく「守り方が違う」と捉えるのが正確だと考えています。どちらも建築基準法を満たして建てられている以上、必要な性能は確保されています。比較するなら、安全性そのものより防音や費用といった住み心地の差で選ぶほうが実用的です。

鉄骨造と鉄筋コンクリート造の費用・耐用年数の違い

費用は、結論「RC造のほうが建築コストが高く、その分だけ家賃も高めになりやすい」です。

頑丈で重い建物ほど、材料も手間もかかります。費用と耐用年数の傾向を整理します。

  • 建築コスト・家賃:RC造 > 重量鉄骨 > 軽量鉄骨。RC造は造るのにコストがかかるため家賃も高めになりやすい
  • 法定耐用年数:RC造は47年、鉄骨造は厚みにより19〜34年、と税法上はRC造が長い
  • 実際の寿命:法定年数はあくまで税務上の基準で、適切に維持すれば実際の寿命はこれより長い

家賃を抑えたいなら軽量鉄骨やS造、静かさや頑丈さを優先するならRC造、というのが大まかな住み分けです。S造の耐用年数の考え方は、こちらで詳しく解説しています。

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僕の考えでは、費用は「何を優先するかの裏返し」です。RC造の家賃が高いのは、防音性や頑丈さという価値にお金を払っている、と捉えると納得しやすい。予算と求める快適さのバランスで決めるのが、後悔の少ない選び方です。

結露・通気性など住み心地の違い

住み心地の面では、結論「RC造は気密性が高く結露しやすい、鉄骨造は通気性で有利な面がある」という違いがあります。

防音や費用ほど語られませんが、長く住むなら無視できないポイントです。

  • RC造:気密性が高く外気の影響を受けにくい反面、湿気がこもりやすく結露・カビが出やすいことがある
  • 鉄骨造:相対的に通気性があり、結露の面では有利な場合がある
  • 対策で変わる:いずれも換気・断熱の作り方次第で大きく改善する

RC造の「静かで外気に左右されない」長所は、裏返すと「湿気がこもりやすい」短所にもなります。とはいえ換気と断熱でかなり対策できるので、構造だけで敬遠する必要はありません。結露の原因と対策はこちらが参考になります。

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自分としては、住み心地は「構造の長所と短所はセット」と理解しておくのが大事だと思っています。静かさを取れば結露に気を配る、通気を取れば防音は仕上げで補う。完璧な構造はないので、優先順位を決めて選ぶことになります。

結局どっちを選ぶ?物件選びの判断軸

選び方は、結論「静かさ・頑丈さ優先ならRC造、家賃の安さ優先なら鉄骨造(軽量鉄骨)」が基本軸です。

ここまでの違いを、物件選びの判断に落とし込みます。

  • 静かに暮らしたい・上下隣の音が気になる → RC造(SRC造)
  • 家賃をできるだけ抑えたい → 軽量鉄骨造
  • 広い空間・設計の自由度が欲しい → 鉄骨造(重量鉄骨)
  • 高層マンションで頑丈さも静かさも → RC造・SRC造

戸建てやアパートでは軽量鉄骨や木造、中高層マンションではRC造・SRC造が多いのは、それぞれの構造の得意分野が出ているからです。木造も含めた比較を知りたい場合は、こちらも合わせてどうぞ。

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現場目線で言えば、最後は「構造名だけで決めず、内見で壁・床の作りを確かめる」のが一番確実です。同じRC造でも壁の仕上げで体感は変わります。構造種別は“当たりをつける”ための情報、最終判断は実物で、という順番がおすすめです。

よくある質問(FAQ)

Q. 「鉄筋」と「鉄筋コンクリート造」は同じ意味ですか?
A. 厳密には違います。鉄筋はコンクリートに埋める鉄の棒(部材)で、鉄筋コンクリート造(RC造)はその鉄筋を入れたコンクリートで造る建物(構造)です。物件探しで「鉄筋」と言うときは、ほぼRC造を指しています。

Q. 鉄骨造はやっぱりうるさいですか?
A. 軽量鉄骨で壁が薄い物件は音が気になりやすいですが、鉄骨そのものが原因ではなく壁の作りの問題です。重量鉄骨で壁をしっかり作れば防音性は上がります。静かさ最優先ならRC造が無難です。

Q. 防音性が高いのはどの構造ですか?
A. RC造・SRC造です。コンクリートの壁・床が重く厚いほど音を通しにくいという物理(質量則)が理由です。序列はおおむね「RC造 > 重量鉄骨 > 軽量鉄骨・木造」になります。

Q. 家賃が安いのはどっちですか?
A. 鉄骨造、特に軽量鉄骨造のほうが建築コストが低く、家賃も抑えめになりやすいです。RC造は頑丈で防音性が高い分、建築コストがかかり家賃も高めになる傾向があります。

Q. SRC造はRC造と何が違いますか?
A. SRC造は鉄骨の骨組みの周りに鉄筋コンクリートを巻いた構造で、S造の粘り強さとRC造の頑丈さを併せ持ちます。より高層・大規模な建物で採用されます。

まとめ

「鉄骨と鉄筋の違い」は、物件選びの文脈ではほぼ「S造とRC造の違い」を意味します。まず押さえたいのは、鉄骨・鉄筋という言葉が「部材」と「構造種別」の2つの意味で使われているという点で、ここを分けるだけで混乱が消えます。

そのうえで住まいとして比べると、RC造は防音性・耐火性・頑丈さに優れ家賃は高め、鉄骨造(特に軽量鉄骨)はコストと設計自由度に強く家賃は抑えめ、という住み分けになります。防音性の差はコンクリートの重さという物理で説明でき、耐震・耐火は「守り方が違う」だけでどちらも基準を満たしています。最後は構造名で当たりをつけ、内見で壁・床の作りまで確かめる——これが後悔しない物件選びの順番です。部材としての鉄骨と鉄筋の役割の違いをさらに知りたい方は、技術解説の記事も合わせて読むと理解が深まります。

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