1級土木施工管理技士の経験記述「品質管理」は、例文を探しても道路やコンクリートなど自分の現場と違う工種ばかりで、参考にしづらいと感じていませんか。この記事は令和7年度〔設問1〕にそって例文を3本並べ、技術的課題と検討項目、対応処置とその評価がどう書かれているかを比較します。
工種違いで並べた例文集はすでに世の中にありますが、この記事は並べる軸を工種ではなく「その評価」の書き方に置いています。3本を読み比べると、「その評価」に何を書けばよいのかが型として見えてきます。
例文を開く前に、「その評価」が(2)のどこに入るかを決める
「(1)に課題と検討項目、(2)に対応処置と評価。4つの置き場所が分からない」という詰まり方をしている方は、例文を読む前に原本の文を一度そのまま見たほうが早いです。令和7年度の〔設問1〕は「工事概要に記述した工事の「品質管理」に関し,次の事項について解答欄に具体的に記述しなさい。」と始まり、(1)が「具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題と,その課題を解決するために検討した項目」、(2)が「(1)で記述した検討項目の対応処置とその評価」です(出典:一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 1級土木施工管理技術検定 第二次検定試験問題」本文p.2 https://www.jctc.jp/wjctcp/wp-content/uploads/2025/10/20251006d_mondai.pdf ・2026-09-20確認)。
この2行を見ると、(1)にも(2)にも「AとB」という並列が入っていることが分かります。(1)は「技術的課題」と「検討した項目」が「と」でつながれ、(2)は「対応処置」と「その評価」が「と」でつながれています。そして「その評価」は(2)の末尾に置かれています。この記事では以降、(1)と(2)をそれぞれ「AとB」の2つに割って読みます。これは原本の一文をそのまま区切った読み方であって、原本に要素の個数が書かれているわけではありません。
この記事で先に決めておきたいのは、「その評価」の位置づけです。(1)の課題でもなく、直前の対応処置そのものでもない、別の要素として並んでいます。対応処置を書き終えたところで解答を止めると、原本が「と」でつないだうちの後ろ半分が空いたままになります。僕がこの記事で例文を「評価の書き方」で並べたのは、置き場所は原本が指定しているのに、中身の基準だけが見えないという詰まり方が多いと考えたからです。
経験記述は、書いた答案が手元に残らない試験でもあります。試験問題そのものは「7.試験問題は,試験終了時刻(16時00分)まで在席した方で,希望者に限り持ち帰りを認めます。途中退室者は,持ち帰りできません。」とされている一方、解答用紙は「6.解答用紙は,試験監督者に直接提出してから退室してください。解答用紙は,いかなる場合も持ち帰りできません。」と書かれています(出典:同 表紙【注意】6・7 https://www.jctc.jp/wjctcp/wp-content/uploads/2025/10/20251006d_mondai.pdf ・2026-09-20確認)。実施機関から解答例が公表されないことや、設問1が求める要素の解説、工事概要の各欄に何を書くかは1級土木 経験記述「品質管理」の書き方で扱っています。ですから、これから並べる3本は模範解答でも合格答案でもなく、構成の型を確認するための資料として読んでください。
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解答用紙は持ち帰りできないので、本番で自分が書いた「評価」の文は手元に残りません。書いたものを人に見てもらえるのは、提出する前だけです。
- 検討項目と対応処置が、書いていて同じ話になってしまう
- 「その評価」を書こうとすると感想文のようになる
- 2級で使っていた例文を1級にそのまま使ってよいか判断できない
独学サポート事務局は、第二次検定の経験記述を対象に添削と作文作成の代行を出している事業者です。書いた1本を他人の目に通す手があります。
例文1|評価を検査結果の数値で締めた型
1本目はコンクリート構造物です。「形を1つ見ないと書き出せない」という段階の方は、まず全体を眺めてから、あとの対応表で1文ずつ設問文と突き合わせてください。以下は架空の設定で組んだもので、工事名・発注者名・数値はすべて解説用に置いた設定値です。実在の工事の記録でも、実施機関が示した解答でもありません。
〔工事概要〕
| (1) 工事名 | ○○川橋梁下部工工事 |
| (2) 工事現場における施工管理上のあなたの立場 | 現場代理人 |
| (3) 工事の内容 ①発注者名 | ○○県○○土木事務所 |
| ②工事場所 | ○○県○○市○○地内 |
| ③工期 | 令和6年6月1日〜令和6年12月20日 |
| ④主な工種 | 橋台躯体工 |
| ⑤施工量 | 橋台2基、コンクリート打設量480m3 |
〔設問1(1)〕「具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題と,その課題を解決するために検討した項目」への解答例
本工事は、橋台2基の躯体コンクリートを7月から8月にかけて打ち込む計画であった。施工場所は日射を遮るもののない河川敷で、着工前の気温観測では日中の外気温が33℃を超える日が続いていた。この条件では打込み時のコンクリート温度が特記仕様書の上限を超え、打重ね面にコールドジョイントが生じ、所定の圧縮強度が得られないおそれがあった。そこで、暑中期の打込み時のコンクリート温度を仕様書の上限以下に保ち、所定の圧縮強度を確保することを、品質管理上の技術的課題とした。この課題を解決するため、荷卸しから打込み完了までの時間短縮による温度上昇の抑制、練混ぜ水および骨材の冷却によるコンクリート温度の低減、打込み区画の分割と打重ね時間間隔の管理、の3点を検討項目とした。
〔設問1(2)〕「(1)で記述した検討項目の対応処置とその評価」への解答例
時間短縮については、打設時間帯を午前5時から午前10時までに限定し、生コン工場からの運搬経路を変更して運搬時間を25分以内に収めた。温度低減については、練混ぜ水の一部に氷を用いることを生コン工場と協議して決め、骨材ストックヤードに散水設備を設けて直射日光による骨材温度の上昇を抑えた。打重ね管理については、橋台1基あたりの打込み区画を3ブロックに分割し、打重ね時間間隔を90分以内と定めたうえで、バイブレータ班を2班編成として打重ね面の締固めを担当させた。以上の処置により、打込み時のコンクリート温度は全12回の打設で最高31.5℃と仕様書の上限を下回り、材齢28日の圧縮強度試験は全ロットで呼び強度を上回り、脱型後の目視検査でもコールドジョイントは認められなかったことから、暑中期の品質管理として有効であったと評価している。
この例文のどの文が、設問文のどの語に答えているか
| 設問文の語 | 例文1で答えている部分 |
|---|---|
| (1)「具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題」 | 日射を遮るもののない河川敷で外気温が33℃を超えていたという状況と、打込み時のコンクリート温度を上限以下に保ち所定の圧縮強度を確保するという課題 |
| (1)「その課題を解決するために検討した項目」 | 時間短縮、練混ぜ水と骨材の冷却、打込み区画の分割と打重ね時間間隔の管理の3点 |
| (2)「(1)で記述した検討項目の対応処置」 | 打設時間帯の限定と運搬経路の変更、氷の使用と散水設備、3ブロック分割と90分以内の打重ね、の3段落 |
| (2)「その評価」 | 最終文の「以上の処置により…有効であったと評価している。」 |
この1本の評価は、温度31.5℃・材齢28日の圧縮強度・脱型後の目視という、検査で確かめた結果で締まっています。検討項目がそのまま対応処置の段落になり、その結果を検査値で受けているので、(1)と(2)が一本の線でつながって見えます。
例文2|評価を後工程への影響で締めた型
2本目は舗装工です。「例文が道路やコンクリートばかりで、自分の現場と違う」という声を踏まえると工種を増やしたくなりますが、この記事で比べてほしいのは工種ではなく最後の1文の締め方です。こちらも架空の設定で組んだもので、数値は解説用の設定値です。
〔工事概要〕
| (1) 工事名 | 市道○○号線舗装補修工事 |
| (2) 工事現場における施工管理上のあなたの立場 | 主任技術者 |
| (3) 工事の内容 ①発注者名 | ○○市建設部 |
| ②工事場所 | ○○県○○市○○町地内 |
| ③工期 | 令和6年10月1日〜令和7年2月27日 |
| ④主な工種 | アスファルト舗装工 |
| ⑤施工量 | 表層工3,200m2、上層路盤工2,800m2 |
〔設問1(1)〕「具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題と,その課題を解決するために検討した項目」への解答例
本工事は、日交通量の多い市道の表層打換えであり、発注者との協議により施工は午後9時から翌午前6時までの夜間施工と定められていた。施工時期が12月から1月に集中し、夜間の外気温は0℃前後まで下がる日があった。この条件では、敷均し中に合材温度が低下して所定の締固め度が得られず、供用後に早期のわだち掘れや骨材飛散を招くおそれがあった。そこで、低温期の夜間施工において表層の締固め度を規定値以上で安定させることを、品質管理上の技術的課題とした。この課題を解決するため、敷均し時の合材温度の確保、転圧機械の組合せと転圧回数の見直し、締固め度の確認頻度と判定方法、の3点を検討項目とした。
〔設問1(2)〕「(1)で記述した検討項目の対応処置とその評価」への解答例
合材温度の確保については、1回の運搬量を減らして待機時間を無くし、荷台にシートを二重掛けしたうえで、荷卸し時と敷均し直後の温度を全車両で測定して記録した。転圧については、初転圧のロードローラに加えてタイヤローラを1台増設し、試験施工で決めた転圧回数を作業班に掲示して、規定回数に達しない区画を作らない体制とした。確認方法については、当初1日1点であった密度測定を施工延長100mごとに1点へ増やし、規定値を下回った時点でその区画の転圧を追加する手順を、夜間の作業手順書に組み込んだ。以上の処置により、全施工日で締固め度が規定値を下回る区画を発生させず、翌朝の交通開放を予定時刻どおりに行え、後続の区画線設置工と供用後の路面調査のいずれにも手戻りを生じさせなかったことから、低温期の夜間施工における品質管理として有効であったと評価している。
この例文のどの文が、設問文のどの語に答えているか
| 設問文の語 | 例文2で答えている部分 |
|---|---|
| (1)「具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題」 | 夜間施工かつ外気温0℃前後という状況と、表層の締固め度を規定値以上で安定させるという課題 |
| (1)「その課題を解決するために検討した項目」 | 合材温度の確保、転圧機械の組合せと回数、締固め度の確認頻度と判定方法の3点 |
| (2)「(1)で記述した検討項目の対応処置」 | 運搬量の削減とシート二重掛けと温度記録、タイヤローラ増設と回数掲示、密度測定の頻度変更と追加転圧手順、の3段落 |
| (2)「その評価」 | 最終文の「以上の処置により…有効であったと評価している。」 |
例文1が検査値そのもので締めたのに対して、例文2は「交通開放を予定時刻どおりに行えた」「後続工種に手戻りが出なかった」という、後工程に何が起きたかで締めています。締固め度は本文中に出てきますが、最後の1文が立っているのは、その品質が守られた結果として工事全体がどう進んだかという面です。
例文3|評価を再現性で締めた型
3本目は地盤改良工です。「自分の工事は小さい。この規模で1級の経験記述として通るのか」と考えている方に見てほしいのがこの型で、評価の足場を工事の大きさではなく管理方法の側に置いています。こちらも架空の設定で組んだもので、数値は解説用の設定値です。
〔工事概要〕
| (1) 工事名 | ○○地区道路改良工事(地盤改良工) |
| (2) 工事現場における施工管理上のあなたの立場 | 現場代理人 |
| (3) 工事の内容 ①発注者名 | ○○県○○建設事務所 |
| ②工事場所 | ○○県○○郡○○町○○地内 |
| ③工期 | 令和6年4月10日〜令和6年11月28日 |
| ④主な工種 | 深層混合処理工 |
| ⑤施工量 | 改良体φ1,000mm、改良長8.0m、216本 |
〔設問1(1)〕「具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題と,その課題を解決するために検討した項目」への解答例
本工事は、軟弱地盤上の道路盛土に先立ち、深層混合処理工により改良体を造成するものであった。事前のボーリング調査では、地表から3mまでが有機質を含むシルト層で、その下が砂質土層という層構成であった。着工後に行った試験施工では、有機質土を含む区間の改良体で一軸圧縮強度のばらつきが大きく、設計基準強度を下回る供試体が確認された。そこで、土質が変化する区間を含めて改良体の一軸圧縮強度を設計基準強度以上で安定させることを、品質管理上の技術的課題とした。この課題を解決するため、土質区分ごとの配合の見直し、撹拌翼の回転数と貫入・引抜き速度の管理、施工管理装置の記録による日常の確認方法、の3点を検討項目とした。
〔設問1(2)〕「(1)で記述した検討項目の対応処置とその評価」への解答例
配合については、追加の配合試験を行い、有機質土を含む深度区間だけセメント添加量を増やす二段配合とし、切替え深度を施工図に明記した。施工管理については、試験施工の結果から撹拌翼の回転数と貫入・引抜き速度の管理値を定め、運転室内の表示器で管理値を外れた場合は同一深度を再撹拌する手順とした。確認方法については、施工管理装置が記録する深度ごとのセメントスラリー吐出量と撹拌回数を毎日出力し、翌朝の朝礼で全作業班が同じ様式で照合する運用とした。以上の処置により、本施工216本のうち抜取り調査を行った24本すべてで一軸圧縮強度が設計基準強度を上回り、作業班や施工日が替わっても同じ記録様式で同じ管理値を再現できる状態を保てたことから、本工事で定めた管理方法は同種の地盤改良工事にも適用できると評価している。
この例文のどの文が、設問文のどの語に答えているか
| 設問文の語 | 例文3で答えている部分 |
|---|---|
| (1)「具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題」 | 有機質土を含む層構成と試験施工での強度のばらつきという状況と、改良体の強度を設計基準強度以上で安定させるという課題 |
| (1)「その課題を解決するために検討した項目」 | 土質区分ごとの配合、撹拌翼の回転数と貫入・引抜き速度、施工管理装置の記録による確認方法の3点 |
| (2)「(1)で記述した検討項目の対応処置」 | 二段配合と切替え深度の明記、管理値と再撹拌手順、日次出力と朝礼での照合、の3段落 |
| (2)「その評価」 | 最終文の「以上の処置により…適用できると評価している。」 |
例文3の最後の1文は、抜取り24本という検査結果に触れたうえで、そこから「同じ手順を誰がやっても同じ結果になる」という再現性の話へ進み、同種工事にも適用できるという判断で終えています。例文1が結果の数値、例文2が後工程への影響だったのに対して、こちらは管理方法そのものの価値を評価しています。工事の規模が小さくても、管理方法の側に足場を置けば最後の1文は立ちます。
3本を見比べて、評価の1文が満たしている共通条件
「3本の例文を見比べても、どこが良くてどこが駄目なのか説明がない」というのは、例文集を読んだあとに残りやすい不満です。3本の最後の1文だけを並べると、締め方は検査値・後工程・再現性と違っているのに、同じ条件を満たしているのが分かります。
- 主語が処置の側にあり、書き手の気持ちや感想が主語になっていない
- 評価の軸が(1)の課題を解けたかどうかに置かれていて、処置と結びつかない話にすり替わっていない
- どうやって確かめたかが書いてある(試験、測定、記録、開放時刻など)
- 「有効であった」「適用できる」のように、判断の言い切りで文が終わっている
この4つが揃っていれば、締め方が数値でも後工程でも再現性でも、評価として同じ形をしています。逆に言えば、評価が書けないときは文章力の問題ではなく、確かめた事実が手元に無いか、(1)の検討項目が対応処置と一対一で結びついていないかのどちらかです。
そう考えると、自分の工事へ移すときは記述の順番どおりに書き始めないほうが速いです。僕がすすめるのは、まず評価に書ける「確かめた事実」を棚卸しし、その事実を生んだ処置を並べ、その処置が答えになるような検討項目を立て、最後にその検討項目が必要だった現場状況と課題を書く、という逆順の組み立てです。解答用紙に書くときは(1)から順に清書すればよく、考える順序だけを逆にします。
「その評価」に書けるものと、書けないもの
「評価を数字で書かないと駄目なのか」という疑問には、例文2が答えになっています。3本のうち評価の1文に数値を持たないのは例文2だけで、後続工種に手戻りが出なかったという確かめた事実で締めています。数値はあると強いものの、数値が無くても、確かめた事実に基づいた判断であれば評価の1文として形になります。なお例文3は、検査数値から出発して、その先の再現性と適用可否まで判断を進めた型です。書けるものと書けないものを仕分けると次のようになります。
| 評価に書けるもの | 評価に置くと弱くなるもの |
|---|---|
| 試験・測定・検査の結果 | 「苦労した」「勉強になった」といった感想 |
| 記録に残っている事実(温度記録、施工管理装置の出力など) | 反省だけで終わり、判断が書かれていない文 |
| 工程や後続工種に生じた影響 | 「品質管理は重要である」のような一般論 |
| 同種工事への適用可否という判断 | (1)の課題の解決と結びつかない話題の持ち出し |
左列の「後続工種への影響」「同種工事への適用可否」と、右列の「結びつかない話題」の線引きは、その話が(1)の課題を解けたことの裏づけになっているかどうかで引きます。後続工種に手戻りが出なかったことも、同種の現場に持っていけることも、処置が効いたから言える話であれば評価に入ります。処置と無関係に思いついた話であれば、(1)の外へ出た別の話題です。
「2級の例文を持っているが、そのまま1級に使えるのか」という点は、原本の文を突き合わせると答えが出ます。令和7年度の2級土木(種別:土木)の設問1(2)は「⑴で記述した技術的課題を解決するために検討した項目とその対応処置」で、「評価」の語がありません(出典:一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 2級土木施工管理技術検定 第二次検定試験問題(種別:土木)」本文p.2 https://www.jctc.jp/wjctcp/wp-content/uploads/2025/10/20251027d_mondaib1.pdf ・2026-09-20確認)。2級の答案をそのまま1級に持ち込むと、最後に評価の置き場所だけが空いた形になります。2級の例文がどう組まれているかは2級土木 経験記述「安全管理」の例文3本で見比べてください。
設問2「環境対策」の(2)は設問1と同じ文|評価の型は2問で使える
令和7年度の〔設問2〕は「工事概要に記述した工事の「環境対策」に関し,次の事項について解答欄に具体的に記述しなさい。」と始まり、(1)が「施工に際し判明した,環境対策上の技術的課題と,その課題を解決するために検討した項目」、(2)が「(1)で記述した検討項目の対応処置とその評価」です(出典:一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 1級土木施工管理技術検定 第二次検定試験問題」本文p.2 https://www.jctc.jp/wjctcp/wp-content/uploads/2025/10/20251006d_mondai.pdf ・2026-09-20確認)。設問1(2)と読み比べると、(2)は一字一句そのままの同じ文です。
| 〔設問1〕品質管理 | 〔設問2〕環境対策 | |
|---|---|---|
| (1)の入口 | 「具体的な現場状況と特に留意した」 | 「施工に際し判明した,」 |
| (1)の後半 | 「その課題を解決するために検討した項目」 | 「その課題を解決するために検討した項目」 |
| (2) | 「(1)で記述した検討項目の対応処置とその評価」 | 「(1)で記述した検討項目の対応処置とその評価」 |
この記事でここまで整理した評価の書き方は、そのまま設問2でも使えます。違いが出るのは(1)の入口だけで、設問1は「具体的な現場状況と特に留意した」事柄として、設問2は「施工に際し判明した」事柄として書き出す形になっています。なお〔設問2〕には〈環境対策の例〉として「周辺環境対策」「自然環境対策」「建設副産物等対策」の3行が示されており、建設副産物等対策には「建設副産物の発生抑制や分別解体,再使用,再資源化,適正な処理,再利用,CO₂排出量削減等の対策」が挙げられています(出典:同 本文p.2 ・2026-09-20確認)。環境対策そのものの書き方はこの記事の範囲外ですが、令和7年度の2問については、評価の1文の組み立ては共通です。
「設問2の環境対策と設問1の品質管理で、同じ工事を使っていいのか」という点も、原本の文に答えがあります。設問1も設問2も「工事概要に記述した工事の」と書かれており、どちらも〔工事概要〕に書いた1つの工事について答える形になっています(出典:同 本文p.2 ・2026-09-20確認)。棚卸しのときは、1つの工事から品質管理と環境対策の両方の材料が取れるかを見ておくと安全です。
1級土木の品質管理の例文を、自分の工事へ移すときの要点まとめ
この記事で扱った内容を、順に振り返ります。
- 令和7年度の設問1は、(1)にも(2)にも「AとB」の並列が入り、「その評価」は(2)の末尾に置かれた別の要素である
- 例文1はコンクリート構造物で、評価を温度と圧縮強度という検査結果の数値で締めている
- 例文2は舗装工で、評価を交通開放と後続工種という後工程への影響で締めている
- 例文3は地盤改良工で、評価を抜取り結果から進んで管理方法の再現性と適用可否で締めている
- 締め方が違っても、評価の1文は主語・評価の軸・確かめ方・言い切りの4条件を共通して満たしている
- 2級土木(令和7年度)の設問1(2)には「評価」の語が無く、2級の答案をそのまま持ち込むと末尾が空く
- 設問2の(2)は設問1の(2)と同文なので、評価の型は2問で使い回せる
次に手を動かすなら、自分の工事の中から「検査や記録で確かめた事実」を3つ書き出すところからです。そこが埋まれば評価の1文は形になり、そこから逆算して対応処置と検討項目を並べれば、(1)と(2)が一本の線でつながります。書き方そのものの基本を先に押さえたい場合は1級土木 経験記述「品質管理」の書き方を、経験記述という科目の全体像を確認したい場合は1級土木施工管理技士の経験記述を、学科側も含めた進め方を組み直したい場合は1級土木施工管理技士の勉強法を合わせて読んでみてください。以上が、1級土木の品質管理の例文3本を「その評価」の違いで並べた記事のまとめです。
