- ビスってなに?
- 釘やねじとの違いって?
- 英語の意味って?
- どんな種類のビスがあるの?
- ビスをもむって?
- ビス打ちの工具って?
- 工具はどうやって選定すればいいの?
上記の様な悩みを解決します。
建設業に携わる人なら、誰でもビスと触れ合う機会がありますよね。ビスに対する知識を付けておけば現場でのコミュニケーションも捗ります。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
ビスとは?英語の意味
ビスとは、結論「小さなねじのこと」です。
皆さんが想像するねじの小さいバージョンを想像すれば、それはビスです。役割や使用目的はねじと同じでして「部材同士を締め付ける」という働きをします。
例えば、L字型の木材を作りたいとしましょう。
平な板と平な板を垂直に繋ぎ合わせる必要がありますよね。そこで必要になってくるのがビスでして、木材と木材をビスで繋ぎ合わせます。
要はギザギザの溝部分が「全体か?半分か?」の違いです。
ギザギザがある全ねじのビスならば、より強く部材同士を繋ぎ合わせることができます。対して半ねじのビスの場合はギザギザが無い分、部材同士の隙間が少なくなります。
現場で多く使われているのは、全ねじのビスです。
また、詳しくは後ほど説明しますが「何に使われるビスなのか?」によって、ビスの種類は変わってきます。具体的には下記の様な種類が挙げられます。
ビスの種類(具体例)
- コンクリートビス
- 石膏ボードビス
- 軽天ビス
- 鉄板ビス
- ケイカル板ビス
ビスとねじと釘の違い(英語の意味から考える)
ビスとねじの違いは、結論「大きさ(長さ)」です。
まずビスを英語で表現すると「Bis」ですが、実はBisと英語で表現することはほとんどありません。実際には「Screw(スクリュー)」と呼ばれます。
「Screw」は直訳すると「ねじ」ですので、「ビス=ねじ」という認識で間違いありません。
じゃあ何故ねじとビスを言い分けるのかというと、結論「大きさ(長さ)が違う」という話です。
そもそもビスは「小ねじ」とも呼ばれていまして、ねじの小さいバージョンがビスという訳です。「ねじ」という大きな意味の中に、「ビス」が含まれているといった形になります。
ねじは比較的長く、ビスは比較的短いです。
釘は先端が尖っており、部材に対して打ち込んで使います。対してビスの先端も尖ってはいますが「打ち込んで」使うのではなく、「回し込んで」使うんです。
似た様な部材が多くて分かりにくいかとは思いますが、違いとしてはこの様な格好になります。
ビスの種類
コンクリートビス
コンクリートに打ち込むビスのことを、コンクリートビスと呼びます。
勿論、コンクリートに対してビスを回し込んでも入っていきませんので、まずはコンクリートドリルでコンクリートに穴を開ける作業が必要です。
その後、穴にビスをドライバーなどで回し込んできます。
コンクリートに穴を開ける作業は大変かもしれませんが、円の直径が小さいので、穴は小さくて済みます。ある程度作業効率が考えられています。
石膏ボードビス
石膏ボード専用のビスが石膏ボードビスになります。
特徴としては、頭部が錆びにくくなっている点です。
石膏ボードは「石膏」で出来ていますから、薬品によってビスが錆びてしまいます。そこでラスパート処理と呼ばれる、下記の様な3層構造にすることで、ビス頭部を錆びにくくてしています。
石膏ビス三層構造
- 第一層:金属亜鉛
- 第二層:特殊化成皮膜
- 第三層:ポリエステル
軽天ビス
相手がLGS(軽鉄)ですので、先端が尖っていて鋭くて硬くなっています。簡単な話、鉄よりも弱かったら入って行かないので強めに設計されています。
タッピングビスの一種です。
ケイカル板ビス
まずケイカル板はビスを使わなくても接着材とテープでも施工可能になります。ただ、ビスでもんだ方が強く固定されますので、安定します。
ボード屋さんなんかはケイカル板ビスを使いことが多くなるでしょう。
ビスをもむって?
「ビスをもむ」とは、結論「ビスを回し込むこと」です。
要はビスを使って部材と部材を繋ぎ合わせることが「ビスをもむ」であり、ビスを使うことが「ビスをもむ」と表現されます。
職人さんでたまに「ビスでもんどけ!」と言う人がいますが、要は「ビスで固定しろ」って話です。ちょくちょく現場で出てくる単語なので覚えておきましょう。
芸能界で働く人が「ザギンでシースー」と言っているのと変わりはありません。普通に「銀座で寿司を食べる」と言えばいいのに、あえて「ザギンでシースー」と言うとそれっぽく聞こえますよね。
同様に「ビスを回し込む」ではなく「ビスをもむ」と言うことで、それっぽく聞こえます。
「業界用語知ってる俺カッケー!」なのか、「ビスをもむ」という言葉に慣れすぎているのかは人によって異なりますが、一応覚えておきましょう。
ビス止め・ビス打ちについて
ちなみに「ビスをもむこと」や「ビスを回し込む」は、「ビス止め」とも言ったりもします。
職人さんによって言い方が異なりますが、意味は全く同じですので覚えておきましょう。
ビス打ちの工具
ビス打ちには、ビス打ち機が使われます。
多くのメーカーがビス打ち機を作っており、有名どころでいけば「HiKOKI・マキタ・マックス」などが挙げられます。
選び方としては、下記の様な観点で選ぶのが良いです。
ビス打ち機を選ぶ観点
- 価格
- 重さ
- 対応するビスのサイズ
- 木質対応か鋼製対応か
- エアダスターが付いていいるか
まず対応できるビスのサイズですが、「25mmから41mmタイプ」が主流です。「25mmから32mm」だと少し対応範囲が狭い印象です。
また、利用用途に合わせて、木製と鋼製も選ぶ必要があります。
多くのビス打ち機では両方に対応していますが、片方にしか対応していないものもあったりします。購入する際は確認が必要です。
最後にエアダスターですが、エアダスター機能があると、チリを吹き飛ばしてくれます。手元が見えやすくなり、便利なので付いている方がベターです。
ビスに関する情報のまとめ
ビスに関する情報のまとめ
- ビスとは:小さなねじのこと
- ビスとねじの違い:大きさ(長さ)
- ビスと釘の違い:回し込むか、打ち込むか
- ビスの種類:コンクリートビス、石膏ボードビス、軽天ビス、ケイカル板ビス
- ビスをもむとは:ビスを回し込むこと
- ビス打ちの工具:ビス打ち機
以上がビスに関する情報のまとめです。
ビスに関する情報は一通り網羅できたかなと思います。
似た様な部材では「ナット」があります。ナット自体はそこまで難しい話ではありませんが、ダブルナットについても情報を押さえておいたほうがベターです。