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竹垣の種類とは?建仁寺垣、四つ目垣、施工方法、価格など

  • 竹垣にはどんな種類があるの?
  • 建仁寺垣と大徳寺垣って何が違う?
  • 透かし垣と遮蔽垣の違いは?
  • 天然の竹と人工竹垣の差は?
  • 施工方法はどう違う?
  • 価格はだいたいいくらくらい?

上記の様な悩みを解決します。

和風住宅・寺社・庭園・公園で見かける「竹垣」。日本の伝統的な外構ですが、種類が驚くほど多く、用途や雰囲気によって使い分けられています。施工管理として外構工事に関わる際、最低限の種類を知っておくと設計者・職人・施主との会話がスムーズになります。今回は建築の技術知識として、竹垣の種類を整理してみます。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

竹垣の種類とは?

竹垣の種類とは、結論「用途(目隠し or 装飾)と組み方によって分類される、日本伝統の竹製の垣根の総称」のことです。

読み方

たけがき」と読みます。漢字は「竹(たけ)+ 垣(かき)」で、文字通り「竹で作った垣根」。英語では Bamboo fence

竹垣の用途・機能

機能 内容
目隠し 内外を視覚的に区切る
境界 敷地境界を表す
装飾 庭園の景観要素
風除け 風を弱める

茶室の腰張り、神社境内の囲い、公園の景観、住宅外構など、「区切る」+「魅せる」 の両方を担うのが竹垣の特徴です。

大分類:遮蔽垣と透かし垣

竹垣は、機能から2系統に大別できます。

系統 特徴 代表的な種類
遮蔽垣(目隠し垣) 視線を遮る目的、隙間なく組む 建仁寺垣、大徳寺垣、御簾垣、鉄砲垣
透かし垣(装飾垣) 風通し・視線通し、装飾的 四つ目垣、矢来垣、龍安寺垣、光悦寺垣

設計の場面で「目隠ししたいのか/装飾だけか」をまず聞くと、種類が絞り込めます。

代表的な竹垣の種類

代表的な竹垣を一覧で整理します。

①:建仁寺垣(けんにんじがき)

最もポピュラーな 遮蔽垣。京都の建仁寺で多用されたことが名前の由来。特徴は、太い割竹を縦に並べ横竹(押縁)で押さえる構造、高さ1.5〜2.0mの目隠し用が多い、重厚で和風住宅・茶室・料亭で定番、隙間がほぼなく視線・風を遮る、というあたり。

②:大徳寺垣(だいとくじがき)

建仁寺垣の 腰高バージョン。高さ80〜120cm程度の低い遮蔽垣で、庭の中の仕切り・エントランスのアクセントに使用され、建仁寺垣より装飾性が高いのが特徴。

③:御簾垣(みすがき)

横方向に細い竹を並べた 遮蔽垣。細い丸竹(または半割竹)を横に積み重ね縦の親竹で押さえる構造、御殿の御簾(みす)のような優美な印象、茶室・数寄屋建築に多用される、という特徴。

④:四つ目垣(よつめがき)

縦と横の竹を 格子状 に組む透かし垣。風通しが良く開放感がある、内外を区切るが視線は通る、庭園・公園の境界に多用、最もポピュラーな透かし垣、というあたり。

⑤:金閣寺垣(きんかくじがき)

低い装飾垣。京都・金閣寺の参道脇で見られる。高さ50cm前後の低い垣で、装飾・誘導のための仕切り、茶室の腰部分にも、というあたり。

⑥:光悦寺垣(こうえつじがき)

緩やかなS字を描く 菱形格子の透かし垣。京都・光悦寺発祥のデザインで、高さは膝〜腰程度、庭園の流れを誘導する装飾、というあたり。

⑦:龍安寺垣(りょうあんじがき)

斜めに組む 菱形透かし垣。京都・龍安寺発祥で、装飾性が高く、庭園の景観要素として使われます。

⑧:矢来垣(やらいがき)

斜めに竹を交差させる 粗い透かし垣。仮設的・簡素な垣で、工事現場や祭事の区画用にも、施工が早い、というあたり。

⑨:鉄砲垣(てっぽうがき)

太い丸竹を縦に並べた 遮蔽垣。鉄砲の銃身のような直線美、重厚で力強い印象、高さ1.8〜2.5mの長尺もの、というあたり。

竹垣の構造別分類

竹垣を構造の組み方で分類すると、以下のようになります。

①:縦割竹押縁型

縦に割竹を並べ、横に押縁(おしぶち)を渡す構造。該当は建仁寺垣・大徳寺垣。

②:横割竹積層型

横に割竹(または丸竹)を積み重ね、縦の親竹で固定する構造。該当は御簾垣・鉄砲垣。

③:格子組型

縦横の竹を格子状に組む構造。該当は四つ目垣・金閣寺垣。

④:斜め格子型

斜めに竹を交差させて組む構造。該当は龍安寺垣・矢来垣。

⑤:曲線型

カーブを描く特殊な組み方。該当は光悦寺垣・玉縁垣。

天然竹と人工竹垣の違い

近年、現場で多用されるようになった「人工竹垣」と天然竹の比較を整理します。

天然竹

項目 内容
材料 真竹・孟宗竹・黒竹など
風合い 自然な経年変化(青竹→飴色)
耐久年数 屋外で約5〜10年
メンテナンス 防腐・防虫処理が必要
価格 中〜高(材料・職人手配次第)
環境性 自然素材、再生可能

人工竹垣(樹脂・アルミ製)

項目 内容
材料 ポリエチレン樹脂、アルミ、繊維強化プラスチック
風合い 工業製品で経年劣化少
耐久年数 屋外で約15〜20年
メンテナンス 基本不要、汚れ拭き取りのみ
価格 高(初期費用、長期コストは天然より安い)
環境性 樹脂は廃棄時の問題あり

選び方の指針

場面 おすすめ
茶室・本格的な日本庭園 天然竹(風合い重視)
一般住宅・公園・公共施設 人工竹垣(メンテ性重視)
マンション共用部 人工竹垣(耐久性重視)
寺社・伝統建築 天然竹(伝統性重視)

竹垣の施工方法

施工手順の概要を、最も多用される建仁寺垣を例に整理します。

手順1:基礎工事

支柱を立てる位置に コンクリート基礎 を打つ。または地中に を打ち込む。支柱の間隔は 約1.8m(柱割) が標準。

手順2:親柱・支柱の設置

親柱(角材または太い丸柱)を端部と1.8m間隔で立て、通り(直線性)・垂直性を厳格にチェック、アルミ製・スチール製・木製・天然竹丸柱から選定、という流れ。

手順3:胴縁(どうぶち)取付け

横に胴縁(角材または竹)を3〜5段取り付けて、割竹を留める下地を作る。

手順4:割竹を縦に並べる

割竹の幅は45〜80mm程度、すきまなく密に並べ、ステンレス釘・専用バンドで胴縁に固定、という手順。

手順5:押縁の取付け

横方向に押縁(押さえの竹)を取り付け、割竹を表裏から押さえます。棕櫚(しゅろ)縄・男結びで結束するのが伝統工法。

手順6:仕上げ

上端を切り揃え、玉縁(たまぶち、丸竹)で覆って、防腐剤・撥水剤を塗布、という流れ。

施工日数

延長10mの建仁寺垣で 2〜3人で2日程度 が目安です。

竹垣の価格相場

竹垣の価格は種類・材料・延長で大きく変わりますが、目安を整理します。

天然竹の価格相場(1m当たり、施工費込み)

種類 価格目安
四つ目垣(低、透かし) 1.5〜3万円
建仁寺垣(高1.8m、遮蔽) 3〜6万円
御簾垣(高1.8m、遮蔽) 4〜7万円
鉄砲垣(高1.8m、遮蔽) 4〜8万円
龍安寺垣(装飾) 3〜5万円

人工竹垣の価格相場(1m当たり、施工費込み)

種類 価格目安
四つ目垣(人工竹) 2〜4万円
建仁寺垣(人工竹) 4〜8万円
御簾垣(人工竹) 5〜9万円

天然竹は 材料の希少性・季節要因 で価格変動が大きく、人工竹は メーカーの定価ベース で安定しています。長期で見ると、メンテ費用込みでは人工竹のほうがトータルコストで安くなるケースが多いです。

竹垣の施工管理での注意点

施工管理として竹垣工事に関わる際の注意点を整理します。

注意点①:基礎の固定

支柱の基礎が甘いと、台風や経年で 倒壊リスク あり。コンクリート根入れ深さ・支柱の埋め込み長さを設計図書で確認し、特に高さ1.8m以上の遮蔽垣は風圧計算を確認しましょう。

注意点②:天然竹の含水率

天然竹は 乾燥が不十分 だとカビ・割れの原因に。施工時の含水率は 20%以下 が目安。雨天時の搬入・保管管理が大事です。

注意点③:金具・釘の腐食

屋外で長期間使う竹垣の金具は ステンレス製または銅製 が原則。鉄釘は錆び汁で竹を汚すので、絶対に使ってはいけません。

注意点④:防腐・防虫処理

天然竹は シロアリ・キクイムシ の被害を受けやすい。施工前に防腐・防虫処理を施し、施工後も2〜3年ごとに再処理が推奨されます。

注意点⑤:人工竹のカラーバリエーション

人工竹垣は、新品の色(青竹色)・経年色(飴色)・古竹色などのカラーバリエーションがあります。周辺の景観に合わせた色を選ぶ ことが大事です。

注意点⑥:建築基準法上の扱い

竹垣は一般に「塀・囲い」として扱われ、高さ2.0m以下なら確認申請不要のことが多い(自治体差あり)。2.0mを超える場合は工作物確認申請が必要 になる場合があるので、事前確認を。

確認申請の話はこちらも参考に。

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僕も親戚の和食料亭の改装現場に駆けつけたことがあり、エントランス脇の建仁寺垣の打ち合わせに同席したことがあります。設計者と職人が「ここは天然竹で行くか、メンテ考えて人工竹で行くか」を真剣に議論しており、最終的に 「料亭の格を立てるなら本物の竹」 という施主判断で天然竹に。後日、青竹がうっすら飴色に変わっていく経年変化を見て、「和の素材は時間とともに『育つ』 んだな」と実感した記憶があります。

竹垣の種類に関する情報まとめ

  • 竹垣の種類とは:用途と組み方で分類される伝統的な竹製の垣根
  • 大分類:遮蔽垣(建仁寺・大徳寺・御簾・鉄砲)/透かし垣(四つ目・矢来・龍安寺・光悦寺)
  • 構造分類:縦割竹押縁/横積層/格子組/斜め格子/曲線
  • 天然vs人工:風合い・耐久・メンテ・価格でトレードオフ
  • 施工手順:基礎→支柱→胴縁→割竹→押縁→仕上げ
  • 価格:1m当たり1.5〜9万円(種類・天然/人工で大きく差)
  • 注意点:基礎固定/含水率/金具腐食/防腐処理/カラー/確認申請

以上が竹垣の種類に関する情報のまとめです。

竹垣は 「目隠し or 装飾」「天然 or 人工」 の2つの軸で考えると、設計打ち合わせがスムーズに進みます。代表的な4種類(建仁寺垣・四つ目垣・御簾垣・龍安寺垣)を押さえておけば、現場で職人さんの会話にもついていけるはずです。一通り竹垣の種類に関する基礎知識は理解できたと思います。

合わせて、外構・伝統工法に関連する知識もチェックしておきましょう。

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