- 電気工事士の腰道具について知りたい
- 工具の種類は?
- 順番はどう配置するの?
- 配置換えは必要?
上記の様な悩みを解決します。
作業をする上で腰道具は重要です。どの工具を入れるのか?どう配置するのか?によって作業効率が大幅に変化します。基礎知識について理解しておきましょう。
この記事では電気工事士の腰道具に入る工具の種類から、順番の配置方法、配置換えについて解説していきます。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
電気工事士の腰道具に入る工具
プラスドライバー
まずはプラスドライバーです。ビスを回したり、端子台に電線を接続したりする場合など、多くの場面で役立ちます。
一般的な工事の場合は通常のもので問題ありませんが、プラスドライバーを頻繁に使用する場合は電動ドライバーの方が良いかと思います。
例えば、盤改造だったら、何度も何度もプラスドライバーを使います。
電動ではないものだと時間がかかりすぎてしまいますので、この様な場合は電動のプラスドライバーを腰道具に入れておいた方が良いでしょう。
マイナスドライバー
マイナスドライバーもプラスドライバーとセットで入ります。
単純にビスがマイナスになっている場合もありますし、点検口を開けるのにも使うことができたりします。割と使用頻度は多めです。
変則的な使い方としては、ドアを固定しておきことにも使われます。
部屋によってはドアを開けた状態にする為の設備が無い場合があります。出たり入ったりする度にドアに手を掛けるのは時間効率が悪いです。
そこで床とドアの間にマイナスドライバーを挟み、ドアを固定したりします。
電工ナイフ
電工ナイフは電線やケーブルの被覆を剥くのに使われます。
電線やケーブルを負荷に接続したりジョイントしたりするには、心線を剥き出しにしなければなりません。被覆を剥くのはカッターナイフでも可能ですが、危険ですので多くの現場で禁止されています。
電工ナイフはカッターナイフよりも切れ味が弱いですが、その分安全であると言えます。
そもそも電線やケーブルを巻くのに、高い切れ味は必要ありません。「電工」と名のついている通り、電気工事にて頻繁に使用されます。
ニッパー
ニッパーには多様な用途があります。IV線などの細い電線の被覆を剥くのに使ったり、インシュロックを切ったりするのにも使うことができます。
注意点としては「切れ味の高いニッパーを使用した方がいい」という点が挙げられます。
単純に安くて悪いニッパーだとどうしても切れ味が落ちます。作業効率が下がり、作業していても気持ちよく仕事を進められません。
切れ味が高く、使いやすいニッパーを用意しましょう。
ペンチ
ペンチも広い使い方があります。
代表的な例としては心線の先端で円を作り、端子台の端子に接続することです。「何かを曲げる」という目的において役立つ工具になります。
また、ケーブルの切断や被覆を剥くのにも使えます。
圧着工具
圧着工具はリングスリーブを圧着するのに使います。
電気工事において電線やケーブルは度々ジョイントしますので、その際に役立ちます。圧着にも種類があり、1.6に2本挟むのか?3本挟むのか?2.0なのか?によって、強さが異なるのも注意点です。
また、大きな幹線を挟むには、電動の圧着工具が必要になります。
工事内容を確認し、どの程度の大きさの圧着を行うのか?を把握しましょう。
スケール
スケールは最も必須であると言っても過言ではありません。
一言で説明するなら「長さを測るもの」です。工事現場ではミリ単位で仕事をしまうので、寸法測定に必要なスケールは必須になります。
施工図を作る現場調査にも使えますし、施工図を施工する際にも使えます。
オススメとしては、先端が磁石になっているものです。先端が磁石だと金属部分にくっつきますので、距離の測定が楽になります。
ハッカー
ハッカーは電気工事においては使用頻度の低い工具になります。
一言で言うなら「結束工具」です。スラブ配管を鉄筋に接続する際など、結束が必要なタイミングに使用されます。
基本的に躯体工事以外で使うことはありませんから、躯体工事に入る時のみ用意しましょう。
プライヤー
用途が最も広いのがプライヤーです。
おそらく電気工事士に対して「無人島に一つだけ持っていけるなら何を持って行きますか?」と聞いたら、多くの電気工事士がプライヤーと答えることでしょう。
長さを調節することができ、複数種類のサイズを用意しなくても、プライヤーが一本あれば解決する様な場合が多いです。
欠点として「特定目的の為に設計されたものでは無い為、特段使いやす訳では無い」という点が挙げられます。
ハンマー
ハンマーは電気工事において一般的ではありませんが、たまに使います。
例えば、配管のルートを作る時です。
防火区画を貫通して配管を通す場合、躯体を壊す必要がでてきます。要するにコンクリートを叩いて壊す時にハンマーを使います。
あまり使うタイミングは多くない為、必要な時以外は腰道具に入れなくていいかなと思います。
テスター(回路計)
テスター(回路計)は電流値・電圧値・抵抗値を測定する機器です。
工具とは呼べないかもしれませんが、テスターも電気工事で頻繁に使用します。腰道具の腰袋にしまっておきましょう。
電気工事において不具合が発生した場合、電流値・電圧値・抵抗値を測定して、原因を追求したりします。テスターはポケットサイズで持ち運びやすいので重宝します。
検電器
検電器も腰袋の中に必須です。
一言で言えば「ケーブルに電気が通っているか否かを判断するための工具」です。
電気工事では電線やケーブルを切断することが多くあります。その際、電線やケーブルが活線状態だと感電して事故になってしまいます。
検電器で検電確認を行い、電気が通っていないことを確認してから切断します。
安全に工事を行う為、必須の工具であると言えるでしょう。
電気工事士の腰道具をセットする順番
電気工事士の腰道具をセットする順番は「利用頻度の高い工具を利き手の近くにセットする」です。
例えば躯体工事でスラブ配管を行う際、ハッカーを頻繁に使います。ハッカーが手から遠くにあれば、出したり閉まったりするのに時間がかかります。作業効率が悪いのはいうまでもありません。
右利きならハッカーを右手から近いところにおきます。
逆に左利きなら左から近いところにハッカーを置けば良いです。
躯体工事のスラブ配管だったら「スケール」や「電工ハンマー」や「ニッパー」などもよく使います。それぞれを右手から近いところに置くことで、効率よく作業を進めることが可能です。
人によって使いやすい使いにくいはあると思うので、日々腰道具の順番を改善していくことが必要になります。
電気工事士の腰道具は作業内容によって配置変えが必要
電気工事士の腰道具は、作業内容によって配置換えをする必要があります。
先ほどは躯体工事のスラブ配管を例にあげましたが、内装工事に入ればまた別の配置に変えた方がいいです。工事内容によって、使用する工具も使用頻度の高い工具も変化するからです。
例えば、スラブ配管ではハッカーを頻繁に使いますが、内装工事でハッカーは使いません。腰道具に入れてても入れてても重いだけです。
照明器具の取り付けならドライバーやニッパーが多く使われますし、幹線の盤結だったら電工ナイフや電動の圧着工具が使われます。
工事内容によって最適解が異なります。
腰道具を配置する際に考えること
- 今回の作業内容は何か?
- 作業にはどんな工具が必要か?
- 利用頻度の高いものは何か?
上記の様な項目について考え、作業内容によって配置換えが必要になります。
電気工事士の腰道具に関する情報まとめ
電気工事士の腰道具に関する情報まとめ
- 工具の種類:ドライバー、電工ナイフ、ニッパー、プライヤー、検電器、他
- 工具の順番:利用頻度の高い工具を利き手の近くにセットする
- 配置換えは必要か:作業内容によって工具の種類・順番を変えることが必要
以上が電気工事士の腰道具に関する情報のまとめです。
一通り基礎知識は理解できたと思います。
電気工事士の腰道具には様々な工具が入りますが、必須なのは検電器です。検電器は電気工事において必須の工具ですので、合わせて基礎知識を理解しておきましょう。
下に分かりやすい記事のリンクを貼っておくの、でよかったら読んでみて下さい。