クランプメーターとは?原理、使い方、漏れ電流、おすすめ商品など

  • クランプメーターってなに?
  • 原理は?
  • 使い方は?
  • 漏れ電流について知りたい
  • オススメ商品は?

上記の様な悩みを解決します。

回路の電流値を測定するタイミングは多くあり、その際に使用されるのがクランプメーターです。現場で頻繁に使われますので、基礎知識について理解しておきましょう。

この記事ではクランプメーターとは?といったところから、原理、使い方、漏れ電流、オススメ商品などについて解説していきます。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも分かりやすい表現になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

 

クランプメーターとは?

クランプメーターとは、結論「挟むだけで回路の電流値を測定することのできる機械」です。

似た様な働きをする機械として、電流計が挙げられます。電流計も回路の電流値を測定します。ただ、電流計は回路に対して直列に接続しなければなりません。

クランプメーターは電線やケーブルに挟むだけで電流値を測定することが可能です。回路に組み込む必要のある電流計と比較して、測定が安易である特徴を持ちます。

また、テスター(回路計)とも混同されやすい機械です。

テスターも閉回路を作らなければならないので、金属部分同士を接続する必要があります。どうしても活線近接になるので、少し危険です。

ただクランプメーターは電線やケーブルの被覆の上からでも測定が可能な為、安全性にも優れます。

使うタイミングとしては、照明器具の更新工事などが挙げられます。

例えば、照明器具を更新する際、更新前と後で電流値に大きな変化が発生していたら、どこかしらで不具合が発生している可能性があります。

単純な話、更新後に0Aとなっていたら、どこかしらが短絡しています。復電前に回路ミスを探して、潰すことができます。

この様に更新前に電流値を測定しておき、更新後の電流値と比較することで、問題が無い設備であるか否かを確認するんです。

 

クランプメーターの原理

クランプメーターの原理は、一言で言うと「電線周りの磁界から電流値を割り出す」というものです。

まず電線に電気が流れると、その周辺に磁界が発生します。簡単なイメージ、電気の大きさが大きければ大きいほど発生する磁界は大きく、電気が小さければ磁界も小さいです。

磁界の大きさを見て、電流の大きさを判断します。

クランプメーターには鉄心が組み込まれており、鉄心の周りをコイルが囲っている構造になっています。鉄心の役割は「磁界を拾うこと」であり、コイルの役割は「電流値の再現」です。

電線やケーブルにクランプメーターを挟むと、クランプメーター内部にある鉄心が磁界を広います。磁界を拾うとコイルに電流が流れ、コイルに発生した電流値から対象の電流値を測定するという流れです。

ちなみに、検電器も電線周辺に発生する磁界から電流の有る無しを判断します。

原理としては似ていると言えますね。

 

クランプメーターの漏れ電流

そもそも漏れ電流とは「電気回路において本来流れるべきではない場所に電気が流れること」です。漏電とも言ったりしますね。

電線やケーブルの被覆が破れたりするとそこから電気が流れ出し、危険であることと適切な電源供給ができないという事象が発生してしまいます。

クランプメーターは漏れ電流の測定にも使用可能です。

やり方はいくつかありますが、ここでは「行き帰りの電線を両方挟む」というやり方について解説します。

ブレーカーと負荷が繋がっていると考えましょう。電線としては「ブレーカーから負荷」と「負荷からブレーカー」の2種類があります。

基本的に行き帰りの電流値は逆方向で同じ値ですから、2本の電線をクランプメーターで挟むと0Aになるハズです。

表示が0Aでしたら問題はありませんが、表示が0Aでなければ問題があります。

もし表示が0Aでなければ、それぞれ一本ずつの電流値を測定し、どちらの電線に問題があるのかを確認します。原因を追求し、電線を引き換えるなりと対策を講じます。

 

クランプメーターの使い方

クランプメーターの使い方

  • 電源ボタンを押して起動
  • レンジの設定
  • 電線を挟み込む
  • 測定

以上がクランプメーターの使い方です。そこまで難しいものではありません。

注意点として挙げられるのは「レンジの設定に気をつけること」です。

例えばクランプメーターに20mAと200mAのものがあったとしましょう。対象の電流値が小さかった場合、200mAのレンジよりも20mAのレンジの方が細かい数字を測定できます。

対して、大きい電流値の場合は20mAでは測定しきれない場合があります。

対象物の電流値は負荷を見ればある程度測定できると思いますので、適切なレンジの設定を行う様にしましょう。

また、クランプメーターが正常か否かを判断するには校正の必要があります。

現場によっては竣工図書に校正証明書が必要だったりするので、その点についても注意しましょう。

 

クランプメーターのおすすめ商品

共立電気計器

ポケットサイズで使いやすいクランプメーターになります。

軽いですので持ち運びしやすく、機能もシンプルですので使いやすいです。僕の現場でもこのクランプメーターを採用していました。

「20mA」「200mA」「200A」のレンジがあり、多様な電流値の測定も可能です。

 

HIOKI

大手メーカーHIOKIが制作しているクランプメーターになります。

このサイズのクランプメーターは重いイメージがありますが、このクランプメーターは100gですので軽いです。大手ですので安心感もあります。

 

AstroAI

安価で使いやすいクランプメーターです。

そこまで正確な測定が必要ない場合(DIYとか)ならこのクランプメーターでも良いと思います。基本的な機能は備わっています。ただ表示が不安定になるという口コミもありますね。

 

クランプメーターに関する情報まとめ

クランプメーターに関する情報まとめ

  • クランプメーターとは:挟むだけで回路の電流値を測定することのできる機械
  • 原理:電線周りの磁界から電流値を割り出す
  • 使い方:電源ボタンを押して起動→レンジの設定→電線を挟み込む→測定
  • 漏れ電流の測定:行き帰りの電線を両方挟む
  • オススメ商品:上章参照

以上がクランプメーターに関する情報のまとめです。

一通り基礎知識は網羅できたと思います。

似た様な機器としてはテスター(回路計)が挙げられます。テスターもクランプメーター同様、現場でよく使われる機械ですので、合わせて理解しておきましょう。

下に分かりやすい記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。

それでは!