- スターラップってなに?
- あばら筋ってなに?
- 何の目的で使用されるの?
- フープ筋との違いって?
- どんな種類があるの?
上記の様な悩みを解決します。
本日はスターラップ筋・あばら筋についてですが、構造設計の人でない限り細かい計算方法などは把握する必要はありません。よって、概略をサラッと説明していきます。
この記事ではスターラップとは?といったところから、あばら筋、目的、フープ筋、種類について解説していきます。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
スターラップ筋とは?
スターラップ筋は、結論「補強筋」のことです。
建物の強度を強める目的で使われます。(もっと言うとせん断破裂防止です。後で詳しく説明します)鉄筋をグルっと囲っているのが補強筋であり、スターラップ筋になります。
RC造では、基礎構造は鉄筋とコンクリートになります。
なぜ鉄筋が必要なのかというと、結論、建物の強度を強める為です。
地震が起こって倒壊したら大変ですからね。コンクリートも勿論頑丈ではありますが、鉄筋があった方が建物の強度を強めることができます。
鉄筋があれば建物の強度を確保できますが、スターラップ筋を使えばもっと建物の耐震性能を高めることができます。
スターラップ筋とあばら筋の違いはあるの?
結論、スターラップ筋とあばら筋は同義です。人によって呼び方が違うだけです。
個人的には、縦の配筋に使われるのがスターラップで、横の配筋に使われるのがあばら筋だと思っていたのですが。。。
実際の現場においても「スターラップ」と呼ぶ人もいれば「あばら筋」と呼ぶ人もいます。
配筋が行われるのは躯体工事ですので、工事序盤に現場で飛び交います。躯体工事中の担当者は両方の呼び方に対応できるようにしましょう。
スターラップ筋(あばら筋)の目的はせん断破裂の防止
スターラップ筋(あばら筋)の使用目的は強度の確保であるという話は先ほどちょろっとしましたが、もう少し詳細にスターラップ筋(あばら筋)の使用目的を解説します。
スターラップ筋(あばら筋)があることにより、せん断破裂を防ぐことができます。
せん断破裂とは、結論「はさみ切られて壊れること」です。
はさみは紙に対して互いに反対向きの力を加えますよね。互いに反対向きの力を加えることにより、紙ははさみ切られる訳です。
建築においても同じようなことが起こります。
例えば地震が発生した際、コンクリートには互いに反対向きの力が加わります。コンクリートは耐えられる力以上の力があると壊れますから、はさみと同じ原理でコンクリート柱がはさみ切られてしまいます。
スターラップ筋(あばら筋)とフープ筋の違い
スターラップ筋(あばら筋)に似たような鉄筋で、フープ筋というものがあります。
フープ筋は別名「帯筋」と呼ばれ、鉄筋の周りをグルっと囲む配筋です。使用目的はコンクリートのせん断破裂防止です。
結論、同じものだと思って大丈夫です。
- 使用目的
- 形状
- 働き
どれもスターラップ筋(あばら筋)とフープ筋は同じです。
では何故、別の呼び方で呼ばれているのかというと、使われている場所が違うんです。
スターラップ筋(あばら筋)は横に伸びている配筋をグルっと囲み、フープ筋(帯筋)は縦に伸びている配筋をグルっと囲みます。
スターラップ筋(あばら筋)の種類
基本的にスターラップ筋(あばら筋)はU字型のものが用いられます。
当たり前といえば当たり前ですが、鉄筋を囲むのがスターラップ筋(あばら筋)ですから、U字型が一番メジャーです。(梁の多くは四角だから)
梁が四角形だとしたら鉄筋も四角形になるので、必要になるスターラップ筋(あばら筋)はU字型です。ただ梁が円形だとすると、鉄筋も円形になり、スターラップ筋(あばら筋)も必然的に円形になるという話です。
「円形の柱なんてあるの?」と思う方もいるかもしれません。
結論、あります。
意匠に凝ったところですと、見栄えを良くする目的で梁が円形になったります。アーチっぽいやつですね。有名な建築家がデザインした現場とかだと、見かけるかもしれません。
スターラップ筋・あばら筋まとめ
スターラップに関する情報まとめ
- スターラップ筋=あばら筋=補強筋
- 梁配筋(横の配筋)をグルっと囲む
- 使用目的は「強度の確保とせん断破裂防止」
- 柱の補強金がフープ筋、梁の補強金がスターラップ
- U型のものがメジャーだが、稀に円形のものも使われる
以上がスターラップ筋(あばら筋)に関する情報のまとめとなります。
一通り基礎知識は網羅できたと思います。
スターラップは躯体工事の段階で施工されます。躯体工事全体の流れを理解しておくと、より仕事が円滑に進む様になります。
下に分かりやすい記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。