- マリコンってなに?
- 仕事内容や職種はどんなものがあるの?
- ゼネコンと比べてマリコンにはどんな特徴があるの?
- マリコンのやりがいって?
- 将来性はあるの?
- マリコンの大手5社を知りたい
- マリコンに必要なスキルって?
上記のような悩みを解決します。
この記事ではマリコンに関する情報を網羅的にまとめます。上から下まで全部を読む必要はなく、下の目次から自分の知りたい情報をピックアップしてみてください。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
マリコンとは?
マリコンとは、結論「港や防波堤など、海に関係する工事を行う業者のこと」です。
マリン(海)×コンストラクション(建築)でマリコンになります。分類としては建設業ですが、海洋専門の建設業といった感じです。
マリコンが施工するものの具体例
- 海底トンネル
- 橋
- 埋立
- 浚渫
- 護岸
あとは船を作ったりもしますね。
「船はメーカーじゃないの?」と思うかもしれません。そもそも建設業は「建物というモノをツクル仕事」ですから、正確に言えばメーカーです。
船は見ての通り形がアーチになっているので、設計が難しかったりしますからね。建設業とどちらが難しいかは区別しずらいですが、専門的なスキルを要することは間違いありません。
ニッチな分野ではありますが、海が好きな人って多いですからね。もしあなたが海好きなら選択肢の一つとして入れるのもアリかもしれません。
マリコンの仕事内容
マリコンは海洋関係の建築業務ですから、大枠は建設業と一緒です。
具体的には下記のような職種があります。
海底トンネルの施工を具体例に挙げてみましょう。
まずは海底トンネルを設計する仕事があります。
簡単な話、トンネルが崩れてしまったら元も子もありませんから、正確な設計が必要です。また「どのルートを通すのか」「電気の供給をどうするのか?」等、施工の大枠を設計します。
設計はあくまで「大枠の考え方」ですので、実際に施工するには詳細を詰めていのが必要です。そこで施工管理や現場代理人が必要になります。
職人さんを雇って仕事をする必要があります。
そこで職人さんが必要になってきますし、施工管理や現場代理人の補佐的な業務でCADオペレーターや事務作業を行う人が必要です。
よって上記のような職種が必要になる、というのが超大枠の考え方です。
「マリコン」と一言で言ってみても、様々な仕事が存在します。マリコンで働きたいなら自分の特性を考え、適切な仕事内容を選びましょう。
マリコンに必要なスキル
具体的には下記のようなものが挙げられます。
マリコンでの労働に求められるスキル
- 精神的タフネス
- 身体的タフネス
- コミュニケーションの能力
- 自己学習能力
- 臨機応変に対応するスキル
- スケジュール調整力
- マネージメントスキル
- 問題解決能力
- 危険予知能力
マリコンの特徴
マリコンの特徴①天候に左右される
基本的にマリコンの仕事は海付近で行われます。陸での仕事と比べると海のすぐ近くで仕事をすることになるので、天候に左右されやすいです。
海は風が強いですからね。風が強すぎて工事を中止することもあります。
建設業において安全は超重要項目です。東京タワーの足場を安全帯無しで組む時代は終わり、高さ2mでも安全帯を使用する時代に突入しました。
常に安全に工事を行わなければならない時代、かつ、天候に左右されやすい。となると中々工事は進んでいきません。スケジュール管理が大変です。
マリコンの特徴②スケールの大きさ
一般的な建設業では大型現場を除いて、1年ちょいあれば建物は完成します。対してマリコンでは数年単位のプロジェクトが多く、スケールの大きさが特徴です。
具体例を挙げるなら、青森と北海道間の海底トンネルなんて55kmくらいありますからね。一朝一夕で終わるような仕事ではなく、大規模なプロジェクトになります。
スケールの大きさに魅力を感じるか、同じところでずっと働きたくないと考えるかは人によっては異なると思います。
個人的にはロマンがあっていいと思いますけどね。
マリコンの特徴③寒い
僕も海近くの現場で働いた経験があるのですが、風が強くて、めちゃくちゃ寒いです。海付近で1日中仕事をするとなると、体に応えるものがあります。
他の建設業とマリコンを比較しても、身体的なタフネスは必要になるかなと思います。
マリコンのやりがい
竣工した時の達成感
綺麗事かもしれませんが、やはり竣工した時の達成感は大きいと思います。
特にマリコンは大きなプロジェクトが多いですからね。何年も同じ現場で働いて、天候による影響も受けて、辛いことを乗り越えての竣工はやはり感じるところがるのではないでしょうか。
海に携われる
「海に携われる」というのもマリコンの良さかなと思います。
人によっては「海の匂いが好き」とか「釣りをするのが趣味」といった人もいますよね。海好きからしたらたまらない仕事です。
働く場所
基本的に現場は海の近くになりますから、海岸付近に住むことができます。
普通の建設業では、会社の指示に従わなければならなかったりします。家から遠い現場へ行かされたり、住みたくない土地に住まざるを得ない時もあります。
マリコンの将来性
結論からいうと、マリコンの将来性は明るいと考えられます。
2020年の現在では、国が方策で貿易を強化しようとしています。
貿易が盛んになるとなれば、物を運ぶ船も必要になりますし、船を停める港も必要です。まさにマリコンが必要とされる訳ですね。
コロナウィルスが蔓延し、人は移動しなくなりました。正確に言うと、移動はしているのですが、前よりは移動しなくなったという意味です。
ただ、常に物は移動し続けています。
人がスーパーへ物を買いにいくのではなく、インターネットで物を買うようになりました。人が動く代わりに物が動いていますよね。
今後の世の中の流れとしても、人の動きは減り、物の動きは増えます。
物の動きが増えるなら、マリコンとしての仕事も増えます。今まで以上に貿易をしなければならない訳ですから、海洋関係の建築需要は増加していくんです。
マリコンの大手5社
マリコンの大手5社
- 五洋建設
- 東亜建設工業
- 東洋建設
- 若築建設
- 不動テトラ
以上がマリコンの大手5社です。
マリコン専門の業者というのは少なく、普通にゼネコンやってる会社が海洋系の工事もやってる感じですね。要は建築の技術・知識を横展開できる訳ですから、ゼネコンとマリコンの両軸で経営しています。
特徴としては、どの会社も安定している点です。
一般的な建築工事では施工会社が非常に多く、競争が激しいという問題があります。今ではスーパーゼネコンも今まで手をつけていなかった工事にまで手を付けるようになりました。
対して、海洋系の工事を施工できる会社は多くなく、安定的に工事を受注することができます。
その分、専門的な知識は必要になりますし、大変なこともありますが、どの会社も安定性は抜群かなと感じます。
マリコンに関する情報のまとめ
マリコンに関する情報のまとめ
- マリコンとは:港や防波堤など、海に関係する工事を行う業者のこと
- マリコンの仕事内容:職人、CAD、設計、施工管理
- マリコンの特徴:天候に左右される、スケールの大きさ、寒い
- マリコンのやりがい:竣工した時の達成感、海に携われる、働く場所
- マリコンの将来性:明るい
- マリコンの大手ランキング:五洋建設、東亜建設、東洋建設、若築建設、不動テトラ
- マリコンに必要なスキル:タフさ、マネージメント、スケジュール管理能力、他
以上がマリコンに関する情報のまとめとなります。
ニッチな分野ではありますが確実に需要はあり、将来が明るいのがマリコンです。
就職や転職を検討している人は一度現場を訪れてみるのもいいかもしれません。正直、会社に言っても現場の空気感なんか分かりません。
現場で働くのですから現場の空気感を知っておいた方が、入社後のギャップは少ないように感じます。