解体工事施工技士の受験資格と合格率|実務経験は学歴で何年必要か

  • 解体工事施工技士って、国家資格なの?民間資格なの?
  • 試験はどこの団体がやってるの?
  • 受かったら、会社の解体工事業の許可の技術者になれる?
  • 許可じゃなくて解体工事業登録の技術管理者にも使える?
  • 監理技術者までいけるのか、ネットの情報がバラバラで分からない
  • 高卒で解体の実務6年、今年受けられる?
  • 四択だけ?記述もある?
  • 今年の申込ってまだ間に合う?受験料はいくら?
  • 合格率ってどれくらい?
  • 受かったあとに登録とか更新とか要るの?

上記の様な悩みを解決します。

解体工事施工技士は、全国解体工事業団体連合会(全解工連)が実施する、国土交通大臣の登録を受けた「登録解体工事試験」の資格です。合格者は、建設業法施行規則で解体工事業(一般建設業)の営業所技術者の要件の1つに、解体工事業に係る登録等に関する省令で技術管理者の基準の1つに挙がっています。受験には学歴と指定学科の有無に応じて、卒業後1年以上〜8年以上の解体工事の実務経験が要ります。

この資格を調べると、試験の概要や合格率の話はすぐ見つかるのに、建設業法と建設リサイクル法のどの条文のどの号に入っている資格なのか、同じ号に並ぶ施工管理技士やとび技能士と比べてどこにいるのか、監理技術者についてどこまで確かめられるのかは、ほとんど書かれていないんですよね。今回は試験の実施者・受験資格・日程・合格率といった基本を押さえた上で、2つの制度の根拠条文を並べた整理と、監理技術者について「条文で確認できた範囲」と「確認できなかった部分」の線引き、合格後の登録と更新の費用まで、施工管理の目線で整理しました。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、会社から解体の技術者を増やしたいと言われて自分が対象か確かめたい方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

解体工事施工技士とは?国土交通大臣の登録を受けた「登録解体工事試験」

「結局どんな資格なの?」という疑問への答えは、結論「全解工連が実施している、国土交通大臣の登録を受けた試験に合格した人の呼び名」です。全解工連の案内ページでは「解体工事施工技士(登録解体工事試験)」と書かれていて、資格名と試験名がセットで示されています(全解工連「解体工事施工技士(登録解体工事試験)とは」)。

「国家資格なのか」と気になる方が多いかもしれませんが、この記事では原文の言い方に合わせて「国土交通大臣の登録を受けた試験」と呼んでおきます。法令の側から見ると、建設業法施行規則と解体工事業に係る登録等に関する省令(以下、登録省令)のそれぞれに「国土交通大臣の登録を受けた試験」の枠があり、その枠に全解工連の試験が登録されている、という構造です。

全解工連が掲げる目的

全解工連は資格制度の目的を「解体工事業に従事する現場管理者等の解体工事技術、廃棄物の適正処理、建設リサイクル法に対応した施工管理能力の向上を図ることを目的とする。」と書いています(全解工連「解体工事施工技士(登録解体工事試験)とは」1目的)。

読んでみると分かるとおり、壊す技術だけでなく、廃棄物の処理と建設リサイクル法への対応が最初から目的に入っています。出題範囲にも「副産物・廃棄物対策」「関連法規」が並んでいるので、解体の現場管理に必要な範囲を一通り問う試験だと捉えておくと、後の話がつながりやすくなります。

根拠になっている2つの省令と登録番号

同じページの「2根拠となる法令等」には、「建設業法施行規則第七条の三第二項の国土交通大臣登録試験」と「解体工事業に係る登録等に関する省令(国土交通省令)第七条第三号の国土交通大臣登録試験」の2つが挙がっています(全解工連「解体工事施工技士(登録解体工事試験)とは」)。ただし法令の側で確かめると、施行規則のほうは第7条の3の「第2号の表」に置かれた規定で、条文上は「第二項」ではありません(建設業法施行規則 第7条の3、e-Gov法令検索 2026-10-21確認)。この記事の地の文では「第7条の3第2号の表」と書きます。

令和8年度(第34回)の試験案内には、施行規則側について「国土交通大臣登録解体工事試験実施機関登録番号 1」、登録省令側について「国土交通大臣登録試験実施機関登録番号1」と、どちらの枠でも登録番号1の実施機関であることが書かれています(全解工連「令和8年度 解体工事施工技士試験について」)。

なお、全解工連の第12期(令和6年度)事業報告書は、解体工事業の技術者制度を「平成 26 年の建設業法改正で新設された」ものと書いています(同報告書 p.8)。解体工事業という業種の技術者を決める仕組みそのものが比較的新しく、そのなかでこの試験が要件の1つとして組み込まれている、という順番で理解しておくと全体像がつかみやすいです。

取ると何に使えるか:建設業許可の営業所技術者と、解体工事業登録の技術管理者

「受かったら何ができるのか」は、この資格でいちばん誤解されやすいところです。結論、条文で確かめられる使い道は大きく2つです(現場に置く主任技術者との関係は下の表の2行目で補います)。1つは建設業許可(解体工事業・一般建設業)の営業所技術者になれる人の範囲に入ること、もう1つは解体工事業登録の業者が選ぶ技術管理者の基準に入ることです。どちらも条文には「解体工事施工技士」という資格名は出てこず、試験に「合格した者」という書き方になっています。

制度 根拠条文 条文での書き方
建設業許可(解体工事業・一般建設業)の営業所技術者 建設業法 第7条第2号ハ / 建設業法施行規則 第7条の3第2号の表 解体工事業の項 第六号 「登録解体工事試験」に合格した者
主任技術者(工事現場に置く技術者) 建設業法 第26条第1項 「第七条第二号イ、ロ又はハに該当する者」
解体工事業登録(建設リサイクル法)の技術管理者 建設リサイクル法 第31条 / 登録省令 第7条第三号 「登録試験」に合格した者

表の「登録解体工事試験」と「登録試験」は、どちらも全解工連の同じ試験を指していますが、施行規則と登録省令で語が違います。条文を引用するときは混ぜずに、それぞれの言い方のまま扱うのが安全です。

建設業法側:第7条第2号ハの「大臣が認定する者」として第六号に入る

建設業法第7条は一般建設業の許可の基準を号ごとに並べた条文で、第2号は「その営業所ごとに、営業所技術者(…)を専任の者として置く者であること」を求めています。営業所技術者になれる人は、イ(学歴と実務経験)、ロ「許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関し十年以上実務の経験を有する者」、ハ「国土交通大臣がイ又はロに掲げる者と同等以上の知識及び技術又は技能を有するものと認定した者」の3つです(建設業法 第7条第2号)。

このハの「大臣が認定する者」を具体的に並べているのが建設業法施行規則第7条の3で、その第2号の表の解体工事業の項、第六号に「登録解体工事試験」に合格した者が入っています(建設業法施行規則 第7条の3第2号の表)。つまり、取れば許可が取れるという話ではなく、許可の基準のうち営業所技術者の要件を満たす人の1人になれる、という位置づけです。営業所技術者そのものの考え方は、許可の区分とあわせて一般建設業の許可の解説で整理しています。

同じ解体工事業の項には、第六号のほかに次の号が並んでいます(建設業法施行規則 第7条の3第2号の表 解体工事業の項、第一号〜第九号の要約)。

  • 第一号:土木施工管理・建築施工管理の1級または2級の第二次検定の合格者(2級の土木は種別「土木」、2級の建築は種別「建築」「躯体」に限る)
  • 第二号・第三号:土木・建築・造園施工管理の1級の第一次検定などに合格後、解体工事の実務3年以上/2級の第一次検定または一部種別の第二次検定(土木は「鋼構造物塗装」「薬液注入」、建築は「仕上げ」)に合格後、解体工事の実務5年以上
  • 第四号:技術士の第二次試験で、建設部門または総合技術監理部門(選択科目が建設部門)に合格した者
  • 第五号:技能検定の1級のとびに合格した者、または2級のとびに合格後、解体工事の実務3年以上
  • 第六号:登録解体工事試験に合格した者
  • 第七号〜第九号:土木一式・建築一式・とび・土工・コンクリートのいずれかと解体工事で12年以上の実務があり、そのうち解体工事に関し8年を超える実務の経験を有する者

並べてみると、第六号は合格後の実務年数の条件が付いていない号の1つです。一方で第七号〜第九号の「解体工事に関し8年を超える」は、後で出てくる受験資格の「8年以上」や登録省令の「8年以上」とは別の物差しなので、混ぜて読まないよう気をつけてください。

主任技術者:第26条第1項の枠に入る

工事現場に置く主任技術者について、建設業法第26条第1項は「当該建設工事に関し第七条第二号イ、ロ又はハに該当する者」を置くよう定めています(建設業法 第26条第1項)。登録解体工事試験の合格者は、上で見たとおり第7条第2号ハの認定の対象として施行規則に挙がっているので、条文の構造としてはこの枠に入ります。

監理技術者:条文で確認できた範囲と、確認できなかった部分

ここは調べる人が迷いやすいところです。結論から言うと、今回の確認範囲では「なれる」とも「なれない」とも言い切れませんでした。確認できたことと、できなかったことを分けて書きます。

監理技術者は、建設業法第26条第2項で「第十五条第二号イ、ロ又はハに該当する者」とされています(建設業法 第26条第2項)。第15条第2号は特定建設業の特定営業所技術者の規定で、イは「技術検定その他の法令の規定による試験で許可を受けようとする建設業の種類に応じ国土交通大臣が定めるものに合格した者」など、ロは「第七条第二号イ、ロ又はハに該当する者のうち、許可を受けようとする建設業に係る建設工事で、発注者から直接請け負い、その請負代金の額が政令で定める金額以上であるものに関し二年以上指導監督的な実務の経験を有する者」、ハはイ又はロと同等以上と大臣が認定した者です(建設業法 第15条第2号)。ロの政令で定める金額は4,500万円です(建設業法施行令 第5条の3)。

第15条第2号のただし書は、指定建設業ではイ(またはイと同等と認定された者)に限っていますが、指定建設業として政令に並ぶのは土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園の7業種で、解体工事業は入っていません(建設業法施行令 第5条の2)。したがって条文の構造としては、解体工事業ではロの道、つまり第7条第2号イ・ロ・ハに該当する人が、元請で4,500万円以上の解体工事に2年以上の指導監督的な実務経験を持つという道があります。

一方、イの「国土交通大臣が定める」試験を並べた告示の現行版は、今回の確認範囲(e-Gov法令検索には告示が収録されていない/国交省に掲載されている昭和63年建設省告示第1317号は最終改正が平成14年の版で、解体工事業の行が無く現行版ではない)では取得できず、解体工事施工技士が載っているかは確かめられませんでした。参考までに、平成27年9月の国土交通省「解体工事の適正な施工確保に関する検討会」のとりまとめは、監理技術者の資格に1級土木施工管理技士・1級建築施工管理技士・技術士(建設部門、総合技術監理部門(建設))を、主任技術者の資格にはそれらに加えて解体工事施工技士などを「適切である」と提言していますが、これは検討会の提言で、法令や告示の条文ではありません。監理技術者を置く場面そのものは監理技術者の解説に、特定建設業との関係は特定建設業の解説にまとめています。

平成27年度までに土木・建築の技術検定に合格した人の扱い

表の第一号(土木・建築施工管理の第二次検定)には、合格した年度による違いがあります。建設業法施行規則の附則(平成27年国土交通省令第83号)第2条第1項は、平成27年度までに実施された技術検定のうち、1級・2級の土木施工管理(2級は種別「土木」に限る)と1級・2級の建築施工管理(2級は種別「建築」「躯体」に限る)に合格した人について、第一号の「合格した者」を「合格した者であつて、解体工事に関し必要な知識及び技術又は技能に関する講習であつて国土交通大臣の登録を受けたものを修了したもの又は当該技術検定に合格した後解体工事に関し一年以上実務の経験を有するもの」と読み替えています。この附則は現行の施行規則にも残っています(e-Gov法令検索 2026-10-21確認)。

これとは別の話として、国土交通省のページが扱っている「とび・土工工事業の技術者を解体工事業の技術者とみなす」経過措置は、令和3年3月31日までの期限を令和3年6月30日まで延長したものです(国土交通省「とび・土工工事業の技術者を解体工事業の技術者とみなすこととする経過措置期間の延長について」)。全解工連の第12期(令和6年度)事業報告書も、この経過措置は令和3年6月30日で終了したと書いています。同じページは、平成27年度までの土木・建築の技術検定合格者と技術士(建設部門又は総合技術監理部門(建設))が解体工事業の技術者になるには、解体工事に関する実務経験1年以上か登録解体工事講習の受講が必要とも書いています。古い年度の施工管理技士を持っている人は、自分がこの読み替えの対象かどうかを先に確かめておくと、社内の技術者の数え方を間違えにくくなります。

建設リサイクル法側:第31条の技術管理者と登録省令第7条第三号

建設リサイクル法第31条は「解体工事業者は、工事現場における解体工事の施工の技術上の管理をつかさどる者で主務省令で定める基準に適合するもの(以下「技術管理者」という。)を選任しなければならない。」と定め、その基準を並べたのが登録省令第7条です(建設リサイクル法 第31条/登録省令 第7条)。第三号に「登録試験に合格した者」が入っていて、ここが解体工事施工技士の根拠です。

登録省令第7条にはほかに、第一号として、イ 土木工学等の学科を修めて高校卒業後4年以上・大学等卒業後2年以上の解体工事の実務、ロ 解体工事に関し8年以上の実務、ハ 建設機械施工管理(2級は種別「第一種」「第二種」)・土木施工管理(2級は種別「土木」)・建築施工管理(2級は種別「建築」「躯体」)の第二次検定の合格、ニ 1級・2級建築士、ホ 1級とび・とび工の技能検定(2級は合格後に解体の実務1年以上)、ヘ 技術士の建設部門が並びます。第二号は一定の学歴と実務、または解体工事に関し7年以上の実務がある人が講習を受講した場合、第四号は大臣の認定です(登録省令 第7条)。なお、技術管理者の基準は告示ではなく、この省令の本文に並んでいます。

そもそも解体工事業の登録が要るのは、建設リサイクル法第21条第1項で、土木工事業・建築工事業・解体工事業の建設業許可を受けた者を除いて解体工事業を営もうとする者です(建設リサイクル法 第21条第1項)。許可と登録のどちらで解体を請け負うかの全体像は、解体工事の段取りをまとめた記事の「請け負えるのは誰か」で整理しています。

個人的には、この資格の価値は「許可と登録のどちらの制度でも、受験資格を満たして試験に合格すれば条文の要件の1つに届く」ところにあると見ています。学歴や長い実務年数で要件を満たす道もありますが、合格証明書という形で要件を説明できるのは、会社として技術者を数えるときに分かりやすい材料になります。

受験資格:学歴と指定学科で変わる解体工事の実務年数

受験資格は、結論「解体工事の実務経験が一定年数以上あること」で、その年数が学歴と指定学科の有無で変わります。全解工連の概要ページには「原則として解体工事実務経験年数8年以上」「学歴・指定学科卒業によって必要実務経験を短縮」とあり、令和8年度の試験案内の表は次のとおりです(全解工連「令和8年度 解体工事施工技士試験について」7. 受験資格)。

区分 学歴 指定学科を卒業した者 指定学科以外を卒業した者
イ 大学・専門学校(4年制)「高度専門士」 卒業後1年以上 卒業後1年6ヶ月以上
ロ 短期大学・高等専門学校(5年制)・専門学校(2年制又は3年制)「専門士」 卒業後2年以上 卒業後3年以上
ハ 高等学校・中等教育学校(中高一貫6年)・専門学校(1年制) 卒業後3年以上 卒業後4年6ヶ月以上
ニ その他 8年以上

表に付いている注意書きは3つです(同ページ)。

  • 「指定学科」は国土交通省令(施工技術検定規則〈土木施工管理・建築施工管理〉)に規定する学科
  • 「実務経験」は解体工事に関するものに限る
  • 「実務経験年数」は令和8年11月30日現在で計算する

たとえば高校の指定学科以外を卒業した人ならハの「卒業後4年6ヶ月以上」が基準で、卒業後の解体工事の実務が令和8年11月30日時点で6年あれば年数は足ります。高校の指定学科以外の卒業には、高等学校卒業程度認定試験や旧大学入学資格検定の合格者も含むと注記されています(同ページ)。

実務経験がどんな仕事を指すかについては、全解工連の試験案内と概要ページを確認した範囲では「解体工事に関するものに限ります」という記載以上の詳しい定義は見当たりませんでした。判断に迷う職歴がある場合は、申込前に全解工連に問い合わせるのが確実です。

卒業証明書と実務経験証明書

提出書類は実務経験の年数で分かれます。解体工事の実務経験が8年未満の人(受験資格イ・ロ・ハ)は卒業証明書が必要で、8年以上の人(受験資格ニ)は不要です。卒業証書や成績証明書ではなく「卒業証明書」が必要だと念を押されています。あわせて「解体工事施工技士実務経験証明書(会社印・代表者印が必要)」も求められます(全解工連「令和8年度 解体工事施工技士試験について」)。

現場目線で言えば、会社印と代表者印が要る実務経験証明書は、社内の決裁を通す時間を見込んでおく必要があります。申込を決めた時点で総務や上長に一声かけておくと書類の締切に慌てずに済みます。

試験の形式と令和8年度の日程・受験料

試験は、四肢択一式と記述式の2本立てです。形態は「四肢択一式(50問・90分)及び記述式(5問・120分)」で、出題範囲は「土木・建築の基礎知識、解体工事施工の計画、解体工事施工管理、解体工法、解体用機器、安全管理、環境保全、副産物・廃棄物対策、関連法規その他」と書かれています(全解工連「解体工事施工技士(登録解体工事試験)とは」4試験の内容)。「学科」「実地」という区分の呼び方は、全解工連の概要ページと試験案内には出てきません。

令和8年度(第34回)の日程と受験料は次のとおりです(全解工連「令和8年度 解体工事施工技士試験について」)。

項目 内容
試験日 令和8年12月6日(日) 入室12:00
四肢択一式 50問・90分(12:20〜13:50)
記述式 5問・120分(14:30〜16:30)
申込受付 令和8年9月1日(火)〜10月30日(金) インターネット申込のみ
申請書類の提出 令和8年9月1日(火)〜11月6日(金) 必着
申請書類の補正期限 令和8年11月13日(金) 必着
合格発表 令和9年2月5日(金)
受験料 16,500円(クレジット決済)/17,000円(コンビニ決済・決済手数料500円を含む)

2026年10月21日時点では申込受付中で、締切は10月30日(金)です。申込で気をつける点を整理しておきます(同ページ)。

  • 紙申込はなく、インターネットで申し込んだ人が申請書類を郵送する流れ
  • インターネット申込だけでは手続きが終わらず、申請書類は11月6日(金)必着で、11月7日以降に届いたものは受け付けない
  • 申込はパソコンから行う(スマートフォン・タブレットからは申し込めないと案内されている)
  • 受験料の内訳は受験料15,000円と消費税1,500円で、コンビニ決済はこれに決済手数料500円が加わる

試験の実施地は、北海道・宮城・秋田・埼玉・東京・神奈川・新潟・静岡・愛知・大阪・岡山・福岡・鹿児島の13か所です。会場名と住所は試験案内のページに表で載っています(同ページ)。合格発表の日には、受験申込者全員に結果通知書が送られ、合格者の受験番号がホームページに掲載されます。

合格基準は3つの基準点

合格基準は「試験委員会で合格基準点を決定」とされ、四肢択一式試験の得点、記述式試験の得点、合計得点のそれぞれに基準点が設定されます(全解工連「解体工事施工技士(登録解体工事試験)とは」5合格基準)。具体的な点数や満点は、全解工連の公表資料を確認した範囲では書かれていませんでした。

基準点が3つあるということは、合計点だけでなく、四肢択一と記述のどちらか一方が基準に届かない形でも不合格になりうる設計だと読めます。時間配分を見ても、記述式に四肢択一式より長い120分が割り当てられています。

合格率:令和7年度は63.6%

合格率は、結論、直近の令和7年度(第33回)で63.6%です。全解工連が公表している令和7年度の概況と、令和6年度の事業報告書の数字を並べると次のとおりです。

年度 受験者 合格者 合格率 出典
令和7年度(第33回) 2,296人 1,461人 63.6% 全解工連 令和7年度 概況
令和6年度(第32回) 2,140人 1,359人 63.5% 全解工連 第12期(令和6年度)事業報告書
令和6年度までの累計 55,716人 31,645人 56.8% 全解工連 第12期(令和6年度)事業報告書

令和7年度は受験予定者2,520人のうち受験者が2,296人で、受験率は91.1%でした(全解工連 令和7年度 概況)。令和6年度は申込者2,352人、受験者2,140人です(全解工連 第12期事業報告書 表8)。累計の56.8%は令和6年度の事業報告書の累計欄の値で、令和7年度の結果は含んでいません。

令和5年度以前の年度別の数字は、今回確認した概況と事業報告書には載っていなかったため、この記事では扱っていません。ここ2年は60%台前半で並んでいる、というのが確認できた事実です。難しいか易しいかは受験者の経歴でまったく変わるので、数字は「受験者のうち何割が通っているか」という目安として見ておくのがよいと思います。

合格後:登録・資格者証と5年ごとの更新

合格したら終わり、ではなく、全解工連には登録と更新の仕組みがあります。合格者には合格証明書が交付され、本人の申請により「解体工事施工技士登録者名簿(毎年発行)」に登録すると、登録証と資格者証(携帯用カード)が交付されます。登録料は6,600円(税込)で、令和7年度合格者向けの申込期限は令和8年3月6日(金)(消印有効)でした(全解工連「新規登録について」)。合格から3年以上たった過年度合格者が登録する場合は、講習の受講が必須とされています(同ページ)。

登録の有効期間は5年間で、更新講習を受講することによって更新し、講習は毎年2〜3月に実施予定とされています(全解工連「解体工事施工技士(登録解体工事試験)とは」8資格者登録制度・9登録更新)。令和8年度の更新の申込は11月末頃を予定していると案内されています(全解工連「令和8年度 解体工事施工技士登録更新講習について」)。

更新の費用は、講習を受けるかどうかで2通り

更新の費用は1つにまとめず、受講するかどうかで分けて押さえておくのが正確です(全解工連「令和8年度 解体工事施工技士登録更新講習について」)。

  • 更新講習を受講する場合:受講料16,500円(税込)と登録更新料6,600円(税込)
  • 2回目以上の更新で講習を受けない場合:更新手続きだけで、登録更新料6,600円(税込)
  • 1回目の更新:案内の表では更新講習の受講が前提とされている

案内には「2回目以上の登録更新対象者の更新講習受講は希望制(任意)です。更新手続きだけで、登録更新ができます。」とあります(同ページ)。1回目は講習込み、2回目以降は講習を選べる、という形です。

登録しないと技術者として使えないのか

この点は、全解工連の3ページ(概要・新規登録・更新講習)と登録省令第7条を確認した範囲では、登録が法的に必須かどうか、登録しないと技術管理者や主任技術者になれないかについての記載は見当たりませんでした。登録省令第7条第三号の書き方は「登録試験に合格した者」です。

実際の登録状況としては、令和6年度の合格者1,359人のうち、令和7年3月31日までに全解工連に登録した人は1,272人(93.4%)でした(全解工連 第12期(令和6年度)事業報告書 p.7)。登録の要否を法令で決めつけず、許可や登録の申請先でどの書類が求められるかを確かめたうえで、資格者証を手元に持っておくかどうかを判断するのが現実的です。

解体工事施工技士に関する情報まとめ

  • 解体工事施工技士とは:全解工連が実施する、国土交通大臣の登録を受けた「登録解体工事試験」の資格
  • 使える場面:建設業法施行規則第7条の3第2号の表 解体工事業の項第六号(一般建設業の営業所技術者)と、登録省令第7条第三号(技術管理者)。監理技術者は第15条第2号イの告示が確認できず、断定はできない
  • 受験資格:学歴と指定学科の有無に応じて、卒業後1年以上から8年以上の解体工事の実務経験
  • 試験と日程:四肢択一式50問90分と記述式5問120分。令和8年度は12月6日、申込は10月30日まで、書類は11月6日必着
  • 合格率:令和7年度63.6%、令和6年度63.5%、令和6年度までの累計56.8%
  • 合格後:登録料6,600円で登録証と資格者証。有効期間5年、2回目以上の更新は講習が任意

以上が解体工事施工技士に関する情報のまとめです。

よくある質問:監理技術者にはなれますか?

今回確認できた範囲では、「なれる」とも「なれない」とも言い切れません。監理技術者は建設業法第15条第2号イ・ロ・ハのいずれかに該当する人で、解体工事業は指定建設業ではないため、ロ(第7条第2号イ・ロ・ハの人が、元請で4,500万円以上の解体工事に2年以上の指導監督的な実務経験を持つ)の道が条文上あります。イの告示に解体工事施工技士が載っているかは、現行版の告示が取得できず確かめられませんでした。

よくある質問:今年の試験にまだ申し込めますか?

2026年10月21日時点では、令和8年度の申込は10月30日(金)まで受付中です。インターネット申込だけでは完了せず、申請書類を11月6日(金)必着で郵送する必要があります。卒業証明書や会社印・代表者印の要る実務経験証明書をそろえる時間も見込んでおいてください。

よくある質問:2級建築施工管理技士を持っていても取る意味はありますか?

持っている資格が建設業法施行規則の解体工事業の項のどの号に当たるかで変わります。2級建築施工管理の第二次検定の種別「建築」「躯体」は第一号に入っていて、平成27年度までの合格者には附則で講習の修了か合格後の解体工事の実務1年以上が付きます。種別「仕上げ」は第三号で、合格後に解体工事の実務5年以上が要ります。自分の資格が何号に当たり、追加の条件が残っているかを確かめてから、受験するかどうかを決めるのが筋です。

解体工事施工技士は、合格すれば許可と登録の両方の条文で要件の1つに届く、解体工事のための試験です。一方で、監理技術者のように条文と告示を確かめきれない部分も残っています。正直なところ、ここを「取れば何でもできる資格」と受け取ってしまうのがいちばん危ないので、自分の学歴と実務年数で受験資格を満たすかを表で確かめ、会社の許可・登録のどちらで使う予定かを先に決めてから申し込む、という順番がいちばん無駄がないと僕は考えています。

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