- 立方体の体積ってどう求めるの?
- 公式と直方体の違いは?
- 1辺をmmで測ったら答えはmm³?
- 「立米(りゅうべい)」って何のこと?
- コンクリートの数量計算は立方体と関係ある?
- 残土処分の量はどう計算するの?
上記の様な悩みを解決します。
立方体の体積とは、結論「1辺の長さの3乗(V = a³)」のことです。読み方は「りっぽうたいのたいせき」。「立方体」と書いて「りっぽうたい」、6つの面がすべて同じ大きさの正方形でできた立体ですね。建築の世界では「立方体そのもの」を扱う場面はほぼなく、直方体(縦・横・高さがバラバラな箱形)の体積計算 V = a × b × c を扱う場面のほうが圧倒的に多いです。コンクリートの1m³(=1立米)、残土処分の○○m³、水量の㍑換算、すべて立方体・直方体の体積計算の延長線上にあります。建築の数量計算の土台になる概念なので、ここでしっかり押さえておきましょう。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
立方体の体積とは?
立方体の体積とは、結論「1辺の長さの3乗(V = a³)」のことです。
立方体(cube)は、6面すべてが同じ大きさの正方形でできた立体。すべての辺の長さが等しいので、1辺の長さ a が決まれば形が決まります。
①公式
V = a × a × a = a³
| a(1辺) | V(体積) |
|---|---|
| 1m | 1m³ |
| 2m | 8m³ |
| 3m | 27m³ |
| 5m | 125m³ |
| 10m | 1,000m³ |
「1辺を1.5倍にすると体積は約3.4倍」(1.5³ ≒ 3.375)になるところがポイント。3乗で増えるので、長さの変化が体積に大きく効きます。
②なぜ3乗なのか
「面積 = 縦 × 横(2乗)」「体積 = 縦 × 横 × 高さ(3乗)」と、次元が増えるごとに乗が1つ増えていく構造です。立方体は3つの辺がすべて a なので、a × a × a = a³ になるわけですね。
③単位の話
| 1辺の単位 | 体積の単位 |
|---|---|
| mm | mm³ |
| cm | cm³ |
| m | m³ |
| km | km³ |
1辺の単位を3乗したものが体積の単位。長さがmmならmm³、mならm³。これを混ぜると痛い目に遭います(後述)。
整式や式変形の話はこちらの記事もどうぞ。

立方体の体積の求め方(手順)
具体的な手順で見ていきます。
①ステップ1:1辺の長さを測る
1辺 a = 2.5m
このとき、全6つの面で同じ長さになっているはず(だから立方体)。もし辺ごとに違うなら、それは直方体であって立方体ではない。
②ステップ2:3乗を計算
V = 2.5³
= 2.5 × 2.5 × 2.5
= 6.25 × 2.5
= 15.625 m³
電卓では「2.5 × 2.5 × 2.5」と打つか、関数電卓なら「2.5 ^ 3」または「2.5 [x³]」で一発。
③ステップ3:単位を確認
1辺がmだったので、体積はm³。これを ㍑ や cm³ に変換するなら、
1m³ = 1,000,000 cm³ = 1,000 ㍑
15.625 m³ = 15,625,000 cm³ = 15,625 ㍑
④よくある計算例
| 1辺 | V(体積) |
|---|---|
| 30cm | 27,000 cm³ = 27 ㍑ |
| 50cm | 125,000 cm³ = 125 ㍑ |
| 1m | 1 m³ = 1,000 ㍑ |
| 2m | 8 m³ = 8,000 ㍑ |
| 3m | 27 m³ = 27,000 ㍑ |
「1辺50cmの立方体に水を満タンに入れると125㍑」のように、感覚で出せるとイメージが掴みやすい。
⑤計算ミスを減らすコツ
- 単位を最初に揃える(mm基準ならすべてmm、m基準ならすべてm)
- m³ ⇄ ㍑の換算は × 1,000(1m³ = 1,000㍑)
- m³ ⇄ cm³は × 1,000,000(1m³ = 1,000,000cm³、1m=100cm の3乗)
- 関数電卓の x³ ボタンを使う
立方体と直方体の違い
実務でよく取り違えるので、はっきり整理しておきます。
①立方体(cube)
6面すべてが同じ大きさの正方形
3辺すべての長さが等しい:a = b = c
体積:V = a³
サイコロやルービックキューブのような形ですね。
②直方体(rectangular cuboid / rectangular box)
6面が長方形(または一部が正方形)
3辺の長さが違う:a × b × c
体積:V = a × b × c
ティッシュ箱や倉庫の箱型コンテナのような形。建築で扱う部材・空間はほぼ直方体です。
③共通の単位と次元
立方体も直方体も、
- 体積の単位:mm³、cm³、m³
- 求め方:辺の長さを3つかけ算する
3辺の長さが違うだけで、計算の考え方は同じ。
④建築では「立方体」より「直方体」が圧倒的に多い
スラブ(床版)、梁、柱、基礎、部屋、倉庫、コンテナ、トラック荷台…建築現場で出会う「箱」の形は、ほぼすべて直方体です。
スラブ:縦10m × 横8m × 厚さ0.2m → V = 16m³
梁:長さ6m × 幅0.4m × せい0.7m → V = 1.68m³
基礎:縦20m × 横15m × 厚さ0.5m → V = 150m³
「立方体の体積 = 直方体の特殊形(3辺がたまたま等しいだけ)」と捉えるのが実務的な理解。
⑤覚え方
- 立方体は a³
- 直方体は abc(長さ × 幅 × 高さ)
「立方体は1つの値の3乗、直方体は3つの値の積」と区別。
ベクトルの大きさや三平方の定理の話はこちらの記事もどうぞ。

単位換算と立米(m³)
建築で頻出するのが、体積の単位 m³(立米、りゅうべい)。これを使いこなせるかどうかで、現場の数量感覚がガラッと変わります。
①「立米」って何の読み方?
m³ = 立方メートル = 立米(りゅうべい)
1m³ = 1辺1mの立方体の体積
現場では「1立米のコンクリート」「残土10立米処分」のように、立米が口語として圧倒的に使われます。
②m³と他単位の換算表
| 単位 | m³換算 |
|---|---|
| mm³ | 1 / 1,000,000,000 |
| cm³ | 1 / 1,000,000 |
| ml(ミリリットル)= cm³ | 1 / 1,000,000 |
| 一升(しょう)≒ 1.8㍑ | 0.0018 |
| 一斗(と)≒ 18㍑ | 0.018 |
| ㍑(リットル) | 1 / 1,000 |
| 一石(こく)≒ 180㍑ | 0.180 |
| m³ | 1 |
「1m³ = 1,000㍑」と「1㍑ = 1,000ml = 1,000cm³」は丸暗記推奨。
③単位ミスの典型例
× 1辺 1.5cm の立方体の体積を「1.5³ = 3.375 cm³」と書く
○ 正解(1.5cm の3乗を取って単位はcm³。書き方は合っているが、意味の確認が大事)
× 1辺 50mm の立方体を「125 cm³」と書く
○ 正解 125,000 mm³ = 125 cm³(単位を揃えてから3乗)
「先に単位を揃えてから計算する」のがコツ。mm と cm を混ぜたまま3乗すると、桁が3倍ズレる地獄の計算ミスにつながります。
建築の現場での立方体・直方体の体積計算
実務シーン別に見ていきます。
①コンクリート発注(生コン1m³)
スラブ寸法:6m × 4m × 厚さ150mm
体積 V = 6 × 4 × 0.15 = 3.6 m³
→ レディーミクストコンクリートを 3.6 m³ 発注。トラックミキサ車1台で約4m³運べるので、ほぼ1台分。
「100m²のスラブで厚さ20cmなら20m³」という感覚をつかんでおくと、現場での発注判断が早くなります。
②残土処分量の計算
基礎掘削:縦20m × 横15m × 深さ1.2m
土量 V = 20 × 15 × 1.2 = 360 m³
→ 10t ダンプトラック(積載量 約6m³)なら 60台分の残土処分。土の運搬計画は立方体の体積計算で全部決まる、と言っても過言ではない。
③地盤改良の改良体ボリューム
柱状改良:直径φ600mm、深さ8m、本数100本
1本の体積 = π × 0.3² × 8 ≒ 2.26 m³
合計 = 226 m³
これは円柱(円形の直方体)ですが、考え方は同じ「底面積 × 高さ」。
④水槽・受水槽の容量計算
受水槽:縦2m × 横3m × 高さ1.5m
内容量 V = 2 × 3 × 1.5 = 9 m³ = 9,000㍑
水槽の容量は1m³ = 1,000㍑を覚えていれば即座に㍑換算できます。
⑤型枠数量と充填率
型枠で囲んだ空間にコンクリートを打ち込む際、内部の鉄筋・スリーブが占める体積は全体の3〜5%程度。
型枠内体積 100m³ に対して、
鉄筋・スリーブで占める体積 ≒ 4m³
コンクリート純実体積 ≒ 96m³
実務では「コンクリート発注量 = 型枠内体積 × 0.96 ~ 1.02(こなれるロス込み)」のように補正します。
⑥トラック荷台容量と物流計画
| トラック | 荷台寸法(目安) | 体積(目安) |
|---|---|---|
| 2t車 | 3.6 × 1.6 × 1.6 | 約9m³ |
| 4t車 | 6.0 × 2.0 × 2.0 | 約24m³ |
| 10t車 | 9.0 × 2.4 × 2.4 | 約52m³ |
「10tダンプ1台あたり約5〜6m³の土砂」(積載重量制限)と「トラック荷台容積」は別物なので注意。土砂は重量で、荷物(建材・断熱材など)は容積で積載が決まります。
[talk words=’現場で「コンクリート3立米手配して」と言われて、上司が「3.0で頼む?それとも安全率込みで3.5?」と聞き返したことがあります。設計上は3.0m³ぴったりですが、ロスやこぼれ・型枠の隙間からの逸失を考えると2〜5%増しで頼むのが定石。3立米の場合は3.1m³くらい。レディーミクスは0.5m³単位の発注で、足りないと再手配で時間とコストが膨らむので、立方体・直方体の体積計算は「正確 + 余裕」の両方を考える必要があると教わりました。’ name=”” avatarimg=”https://seko-kanri.com/wp-content/uploads/2020/02/c-run.png” avatarsize=70 avatarbdcolor=#d0d0d0 avatarbdwidth=1 bdcolor=#d0d0d0]
コンクリート打設や生コン手配の話はこちらの記事もどうぞ。

立方体の体積に関する情報まとめ
- 立方体の体積とは:1辺の長さの3乗(V = a³)
- 読み方:りっぽうたいのたいせき
- 単位:1辺がmmならmm³、cmならcm³、mならm³
- 立方体と直方体の違い:立方体は3辺すべて同じ(V=a³)、直方体は3辺がバラバラ(V=abc)
- m³(立米、りゅうべい):1辺1mの立方体、1m³ = 1,000㍑ = 1,000,000cm³
- 建築の現場での使い方:
- コンクリート発注(スラブ・梁・基礎の体積)
- 残土処分量計算
- 地盤改良体ボリューム
- 水槽容量
- 型枠内体積とロス補正
- トラック荷台容量と運搬計画
以上が立方体の体積に関する情報のまとめです。
一通り立方体の体積の基礎知識は理解できたかなと思います。建築の世界で純粋な立方体は珍しいですが、直方体の体積計算(V = a × b × c)とm³(立米)の感覚は、施工管理者の必須スキル。「1m³のコンクリート」「100m²の床に20cm厚のコンクリート → 20m³」のような数字を反射で出せると、現場での発注判断・残土計画・水槽容量チェックが格段に速くなります。立米の感覚は1日では身につかないので、現場で出てきた数字をその都度「m³=立米」で呼び替える小さな積み上げが効いてきます。
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