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レミコンとは?呼び方、発注、受入検査、JIS A 5308など

  • レミコンってなに?
  • 「21-18-25-20N」みたいな呼び方の意味が分からない
  • 発注って何を指定すればいいの?
  • 受入検査では何を見るの?
  • ポンプ車との時間管理ってどうすればいい?
  • 残コン・戻りコンってなに?

上記の様な悩みを解決します。

レミコンは、現場で配合を練り直すのではなく工場で練り混ぜたコンクリートをトラックで運んでくる仕組み。コンクリート打設の8〜9割がこの方式で、若手の施工管理が最初に直面する「呼び方の意味が分からない問題」と「受入検査どこ見るの問題」を、現場の動きに沿って整理します。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

レミコンとは?

レミコンとは、結論「レディーミクストコンクリート(Ready-Mixed Concrete)」のことです。

つまり「すぐに使える状態に練り混ぜられて出荷されるコンクリート」のこと。コンクリート工場(生コン工場、業界ではプラントと呼ぶ)でセメント・骨材・水・混和材を計量・練り混ぜし、アジテータ車(生コン車)で攪拌しながら現場まで運んでくる、あのオレンジ色の回転ドラムを積んだトラックの中身がレミコンです。

生コン」と呼ばれることも多く、現場では「生コン来た?」「レミコンの呼び方なに?」がほぼ同義で飛び交います。厳密には、JIS A 5308で規格化されたものを「レディーミクストコンクリート」と呼ぶので、JIS適合品=レミコン、と理解しておけば実務では困りません。

現場で打つコンクリートとの違い

  • レミコン:工場で配合・練り混ぜ→アジテータ車で運搬→現場で打設
  • 現場練りコンクリート:現場でミキサーを使ってセメント・骨材・水を練る方式

戦後の高度経済成長期までは現場練りが主流でしたが、品質管理のしやすさと工程効率から、ほぼすべてレミコンに置き換わりました。今は山奥のダム工事など特殊現場でしかコンクリートの現場練りは見かけません。

コンクリートそのものの基礎知識はこちら。

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レミコンの「呼び方」の意味

レミコン発注で最初に戸惑うのが、伝票や呼び方に書いてある5つの数字・記号の意味。これを読み解けるようになるのが施工管理1年目の最初の関門です。

例として、配筋検査図に「21-18-25-20N」と書いてあったとします。この5つは順番に以下を表します。

順番 例の値 意味
1番目 21 呼び強度(N/mm²)
2番目 18 スランプ(cm)
3番目 25 粗骨材の最大寸法(mm)
4番目 20 セメントの種類記号
5番目 N コンクリートの種類記号

1. 呼び強度

設計基準強度に温度補正・耐久性補正を加えた値。実務では「Fc=21N/mm²の設計強度に対して、夏場は補正なし、冬場は+3N/mm²の補正」みたいに季節ごとに上げ下げします。値は18・21・24・27・30・33・36・40などの段階があり、JIS A 5308で規定。

設計基準強度の話はこちら。

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2. スランプ

生コンの軟らかさの目安。スランプコーンと呼ばれる金属の型枠に詰めて引き抜いたとき、何センチ沈むかを表す値です。8、12、15、18、21cmが標準で、値が大きいほど軟らかい。一般の建築工事では18cmが圧倒的に多いですが、流動性が必要な薄いスラブや密配筋部では21cm、土木の壁式構造などでは8〜12cmなど、用途で使い分けます。

スランプ試験の詳細はこちら。

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3. 粗骨材の最大寸法

骨材(砂利)のサイズ上限。20mmと25mmが主流で、まれに40mm。鉄筋のあき(鉄筋と鉄筋の間隔)より小さいサイズを選ぶのが鉄則で、密配筋の柱・梁では20mm、一般スラブでは25mmが目安。

4. セメントの種類記号

記号 セメント名
N 普通ポルトランドセメント
H 早強ポルトランドセメント
M 中庸熱ポルトランドセメント
L 低熱ポルトランドセメント
BB 高炉セメントB種
FB フライアッシュセメントB種

普通の建物ならN、寒冷期や工期短縮ならH、ダム・マスコン物件ならM・Lという使い分け。

5. コンクリートの種類記号

普通コン(N)、軽量1種(L1)、軽量2種(L2)、舗装コン(P)、高強度コン(H)の5種類。マンションなら基本的にN(普通コンクリート)。

つまり「21-18-25-20N」は「呼び強度21N/mm²、スランプ18cm、粗骨材最大寸法25mm、普通ポルトランドセメント、普通コンクリート」と読みます。慣れると伝票を一瞥しただけで「今日はFc21の床コン、特に問題なさそう」と判断できるようになります。

レミコンの発注の流れ

実務でのレミコン発注は、大まかに以下のステップ。

1. 配合計画書の取り寄せ(打設の2週間前まで)

設計図書で指定された呼び強度・スランプ・骨材寸法に対し、生コン工場側が配合計画書を作って提示してきます。ここに「単位水量175kg/m³、単位セメント量290kg/m³、水セメント比60.3%、細骨材率45.2%」のような細かい数値が並びます。設計監理者の承認を得たうえで本発注に進みます。

2. 数量積算と発注日の決定(打設の1週間前)

打設範囲の体積を出して、ロス率(一般に5〜7%)を加味して数量を決定。例えばスラブ40m²×厚さ150mm=6.0m³に対し、ロス率7%で6.5m³発注といった計算。アジテータ車1台あたり概ね4.5m³(中型車)または6.0m³(大型車)なので、台数換算もここで決めます。

3. プラント・打設時間の決定(打設の3〜4日前)

プラントは現場から運搬時間90分以内(JIS A 5308の出荷時間規定)の範囲内で選定。最近は工場の対応可能能力もあるので、近場の工場に1ヶ月ぐらい前から「この日に〇〇m³お願いします」と仮押さえしておくのが普通。打設時間は朝8:30開始みたいな現場が多く、暑中・寒中はずらします。

4. 当日の打設管理

朝一に気温・気象を確認し、異常があれば打設を中止判断。打設順序、ポンプ車の位置、振動機(バイブレータ)の本数を職長と詰めて、生コンが現場に到着したら受入検査→ポンプ圧送→打設→締固め→均しの流れで進めます。

打設の流れと中止基準はこちら。

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レミコンの受入検査

レミコンが現場に着いたら、JIS A 5308と工事仕様書に従って受入検査を実施します。これが施工管理の重要業務で、不合格なら現場で受入拒否(俗に「返す」)することもあります。

受入検査の主な項目

項目 確認内容 判定基準(一般的な値)
納入書 呼び強度・スランプ・骨材寸法・出荷時刻 配合計画書と一致しているか
スランプ スランプコーンで沈下量を実測 指定値±2.5cm(18→15.5〜20.5cm)
空気量 エアメーターで測定 指定4.5%±1.5%(普通コン)
塩化物量 塩分計で測定 0.30kg/m³以下
温度 棒温度計で実測 暑中35℃以下、寒中5〜25℃
単位水量 水分計または推定式で確認 配合計画+指定の範囲内

圧縮強度試験用の供試体採取

打設量に応じて150m³ごとに3本×3組(計9本)などのルールでテストピースを取ります。1組3本のうち、1本は7日強度確認、残り2本は28日強度確認に使用します。

到着時刻の確認

伝票の「練り混ぜから現場到着までの時間」をチェック。JIS A 5308では出荷から90分以内に荷卸し完了が原則。これを過ぎると練り直しても凝結が始まっており、強度が出ない・打ち継ぎができない、などの不具合が出ます。

ミルシート(鋼材で言うところの試験成績書)に近い書類でいうと、コンクリート納入書がレミコン版のミルシートにあたります。

ミルシートの基本はこちら。

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現場での受入拒否(返品)の判断

スランプが規定外、空気量がオーバー、塩化物量超過、運搬時間超過のいずれかが出たら、現場で「これは返します」と決断する場面が出てきます。職長と監理者にすぐ報告し、生コン工場へ連絡。プラントは予備ロットを持っているので、近距離なら30〜40分で代替車が来ます。返した生コンは産廃扱いになるので、判断は早く・記録は残す、が鉄則です。

ポンプ車・アジテータ車との時間管理

レミコン打設は、プラント→アジテータ車→ポンプ車→打設位置という流れで動くため、各タイミングの管理が現場監督の見せどころ。

アジテータ車1台あたりのサイクル

  • プラントで積み込み:5〜10分
  • 現場まで運搬:30〜60分(プラントの距離次第)
  • 受入検査・荷卸し:10〜15分
  • プラントへ戻り:30〜60分

つまり1台のアジテータ車が往復するのに1.5〜2時間程度。1日に40m³を打つ予定なら、4.5m³車を9〜10台、間隔を空けて回す段取りになります。

ポンプ車の能力

ポンプ車種類 圧送能力 想定打設範囲
30m車 30〜70m³/h 中規模建物・地下なし
40m車 40〜90m³/h 中規模マンション
52m車 60〜110m³/h 高層・大型

ポンプ車能力>アジテータ車到着ペース、になるとポンプ詰まり(閉塞)が起きるので、「アジテータ車を切らさず、5〜10分間隔で連続着車させる」のが基本リズム。逆にアジテータ車が早く着きすぎても渋滞して敷地内に停められないので、プラントへの「もうちょい遅くて」「もう1台早めて」の連絡もこっちの仕事です。

打ち継ぎ時間の管理

打設の途中で時間が空きすぎると、コールドジョイント(打ち継ぎ部の不良)が発生します。気温25℃で2.0〜2.5時間、気温30℃以上で1.5時間以内の打ち継ぎが目安。アジテータ車が遅れて打設が止まりそうになったら、すぐに監理者に報告し、ポンプ車側で洗浄停止するか続行するかの判断を仰ぎます。

打設のあいばん(あいばん工事)はこちら。

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残コン・戻りコン・JIS A 5308の周辺知識

残コン(ざんコン)

打設終わりにアジテータ車のドラムに残ったコンクリートのこと。1台あたり0.5〜1.0m³程度残ることが多く、これを敷地内の捨てコン用や型枠の台直しに使えれば歩留まりが良くなります。残せるなら別現場で使う、不要なら工場へ戻して廃棄処理(産廃)。

戻りコン(もどりコン)

受入検査で返した、または打設量予測ミスで余ったコンクリートを工場まで戻すこと。戻りコンの処理費は元請けに請求されるので、数量積算の精度が利益に直結します。「ロス率を盛りすぎても戻りコンで利益が消える、削りすぎると現場で足りなくなる」というのはコンクリート発注の永遠の悩みどころ。

JIS A 5308の位置づけ

レディーミクストコンクリートを規定している日本産業規格。レミコンはこの規格に合格した工場でしか出荷できない仕組みで、マル適マーク(JIS マーク)が貼ってある工場が認定工場。配合計画書の様式・受入検査の方法・許容差もすべてJIS A 5308で規定されているので、迷ったらJIS A 5308を引く、が施工管理の基本動作です。

捨てコンへの応用はこちら。

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レミコン発注時の現場あるある注意点

1. 「呼び強度=設計基準強度」ではない

呼び強度には温度補正・耐久性補正が乗っているので、設計基準強度Fc=21に対して、冬場は呼び強度24で発注、というのが普通。「設計図に21って書いてあるから21で出して」とプラントへ言うと、構造担当から指摘が飛んで来るので注意。

2. 試験ピース(テストピース)採取は最初の1台目に注意

打設開始から30分は配合がブレやすいので、1台目の中盤以降に採取するのが普通。経験の浅い職長さんに任せると「最初の出だしを採った」で再採取になります。

3. ポンプ車の先送りモルタル

ポンプ車のホースが乾いていると最初の生コンがホースに張り付いて閉塞するので、最初に先送りモルタル(10〜30L程度)を流してホースを湿らせる作業があります。先送りモルタルは構造体に絶対に打ち込まないこと(強度が違うため)。バケツで受けて廃棄が原則で、ここを管理しないと床スラブの一部に強度の出ない先送りモルタルが入る、という重大不具合が起きます。

4. 雨天時の判断

軽い小雨ならシート養生で打設続行可ですが、強雨・降雨予報が打設中盤以降に重なる場合は中止判断を朝8時までに出すのが理想。生コンを発注済みのままドタキャンするとプラント側が困るので、前日17時までに天気予報を3社(気象庁・ウェザーニュース・tenki.jp)見てから判断する、というのが現場の暗黙ルール。

5. 打設後の養生水確保

打設直後から急速に乾燥させると表面ひび割れが出るので、スラブ表面を養生シートで覆う or 噴霧器で散水が必要。打設前に養生材(マット・シート・水道ホースの引き回し)を準備しておかないと、当日バタつきます。

6. アジテータ車の運行表(生コン手配書)

朝一でプラントから「本日10台、5分間隔で順次出発」のような運行予定表が来ます。これを職長会議で共有し、ポンプ車の段取りに合わせる。運行表のFAX/メールが来ない場合はプラントに電話。当日になって「8時着のつもりが9時になります」と言われると半日遅れるので、ここは粘ってでも7時台に確認する。

社内検査と当日の流れはこちら。

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レミコンに関する情報まとめ

  • レミコンとは:JIS A 5308に基づき工場で練り混ぜて出荷されるレディーミクストコンクリートのこと
  • 呼び方:5つの数字・記号で「呼び強度-スランプ-粗骨材寸法-セメント種類-コン種類」を表す(例:21-18-25-20N)
  • 発注の流れ:配合計画書の承認→数量積算→プラント手配→当日打設管理
  • 受入検査の主項目:納入書照合、スランプ、空気量、塩化物量、温度、単位水量、テストピース採取
  • 時間管理:JIS A 5308で出荷から荷卸しまで90分以内、打ち継ぎ時間は気温で2.0〜2.5時間程度
  • ポンプ車運用:アジテータ車を5〜10分間隔で連続着車させて閉塞を防ぐ
  • 戻りコン・残コン:処理費は元請持ち、数量積算の精度が利益に直結

以上がレミコンに関する情報のまとめです。

レミコン発注は、「数字の意味」と「時間の段取り」さえ押さえれば、実は型通りの仕事です。1年目は配合計画書の承認手順と呼び方の読み解き、2年目は受入検査の判断、3年目は時間管理とトラブル対応、と段階的にレベルが上がります。施工管理として現場で評価されたいなら、まずJIS A 5308を1冊現場事務所に置いて、暇なときにペラペラめくるのが一番効きます。

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