- BIGってどんな建築事務所なの?
- 誰が率いてるの?
- 代表作にはどんな建物がある?
- 建築の特徴や作風が知りたい
- 「快楽的持続可能性」って何?
- なんで今こんなに注目されてるの?
- 日本と関係あるって本当?
上記の様な悩みを解決します。
BIGは、いま世界で最も注目される建築設計事務所の一つです。スキー場付きのゴミ処理場(CopenHill)など、写真を見れば一発で「なんだこれ!」となる建築で知られていますが、その奇抜さは目立ちたいだけの装飾ではありません。作品の写真を並べる記事は多いのですが、なぜその形になったのかという論理や、持続可能性を「楽しさ」に変える思想の中身まで踏み込んだ解説は少ないです。今回は事務所の概要・主宰者・代表作を押さえた上で、「ダイアグラムという手法」「快楽的持続可能性という思想」と「日本との接点」まで整理しました。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
BIGとは?
BIGとは、結論「デンマーク出身の建築家ビャルケ・インゲルスが率いる建築設計事務所(2005年設立)」のことです。正式名称は Bjarke Ingels Group で、その頭文字をとってBIGと呼ばれています。
コペンハーゲンを拠点に、ニューヨークやロンドンにも拠点を構え、住宅から超高層、公共施設、都市計画まで幅広く手がけています。歴史上の巨匠たちが理念を掲げて建築を洗練させてきたのに対し、BIGは「難しい理屈を、遊び心のある形で楽しく解く」スタイルで一気に世界へ広がりました。近代建築の巨匠たちが築いた系譜の先にBIGを置いてみると、建築がいまどこへ向かっているのかが掴めます。

BIGを率いるビャルケ・インゲルス
BIGの中心人物は、結論「1974年生まれのデンマークの建築家、ビャルケ・インゲルス」です。若くして世界的スターとなった、現代建築を代表する存在です。
彼はまだ30代前半で母国デンマークの集合住宅を次々と実現し、一躍脚光を浴びました。マンガのような形式で自らの思想をまとめた著書『Yes is More』は、ミースの「Less is more(少ないほど豊か)」を軽やかにもじったタイトルで、彼のスタンスをよく表しています。「否定より肯定から始める」という前向きさが、多くのプロジェクトを引き寄せる原動力になっています。
BIGの代表作
BIGの代表作は、結論「用途も形も大胆で、一度見たら忘れられない建築が並ぶ」のが特徴です。まずは代表的な作品を年代とともに見ていきましょう。
| 作品名 | 竣工 | 見どころ |
|---|---|---|
| マウンテン・ドウェリング | 2008年 | 駐車場の上に山状の住宅を載せた集合住宅 |
| 8ハウス | 2010年 | 数字の8の形をした、自転車で上れる集合住宅 |
| VIA 57 West | 2016年 | ピラミッド状に傾いた高層集合住宅(NY) |
| LEGOハウス | 2017年 | ブロックを積んだような体験型施設 |
| CopenHill | 2019年 | 屋根がスキー場のゴミ処理・発電施設 |
| Google ベイビュー | 2022年 | ソーラーパネルの鱗屋根を持つ新社屋 |
このほか3Dプリント建築や海に浮かぶ都市構想など、世界各地で先進的なプロジェクトを進めています。共通するのは、形が奇抜なだけでなく、その建物が抱える機能や社会的な課題への「答え」として形が導かれている点です。
BIGの建築の特徴・作風
BIGの作風は、結論「機能・環境・社会の課題から、遊び心のある大胆な形を論理的に導く」点に特徴があります。インゲルス自身はこれを「プラグマティック・ユートピアン(現実的な理想主義)」と表現しています。
その武器になっているのが、BIGの代名詞ともいえる「ダイアグラム」です。課題をどう解いたかを、専門家でなくても分かる図解に落とし込み、施主や市民と対話するための共通言語として使います。たとえば8ハウスの数字の8のような形は、単なる奇抜さではなく、全住戸に日照を確保し、地上から屋上まで自転車で上れる動線を作った結果としてあの形になっています。「こうしたい」という理想と「こう作れる」という現実を、どちらも諦めずに一つの形に着地させるのがBIG流です。僕としては、BIGの面白さは「真面目な課題解決を、しかめっ面ではなく笑顔で提示する」ところにあると思っています。奇抜さの裏に必ず理屈があるので、構造的にも無理筋ではありません。建築構造の考え方を押さえておくと、大胆な形がどう成立しているかも見えてきます。

BIGの「快楽的持続可能性」という思想
BIGを語るうえで欠かせないのが、結論「快楽的持続可能性(ヘドニスティック・サステナビリティ)」という考え方です。派手な見た目の話で終わらせず、この思想と技術のつながりまで見ると、BIGが世界で支持される理由が腑に落ちます。
これは「持続可能性は我慢や制約ではなく、生活を豊かに・楽しくするものであるべきだ」という発想です。特徴的なのは、設備で無理やり性能を出すのではなく、建物の形そのもので気候やエネルギーをコントロールしようとするパッシブな考え方にあります。象徴がCopenHillで、次のような複合を一つの建物で実現しました。
- ゴミを燃やして発電する処理施設としての機能
- その屋根を年間通して使えるスキー場にする活用
- 市民が集う公共空間としての開放
環境負荷を減らす施設を「見たくない裏方」ではなく「行きたくなる場所」に変える。この用途の複合と屋上の徹底活用は、施工の視点でも学びが多いテーマです。正直なところ、持続可能性を義務ではなく魅力として設計する発想は、これからの建築が向かう一つの方向を示していると感じます。
BIGと日本/これからの建築への影響
BIGは、結論「日本にも実際の建築が建ち始めた、これからの建築を考えるうえで無視できない」存在です。遠い海外の話ではなく、私たちの足元にもつながっています。
その象徴が、2026年4月に開業した「NOT A HOTEL SETOUCHI」です。広島県三原市の佐木島に建つ、BIGが日本で初めて完成させた建築で、瀬戸内海の景色と日本の風土・伝統建築、そして敷地の“角度”から導いた3棟のヴィラで構成されています。海外の大胆な作品で知られるBIGが、日本の風景と真正面から向き合った点が見どころです。もう一つ、トヨタが静岡県で進める実験的な街づくりの設計もBIGが手がけており、建築と都市とテクノロジーが溶け合う現場として注目されています。現場目線で言えば、BIGの仕事は「用途を混ぜる」「屋上まで使い切る」「環境性能を魅力に変える」といった、これからの建築で当たり前になりそうな発想の先取りです。3Dプリンター住宅のような新しい技術と並べて眺めると、建築の“次”が具体的にイメージしやすくなります。

BIGに関する情報まとめ
- BIGとは:ビャルケ・インゲルス率いるデンマーク発の建築設計事務所(2005年設立)
- 主宰者:1974年生まれの建築家ビャルケ・インゲルス、著書『Yes is More』
- 代表作:マウンテン・ドウェリング、8ハウス、VIA 57 West、CopenHill、Googleベイビューなど
- 特徴:課題を図解する「ダイアグラム」を武器に、大胆な形を論理的に導く
- 思想:形で環境を制御し、持続可能性を楽しさに変える「快楽的持続可能性」
- 日本との接点:日本初の建築「NOT A HOTEL SETOUCHI」(瀬戸内・2026年開業)やトヨタの実験都市
以上がBIGに関する情報のまとめです。
BIGに関する情報は一通り理解できたと思います。BIGの建築は「奇抜で派手」という第一印象だけで通り過ぎがちですが、形の裏には必ず機能と環境の論理があります。個人的には、用途を混ぜ、屋上まで使い切り、環境性能を魅力に変えるという発想は、これからの建築を担う人ほど知っておいて損はないと思いますよ。
