- RIBAって何の略?読み方は?
- 王立ってことは、イギリス王室がやってる団体なの?
- 会議資料の「RIBA Stage 4」って、どの段階のこと?
- Plan of Work って工程表のこと?ステージは全部でいくつ?
- 「Stage 5」に入ったら、もう着工してるってこと?
- 日本の基本設計・実施設計とどう対応するの?
- 英国のarchitectって、日本の一級建築士と同じ?
- 外資の設計事務所が書いてる「Chartered Practice」って何?
- ニュースで見たRIBAのゴールドメダル、日本人で受賞した人はいる?
- スターリング賞とゴールドメダルは何が違う?
上記の様な悩みを解決します。
RIBA=王立英国建築家協会(Royal Institute of British Architects)。1834年設立・1837年に王室憲章を得た英国の建築家団体(RIBA公式サイトの沿革ページ/2026年9月確認)で、ロイヤル・ゴールド・メダルやスターリング賞の話題で名前を見た人は多いはずです。ただ日本語の記事はそこで止まりがちで、外資系案件の資料に出る「RIBA Stage」を、日本の基本設計・実施設計・工事監理と並べて読む視点は見当たりません。僕はここを整理します。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、外資系案件に初めて入った方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
RIBAとは?王立英国建築家協会の成り立ちと「王立」の意味
RIBAとは、結論「建築家とその設計事務所、学生までを束ねる会員制の専門職団体」のことです。RIBA公式サイトの About us ページ(2026年9月確認)は自らを「global professional membership body」、筆者訳で「世界規模の専門職の会員団体」と説明し、建築家とその事務所、学生のコミュニティを代表すると書いています。読み方は、デジタル大辞泉(コトバンク、2026年9月確認)の見出し語が「アール‐アイ‐ビー‐エー」です。「RIBA」だけで検索すると建築と無関係の同じ綴りの言葉も混ざるので、「RIBA 建築」のように語を足すと早くたどり着けます。
RIBA公式の沿革ページ「Our history, Charter and Byelaws」(2026年9月確認)の年表は、1834年を「Institute of British Architects founded.」、1837年を「Awarded Royal Charter.」と記しています。同じページによると、1837年の王室憲章(Royal Charter)はウィリアム4世の治世に枢密院(Privy Council)から与えられたもので、初期の活動の多くは報酬・業務・行為の規則づくりでした(筆者訳)。
読み落としたくないのは、1834年の名前に Royal が付いていない点です。RIBA公式の記事「The History of the Royal Gold Medal」(2026年9月確認)でも、初期のメダルの刻印は「The Institute of British Architects Incorporated 1837」で、Royal を含む表記への書き換えは後に型を作り直したときだろう、と推定の形で書かれています。名称に Royal が入った時期は公式ページで確認できないので、ここでは断定しません。
原文に沿うなら、「王立」は王室の憲章を与えられた団体という意味で読むのが素直で、王室が運営しているかどうかは今回確認した公式ページからは読み取れません。RIBA公式の沿革ページには、政府の資金は受けず、52,000の会員とスポンサー、慈善目的の事業収入で活動を支えている、という公式サイトの説明もあります(筆者訳)。僕の感覚だと、打合せでRIBAの名前が出たら「王室の機関」と身構えるより、「会員制の建築家団体」と受け取っておくほうが話の筋を外しにくいです。
RIBAの会員区分と、英国で「architect」を名乗れる根拠
「英国のarchitectは一級建築士と同じ?」「RIBAに入らないと建築家を名乗れない?」という疑問は、2つの根拠を分けると整理できます。RIBAの会員であることは会員制度の話で、architect と名乗れるかどうかは法律の話です。
称号の側から見ます。ARB(Architects Registration Board)の公式ページ「Regulate use of the title ‘Architect’」(2026年9月確認)は、英国では architect という称号が Architects Act 1997 の Section 20(第20条)によって法的に保護されている、と書いています(筆者訳)。称号を守っているのは法律で、それを説明しているのはRIBAではなくARBです。ARBへの登録の要件や試験の中身は、この記事では扱いません。
次に会員の側です。RIBA公式の「RIBA Chartered Membership」ページ(2026年9月確認)は、個人の RIBA Chartered Member になることを建築の卓越性、倫理的な実務、長く残る影響への責任の表明と位置づけ、会員は「RIBA Chartered architect」のロゴと、名前の後ろに付ける表記(affix)を独占的に使えるとしています(筆者訳)。英国外向けには International Affiliate Membership があり、RIBA公式の同区分のページ(2026年9月確認)によると、英国外で働く免許を持つ建築家のうち Chartered の対象にならない人のための区分で、建築家として免許を受けている国での現在有効な登録の証明と、行動規範・規則・細則とCPDの要件を含む申告(fit & proper declaration)への同意が条件です。求められるCPDは正式な(formal)もので、倫理的な実務・サステナビリティ・健康と安全の3分野で各3時間、計9時間です(筆者訳)。
外資の設計事務所の資料で見かける「RIBA Chartered Practice」は、事務所単位の会員です。RIBA公式の「RIBA Chartered Practice (UK) Membership」ページ(2026年9月確認)が挙げる英国での要件を、筆者訳で4つに分けると次のとおりです。
- 常勤の代表者(Director または Partner)の少なくとも1人が RIBA Chartered Member
- 全従業員の8人に1人以上が RIBA Chartered Member で、建築の業務はすべてその監督の下で行う
- 雇用、平等・多様性・包摂、健康と安全、環境マネジメント、品質マネジメントについて、ベストプラクティスに沿った方針をとる
- 有効な専門職賠償責任保険、またはそれに相当するものを備える
事務所の看板と個人の会員資格はつながっていますが、英国で architect と名乗れる根拠は、ARB公式ページが示す Architects Act 1997 の第20条で、出どころが違います。英国の architect が日本の一級建築士と同じだと言い切れる材料は、ここで見た公式ページには無いので、「RIBAの Chartered Member か」と「architect の称号を使える立場か」は別々の事実として受け取るのが安全です。
日本側でRIBAと並べて考えたくなるのが日本建築家協会(JIA)です。JIA公式サイトの「JIAについて」(2026年9月確認)は「諸外国の団体と同じ性格を持つわが国唯一の建築家の団体として、建築家を代表する唯一の国際的NGOである国際建築家連合(UIA)に日本を代表して加盟しています。」と説明していますが、同じページにRIBAとの提携の記載は見当たりませんでした。
日本の設計事務所の仕組みと見比べたいときは、こちらの記事で確認できます。

RIBA Plan of Work 2020とは?8つのステージとOutcome
会議資料の「RIBA Stage 4」の番号は、RIBA Plan of Work という枠組みのステージ番号です。RIBA公式の「RIBA Plan of Work」ページ(2026年9月確認)は、この文書群を、建築プロジェクトのブリーフ作成・設計・施工・運用のプロセスを「eight stages」に整理し、各ステージの成果(stage outcomes)、中心となる業務、必要な情報のやりとりを説明するもの、としています(筆者訳)。
工程表のことかというと、少し違います。この説明が各ステージについて示しているのは成果・業務・情報のやりとりで、日付や期間は出てきません。日付を入れた工程表ではなく、「何が揃ったらそのステージを閉じるか」を決めるものさし、と僕は読んでいます。
成り立ちも押さえておきます。RIBA Plan of Work 2020 Overview(RIBA公式PDF、2026年9月確認)によると、Plan of Work は1963年に、建築家がクライアントとのプロジェクトで使う枠組みとして始まりました。最初の大きな改訂は2013年で、中心となる設計の段階は基本的に残したまま、プロジェクトの初めの戦略的な検討のために Stage 0 が、建物の使用と寿命を反映するために Stage 7 が加わった、と同じPDFは説明しています(筆者訳)。
「0から始まるのはなぜ?」の手がかりはこの改訂です。番号の理由まで原文は書いていませんが、初めに加えられた段階が Stage 0 なので、「設計の前に置かれた、戦略を確かめる段階」と読めば0番の違和感は消えます。
RIBA Plan of Work 2020 Overview(RIBA公式PDF、2026年9月確認)に書かれた各ステージの Outcome を、原文と筆者訳で並べます。
| ステージ | Outcome(原文) | 筆者訳 |
|---|---|---|
| Stage 0 Strategic Definition | The best means of achieving the Client Requirements confirmed. | クライアントの要求事項を実現する最善の手段が確認された |
| Stage 1 Preparation and Briefing | Project Brief approved by the client, and confirmed that it can be accommodated on the site. | プロジェクトのブリーフがクライアントに承認され、敷地に収まることが確認された |
| Stage 2 Concept Design | Architectural Concept approved by the client and aligned to the Project Brief. | 建築のコンセプトがクライアントに承認され、ブリーフと整合している |
| Stage 3 Spatial Coordination | Architectural and engineering information Spatially Coordinated. | 建築とエンジニアリングの情報が空間的に調整された |
| Stage 4 Technical Design | All design information required to manufacture and construct the project completed. | 製造と施工に必要なすべての設計情報が完成した |
| Stage 5 Manufacturing and Construction | Manufacturing, construction and Commissioning completed. | 製造・施工・コミッショニングが完了した |
| Stage 6 Handover | Building handed over, Aftercare initiated and Building Contract concluded. | 建物が引き渡され、アフターケアが始まり、建築工事契約が完了した |
| Stage 7 Use | Building used, operated and maintained efficiently. | 建物が効率よく使用・運用・維持管理されている |
「Stage 5 なら着工している?」には Outcome から答えられます。RIBA Plan of Work 2020 の Stage 5 の Outcome は製造・施工・コミッショニングの完了なので、Stage 5 は製造・施工を進めて終えるステージです。ステージ名が Manufacturing and Construction なので、「Stage 5 移行」は製造と施工の段階に入ったと読める一方、着工日そのものを決める文言は Outcome にありません。完了にコミッショニングまで含まれる点は、次の章で効いてきます。
RIBAのStageを日本の基本設計・実施設計・工事監理と並べて読む
「日本の基本設計・実施設計とどう対応するの?」への結論は、目安として並べることはできても、一対一には対応しない、です。
日本側のものさしには、国土交通省告示第8号(令和6年1月9日)を使います。建築士法第25条に基づき、建築士事務所の開設者が請求することのできる報酬の基準を定めた告示で、国土交通省の「設計、工事監理等に係る業務報酬基準について」のページ(2026年9月確認)に載っています。附則で旧基準の平成31年国土交通省告示第98号は廃止されました。報酬の告示ですが、業務の区分名が公式の言葉で書かれているので、段階の呼び名をそろえる材料になります。
国土交通省告示第8号の別添一から、この記事で使う区分名は「基本設計に関する標準業務」「実施設計に関する標準業務」「工事施工段階で設計者が行うことに合理性がある実施設計に関する標準業務」「工事監理に関する標準業務」の4つです。工事監理は、同告示の別添一2で、工事を設計図書と照合し「それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認するために行う」業務と説明されています。なお告示第8号には、この4つのほかに、工事監理と一体で行う「その他の標準業務」(工事請負契約の目的物の引渡しの立会いなど。別添一2)と、標準業務に付随する業務(建築物の設計のための企画及び立案、建築物の維持管理又は運営等の支援など。別添四)もあります。
性質の違いも押さえておきます。RIBA Plan of Work 2020 は各ステージの業務も示していますが、ステージの区切りは終わりに達しているべき成果(Outcome)で示され、告示の区分名は「〜に関する標準業務」という業務の種類の名前です。成果で区切るものと業務で区切るものを重ねるので、境目がずれるのはむしろ自然だと僕は読んでいます。
Outcome(RIBA Plan of Work 2020 Overview)と区分名(国土交通省告示第8号 別添一)を並べた目安が次の表です。表では区分名の「〜に関する標準業務」を略して書きます。対応の欄は筆者の解釈で、この対応を示した公式の資料は確認できていません。
| ステージ | Outcome の要点 | 告示の区分名で近いもの(目安) | 一対一にならない点 |
|---|---|---|---|
| Stage 0 | クライアントの要求事項を実現する最善の手段の確認 | この記事の4区分には無い | 設計の業務に入る前の検討。付随業務の「企画及び立案」が近い |
| Stage 1 | ブリーフの承認と、敷地に収まることの確認 | この記事の4区分には無い | 設計の与条件を固める段階と読める。付随業務の「企画及び立案」が近い |
| Stage 2 | コンセプトの承認 | 基本設計(その途中まで) | 承認の対象はコンセプトで、基本設計の完了とは限らない |
| Stage 3 | 建築とエンジニアリングの情報の空間的な調整(Spatially Coordinated) | 基本設計から実施設計にまたがる | 1つの区分に収まらない |
| Stage 4 | 製造と施工に必要な設計情報の完成 | 実施設計 | 工事施工段階で設計者が行う実施設計の区分が別にある |
| Stage 5 | 製造・施工・コミッショニングの完了 | 工事監理、工事施工段階の実施設計 | Outcome は確認の業務ではなく施工そのものの完了 |
| Stage 6 | 引き渡し、アフターケア開始、工事契約の完了 | この記事の4区分には無い | 竣工・引き渡しの区切りが Stage 5 と 6 に分かれる。その他の標準業務の「引渡しの立会い」が近い |
| Stage 7 | 効率よく使用・運用・維持管理 | この記事の4区分には無い | 設計と工事監理の区分の外。付随業務の「維持管理又は運営等の支援」が近い |
一番誤読しやすいのが Stage 4 です。RIBA Plan of Work 2020 Overview の Outcome は施工(construct)だけでなく製造(manufacture)に必要な設計情報の完成まで求めています。一方、国土交通省告示第8号には「工事施工段階で設計者が行うことに合理性がある実施設計」の区分があり、実施設計の一部を工事の段階で設計者が行う場面が想定されていると読めます。日本で「実施設計が終わった」と言うときの範囲と、Stage 4 の完了で揃っているはずの情報の範囲は同じとは限りません。「Stage 4=実施設計」と同一視するのが危ないのはここです。
Stage 5 も同じ構図です。国土交通省告示第8号の工事監理は設計図書どおりかを確認する業務ですが、RIBA Plan of Work 2020 の Stage 5 の Outcome は製造・施工・コミッショニングそのものの完了です。期間が重なるとは言えても「Stage 5=工事監理」ではありません。引き渡しと建築工事契約の完了は Stage 6 の Outcome なので、日本でひとまとめにしがちな竣工・引き渡しの区切りが、2つのステージに分かれて見えます。
前後の端も一対一になりません。RIBA Plan of Work 2020 の Stage 0・1 は手段の確認とブリーフの承認、Stage 7 は建物が使われている状態が Outcome で、この記事で並べた4つの区分名には当てはまりません。設計に入る前の「企画」の検討を Stage 0・1 に重ねて読むのは、目安としては十分使えます。
設計に入る前の企画の段階は、こちらで整理しています。

正直なところ、この並べ読みで一番効くのは「一対一にならない点」の列です。「Stage 4 が終わった」と聞いたら、「実施設計完了」に置き換える前に、何が揃った状態なのかを Outcome の言葉で確かめる。これだけで段取りの前提を外す場面はかなり減るはずです。
ロイヤル・ゴールド・メダルとスターリング賞の違い
ニュースで見る「RIBAのゴールドメダル」は、ロイヤル・ゴールド・メダル(Royal Gold Medal)です。RIBA公式の Royal Gold Medal のページ(2026年9月確認)は、国際的な建築に大きく貢献した個人またはグループの、際立った作品群(body of work)をたたえて贈る賞だと説明しています(筆者訳)。建物1件ではなく、人の仕事の積み重ねが対象です。
同じページによると、RIBAの初代会長 Earl de Grey が年に一度のメダルを提案してヴィクトリア女王にパトロンを依頼し、メダルは1848年から王立造幣局(Royal Mint)が作り続けています。最初の受賞者は1848年の Charles Robert Cockerell で、現在は国王に代わって授与されます(筆者訳)。
日本の建築家の受賞を、RIBA公式の Royal Gold Medal のページの受賞者一覧(2026年9月確認)から年順に拾うと次のとおりです(この記事で原文を確認できたものに限ります)。
- 1986年:磯崎新
- 1997年:安藤忠雄
- 2006年:伊東豊雄
- 2025年:SANAA(妹島和世と西沢立衛の共同の設計事務所)
ただし最新の受賞はSANAAではありません。RIBA公式の同じページには「Níall McLaughlin wins Royal Gold Medal 2026」とあり、2026年の受賞者は Níall McLaughlin です。
SANAAの1人、妹島和世の人物像はこちらで紹介しています。

安藤忠雄の経歴と作品は、こちらの記事で追えます。

スターリング賞(Stirling Prize)は、RIBA公式の Stirling Prize のページ(2026年9月確認)で英国で最も権威ある建築の賞と紹介され、毎年、RIBA Chartered Architect または RIBA International Fellow が設計した英国内のプロジェクトに贈られます。選ぶ対象は RIBA National Awards の受賞作です。同じページによると、始まりは1996年で、それまでの Building of the Year Award を引き継ぎ、James Stirling の名にちなみます。スターリング自身も1980年にロイヤル・ゴールド・メダルを受けています(いずれも筆者訳)。
RIBA公式の各賞のページの説明どおり、ロイヤル・ゴールド・メダルは「人(またはグループ)の作品群」に、スターリング賞は「英国内のプロジェクト」に贈る賞です。個人的には、日本の建築家の名前と一緒に出てくるのは前者、英国の新しい建物の話題で出てくるのは後者、と覚えておくと読み違えにくいと思います。
外資系案件の資料でRIBA由来の言葉に出会ったときの読み方
施工管理がRIBAを知って役に立つのは、資料に出てくる段階の言葉を自分の段取りの言葉に置き換えられるからです。RIBA Plan of Work 2020 Overview の Outcome から、資料で出会いやすい語を筆者訳つきで早見にしておきます。
- Client Requirements(Stage 0):クライアントの要求事項
- Project Brief(Stage 1・2):プロジェクトのブリーフ。Stage 1 で承認され、Stage 2 のコンセプトはこれに整合させる
- Architectural Concept(Stage 2):建築のコンセプト。承認されると Stage 2 の Outcome
- Spatially Coordinated(Stage 3):建築とエンジニアリングの情報が空間的に調整された状態
- Commissioning(Stage 5):コミッショニング。製造・施工とあわせた完了が Stage 5 の Outcome
- Aftercare・Building Contract(Stage 6):アフターケアの開始と建築工事契約の完了
現場目線で言えば、「Stage 4 完了」「Stage 5 移行」と書かれた資料を見たときに、この早見が効きます。専門工事会社の製作に関わる情報まで揃った前提なのか、施工段階で設計者が詰める部分が残るのかで、製作図や施工図の段取りが変わるからです。聞き返すときは日本語の段階名より、「manufacture に必要な設計情報まで含めた完了ですか」と Outcome の語を借りるほうが誤解が少ないと僕は考えています。Commissioning や Aftercare の具体的な中身は Outcome の原文に定義が無いので、案件ごとに相手の資料で確かめてください。
RIBAに関する情報まとめ
- RIBAとは:王立英国建築家協会。1834年設立、1837年に王室憲章を得た会員制の専門職団体(RIBA公式の沿革ページ)
- 会員と称号:会員区分はRIBAの制度、英国の architect の称号は Architects Act 1997 第20条が根拠(ARB公式)
- Plan of Work 2020:プロジェクトを Stage 0〜7 の8段階に整理し、各ステージの Outcome(成果)・中心となる業務・情報のやりとりを示す枠組み。2013年の改訂で Stage 0 と 7 が加わった(RIBA公式PDF)
- 日本の業務区分との並べ読み:告示第8号の区分とは目安で並べるだけ。Stage 0・1・6・7 はこの記事で並べた4区分(基本設計・実施設計・工事施工段階の実施設計・工事監理)の外で、告示の付随業務やその他の標準業務が近い。Stage 4・5 は境目がずれる
- 2つの賞:ロイヤル・ゴールド・メダルは人の作品群、スターリング賞は英国内のプロジェクトに贈る(RIBA公式の各賞のページ)
- 資料の読み方:Stage の完了は Outcome の語で確かめる
以上がRIBAに関する情報のまとめです。
RIBAは賞のニュースで名前を知ることの多い団体ですが、施工管理に実際に効いてくるのは Plan of Work のステージの言葉です。外資系案件に入ったら Stage 0〜7 の Outcome を手元に置き、「Stage ◯ 完了」を日本語の段階名に置き換える前に、何が揃った状態なのかを原文の一文で確かめる。対応は目安にとどめ、ずれやすい Stage 4 から Stage 6 の境目を早めに打合せで揃えておけば、段取りを外さずに進められるはずです。
日本側の設計業務の流れを見直すなら、こちらです。

