- 薄鋼電線管ってなに?
- どんなサイズがあるの?
- どんな特徴があるの?
- 定尺って?
- 支持間隔はどれくらい?
- どんなメーカーが作ってるの?
上記の様な悩みを解決します。
薄鋼電線管は他の電線管と比較して異なる性質を持ち、屋内でもよく使用される電線管です。それなりに使用されますので、基礎知識について理解しておきましょう。
この記事では薄鋼電線管とは?といったところから、サイズ、特徴、定尺、支持間隔、メーカーなどについて解説します。
なるべく分かりやすい表現で記事を執筆していくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
薄鋼電線管(C管)とは?
薄鋼電線管とは、薄めの金属でできた電線管のことです。
C管と呼ばれたりもします。
電線管は「電線やケーブルを収める管」のことですので、薄鋼電線管を明確に定義するならば「薄めの金属で出来た、電線やケーブルを収める管のこと」となります。
とはいえ現場では「あれ持ってきて」といった感じなので、明確な定義まで押さえておく必要はありません。金属でできた電線管ということだけ覚えておきましょう。
薄鋼電線管(C管)のサイズ表まとめ
太さ(呼び方) | 外径 | 内径 | 厚さ | 内断面積 | 面積0.32掛け |
C19 | 19.1 | 15.9 | 1.6 | 198.5 | 63.5 |
C25 | 25.4 | 22.2 | 1.6 | 386.9 | 123.8 |
C31 | 31.8 | 28.6 | 1.6 | 642.1 | 205.5 |
C39 | 38.1 | 34.9 | 1.6 | 956.1 | 306.0 |
C51 | 50.8 | 47.6 | 1.6 | 1778.6 | 569.2 |
C63 | 63.5 | 59.5 | 2.0 | 2779.1 | 889.3 |
C75 | 76.2 | 72.2 | 2.0 | 4092.1 | 1309.5 |
やはり厚鋼電線管に比較すると、薄い仕上がりになっていますね。
ちなみに面積の0.32掛けまで書いたのは、電線の収容可能面積を示したかったからです。
電線管内の電線の占有率は32%なので、電線管の内断面積に0.32をかけることにより収容可能面積を求めることができます。いちいち計算するのは面倒だと思うので参考にしてみてください
薄鋼電線管(C管)の特徴
薄鋼電線管(C管)の特徴①軽い
厚鋼電線管と比較すると薄鋼電線管は軽く、持ち運びがしやすいです。
電線管を容易に持ち運びする設備が整っているならば気にする必要はないかもしれませんが、もし自力で運ぶ必要が出てきた場合、電線管が重いと地獄です。
重い電線管を肩に乗っけて、上の階まで持っていく。というのはやはり辛いものがあります。
薄鋼電線管は軽いので持ち運びが楽です。
薄鋼電線管(C管)の特徴②PF管やCD管に比べると衝撃に強い
厚鋼電線管と比較すると強度はやや劣りますが、PF管やCD管等の合成樹脂管と比べると衝撃に強いです。「電線管内に入っている電線やケーブルが傷つきにくい」というのは大きなメリットです。
- 工事中に誰かに踏まれる
- 嫌がらせで電線管を切られる
- 過失的にキズづけられてしまう
現場では何が起こるのか分かりません。
施工する場所にもよりますが、衝撃に強ければ強いほど良いに決まっています。
薄鋼電線管(C管)の特徴③施工性が良い
薄鋼電線管の良さの一つに施工性が挙げられます。
厚鋼電線管はその名の通り「厚い鋼」ですので、曲げるのが大変です。当然、便利な道具もありますが、それでも施工しにくいです。
その点、薄鋼電線管は「薄い鋼」で出来ているので、施工しやすいです。職人さんに好かれる電線管になります。
薄鋼電線管(C管)④屋外での使用はできない(屋内専用)
薄鋼電線管はその名の通り「薄い鋼」で出来ている為、厚鋼電線管と比較すると強度が弱いというデメリットがあります。
よって屋外での使用をすることは出来ません。
屋外で金属電線管を使用する場合は、厚鋼電線管を使用することになります。逆に、屋内で厚鋼電線管を使用する必要なないので、屋内は薄鋼電線管を使用するといった感じです。
薄鋼電線管(C管)⑤耐候性が低い
先ほどの話の延長ですが、薄鋼電線管は耐候性が低いです。
- 強い雨風
- 温度変化
- 太陽光による紫外線
等々に勝てず、劣化してしまいます。だから屋内専用の電線管として活躍しているわけです。厚鋼電線管とは役割分担ができてますね。
薄鋼電線管(C管)の定尺って?
薄鋼電線管の定尺は3660mmです。
例えば、「薄鋼電線管が5000mm欲しい!」となった時に、5000mmぴったりを発注することはできません。その場合は3660mmのものを2本注文することになります。
ちなみに、その他電線管の定尺ですが、金属管(厚鋼電線管とねじなし電線管)は3660mmです。可とう電線管はまた異なりますので注意が必要です。
薄鋼電線管(C管)の支持間隔って?
薄鋼電線管の支持間隔は2m以下となっています。
その他金属管(厚鋼電線管とねじなし電線管)も2m以下となっておりまして、これも金属管以外の電線管は支持間隔が異なります。
また、ボックスから一箇所目は500mm以下に支持材をつけなければいけません。落とし忘れのないよう注意していきましょう。
薄鋼電線管(C管)を作ってるメーカーって?
薄鋼電線管を作っているメーカーはパナソニック一強です。薄高電線管を見つけたら、ほぼほぼパナソニック製だと思っていただいて相違ないと思います。
ネグロスも未来工業も薄鋼電線管を作っていません。
代理店は数多く存在しますが、実際に薄鋼電線管を作っているのはパナソニックです。
薄鋼電線管(C管)まとめ
薄鋼電線管(C管)まとめ
- 薄鋼電線管の良さ:軽くて、施工性が良い
- 薄高電線管の悪さ:耐候性が低く、屋外で使用できない
- 薄鋼電線管の定尺:3660mm
- 薄鋼電線管の支持間隔:2m以内(ボックスから一箇所目は500mm以内)
- 薄鋼電線管を作ってるメーカー:パナソニック
上記が薄鋼電線管に関する情報のまとめです。
一通り基礎知識は網羅できたと思います。
薄鋼電線管以外にも様々な種類の電線管があります。それぞれが違った特徴を持ちますので、違いについて理解しておきましょう。
下に分かりやすい記事のリンクを貼っておくので、よかったら読んでみてください。