- スタイロフォームって結局どんな断熱材?
- 1種・2種・3種は何が違うの?
- 「1bC」みたいな記号の意味が分からない
- IBとかエースⅡとか、製品名が多くて選べない
- 厚みやサイズの規格はどうなってる?
- 熱伝導率って種類でどれくらい違う?
- 基礎・床・壁でどれを使えばいい?
- EPS(発泡スチロール)と何が違うの?
上記の様な悩みを解決します。
スタイロフォームは、施工管理なら現場で必ず見る定番の断熱材です。ただ「種類」と一口に言っても、JISの1種2種3種、記号、製品ラインナップと複数の軸が混ざっていて、初めて選定を任されると混乱しがちです。今回はスタイロフォームの定義・種類・記号の読み方といった基本を押さえた上で、施工管理目線で「製品の選び分け」「部位別の選び方」まで、現場で判断に必要なポイントを整理しました。
なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。
それではいってみましょう!
スタイロフォームとは?
スタイロフォームとは、結論「押出法ポリスチレンフォーム(XPS)という板状の断熱材」のことです。もともとはデュポン・スタイロ社の商品名ですが、あまりに定番なので押出発泡断熱材の代名詞のように使われています。
特徴は、細かい独立気泡でできていて吸水性が低く、板状で加工しやすい点です。カッターで切れて自立するので、基礎の外周や床下、壁の充填など、水気や強度が気になる部位で扱いやすい。似た名前の発泡スチロール(EPS=ビーズ法)とは製法が違い、XPSのほうが吸水しにくく圧縮にも比較的強いので、床下や基礎まわりで選ばれることが多いです。
僕の感覚だと、スタイロフォームは「濡れる・踏まれる場所でも使える板状断熱材」と押さえておくと、グラスウールなど繊維系との使い分けが一気に整理できます。断熱の考え方そのものは、熱貫流率とあわせて理解しておくと選定の軸がぶれません。

スタイロフォームの種類(1種・2種・3種)
スタイロフォームの種類は、結論「熱伝導率で1種・2種・3種に分かれ、数字が大きいほど断熱性能が高い」です。これはJIS A 9521(押出法ポリスチレンフォーム断熱材)の区分に沿っています。
ざっくりの目安は次の通りです。同じ厚みでも、3種のほうが熱を通しにくい=薄くても効く、という関係になります。
- 1種:熱伝導率がおおむね0.040 W/(m・K)前後。最も一般的で安価
- 2種:1種より性能が高く、中間的な位置づけ
- 3種:おおむね0.028 W/(m・K)以下と高性能。省エネ基準が厳しい住宅で多い
同じ「スタイロフォーム」でも、1種と3種では必要な厚みが変わってきます。正直なところ、種類を意識せず厚みだけで選ぶと、必要な断熱性能に届かなかったり、逆に過剰仕様になったりします。UA値の計算で必要性能を押さえてから種類と厚みを決めると、部位ごとに無駄のない選定ができます。

種類の記号(1bC など)の読み方
スタイロフォームの記号は、結論「数字+小文字+大文字の組み合わせで、性能と原料と難燃性を表している」ものです。カタログで「1bC」「3種b」などと書かれていて戸惑いやすい部分です。
読み方のルールはシンプルです。3つの位置がそれぞれ別の意味を持つ、と覚えると混乱しません。
- 数字(1・2・3):熱伝導率の区分。大きいほど高性能
- 小文字(a・b):使われる原料区分の違い
- 大文字(A〜D):表皮の有無や難燃性など、仕様の区分
たとえば「3種bA」なら、熱伝導率が最も高い3種で、原料区分がb、仕様区分がA、という読み方になります。製品カタログの記号を見て種類が分かれば、他社の同等品(カネライトフォームやミラフォームなど)とも性能ベースで比較できるようになります。個人的には、記号を丸暗記するより「先頭の数字=断熱性能ランク」だけ押さえておけば、現場での判断はほぼ足りると感じます。
スタイロフォームの製品ラインナップ
スタイロフォームの製品は、結論「用途と要求性能で複数シリーズに分かれている」ので、名前ではなく中身(種類・用途)で選ぶのが正解です。
代表的なシリーズは次の通りです。同じスタイロフォームでも、想定用途がはっきり分かれています。
- IB:一般建築用の標準品。1種b相当で価格を抑えやすい
- B2:一般建築・一般住宅用
- スタイロエース-Ⅱ:3種b相当の高性能タイプ。省エネ住宅で定番
- AT:防蟻(シロアリ対策)成分入り。基礎断熱で選ばれる
- EX:高性能タイプで、断熱厚を抑えたい部位に向く
このように、IBのような一般品と、エース-Ⅱ・EXのような高性能品、ATのような防蟻タイプがそろっています。現場目線で言えば、基礎外断熱でシロアリが気になる地域ならAT、省エネ等級を狙う壁・屋根なら3種相当のエース-Ⅱ、という具合に「部位と目的から製品を逆引き」すると迷いません。
スタイロフォームの規格・サイズ・熱伝導率
スタイロフォームの規格は、結論「厚みのバリエーションが豊富で、標準の板サイズはほぼ共通」です。設計・拾いのときに押さえておくと数量計算が速くなります。
一般的な仕様の目安は次の通りです。厚みは製品によって選べる幅が異なります。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 厚み | 20・25・30・40・50・75・100mm など(製品による) |
| 標準サイズ | 910×1820mm(いわゆるサブロク板) |
| 熱伝導率(λ) | 1種で約0.040、3種で約0.028以下 W/(m・K) |
| 熱抵抗(R) | 厚み÷λで算出(厚いほど、種類が上ほど大きい) |
熱抵抗Rは「厚み(m)÷熱伝導率λ」で求まるので、同じRを出すなら3種は1種より薄くできます。たとえば必要な断熱性能から逆算して、限られた納まりの中で厚みをどう取るかを決めるときに、この関係が効いてきます。結露のリスク管理まで含めて考えるなら、断熱と換気はセットで押さえておくのがおすすめです。

スタイロフォームの選び方
スタイロフォームの選び方は、結論「部位×必要性能×コスト×防蟻の4軸で決める」のが実務的です。種類の羅列だけ見ても、現場では選べません。
判断の軸を整理すると次のようになります。まず部位を起点に、そこで求められる条件から絞り込むのが早いです。
- 基礎・床下:吸水しにくいXPSの強み。地域によっては防蟻のAT
- 壁・屋根:省エネ等級から必要な種類・厚みを逆算(3種相当が多い)
- コスト重視の一般部位:1種のIBなど標準品で十分なことも
- 繊維系との比較:施工性・防湿・コストでグラスウール等と使い分け
繊維系の断熱材と迷う場面も多いので、グラスウールやロックウールとの違いを押さえておくと選定の幅が広がります。実務だと、板状で濡れに強いスタイロフォームは基礎・床、繊維系で充填しやすいグラスウールは壁の充填、といった住み分けが基本になります。


スタイロフォームに関する情報まとめ
- スタイロフォームとは:押出法ポリスチレンフォーム(XPS)の板状断熱材
- 種類:1種・2種・3種に区分され、数字が大きいほど高性能
- 記号:数字=性能、小文字=原料、大文字=仕様区分
- 製品:IB(一般)、エース-Ⅱ(高性能)、AT(防蟻)、EXなど
- 規格:厚み20〜100mm、標準910×1820mm、λは1種0.040/3種0.028目安
- 選び方:部位×必要性能×コスト×防蟻で決める
以上がスタイロフォームに関する情報のまとめです。
スタイロフォームは、種類・記号・製品名という3つの軸を分けて理解すれば、選定はぐっと簡単になります。先頭の数字で性能ランクを押さえ、部位と目的から製品を逆引きするのが、現場で迷わないコツです。耐火被覆など他の建材知識とあわせて押さえておくと、部位ごとの材料選定に応用が効きますよ。

