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シリコンシーリングとは?種類、用途、変成シリコンとの違いなど

  • シリコンシーリングってなに?
  • 変成シリコンと何が違うの?
  • どんな場所で使うの?
  • 塗装できるの?できないの?
  • ウレタン系シーリングとの違いは?
  • 施工管理として何を見ればいい?

上記の様な悩みを解決します。

「シリコンシーリング」はサッシまわり・水回り・ガラスの目地で頻繁に出てくるシーリング材ですが、「シリコン」と「変成シリコン」の違いで塗装可否が逆転するなど、誤用されがちな材料でもあります。施工管理として「どの目地にどのシーリングを使うか」を判断できる知識を整理しておきましょう。「シリコンを外壁に間違って打って塗装ができなくなる」というのが現場の代表的な事故パターンなので、ここの区別だけは絶対に押さえておきたいテーマです。

なるべく分かりやすい表現で記事をまとめていくので、初心者の方にも理解しやすい内容になっているかなと思います。

それではいってみましょう!

目次

シリコンシーリングとは?

シリコンシーリングとは、結論「シリコーン樹脂(オルガノポリシロキサン)を主成分とする建築用シーリング材」のことです。

「シリコン」と書きますが正式にはシリコーンで、ケイ素(Si)と酸素(O)の骨格を持つ合成樹脂を主成分にした弾性シーリング材。耐熱性・耐候性・耐水性が極めて高いことから、ガラス・浴室・キッチンなど水まわりを中心に幅広く使われています。

基本性能と水まわりで重宝される理由

シリコンシーリングの基本性能は、耐熱性(−50〜+150℃程度の温度範囲で安定)、耐候性(紫外線・オゾンに強く、屋外でも10年以上の耐久性)、耐水性(水に対して極めて強い)、耐薬品性(酸・アルカリに対して安定)、接着性(ガラス・タイル・金属に優れた密着)、透明〜半透明タイプもあってガラス目地で美観を保てる、というあたり。

シリコンシーリングは親水性が極めて低く水を弾く性質があり、これが浴室・キッチン・洗面所など常に水がかかる場所でカビ・劣化に強い理由になります。さらに抗菌・防カビ剤を配合したバスコークタイプも多く流通しており、水まわり用途の標準シーリングとして確固たる地位を占めています。

→ ざっくり、「水を弾くから水まわりで強い、紫外線にも強いからガラスまわりでも強い」のがシリコンの性格です。

主な用途と「シリコン」表記の注意

主な用途は、ガラス目地(窓枠・カーテンウォール・ガラス手摺など)、浴室・キッチン・洗面所の水まわり目地、タイル目地のメンテナンス、金属まわり(外装パネル・アルミサッシなど)、太陽光パネル取付部のシーリング、というあたり。

建築業界で「シリコン」と呼ぶときは、「シリコン」と「変成シリコン」の2系統を指すことが多く、塗装可否・接着性能が両者で大きく異なるので呼び分けが極めて重要です。

シーリング材は外壁工事や水まわり工事の必須材料です。タイル目地やセメント系材料との取り合いも多いので、関連知識として合わせて整理しておくと現場での会話がスムーズになります。

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シリコン系と変成シリコン系の違い

施工管理として「シリコン系」と「変成シリコン系」の違いを理解しておくのが最も重要です。名前は似ていますが、化学的にはほぼ別物で、塗装可否が逆転します。

それぞれの特徴

シリコン系シーリングは、主成分がシリコーン樹脂(純シリコーン)、耐候性・耐水性が最高クラス、ガラス・水まわりに最適、塗装が乗らない(ペンキ・塗料を上塗りできない)、可塑剤を含まないタイプは安定だが接着面が選り好み、目地の周囲にシリコンオイルが染み出して塗料を弾く、というのが特徴。

変成シリコン系シーリングは、主成分が変性シリコーン樹脂(ポリエーテル系骨格にシリコーン基を導入)、塗装ができる(塗料の上塗り可能)、接着性が広範囲(ALC・サイディング・コンクリート・金属に対応)、耐候性・耐水性はシリコン系より少し劣る、外壁・サイディング目地で標準採用、変成シリコンマスチックなどの商品名で流通、というのが性格です。

塗装可否で見た最重要ポイント

両者の違いを表で整理すると次のようになります。

項目 シリコン系 変成シリコン系
塗装の可否 不可(塗料が乗らない) 可(塗装OK)
主な用途 ガラス・水回り 外壁・サイディング目地
接着性 限定的 広範囲
耐候性 最高クラス 高(シリコンより少し劣る)
耐水性 最高クラス
価格 安い やや高い
カビ・防カビ 抗菌剤入りタイプあり 通常品

→ ポイントは「水まわり = シリコン系、外壁 = 変成シリコン系」のたった1つのルール、と覚えると現場で迷いません。

誤用パターンと「商品名に騙されない」

外壁のサイディング目地に間違ってシリコン系を打つと、後から塗装できない大事故に。周囲の目地までシリコンオイルが染み出して塗料を弾くため、広範囲のシリコン拭き取り作業が必要になります。外壁シーリングは変成シリコン系またはウレタン系を使うのが鉄則。

逆に浴室・キッチンなど常に水がかかる場所で変成シリコン系を使うと、シリコン系より劣化が早くなります。水まわりはシリコン系の防カビタイプ(バスコーク)が推奨です。

商品名の表記に騙されないようにも気をつけます。「シリコン」「シーラント」だけだと判別できない商品名があるので、必ず「シリコン系」「変成シリコン系」のカタログ表記を確認し、「ノンブリードタイプ(可塑剤の染み出しなし)」かも合わせてチェックします。

シーリング工事は内装工事や外壁メンテナンスにも関わる領域です。

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シリコンシーリングの用途別の使い分け

シリコンシーリングを「どの場所にどのタイプを使うか」を、用途別に整理しておきます。

ガラス目地・水まわり

ガラス目地での使い分けは、ガラスとアルミサッシの取り合いでシリコン系(透明タイプ)、ガラス手摺の固定目地で構造用シリコン(高弾性タイプ)、店舗ショーウィンドウでシリコン系(透明)、カーテンウォールの内部目地でシリコン系(耐候性重視)、というあたり。

水まわりでの使い分けは、浴室の壁・床の取り合い・洗面台と壁の取り合い・キッチンのカウンターと壁・トイレの便器と床・タイル目地の補修、いずれもシリコン系・防カビタイプ(バスコーク)が基本です。

外壁・建具

外壁・建具での使い分けは、サイディング目地で変成シリコン系(塗装下地)、窯業系サイディングのワーキングジョイントで変成シリコン系、ALCパネル目地で変成シリコン系(塗装の上塗りあり)、アルミサッシまわりで変成シリコン系(外側塗装あり)または シリコン系(無塗装)、金属パネル間目地で変成シリコン系、というのが定石です。

色・容器形態・プライマー

色の選択は、シリコン系(バスコーク)で透明・白・グレー・黒・アイボリーなど、変成シリコン系で白・アイボリー・ライトグレー・ダークグレー・茶系など建築用カラー多数、メーカーによっては特注色にも対応、というラインアップ。

容器形態は、チューブタイプ(少量補修・DIY用)、カートリッジタイプ(300〜500ml容器、コーキングガンで使用、現場で標準)、2成分形(大規模目地〔カーテンウォールなど〕で使用)、と用途で選びます。プライマー処理は、プラスチック・ガラスでプライマー不要(シリコン系の場合)、金属・コンクリートでプライマー必須(変成シリコン系の場合)、被着体ごとの相性はメーカーのプライマー適合表を必ず確認、というのが基本ルール。

ALC関連の知識も外壁関連で頻出するので合わせて押さえておくと現場での迷いが減ります。

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シリコンシーリングの主要メーカーと製品

シリコンシーリングは日本の主要メーカーが品質の高い製品を出しており、メーカー=品質保証として現場で扱われます。

主要メーカーと主要製品

代表的なメーカーと主要製品を整理しておきます。

  • セメダイン株式会社:バスコークQ、8060プロ(変成シリコン)
  • コニシ株式会社(ボンド):バスボンドQ、ボンド変成シリコンコーク
  • 信越化学工業:KE-451、KE-66(建築用シリコン)
  • シャープ化学工業:シーラント70、サンライズMS-1(変成シリコン)
  • オート化学工業:オートンイクシード(高耐久変成シリコン)
  • 横浜ゴム(H・C・G):ハマタイトシリーズ(広範囲のシーリング材)

スペックとJIS分類

選定で見る主なスペックは、モジュラス(弾性係数・低/中/高)、可塑剤の有無(ノンブリードタイプ=塗装下地でブリードなし)、JIS規格(JIS A 5758建築用シーリング材への適合)、耐用年数(通常10〜15年、高耐久タイプは20年以上)、というあたり。

JIS A 5758の主要分類は、タイプF(仕上げ材塗布あり用・塗装の上塗りを想定)、タイプG(ガラス回り用)、クラス(クラス8030・9030などムーブメント追従性能)、副記号(LM低モジュラス、HM高モジュラス)、と細かく規定されています。

→ 製品ラベルにJIS分類が書かれているのでチェック、塗装の可否は「変成シリコン」または「塗装可」の表示を確認、耐久年数はメーカーカタログの期待耐用年数を参考、というのが見方の基本です。

プロ用と一般用・メーカー選定

プロ用は信頼性・耐久性が高く大手ゼネコン納入実績多、一般用(DIY向け)はホームセンターで入手可で補修向け、施工管理として現場で使うのは原則プロ用、というのが基本。メーカー選定の流れは、設計図書の特記仕様書で指定メーカー・製品を確認、指定がない場合はゼネコンの仕様書に従う、プライマーもシーリング材と同一メーカーで揃えるのが原則、代替品提案時は性能同等品の証明が必要、というステップです。ノミナリスト(指定メーカーリスト)に従うのが基本ですが、現場では入手性・価格で代替品が出てくることもあり、発注前に監理者の承認を取るのが鉄則です。

シリコンシーリングの施工方法と注意点

最後に、シリコンシーリングの施工手順と施工管理として押さえるべき注意点を整理します。

基本フローと2面接着

シーリング施工の基本フローは、目地の清掃(油分・水分・ゴミの除去)→ マスキングテープ貼付 → バックアップ材・ボンドブレーカーの設置(目地の三面接着回避)→ プライマー塗布(被着体に応じて)→ シーリング材の充填(コーキングガンで連続充填)→ ヘラ仕上げ → マスキングテープ除去(シーリングが乾く前に剥がす)→ 養生、という8ステップ。

目地の三面接着を避ける理由は、目地は動く(ムーブメントする)ため両側の被着面の2面接着が原則、底面まで密着すると目地のムーブメントでシーリングが破断する、バックアップ材またはボンドブレーカーで底面の縁を切る、これを「2面接着の原則」と呼ぶ、という構造です。

→ シーリングの寿命を決めるのは「2面接着」と「プライマー」の2つ。ここを外すと数年で破断します。

プライマー・充填・マスキング・温湿度

プライマーは被着体とシーリング材の橋渡し役で、メーカー指定のプライマー適合表通りに使う、プライマー塗布後の乾燥時間を守る、プライマーが乾く前にシーリングを打つと密着不良、プライマーが古くなる前にシーリングを打つ(数時間〜1日以内)、というのが基本ルール。

充填時は、エア(空気)の混入を避ける(ゆっくり連続充填)、ヘラ仕上げの圧着(表面だけでなく目地内部に押し込む)、充填の連続性(継ぎ目を作らない)、量の管理(仕様書の単位容量・本数を守る)、を意識します。マスキングテープはシーリング材が硬化する前に剥がす(硬化後だとシーリングごと剥がれる)、マスキングは1〜2日以内に剥がすのが原則、長時間貼ったままだと粘着が下地に残る、という扱い方。

温度・湿度の管理は、施工適正温度5〜35℃、低温時は硬化が遅く夏冬で養生時間が変わる、高湿度時は表面のスキニング(皮膜形成)が早い、雨天時は原則として施工中止(水分の混入が品質を下げる)、というのが基本ライン。

チェックポイントとよくあるトラブル

施工管理のチェックポイントは、目地の寸法(幅・深さが設計通りか)、目地の清掃状態、バックアップ材の設置(2面接着の確保)、プライマーの種類(被着体ごとに正しい種類か)、シーリング材の種類(シリコン系・変成シリコン系の使い分け)、充填の連続性、ヘラ仕上げの状態、完成後の表面検査(膨れ・しわ・割れがないか)、というあたり。

よくある現場のトラブルは、シリコン系を外壁目地に誤用(塗装ができなくなり大規模補修)、プライマー塗り忘れ(数年後にシーリング剥がれ)、三面接着でのシーリング(早期破断・水漏れ)、マスキング剥がし遅れ(粘着が下地に残る)、メーカー違いのプライマーとシーリング(相性不良で剥がれ)、というパターン。

→ シーリング工事の品質はメーカー仕様の遵守が9割です。「商品はあっているか」「プライマーは正しいか」「2面接着になっているか」の3点を確認するだけで、シーリングの大事故はほぼ防げます。

施工要領書の作成・確認も品質管理に重要なステップなので、関連記事も合わせて参考にどうぞ。

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シリコンシーリングに関する情報まとめ

  • シリコンシーリングとは:シリコーン樹脂を主成分とする建築用シーリング材
  • シリコン系:耐熱性・耐水性が最高、ガラス・水回りに最適、塗装不可
  • 変成シリコン系:塗装可、外壁・サイディングに使用、接着性が広範囲
  • 誤用厳禁:外壁にシリコン系→塗装不可、水まわりに変成シリコン→劣化早い
  • 主要用途:ガラス目地・水まわり・外壁・サッシまわり
  • 主要メーカー:セメダイン、コニシ、信越化学、シャープ化学、オート化学
  • 施工の肝:2面接着の原則・プライマー処理・温湿度管理・マスキング除去タイミング
  • JIS A 5758:建築用シーリング材の規格、タイプF(塗装あり)・G(ガラス)

以上がシリコンシーリングに関する情報のまとめです。

シリコンシーリングは「水回り=シリコン系、外壁=変成シリコン系」というたった一つのルールを覚えておくだけで、現場での誤用が大幅に減ります。施工管理としては「商品名ではなくJIS分類とメーカー仕様を確認する」癖をつけることが、シーリング工事の品質確保の出発点。プライマー・2面接着・マスキング除去タイミングの基本3要素を押さえれば、シーリングの大きなトラブルはほぼ起きません。

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